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研究報告書
     青空偏光と偏光虹の研究

はじめに:
 地球を取り巻く大気の環境は年々破壊され巨大なオゾンホールの形成、乱開発による異常気象、大気汚染による酸性雨、等問題が山積しています。もう一度大気を見つめ直す必要がありそうです。私は空からやってくる偏光に着目しました。着目した青空偏光の専門書や研究論文を徹定調査(350冊余り)致しました。

第1部:偏光の可視化の研究(干渉縞、偏光虹、色偏光、偏光全天分布)
1.偏光虹との出会い:
 平成12年、富士山、南アルプス、北アルプスの登山に夢中になっていた時、偶然、車の窓の外に青空が赤、黄、緑に輝いている現象を目にしました。その時から青空の不思議な虹の研究を開始しました。研究を開始して青空の不思議な虹は青空の偏光が色づいたものであることが判明しました。また、ミツバチは空の偏光を見て日々活動をし、ミツが見つかると仲間にミツバチダンスでミツの在りかを知らせる話を知りました。その話を聞き、青空の偏光に対する興味が倍増しました。
2.青空偏光の物理:
 青空の物理は1871年レイリーが29歳の時に始まり、チンダルやチャンドラセカール等世界的に著名な研究者により100年余り盛んに研究されてきました。青空偏光は何処から来るのでしょうか。青空の偏光は太陽光の空気分子によるレイリー散乱で作られ、その位置は太陽から90度方向(太陽に向くと真横)です。幅は約プラスマイナス30度です。入射光や散乱光の電場を解析すると分かります(文献1参照)。水蒸気や大気汚染がありますと青空は濁り、透明度や青空偏光は減少いたします。ただし、水蒸気は有益混合物、大気汚染は有害混合物の違いがあります。
3.色偏光の理論:
 偏光はセロハン等の複屈折膜で色づく現象があることも分かりました。
複屈折膜に入射した直線偏光は2本に分かれ、2本の光の速度が異なるため膜を出る時には2つの光線の位相に違いが生じ、合成波は振動方向の異なる直線偏光や円偏光、楕円偏光になります。その変化が光の波長で異なるため、偏光分光が起きて色づくのです。平行光線の場合は単色の色偏光が得られますが、収斂光の場合は空間分布を持つ干渉縞が得られます。1次の干渉縞は虹のように見えますので偏光虹と呼びます。セロテープの色偏光現象等文献2を参照して下さい。
4.空が青い理由:
 青空が何故青いかを解明するためレイリーは空気の密度ゆらぎ理論を考えました。しかし、散乱の本質は現在では電子散乱によるものです。ただし、散乱光同士が干渉しないで地上にいる我々の目に届くにはゆらぎ環境が必要です。レイリー電子散乱の強度は波長の4乗に反比例します。波長の短い青は波長の長い赤の約5倍も6倍もたくさん散乱されるので空は青く見えます。
5.朝焼け、夕焼けの赤い理由:
 朝夕は太陽光が長い空気層(空気の厚み8kmの約43倍でエアマス43と言う)を通過するため青が途中強い散乱で失われます。そのため青の抜け殻の赤の強い光がやってきます。その赤色が雲に当たると赤い朝焼け、夕焼けが見られます。

6.世界一美しい偏光虹の撮影:
 肉眼では見えない偏光を美しいカラー映像で可視化する、偏光物理とアートを結ぶ珍しい研究を始めました。美しい偏光虹を撮るための条件を丸4年、足かけ5年研究してまいりました。結論は、空気が最高にクリーンで高偏光度の時、方向は太陽から90度、時間は赤、黄の強いスペクトルが得られる朝夕(エアマス43)、の3条件が必要であることが解明できました。適当なセロハン膜を探すことも必要です。
7.青空偏光の可視化:
 青空偏光の可視化には偏光虹の他に干渉縞、単色の色偏光、魚眼レンズによる全天分布の観測も考えました。得られたデータを写真1(干渉縞)、写真2(偏光虹)、写真3(単色の色偏光)及び写真4(全天青空偏光分布)に示します。写真4は日の出時に撮影したもので太陽は右隅に隠れています。偏光は全天を2分する黒い天の川に見えます。太陽が移動すれば偏光も移動していきます。
8.世界大気の偏光分光スペクトル:
 美しい偏光虹が撮れる条件が解明できましたので、今年の2月には澄み切った青空を求めて冬の東ヨーロッパ5ケ国、コロンビア大氷原の雪上車が解禁になる5月にはカナダとアメリカに出かけてきました。10月には世界一高い湖のある南米ペルーに旅行し、美しい青空偏光虹のスペクトルを観測してきました。得られたデータの1つを写真5(カナダ・ナイアガラの町の偏光虹)に示します。

第2部:偏光度による世界晴天度数値マップの作成と地球環境大気の解明
1.偏光度の測定理論:
 空からくる光I0はレイリー散乱による偏光Ipと自然光Inの和からなります。偏光フィルターで偏光をカットして分離しますとIpが求まり、Ip/I0より偏光度が簡単に測定できます。美しい偏光虹を撮るためにも、大気のクリーン度を明らかにするためにも偏光度を数値で定量的に測定する必要があります。4月から毎日データを出し検証を重ねてまいりました。データを蓄積したところ、次の結論が出てまいりました。
2.結論:
 日本でも1ケ月か2ケ月間粘り強く毎日連続測定すると70パーセント以上の高偏光度が観測できる。特に豪雨のあと、フェーン現象が加わると水分も抜け80パーセント以上の特別高い偏光度が観測できる。その際には強烈な色彩の偏光虹が観測できる。世界の景勝地に出かければ日本よりも高い偏光度の観測が期待できる。しかし、1週間程度の滞在では特別高い偏光度は必らずしも観測できるとは限りません。
3.大気汚染ワースト1:
 新聞記事によると経済発展の著しい冬場の北京の大気汚染はひどく視界ゼロだそうです。質の悪い燃料を大量にたくせいです。むろん偏光度もゼロです。ここまでくると、青空偏光は人類の宝物、青空偏光は地球大気の健康のバロメーターになることが分かります。青空偏光で大気の健康度の基本診断が可能です。
4.晴天度の偏光度による数値表現:
 同じ晴天でもガスがかかった晴天では偏光度が30パーセント程度です。120km先の富士山がクッキリ見える晴れた時は偏光度が80パーセントと高い。即ち、晴れの程度、空気のクリーン度が数値で表現できることが分かりました。空気のクリーン度が数値で表現できれば世界の大気の晴天マップが容易に作成できます。データが揃えば世界一空気がクリーンな地方や季節が即座に分かります。空気のクリーン度を問題にする気象庁、旅行業者、地球環境研究者に与えられる利点は計り知れません。また、太陽光発電等、自然エネルギー利用者にも有益な情報を与えることができます。正に晴天度の数値化は画期的であり、空気の透明度、視程を目測で観測している世界の気象庁は偏光度を観測項目に導入すべきです。

第3部:偏光可視化装置の開発と教育課程への導入
1.偏光の可視化装置:
 偏光の干渉縞、偏光虹、単色の色偏光等による偏光の可視化装置の開発が重要です。偏光膜とセロハン各種があればよいのでコストはかかりません。セロハン膜の色偏光の物理現象を利用して偏光発見器(偏光ビュワー)を作ったところ、きわめて有効であることが実証できました。偏光の在りかと強度の他、偏光の振動方向と雲で隠れた太陽の位置まで分かる超すぐれ者なのです(写真3参照)。地球環境大気を理解するため世界の小、中、高、大学の教育課程に青空偏光の学習を導入すべきです。
2.可視化装置の製品:
 製品化すれば単価が100円としても世界の教育人口にわたるようにすれば1兆円産業も夢ではありません。青空偏光ビュワーをドーム全体に張り付ければ青空偏光観測ドームができ青空偏光学習の啓発活動に有意義です。
最後に:美しい青空偏光虹の写真を少し追加したいと思います。写真6をご鑑賞下さい。富士山頂で撮影した青空偏光虹です。空気はクリーンで偏光虹の色もきれいです。青空偏光虹の写真は青空偏光の在りかと強度、大気のクリーン度、健康度を示す観測データです。将来、大気汚染がすすむと2度と見ることのできない貴重なデータです。アート写真としても楽しめ、また、商業写真にも応用できます。以上。

参考文献:
1.佐藤文隆著、光と風景の物理、岩波書店
2.山下正文、田幸敏治著、応用物理教育、第21巻、2号、1997.
3.Bennett:Question of polarization of infrared radiation from the clear
      sky,J.Opt.Soc.Amer.,51,237,1961.
4.Chapman:Device of visualizing the pattern of plane polarized light from blue
     sky,Nature,181,1393,1958.
5.Richartz:On the measurement of the sky light polarization,J.Opt.Soc.Amer,50,302,1960.
6.Sekera:Light scattering in the atmosphere and the polarization of sky
light,J.Opt.Soc.Amer,47,484,1957.

     平成17年1月3日   中桶悟光

                  
朝日新聞社殿

ニュース写真:うれしい異常気象


はじめに:新潟県、福井県は異常気象の異常水害に襲われた。異常降雨で大気も異常にきれいに洗われた。その大気がフェーン現象で太平洋側に流れ、千葉県は40度を越える異常な高温度に襲われた。7月21日、浜松で大気のクリーン度を観測した。

1.超クッキリ富士:大気の透明度を示す視程を観測した。120km先の富士山が真冬でも見たことがないようなクッキリした姿を見せた。50km以上見える場合、物理では異常視程と言う。クッキリ見える富士より、本日の視程は200kmを越える超異常視程である。大気が超クリーンな証拠だ。うれしい異常気象である。
2.超強烈色偏光虹:大気がクリーンな時にはレイリー散乱で強い偏光ができる。偏光はセロハン膜で色づく。色偏光だ。本日は見たこともない強烈色偏光虹が観測できた。大気が超クリーンな証拠である。
3.超真黒偏光全天分布:魚眼レンズに偏光フィルターを付ける。空の偏光と直角方向に偏光フィルターを向けると偏光がカットされ、偏光の存在場所が黒く写る。偏光の存在場所が真黒に写った。偏光が強いためである。大気が超クリーンな証拠である。

 以上、異常気象の異常な水量の雨が大気を異常にきれいにした。その異常にきれいな大気が太平洋側に流れてきた。見たこともないクリーンな大気を観測することができた。皮肉なものである。




朝日新聞社殿

  ニュース写真:巨大黒点現る

はじめに:太陽の日の出を毎日観測している。天候の関係で成功するのは週に1,2回   である。7月3日、及び7月14日の日の出に太陽の黒点は観測されていない。
  しかるに・・・
1.巨大黒点発見:
  7月24日、太陽の真中あたりに地球サイズの巨大黒点を2つ発見した。黒点は15  日から24日の間に発生したことがわかる。新潟豪雨や福井豪雨の時期と一致しそう  だ。異常気象と黒点の発生とは無関係ではなさそうだ。
2.黒点の移動:
  黒点発見から3日目、7月27日、また、黒点が観測できた。黒点は太陽の右上に移  動していた。更に翌日、7月28日、黒点発見から4日目にも黒点の観測に成功した。  黒点は更に右上に移動し、あと1日で太陽の裏側に隠れてしまいそうだ。
3.太陽の自転が見える見える:計算すると黒点が太陽を1周するのに25日かかりそう  である。太陽の自転と同じ速度で移動していることが分かる。即ち、黒点の移動は太  陽の自転によるものであることが分かった。2週間すると黒点は半回転して、また、  観測にかかるかも知れない。楽しみだ。黒点の寿命が更に2週間以上延びることを祈  る。黒点の移動で太陽の自転が見えることがわかる。


日付:H16年7月29日
       氏名:中桶悟光
       




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佐鳴・研究報告

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