小説
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15才の残像





0,




生まれて初めて、いわゆる金縛りにあった。
何故か僕は大の字でどこかに寝ている。
目、手、足、頭。
まったく動かない。まるで感覚がなくなってしびれていく。
なにか生暖かい物に犯される、そんな気がした。

もうものすごい恐怖におそわれて、パニック、狂乱。
何かを叫びたい。
でも、やっぱり口は開かない。

悲しいやらくやしいやら怒りやら、、、そして何故かうれしさ。
胸から吐き出したい、全部。
ほほはもう風船みたいに膨らむ。

破裂するっそう思ってすぐ、光。
光だけが見える、感じる。
なんかすごく幸せ。

でも、それすらも、一瞬で、視界がまた暗くなった。







目が開いた、確かに、うん。見覚え有るとこだね、ここは。
なんだろう・・・・すごく気持ち悪い。

それは現実に帰ったとゆうより、また別の世界に来た気がした。
またフッとふいに意識がとんだ。









1,




コンビ二、やけに暗い。
安いだけがとりえのジュース。
それをとってレジに並んだ。
人が沢山並んでいて、ずいぶんと待たされそう。
「えーと。」
振り返ると男が立っていた。
「なんですか?」
「今日は良い天気ですね。」
「えっと、」
「今日は、良い天気、ですね、そうですよね?」
窓を見た。お世辞にも良い天気とは言えない。
てきとーにあしらうしかなさそう。
「ああ、確かに午前中は。」
「ちがいますよ。今も、そう今。」
男は電球を指差した。
「良い天気でしょう、ほら。」
「・・・・・・・・・。」
「明るいですよ、ほら、明るいでしょ。」
「・・・・・・・・。」
「ところであなたはどんな天気が好きですか?」
「・・・・・・・。」
「僕は実はね、こう見えて、良い天気なんて大嫌いなんですよ。意外でしょ?」
「・・・・・・。」
「なぜかっていうとですね、明るければ明るいほうがいいといわけではないし。
何よりいきすぎた光は人を殺しますしね。とにかく嫌です。」
「・・・・・。」
「で僕が好きな天気はどんな天気かっていうと、あられ。」
「あられ?」つい聞いてしまった。これがいけなかった。
「そう、あられ。降ってきれい、積もって綺麗。
素敵素敵素敵、、、、、、、、、、、。」
男は僕の肩を掴んでゆらす、
ああ素敵、
ほんと素敵ね、
サイコーよ、アンタわって具合に。




やめろよ。





2,




気がつくとそこは、、、、なんてことない塾だった。
甲高い笑い声と何か雑音がずっと聞こえるだけ。

組んだ腕に顔を近づける。
ってゆうか寝る。
「おい。」
「・・・。」
「イヤホンつけて寝んなよ。」
「・・・。」
「駄目か聞こえてねー。」

「死ねよ。」
っと言いたかった、このとき。ものすごく。


でも言えなかった、

ここには家はなかったんだ。







くだんねえ。





また遠い何処かへ飛んだ気がした。




3,



ふと学校の廊下。
がっこう、か。
ああチキショウ、嫌いな奴に会うといちいち最悪な気分になりやがる。

とか連想してたら案の定来た
「シャツだしファッションか?チキン?」

死んでまえ。
シカトすればいいのにいちいちつっかかってきやがる。
ぶっとんだ低脳野郎共だ。
「いやいや、君のファッションセンスには恐れ入るよ。」

「はあ?なにこいつ。なにキレてんの。」

それしか言わないのか。
それとも言えないのか。
適当にからかっても何もされないと思ってやがる。
正常な人間ならやりかえさえるくらいわかるだろうよキチガイ。

仏教のように唱えて教室に入った。





4,





気がつくと何故か僕は家に居て、兄がだけがいる。
そこには兄だけがいることが僕は分かった。
うーんテレパシー。
「てめえ、塾はどうした。」
「え、、、途中で帰った。」
反射的に、言葉がでる。
「受験する気は?」
「不可。」
「いけるの?M高?」
「行くよ、行けるよ。ああ行くともさ。」
「がんばれ。」
とやつは正面の壁に言ってPCに向かった。
沈黙。その長い間僕は背中やつの見てた。
「そいや。」
「ん?」
「こないだ夢見たんだよ、ホントすげーのを。」
「へぇ。」
「で、夢をみる前日、CDを街で買いに行ったんだけど。
なんかね。携帯が鳴って友達かなと思ったんだけど、
ところがね、先生だったんだよ。
ひどかったよ。いきなり怒鳴りつけてきて。なんで怒られてんのか知らないのにだぜ。
お前も高校はちゃんと選べよ。
まあ、それは置いておいてだ。
なんで俺怒鳴れてるかワケ分かんなくってさ。つい聞いちゃったんだよ。
”俺なんかしちゃいました、へんな質門ですけど”
言ってすぐまずいって思った。そしたら案の定キレちゃって何言ってるかわかんねーんだよ。
試験?申し込み?えっ聞こえな、、、、、、、あっ。
思いだした。
もう顔がみるみる白くなってく気がして、ぶっ倒れそうになったよ。
よく倒れなかったなー。あのとき。
で、携帯切ってさ電車乗って。
ああもう駄目だな、駄目だよ、無理だくそう、大学、行きたくなったけど、ああ糞。
そう、、試験の申し込みの期限がとっくに切れてたんだよね。
で、電車の中、寝たんだ。
それでなんか引き込まれるように映像が流れはじめた感じがしたら、
なんか白いもんが見えてさ、上見たんだよ。
そしたら、でかい虎だったんだよそいつ。
よく周りを見ると色んなヒトがそいつをなでてんだよ。一生懸命。
なでる、ってゆうかこするって感じだったな今思うと。
俺もなでろうとした。でもそのたくさんのヒトが邪魔して中々触れすらできなかった。
ヒトにフイに押されてぶっ倒れた、やりやがったなって下をはってヒトをよけてった。
そして撫でた。」

「それで?」
頭がくらっとっ揺れた。


「一瞬で頭の中が書き換えられた気がしたんだ、
暗くなって目が覚めると、俺の価値観確実に変わってた。
他人からしたらずれたってことかもしれない。」
少しずつ置物が消えてきた。椅子、机。スーッと


「どんな価値観だ?」
床が消え、僕はこう叫んで落ちた。






”別に大学行こうが行くまいが、死のうか、テロ起こすとか、なんていう生き方を選ぶのは俺、俺の勝手。
当たり前だよね。だけど、たったこれだけのことが僕に与えたのは大きかったのさ”









意識が消える前いっしょに落ちる兄を見てると


白く巨大になっていた。



あ、今、あの野郎、虎、、、、だ。




5,




ゆっくり引き上げるられようにうえへうえへ。

僕は帰ったら何をするだろう。

何を思うだろう。

キチンと勉強するようになるだろうか?


・・・・・ならないな。


ギターを弾きだすのだろうか?


・・・・・多分、ない。


だけどこんな自問自答はもういらない、

僕はなるようになりなりたいものになる。

そう上へ上へ。