冬は静かな山頂 高 岳(1,054.3m)

広島県山県郡北広島町

2008年3月8日(土)     門久単独

 

 

 

〈昼食を摂っている間に見事に晴れ渡った高岳山頂の上空〉

 

 

春めいた好天の一日との天気予報に好眺望の雪の峰に登ろうと考えた。

好眺望の残っている峰とすれば、先々週の悪天で断念した高岳だ!

だが、チャコも山仲間も皆何らかの事情を抱えていてこの日の山行は無理だという。

ここは仕方なく門久だけの単独行となった。

聖湖周回道路の東側だけは国道191号線から樽床ダムサイトまで何とか除雪されていた。

だがダムサイトは人っ子一人おらず静寂そのもの、

またここ数日の間登山者が来たようか形跡もなかった。

心を奮い立たせてスノーシューを履いて単騎高岳へ向かった。

 

《山行記録》

 樽床ダムサイト(左岸)9:23・・・・9:27樽床ダムサイト(右岸駐車場)9:33・・・・9:40聖山分岐・・・・9:57高岳登山口・・・・10:16「ひらきばし」10:19・・・・10:31尾根筋10:35・・・・11:41高岳(1,054.3m)13:03・・・・13:33(着替え)13:34・・・・13:44(尾根筋を離れる)13:45・・・・13:55「ひらきばし」・・・・14:06高岳登山口(湖畔道路)・・・・14:51樽床ダムサイト(右岸駐車場)・・・・14:56樽床ダムサイト(左岸)

〔総所要時間:5時間33分、昼食・休憩等:1時間33分、正味所要時間:4時間00分〕

 

 

9:23 樽床ダムサイト(左岸)

   晴れ渡った好天の筈であったが、聖湖畔は曇天の下にあった。県北の山地には未だ寒気団が残っており、晴れ渡るのは後刻になるようであった。ダムサイト左岸の除雪されたスペースに車を停めさせてもらい、堤防を渡って右岸の今は堆く雪が積もっている本来の駐車場脇でスノーシューを履いて、湖畔周回道路の西側を高岳登山口に向かった。道路にはスノーモービルのものらしい薄いトレースはあったが、登山者が通ったような形跡はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ダム堤防下には霧氷の花が咲いていた〉

〈結氷して雪の積もった聖湖の対岸に臥龍山が聳える〉

 

 

 

 

 

〈雪に埋まりそうな小屋の前を通って登山口へ向かう〉

〈聖湖周回道路の西側を行く〉

 

 

9:57 高岳登山口

   湖畔周回道路脇にある高岳登山口から渓流に沿った登山道に入る。期待した登山者のトレースがなかったが、暫く行ったところにある作業小屋から山道に入ると薄いスノーシューかカンジキの古いトレースがあった。一週間くらい前のものであろう。かつての渡渉地点に架かる「ひらきばし」は雪が積もって平均台のようになっており、その上を通過するのはスリル満点であった。ほぼ頂上まで薄いトレースが続いており、楢やブナの繁る急坂を迷うことなく快調に登って行った。途中で計測した積雪は1メートル30センチ程度であった。

 

 

 

〈高岳登山口:湖畔周回道路を離れて谷間に入って行く〉

〈かつての渡渉地点、今は小橋が架かる〉

 

 

 

 

 

〈登る程に樹間に聖山が見えてくる〉

〈樹木越しに遥か三段峡方面を遠望する〉

 

 

11:41〜13:03 高岳(1,054.3m)

  無雪期には1時間程の登山口からの道程を1時間45分ほどかけて頂上に辿りついた。雪で覆われて今は広い頂上広場は無人で、先人の足跡ひとつなかった。刻されているのは野ウサギなど獣の足跡だけであった。無雪期の賑わいとは全く異にする世界だ。辿り着いた時にはまだ曇天であったが、昼食を摂っている間に急速に晴れてきて全天の青空へと劇的に変わっていった。この曇天から快晴の空への変遷、自然の妙を見ていると瞬く間に時間が経過し、気付いてみると頂上で1時間20分も過ごしていた。

 

 

 

〈頂上に到達した頃にはまだ上空は曇天であった〉

〈遥か八幡原方面が晴れてきた〉

 

 

 

 

 

〈見事に晴れ渡った、臥龍山から深入山の大景観〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈聖湖越しに深入山を眺望する〉

〈臥龍山の眺望〉

 

 

 

 

 

〈正面の高嶺は恐羅漢山、左手は聖山〉

〈豊かな樹林で覆われた聖山〉

 

 

 

 

 

〈聖湖の白い湖面:今冬は見事に結氷した上に雪が積もっている〉

 

 

14:06 高岳登山口

  山頂にいる間に晴れ渡り、気持ちも随分と軽やかになった。青空の下、よく締まった雪の上を道なき尾根を辿って下山しようかとも思ったが、今回は単独行ゆえ自重して登ってきたトレースを忠実に辿って下山することにした。豊かな日差しに気温も上がってきたようで、途中衣類の調整を余儀なくされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈晴れて気持ち良い雪上を下山の途に〉

〈青空の下の宿り木〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈樹木の根元の穴はゆうに1メートルを超えている〉

 

 

 

 

〈登山口近くの番小屋まで下りてきた〉

 

 

14:56 樽床ダムサイト(左岸)

  登山口からダムサイトまでの湖畔周回道路の歩行も、晴れた空の下で気持ちが良かった。途中でスキーを履いた男性に会った。この日山中で会った唯一の人であった。聖湖の湖面や、樹木の根元の雪が融け始めている森などを眺めながら歩いた。湖の氷も融け始めているようで、この辺りでも春近しとの感を持った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈聖湖の結氷した入り江〉

〈湖岸の氷も融け始めているようだ〉

 

 

 

 

 

〈雪に埋もれた小屋〉

〈白い聖湖の湖面の先には臥龍山が控えている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈樽床ダムの堰堤〉

 

 

 

 

〈ダム湖の遥か先に高岳のピークを望む〉

 

 

〔山行所感〕

  高岳は無雪期には聖湖越しに見る大眺望を目当てにいつも大勢の登山者で賑わっているが、積雪期には物好きな山慣れした登山者が時折り登って来るくらいの静かな山であるようだ。ダムサイトまでの聖湖周回道路の東側の部分が一応除雪はされているものの今一つ安心感が弱いこと、標高1,000mをちょっと超えるだけの山ながらダムサイトから雪の中を片道3時間前後(積雪の状況次第である)の歩きを強いられることなどが積雪期に登山者を遠ざけている要因であろうかと思う。また、天候が悪化した場合には、かなり厳しい山に変貌するのは間違いないであろう。しかし、天気に恵まれれば、静かで素晴らしい眺望の雪山登山が楽しめる山であるのは間違いない。

 

 

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