好天の下、残雪のロング・トレイルを周回する 比婆山山系

=烏帽子山(1,225.1m)・比婆山(1,264m)・池ノ段(1,279.5m)・立烏帽子山(1,299m)=

広島県庄原市西城町

008年3月15日(土)    チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈毛無・伊良谷・牛曳山連山の背後には大山〜猫山の大眺望が拡がる(烏帽子山から)〉

 

 

 

3月に入ってこの一週間ほど春本番と見紛うような陽気が続いている。

それでも県北の山々の残雪はなお豊富で、まだまだ雪山が楽しめそうである。

1月に2度トライして新雪期の厳しさゆえに烏帽子山までしか行けていない比婆山へのリベンジ行を企図した。

県民の森スキー場の積雪は95センチメートルで、雪の量は過ぎる程に十分なようだ。

この季節、しっかりと締まった雪がスノーシューでの快適な歩きを待ち受けていてくれるだろうと勇躍出掛けてみた。

 

     《山行記録》

県民の森10:59・・・・11:08比婆山山荘(スノーシューを履く)11:14・・・・11:18第3キャンプ場・・・・12:07出雲峠(昼食)12:38・・・・13:32烏帽子山(1,225.1m)13:46・・・・14:12比婆山(御陵)(1,264m)14:15・・・・14:38おっぱら越・・・・15:14池ノ段(1,279.5m)15:16・・・・15:37立烏帽子山(1,299m)15:38・・・・15:53巻き道15:56・・・・15:59立烏帽子駐車場16:02・・・・17:11展望園地17:17・・・・17:43県民の森駐車場

〔総所要時間:6時間44分、昼食・休憩等:1時間11分、正味所要時間:5時間33分〕

 

 

10:59 県民の森

  朝のうちに知人と約束の用件を済ませて県民の森へ急いだが、ここの山域の登山にしてはちょっと遅いスタートとなった。スキー場は開いているようであるが、駐車場の自動車の数は少ない。峻別は出来ないが、むしろ登山者の方が多いのかも知れない。山荘までは除雪され乾いた登山道であったが、その先は腰の高さを超える積雪の道であった。スノーシューを履いて進んだ。登山道には壺足の穴ぼこやスノーシューのトレースが明白に残っていた。よく締まった雪の上のスノーシューでの歩行は快調であった。晴れ上がった春のような天気で、途中衣類の調整をした。

 

 

 

 

〈まだ雪に囲まれた公園センター〉

〈深い雪が残る出雲峠への登山道〉

 

 

12:07〜12:38 出雲峠

  県民の森から約1時間で出雲峠へ到着した。広い雪原は無人で、ここで昼食を摂った。食事を終えようとする頃に一人のスキーヤーが烏帽子山から下って来られた。スキー場のリフトで山上に登ってから、滑れる状態ではないので歩くように下って来られたという。スキー滑降には重すぎる雪なのであろう。山上には登山者が多かったと仰っておられた。食後、烏帽子山に向かった。杉林を抜けて烏帽子山の主の古ブナまで約10分、そこから直登の尾根ルートを採って頂上を目指した。1月には新雪で難渋した急傾斜面の雪は見事に締まっており、スノーシューはその雪面を小気味良く噛んでくれ快調に登って行けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈青空が広がる出雲峠〉

〈毛無山を眺めながら出雲峠の雪上で昼食タイム〉

 

 

 

 

 

〈烏帽子山の古ブナ、この先から直登の尾根ルートに取り掛かる〉

〈よく締まった雪の急傾斜面を登る、樹の根元には1m近い穴が〉

 

 

13:32〜13:46 烏帽子山(1,225.1m)

  1月には2時間強かかった出雲峠からの急坂を1時間もかからない時間で登って烏帽子山の広い山頂に到達した。男性の登山者がちょうど出雲峠方面に下山しようとしているところで、その方以外には登山者の姿はなかった。この山頂は一大展望台であった。細かい説明は省かせてもらい、写真で周囲360度の素晴らしい眺望の一端を紹介しますが、今までの中で今回の景観が最高であると断定出来るものでした。中でも毛無山の先に浮かぶように聳えている伯耆大山の大きさ、明確な輪郭は眠気に襲われ易い目がバッチリと醒める程のものでした。

 

 

 

 

〈烏帽子山頂上直下の緩斜面〉

〈比婆山(御陵)を望む〉

 

 

 

 

 

〈毛無山・伊良谷山・牛曳山の連山〉

〈遥か道後山の山塊を望む〉

 

 

 

 

 

〈毛無山の先に伯耆大山が浮かぶ、左手は船通山だ〉

 

 

 

 

 

〈西方には吾妻山が伸び伸びと横たわる〉

〈吾妻山の右肩に高野毛無山、猿政山、遥か三瓶山が覗く〉

 

 

14:12〜14:15 比婆山(御陵)(1,264m)

  今回のように雪がしっかりと締まると、烏帽子山まで登ってくれば、あとの御陵、池ノ段、立烏帽子山までの稜線歩きはアップダウンはあるものの散策路のような感じとなる。比婆山へは一旦それほど高低差のない鞍部へ下り、あとはブナ純林の中を緩やかに登って行くだけである。無雪期には鎖で囲まれている頂上部の御陵であるが、今は完全に雪に埋もれており、その上を無神経に歩いているトレースを見るのはあまり楽しくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈烏帽子山直下の鞍部からブナ純林の中を行く〉

〈豊かなブナ林だ!〉

 

 

 

 

 

〈雪に埋まった御陵(比婆山々頂)〉

〈説明板も雪に埋まった門栂(もんとが):いちいの樹〉

 

 

  御陵では数分の滞在のみで先に進んだ。雪に埋もれて無雪期の健気さの片鱗もない門栂の脇を過ぎると、左手に公園センターへと下って行く道が分かれている。おっぱら越方面へ稜線上を真っ直ぐに行く先人のトレースが俄かに薄くなったところを見ると、多くの登山者はここから下山されたようである。我々は薄いトレースを辿ってまだまだ距離感のある池ノ段、立烏帽子山へと向かった。

 

 

 

 

〈比婆山の稜線から立烏帽子山、池ノ段、福田頭を望む〉

〈おっぱら越へ急降下する〉

 

 

15:14〜15:16 池ノ段(1,279.5m)

  御陵からおっぱら越への急傾斜を下り切ると、直ぐに今度は池ノ段への急坂の登りが待っている。ここもスノーシューが的確に締まった雪面を捉えてくれて快調に登ることが出来た。尾根上に出ると池ノ段の頂上部は直ぐだ。登り切った池ノ段の肩から広い雪原を歩いて頂点まで足を運んでみた。そこまで行くと、福田頭が望めるようになる。池ノ段も一大展望台だ。辿ってきた御陵と吾妻山、反対側の竜王山、これから行く立烏帽子山などの景観が特に良い。

 

 

 

 

〈池ノ段の稜線〉

〈池ノ段から(左jから)吾妻山、大膳原、比婆山を望む〉

 

 

 

 

 

〈雪原の先には福田頭が望める〉

〈池ノ段の肩の先には比婆山系最高峰の立烏帽子山が続く〉

 

 

15:37〜15:38 立烏帽子山(1,299m)

  池ノ段でもう午後3時を過ぎていたので、そうゆっくりは出来ないと先を急いだ。一旦大きな案内板が雪に埋もれている鞍部に下ってから立烏帽子山に登り返した。比婆山系の最高峰であるが、残念ながら眺望が得られるのは池ノ段から福田頭方面と竜王山方面だけである。それでも、山頂部からの眺望は勇壮だ。

 

 

 

 

〈池ノ段との間の鞍部から立烏帽子山を見上げる〉

〈やっと雪の中から頭を出したような山頂指導標〉

 

 

 

 

 

〈立烏帽子山々頂から多くのトレースの残る池ノ段を振り返る>

〈南に伸びる尾根の先は竜王山である〉

 

 

  夏山登山道は立烏帽子山頂から東側の立烏帽子駐車場へ急降下している。この険阻なルートを登って来ているトレースがあったので行ってみたが、上方から見ると垂直に近い雪面に見えてとても人間が下れる所ではなかった。ここは南側の樹木の繁る急傾斜にルートを探って下ることとした。駐車場まで数分の池ノ段方面からの巻き道に出た。立烏帽子駐車場には新装なった休憩所とバイオトイレが雪に埋もれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈新しい休憩所、バイオトイレが配された立烏帽子駐車場も雪の中〉

 

 

 

 

 

〈とても下れない駐車場への急傾斜面〉

 

 

 

17:11〜17:17 展望園地

  立烏帽子駐車場からは笹尾根ルートで下山することにした。過去の記憶では意外に長くてタフなルートという印象が強かった。尾根筋に取り付いてみると、山スキーとスノーシューのトレースがあった。スノーシューのトレースはこの日の午後のものと思われる新鮮なものであった。この二つのトレースは夏山登山道を忠実になぞっていた。特に1,122mピークは東側のトラバース道を採り大きく迂回していた。一昨年3月に同じルートを辿った時には、一気に尾根筋だけで展望園地まで下って行ったが、それぞれ一長一短はあるものの、尾根筋ルートの方が距離が短く楽に思えた(ただ1,122mピークへの登りには難渋した)。展望園地に着いたのは、午後5時を回っており、日が長くなった太陽が西の山の端に懸かろうかという頃であった。

 

 

 

 

〈立烏帽子駐車場から長い尾根筋を六ノ原へと下って行く〉

〈笹の尾根も深い雪の中、西側には雪庇が見られる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈長い尾根歩きの末に展望園地に出る〉

 

 

 

 

〈道なき急傾斜面を下って公園センターへ〉

 

 

17:43 県民の森

  展望園地から公園センターまではナラを中心にした森の中をジグザグに下る登山道があるが、残雪の豊富なこの季節ゆえ直ぐに北面の森の中に突っ込んで小さな尾根筋を見付けてそこを下って行った。一時登山道に出て暫しそこを辿ったが、かなり間延びしたジグザグ道に直ぐに嫌気が差して、再び小さな尾根筋を辿って公園センター直ぐ上手のキャンプ場脇に出た。頭上の毛無山に残照がかかる頃に無事に県民の森の駐車場に帰着出来た。

 

 

〔山行所感〕

   比婆山という広大な山域に入るにはちょっと遅いスタート時間であったが、しっかりと良く引き締まった豊富な雪のお陰で、山域のメイン巡回路を周回することが出来た。MSRのスノーシューは、その持てる能力を如何なく発揮してくれて、快適な雪中行を楽しむことが出来た。

   一足早い春の陽気で、そろそろ近場の雪山も最終局面であろう。この陽気に自動車のタイヤも完全に履き替える時期だ。あと一つだけ残してこの冬の雪山行に終止符を打つ段取りにしようかと思う。

 

 

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