山頂付近は萌黄色 東郷山(とうごうざん・977.4m)

広島市佐伯区湯来町・広島市安佐南区沼田町

2008年4月29日(火) 昭和の日   チャコ&門久

 

 

 

 

〈東郷山の至宝:四本杉〉

 

 

3月下旬からの桜の追っかけ行を終えて約1ヶ月振りに山行に復帰することにしました。

再開第一弾は寂地山か吉和冠山辺りのカタクリの花紀行をと考えましたが、

二日前に小川林道からこの山域に入られた鬚じじーさんのレポートで

寂地山の凄い混雑振りを見てしまい取り止めとしました。

その代替に選んだのが東郷山でした。

湯来町が広島市と合併するまでは広島市の最高峰という名誉ある地位を占めていた山でした。

(現在は大峯山がその地位を占めています。)

この冬に自宅付近からたっぷりと雪をかぶった東郷山を見ることが何度かありました。

美しい雪の山で、雪中行をと考えたものの、

深い雪の東郷山に踏み入る程にはこの山を知っていないことに改めて気付きました。

かつて湯来町の和田から恵下谷林道、四本杉を経由して登頂したことはありますが、

正面ルートの伏谷ルートや大峠ルートなどは未踏破でした。

これからまた何度か登ることとなりそうですが、今回は正面からの初挑戦としました。

 

《山行記録》

 登山口11:05・・・・11:16尾根道取り付き・・・・11:29第1鉄塔・・・・11:51第2鉄塔11:55・・・・12:15第3鉄塔12:21・・・・12:45東郷山(977.4m)13:18・・・・13:27和田(四本杉)分岐・・・・13:57四本杉14:14・・・・14:47稜線上(和田分岐)14:48・・・・15:02東郷山(977.4m)15:08・・・・15:16第3鉄塔・・・・15:28第2鉄塔・・・・15:41第1鉄塔・・・・15:53尾根取り付き・・・16:02登山口

〔総所要時間:4時間57分、昼食・休憩等:1時間05分、正味所要時間:3時間52分〕

 

 

11:05 登山口

  五日市、廿日市方面からの国道433号線を北上し、佐伯区伏谷で左手に大森八幡宮を過ぎると直ぐに右手に「白井の滝」への指導標識があるのでその道に入る。舗装された細い道で、集落を抜け、良い雰囲気の杉林に入って行く。分岐から1.9キロメートル地点の左手に白井の滝への下り口がある(そのすぐ手前右手に駐車スペース有)、さらにそこから400メートル程遡ると東郷山への登山口である。そこの道路右手に自動車を2〜3台停められるスペースがある。登山口には分かり易い東郷山や四本杉への案内概念図が設置されている。

 

 

 

〈東郷山伏谷ルートの登山口〉

〈きれいなナメの渓流〉

 

 

11:16 尾根道への取り付き

  登山口からナメの渓流を左手に見ながら、湿っぽい谷間を北上する。中国電力の送電線補修路で106号・107号鉄塔への案内があった。谷筋を約10分遡って行くと十字路に出合った。右手が東郷山への道である。標識があるので迷うことはない。その道を採ると、東郷山名物の階段の急坂が待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈尾根への取付き口:急坂が始まる〉

〈延々と続くかと思う階段道〉

 

 

 

 

 

〈ほぼ送電線に沿って登る、これは第1鉄塔〉

〈コシアブラの新芽〉

 

 

11:51〜11:55 第2鉄塔

  プラスチック材で刻まれた階段道の急坂を登って第1鉄塔、第2鉄塔を通過した。登山道は完全に送電線に沿って施設されている。鉄塔の足元から辛うじて西方の眺望が得られ、送電線が隣の819.2mのピークを越えてその隣の阿弥陀山(886.9m)へと続いていることが分かる。第3鉄塔へは、暫しトラバース道を辿る。付近には山菜も多い。第3鉄塔下の刈り込み地で、ワラビを少々頂いてから頂上へと向かった。頂上直下で、単独行の青年と出会いました。この日のこの山で会ったのは彼一人だけでした。

 

 

 

〈第2鉄塔から阿弥陀山方面を眺望する〉

〈新緑の中を登り続ける〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈マムシグサ〉

 

〈タラの芽と第3鉄塔〉

 

 

 

 

 

〈満開のミツバツツジ〉

 

 

12:45〜13:18 東郷山(977.4m)

  第3鉄塔から頂上への最後の上り道にはミツバツツジが見事に咲いていた。東郷山の頂上部は意外に狭かった。広場の南端に二等三角点があり、その北側は笹原で囲まれた狭い平地となっていた。10名もは座れそうにない程の広さでした。この山頂に我々以外に人の姿はなく、静かに落ち着いて昼食を摂ることが出来た。

 

 

 

〈二等三角点のある東郷山々頂〉

〈黄砂か霞か?眺望は殆どなかった〉

 

 

13:27 和田分岐

  昼食後、ザックを頂上にデポして四本杉まで往復することにした。曾遊の地ゆえ、四本杉への道が如何に大変かは分かっていたが、この山に来て四本杉に会わずに帰る手はない。頂上広場から大峠方面への道を採り、暫し北へ伸びる稜線上の道を行った。北面には見事なブナが残っている。その稜線を10分足らず行くと、左側の急傾斜面を下って行く道が分岐する。四本杉を経由して、湯来町の和田に下る道である。笹原の中に続く踏み跡然とした道であるが、この道を採った。

 

 

 

〈ブナの美林の尾根を暫し行く〉

〈立派なブナの樹だ!〉

 

 

13:57〜14:14  四本杉

  稜線上から四本杉まで30分を要した。足場の悪い急傾斜地で一歩一歩足元を確認しながら下りて行かなくてはならない。落石の危険がいつも付き纏う。ただ急傾斜地には杉や樅の大木、それも背が異常に高い木が多く、心癒される空間を現出している。大木の森というのは、何故か人間を安心、安堵させる。その森にキツツキのドラミングの音が響いていた。この四本杉は、広島県で唯一日本の巨木百選に選ばれている大きな樹で、「高さ15メートル、直径3.7メートル、円周11.6メートル」あるという。地上3メートルほどのところで幹が四本に分かれていて、倒れないようにワイヤで補強されている姿は異様でもある。かつてはこの樹の根元を自由に歩けて、根元の空洞にも立ち入ることが出来たのだが、現在は「根の踏圧防止」のため周囲にロープが張られて根元に近付けないようになっている。

 

 

 

〈樅の巨木と萌黄色の森〉

〈新緑の急傾斜地を下って行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈四本杉を見上げる〉

〈四本の幹に分かれる〉

 

 

 

 

 

〈根元には大きな空洞が開いている〉

〈ワイヤーで止められた幹が痛々しい〉

 

 

15:02〜15:08 東郷山(977.4m) 

  四本杉から来た道を頂上まで引き返した。なかなかに険しい地形の中を上る道であるが、下りよりは楽かも知れない。新芽、若葉の季節で、萌黄色の山の中を歩くのは気持ちの良いものであった。登山道沿いにあった山菜を少しばかり頂戴した。

 

 

 

〈ミツバツツジ咲く新緑の森〉

〈稜線部は萌黄色だ〉

 

 

16:02 登山口

  上りと同じ道を辿って頂上から登山口まで下った。階段道が多く嫌気が射していたが、実際に歩いて見ると、この山の階段は人間の歩幅とうまくマッチする構造のようで、要らぬ疲労感を感じることもなかった。登山口からの帰路に、白井の滝にも寄ってみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈木洩れ日射す下山路〉

〈白井の滝〉

 

 

〔山行所感〕

  新芽、若葉の良い季節の中で、東郷山は静寂そのものの山であった。中国電力の送電線補修用登山道は見事に整備されているが、そもそもそんなに登山者の数が多い山ではないのであろう。この山で唯一の売り物と言っても過言ではない四本杉へ行くルートが、旧態依然とした踏み跡を辿っていることを見れば凡その推測がつくというものだろう。その分だけ、山中には、豊かな自然がまだまだ残っている。今回久し振りに登ってみて、その色濃い天然自然の趣きや景色に驚いた。この山にはまだまだ、多くのバリエーション登山ルートがあるようだ。厳冬の雪の中でも自信を持って登って来れるように、この山をもっともっと知りたいと思っている。

 

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