ミヤマキリシマ咲く峰を行く 平治岳(1,642.8m)・大船山(1,786.2m)・北大船山(1,706m

大分県竹田市

2008年6月6日()〜6月7日(土)  チャコ&門久

 

 

 

〈ミヤマキリシマ咲く九重山〉

 

 

ここ数年、ミヤマキリシマ咲く季節に九重山を訪ねたい、

坊ガツルでキャンプもしてみたいと思い続けていたが、

何か障害があったり、折からの梅雨の時期ゆえに天気に恵まれなかったりで、実現していなかった。

今年は何とかしようと暫くスケジュール表と天気予報を眺め続けていたが、

梅雨がマゴマゴしている北部九州で2日続けて雨のなさそうな週末に近い日々を見出して、

金曜日を休暇にして出掛けることにした。

 

 

《6月6日()・第1日目》

《山行記録》

長者原9:09・・・・9:17タデ原・・・・9:48指山方面分岐・・・・10:00指山自然観察路分岐・・・・10:29雨ヶ池・・・・11:20大船林道合流・・・・11:22坊ガツル方面分岐・・・・11:29坊ガツルキャンプ場(テント設営)12:09・・・・13:02大戸越(うとんこし)13:07・・・・13:45前峰・・・・14:01平治岳(1,642.8m)14:05・・・・14:10平治岳北ルートのテラス14:20・・・・14:24平治岳(1,642.8m14:31・・・・14:45前峰14:50・・・・15:12大戸越・・・・16:04坊ガツルキャンプ場 

〔総所要時間:6時間55分、昼食・休憩等:1時間11分、正味所要時間:5時間44分〕

 

 9:09 長者原

  広島を未明に発って、山陽道、中国道、九州道、国道10号線、宇佐別府道路、大分道、やまなみハイウェイを経由して長駆5時間半で長者原に到着した。ミヤマキリシマの見頃の時期ゆえ駐車場が混雑しているのではと危惧していたが、金曜日の早朝ゆえか十分に余裕があった。身支度を整えて、6年前に最後に辿った九州自然歩道を辿って坊ガツルを目指した。九重の峰々は雲の中、幕営道具の入ったザックはズシリと重く、やや足取りは重い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈長者原から見た九重の峰々は雲の中であった〉

〈九州自然歩道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雨ケ池越の先には平治岳、大船山が聳える〉

 

 

 

 

 

 

〈荒れた沢の上には霧中の三俣山が聳える〉

 

 

10:29 雨ケ池

  雨ケ池越近くになると沿道にミヤマキリシマの花が見え始めた。なかなか可憐で、前途に希望が持てるような気がした。広々と落ち着いた雰囲気の雨ケ池を越えて行くと、登山道の樹々の切れ目から平治岳や大船山が見えてきた。平治岳の頂上部や稜線部はミヤマキリシマのピンクに彩られていた。これを見て心は軽くなり元気を貰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雨ヶ池〉

〈再び樹林の中を行く〉

 

 

 

 

 

〈平治岳()と北大船山()が現われる〉

〈北大船山の奥には大船山の頂上が聳え立つ〉

 

 

 

 

 

〈平治岳の頂上部はミヤマキリシマのピンクに彩られている〉

〈大船林道に合流する〉

 

 

11:22〜12:09 坊ガツル

  長者原から2時間ほどで坊ガツルに到達した。キャンプサイトも混雑していないかと危惧していたが、何のことはなかった。13張の先客はあったが、まだまだ何処でも張れる状況であった。急ぎテントを設営し、簡単に昼食を摂ってから、身軽になって平治岳を目指した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈テント設営OK、背後は平治岳〉

〈久住山の山塊の北に拡がる坊ガツル〉

 

 

 

 

 

〈西側には三俣山が聳えている〉

 

 

13:02〜13:07 大戸越(うとんこし)

  雨の後のせいもあって泥濘んで足元が悪い道を辿って大戸越へ。登山を終えて下山して来る大勢の人達と擦れ違った。人数は数えていなかったが、悠に100人は超えていただろう。 大戸越からは見事にミヤマキリシマが花開いた平治岳の南面が見えた。この峠にも、また平治岳の急傾斜面にも大勢の登山者の姿があった。暫し佇んだのち、直ぐに平治岳に登り始めた。上りと下りは別々の登山道が用意されており、「上り専用道」を行った。仲々の急坂で、途中には鎖場もあって単純な登山道ではなかった。ただ山肌を埋めるミヤマキリシマは見事であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈足元の悪い樹林の中を大戸越へと登る〉

〈湿地からは平治岳が望める〉

 

 

 

 

 

〈大勢の登山者が休憩する大戸越〉

〈大戸越からミヤマキリシマのピンクに染まった平治岳を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈平治岳南面の険しい傾斜地を登る〉

〈大戸越を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈久住山、坊ガツルを遠望する〉

〈南側には北大船山が横たわっている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈登山道で咲き誇る花を観賞する登山者〉

 

 

 

〈平治岳の急傾斜越しに三俣山を望む〉

 

 

14:01〜14:31 平治岳(ひいじだけ)(1,642.8m)

  稜線部まで上がってからは写真を撮りながら、のんびりと頂上に向かった。見事なミヤマキリシマの花に心奪われてあちこち彷徨しながら撮影した。頂上広場から北面を少し下った辺りのテラス状のところではミヤマキリシマが絨毯のように咲き誇っており、心行くまで花を楽しんだ。

 

 

 

〈平治岳の山頂部を仰ぐ〉

〈平治岳山頂への道で〉

 

 

 

 

 

〈贅沢な昼寝〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂から九重山塊の核心部を遠望する〉

 

〈平治岳の山頂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大船山、北大船山を遠望する〉

 

 

 

〈硫黄山、星生山を遠望する〉

 

 

 

 

 

〈頂上直下の平治岳北面〉

〈まるで花の絨毯のようだ!〉

 

 

15:12 大戸越

  のんびりと山上でミヤマキリシマの花を堪能してから来た道を引き返した。大戸越までは「下り専用道」を辿る。下りながらも、なおミヤマキリシマは綺麗であった。

 

 

 

〈大戸越への下山路から北大船を望む〉

〈下山路から大戸越を俯瞰する〉

 

 

16:04 坊ガツル

  坊ガツルのキャンプサイトに帰ってきて、ひと心地つけることとした。未明に広島を発ってから長い一日であった。持参していた屋久島土産の焼酎「三岳」(みたけ)が美味い。歩いて直ぐの法華院温泉の湯に浸かり、帰りに缶ビールを入手した。よく冷えたビールも結構なものだ。そんな優雅な時間を過ごしていると、時間が経つのは早いもので、忽ち夜の帷が降りるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈遥か硫黄山の噴煙を仰ぎながら下山〉

〈夕刻迫り来る坊ガツル〉

 

 

 

 

 

〈サワオグルマ〉

〈山中で温泉に入れるとは贅沢だ!〉

 

 

 

 

 

〈夕刻、三俣山がシルエットに〉

〈もう間もなく夜の帷が降りる頃!〉

 

 

 

 

 

〈三俣山の上空に月が懸かる〉

 

 

 

 

《6月7日(土)・第2日目》

 

《山行記録》

 坊ガツルキャンプ場6:17・・・・6:20平治岳・大船山分岐・・・・7:15五合目・・・・7:52段原7:54・・・・8:21大船山(1,786.2m)8:31・・・・8:58段原・・・・9:09北大船山(1,706m)9:18・・・・9:34稜線を外れる・・・・10:17大戸越10:23・・・・11:18坊ガツルキャンプ(テント撤収)12:02・・・・12:10大船林道・・・・12:11長者原分岐・・・・13:00雨ヶ池・・・・13:06(休憩)13:10・・・・13:12長者原展望所・・・・13:23沢・・・・13:27指山自然観察路分岐・・・・13:39指山分岐・・・・14:23長者原駐車場

〔総所要時間:8時間06分、昼食・休憩等:1時間15分、正味所要時間:6時間51分〕

 

 

6:17 坊ガツル 

  未明に強い風が吹いてテントが揺さぶられたものの、よく眠って午前4時半に起床した。坊ガツルの朝は皆さん早い。 午前5時台になると法華院温泉山荘に泊まっていた人も含めて沢山の登山者が続々と平治岳や大船山を目指して出発していた。 我々も、朝食を摂ってから、今日は大船山へ登ることとした。

 

 

 

〈早暁の坊ガツル〉

〈早朝から大勢の登山者が集う〉

 

 

 

 

 

〈登山道から久住山中岳方面の大眺望〉

〈シロドウダン〉

 

 

7:52〜7:54 段原

  灌木の繁る大船山の西斜面を登り稜線に出たところが段原と呼ばれる鞍部である。北へ行けば北大船山、南に行けば大船山である。この段原付近から北の北大船山の稜線に見事なミヤマキリシマの群生地が拡がっている。このミヤマキリシマの群生地の観察は後回しにして、まずはツクシドウダンがトンネルを形成している尾根筋を辿って南の大船山に登ることとした。

 

 

 

〈段原から大船山々頂を望む〉

〈北大船山の南斜面〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ツクシドウダン〉

 

〈大船山の山頂部〉

 

 

 

 

 

〈阿蘇山の山並遠望〉

〈マイズルソウ〉

 

 

8:21〜8:31 大船山(1,786.2m)

  大船山の山頂は周囲360度、遮るもののない好眺望地である。天気予報では好天の一日の筈であったが、九重山塊は薄い霧に巻かれるような気配が濃くなってきていた。登山道を登っている時には見えていた祖母山の姿は霧の中にもう消えていた。阿蘇五岳の眺望も怪しくなってきていた。それでも近場の九重連山の姿は何とか見え、なかんずく北大船山から平治岳にかけてのミヤマキリシマ咲く景観は「素晴らしい」の一語に尽きた。

 

 

 

〈大船山々頂〉

〈北大船山・平治山の眺望〉

 

 

 

 

 

〈山頂直下の御池〉

〈由布岳遠望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ツクシドウダンのトンネルを行く〉

 

 

 

 

 

 

〈北大船山〜大船山の稜線〉

 

 

8:58 段原

  雨の心配の要らない週末ゆえ、ミヤマキリシマの群生のある大船山への登山者の数もかなり多い。10人、20人、30人といったグループが多いのもミヤマキリシマのシーズンなればこそだ。大勢の登山者で賑わう稜線を北大船山へ向かうべく、段原へと引き返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈段原から北大船山を望む〉

〈段原越しに大船山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ミヤマキリシマ〉

 

 

 

 

 

 

〈ミヤマキリシマ越しに久住山方面を望む〉

 

 

9:09〜9:18 北大船山(1,706m)

 坊ガツルから仰ぎ見ても北大船山稜線にミヤマキリシマの一大群生があることは仲々確認出来なかったが、登って来てみると盛りにはまだ早い感じは否めないが、見事な花の絨毯が段原から北大船山山頂、さらにそこから北に伸びる稜線に拡がっていた。 ただ、その稜線を大戸越へ下るべく更に進んで行くと、酷い虫害にあった群生が見られた。よく観察すると、稜線の東側の旧火口底にも虫害で枯死している樹が多く見られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈北大船山々頂〉

〈北大船山のミヤマキリシマ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈北大船山から平治岳を望む〉

 

〈坊ガツル俯瞰〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈最高のミヤマキリシマ!〉

〈北大船山の稜線〉

 

 

 

 

 

〈九重満開〉

 

 

 

 

 

〈火口原は虫害が目立つ〉

〈大戸越への下り口辺りも酷い虫害だ〉

 

 

10:17〜10:23 大戸越

  北大船山の稜線から最初は急傾斜のガレ場を一気に下り、やがて緩斜面となって大戸越に下って行った。稜線上や下山の途中から見える平治岳の南面は、それは夥しい登山者の数であった。特に上り専用道は渋滞して長蛇の列となっていた。大戸越まで下ってみると、ここにも大勢の人達の姿があった。平治岳の大渋滞に嫌気が差して登るのを諦めた人達であろうか?今日の我々は平治岳へ登る用はないので、長居は無用と坊ガツルへと急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大戸越への下山路から平治岳を眺望する〉

〈登って来る人も多い北大船山のガレ場〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈長蛇の列が続く平治岳南面〉

〈大戸越〉

 

 

11:18〜12:02 坊ガツル

 坊ガツルに下ってきて驚いた。 テントの数も格段に増えており、また下山途中の人達であろうか、はたまたこれから登ろうとしている人達であろうか、大勢の登山者の姿がありどことなく華やいだ雰囲気になっていた。翌日は日曜日で、まだまだ気持ちの上でも余裕がある時間帯であった。 かくも賑やかで華やいだ坊ガツルであったが、我々はもうここを離れなくてならない時であった。テントを撤収して、楽しかった山での生活に後ろ髪を引かれる想いではあったが、長者原への道を採った。

 

 

 

〈坊ガツルに帰着〉

〈週末で賑わう坊ガツル〉

 

 

 

 

 

〈さようなら 法華院温泉&坊ガツル〉

〈三俣山と「長者原へ 4.7q」〉

 

 

13:00 雨ケ池

大船山や平治岳などの姿を時折仰ぎ見ながら九州自然歩道を長者原へと向かった。平治岳や大船山に登った人達の下山時間と重なったので、団体の列に入ったり、そこから抜け出したりしながら進んだ。大きな荷物を背負ってはいたが、元気に歩けた。雨ケ池の湿地帯を抜けると、山間の霊気もやや薄くなって、長者原が近くなったことを納得した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雨ケ池〉

 

 

 

〈バイケイソウ〉

 

 

14:23 長者原

朝や午前中の長者原の駐車場は大変な混雑であったようだ。本来は通路である筈の空間に列をなして車が停められていた。好天の週末にミヤマキリシマの見頃が重なったことから起きたことであったが、午後になって落ち着いてきていた。レストハウスで食事(名物のだんご汁)、入浴をしてクールダウンしてから広島への帰路に就いた。

 

 

 

〈コガクウツギ〉

〈帰りも星生山は霧の中〉

 

 

 

 

〔山行所感〕

   なかなか果たせないでいた最盛期のミヤマキリシマ見物と坊ガツルでのキャンプを成就出来た山行であった。実現してみれば、簡単なことであった。これまで少しだけ勇気が足りなかったのかも知れない。

   これまで幾度も九重山塊に来ているが、いつも大きな手を広げて待っていてくれたように、心地良い山の憩いを得ることが出来る。今回もそうであった。これがこの山域が持つ魅力なのであろう。山を去る時に、またいつか帰って来るような気持ちにさせてくれる。次は、大陽がギラギラする盛夏の頃か、ドウダンツツジの真赤な紅葉の頃だろうか、あるいは樹氷の花咲く厳冬であろうか・・・・。

 

 

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