酷暑には沢歩きということで 奥三段峡

広島県山県郡安芸太田町

 2008年8月3日(日)  門久が登山隊に参加

 

 

 

 

 

 

〈畳ヶ平(たたみがなる):奥三段峡を代表する景観である〉

 

 

 

今年もKさんの主宰する夏の山行に参加することにした。

行き先は奥三段峡。

水の中をジャブジャブ歩き、滝にもチャレンジして涼しい一日を過ごそうとの企画である。

集合場所に集まった隊員は5名。Kさんを入れても6名の隊で些か寂しい感じもするが、

目配りもよく効き、ちょうど良いサイズかも知れない。

この6人が、田代を午前10時前に出発した。

 

〈山行記録〉

田代9:59・・・・10:06イキイシ谷出合(仕度整える)10:15・・・・10:20蜘蛛渕10:23・・・・10:27イキイシ谷出合・・・・10:41蜘蛛渕の滝上10:47・・・・11:35(昼食)12:02・・・・12:28畳ヶ平(なる)12:32・・・・12:44蛇渕12:53・・・・13:51お岩渕13:55・・・・13:57堰堤・・・・14:03赤川出合・・・・14:08(靴履き替え)14:15・・・・14:34中の甲登山口・・・・15:18砥石郷山分れ・・・・15:22夏焼峠15:26・・・・15:53牛小屋高原駐車場

〔総所要時間:5時間54分、昼食・休憩等:1時間13分、正味所要時間:4時間41分〕

 

9:59 田代

   田代の旧道の空地に自動車を停めて出発した。1台だけ先客の車があった。田代からイキイシ谷出合までは左岸に立派な道が通じており、まだまだ渓流歩きという雰囲気ではない。

 

10:06〜10:15 イキイシ谷出合

   右側から小さな渓流が田代川本流に流れ込む。これがイキイシ谷の流れで、源頭は十文字峠だ。かつてはここから峠まで道が通じていたというが、今では深い草に埋もれているという。

   ここイキイシ谷出合からが実質的な奥三段峡歩きのスタートである。 ここで身支度を整えて、先ず沢に入って蜘蛛渕を見に行った。奥三段峡入口を代表する景観で、渕の奥に第1滝(F1)が見えた。この渕を沢筋から越えるのは並大抵ではないので、残置ザイルの張られた左岸の険しい高巻きを越えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

F1の上から蜘蛛渕を見る:滝壺脇に釣り人の姿がある〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈蜘蛛渕:渕の奥にF1(第1滝)が見える〉

 

 

 

  蜘蛛渕の上が関門の渡渉点といわれるところのようだ。この辺りで思い切って渓流に足を浸してジャブジャブを歩き始めることを始めるのが肝要であるようだ。 以降、水の中を歩くのが平気の平左になるという訳だ。その時が早ければ早いほど良い。

   あとは渓流の中を歩き、渕や滝に出合うと水中や沿岸にルートファインディングして先に進み、沢筋ではどうにもならない時には山を高巻く。渓流の水は透明で、渕は周囲の光景によって様々な色合いを呈している。水の中を歩くのは、冷たくて気持ちが良い。とても真夏の山行とは思えない涼しさである。 水の中を歩く限りは汗を掻くこともない。これが沢歩きの醍醐味の一つなのだろう。

   次から次に美しい渕や滝、プールのような深み、滑り台にすればいいようなナメなどが現われる。 特色のある所には名前が付けられているのであろうが、今後のお付き合いでまた覚えていくことにしたい。そんな美しい渓流沿いでちょっと早い昼食を摂った。

 

 

 

 

 

 

 

〈沢歩き開始:思い切って足を渓流に浸そう!〉

〈滝(F3)と渕が現われる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

F4(松尾の滝)と渕:さてどのルートをと採ろうか?〉

F4を直近から見下ろす〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この美しい渓流で昼食を摂った〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈流れを歩き、岩を登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈巨岩の間を、さてどこから登ろうか?〉

〈やや危ういが、ここしかないなァ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈プールを歩き、岩を伝う〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈渓流歩き涼気満点だ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈涼しい渓谷を元気に上り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈小滝の上へ這い上がる〉

 

 

 

12:28〜12:32 畳ヶ平

  昼食後、更に遡行を続けた。それからが奥三段峡の核心部のようで、渓相は益々素晴らしいものになっていった。その最たるところが畳ヶ平(たたみがなる)と蛇渕であろう。

畳ヶ平は奥三段峡のちょうど真中辺りの曲折したところで、右岸には柱状摂理の懸垂が立ち、その足元を清流が曲流しており、河床は広い岩盤で覆われている。その広々として峻険なる景観は、渓谷中随一のものであろうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈私は膝上まで浸かって渕を越える〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この急流を越えれば畳ヶ平だ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈柱状摂理の美しい畳ヶ平〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈河原から水に入るとやはり涼しい〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈狭くなってきた渓谷〉

 

 

 

   蛇渕は畳ヶ平からゆっくり歩いても十数分のところにある。藍色をした深く大きな渕で、その上流部には渓谷随一の滝が懸かり、渕の右岸はここも柱状摂理の垂直の岩壁となっている。とても越えられそうにない渕であるあるが、右岸の岩壁の中程に固定ザイルが張られた通路が通じており、そこを辿って何とか滝の上に出ることが出来た。

   蛇渕を越えた辺りから雨が降り始めた。 カメラを濡らしていけないとザックに納めた。 それから1時間弱遡って行って、深く川床がえぐられたお岩渕で再びカメラを取り出した。この深い渕には、お岩さんという女性の哀話が幾つか伝えられているようだ。 なかなか険しい渕で、左岸の垂直の岩壁をへつって通過した。 お岩渕の直ぐ先に堰堤があり、その堰堤に上がって左岸を辿ると、赤川出合は直ぐであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈蛇渕に遭遇:渓谷随一の滝が懸かる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈蛇渕はこの左の壁の中程を越えて行く〉

〈壁の中程に咲くイワタバコ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雨が近い天気となったが元気に進む〉

〈長い距離を歩いてきたがまだ足取りは確か!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈哀話を秘めたお岩渕〉

〈お岩渕は左岸をへつる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈堰堤が現われると渓流歩きのゴールは近い〉

 

 

 

14:03 赤川出合

  「赤川」は「アカゴウ」と読むようだ。ここの出合で田代川に注ぐ枝川が赤川で、聖山と県境尾根の間の深い谷間にアカゴウ谷を刻んでいる。その出合で中の甲林道に出た。聖湖畔から十文字峠を越えて台所原まで延びる林道だ。この林道を中の甲まで歩いて行って、そこから夏焼峠を越える山道に入り自動車を回してある牛小屋高原へ出るというルート設定である。

  林道歩きを始める頃に、雨脚が強くなってきた。またアブの集団が身体に纏い付くように押し寄せてきて閉口した。途中で、フェルト底の渓流シューズを脱いで登山靴に履き替えた。

 

 

 

 

 

 

〈赤川出合で中の甲林道に飛び出る〉

〈雨降る林道を中の甲に向け上って行く〉

 

 

 

14:34 中の甲登山口

  中の甲にも新しい道標が立てられていた。それによると、ここ「中の甲登山口」から「夏焼峠まで60分」、「台所原まで1時間15分」とのこと。どちらも旧知の道である。ここは夏焼峠へ向け上って行かねばならない。植林の中を通る道は通う登山者とて少なく、荒れた様相をしているのではないかと危惧していたが、意外にもよく整備されていた。渓流歩きに疲れた脚には、夏焼峠までの上りはきついものであったが、50分足らずで峠を越えて、あとは綺麗に整備された登山道を牛小屋高原へと下って行った。

 

 

 

 

 

 

 

〈中の甲登山口から峠越えの山道へ入る〉

〈杉の美林の中を夏焼峠へと向かう〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈夏焼峠〉

〈夏焼峠からは整備された遊歩道を下って行く〉

 

 

 

15:53 牛小屋高原

  恐羅漢スキー場のカヤバタ・ゲレンデから頂上部が霧に包まれた恐羅漢山を見上げながら牛小屋高原に着いた。もう午後4時近くと遅いせいか、それとも天気が芳しくなかったせいか、広い駐車場に停められた自動車は少なかった。

  この後、田代に回って自動車を回収し、帰路に「いこいの村ひろしま」で入浴して汗を流し、夕刻6時を回って帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

〈恐羅漢山の山頂部は霧に閉ざされていた〉

〈牛小屋高原に建てられた案内図〉

 

 

 

 

〔山行所感〕

  平生はピークハント中心で、沢歩きなど見向きもしないのであるが、連日の真夏日で暑さに些か参っている身には渓流歩きの涼気は薬であろうと思って参加した。それに、奥三段峡もこの際よく見ておきたかった。

  4時間ほど渓流を歩いてもみて、その涼気の心地良さに真夏の渓流歩きの虜になることが危惧されるところだ。また、奥三段峡は幾度も歩いてもっと深く知ってみたくなった。季節季節に様々な美しい景観を見せてくれるようだ。また奥地にダムがなく、本物の清流が流れるのも良いものだ。かくして、リピーターになるのであろうか?

 

 

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