雲多く好眺望は次回にお預け 三平山(1,009.8m)・朝鍋鷲ヶ山(1,074m)・金ヶ谷山(1,164.1m)

岡山県真庭市・真庭郡新庄村鳥取県日野郡江府町

2008年9月14日(日)   増長天さん+門久

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈オミナエシの花咲く三平山の稜線、遥か金ヶ谷山〜毛無山の山稜が望める〉

 

 

 

敬老の日を含む三連休は、絶好の行楽の季節であるものの、天気予報が芳しくない。

東へ或いは西への遠征計画を諦めて天気の推移を眺めていると、

中日の日曜日は何とか雨の心配がなさそうであった。

増長天さんと図って少し遠いものの岡山・鳥取県境の三平山をキ―ポイントにした山行を決めた。

伯耆大山、蒜山の好眺望が得られる三平山だけでは物足りないので、

その先の朝鍋鷲ヶ岳〜金ヶ谷山までの縦走を加えての計画とした。

この区間全域を解説した案内書は見たことがないが、ウェブサイトを覗いてみると多くの先人達のレポートがある。

決して楽なルートではないようであるが、十分に歩き通せるだろうと、夜明け前に広島を出て三平山登山口を目指した。

 

《山行記録》

三平山登山口8:50・・・・9:18「土塁」の説明板・・・・9:37三平山(1,009.8m)9:47・・・・10:22穴ヶ乢10:29・・・・10:51 尾根上の踊り場 10:53・・・・11:23国体コース合流三叉路 11:25・・・・11:30朝鍋鷲ヶ山(1,074m)11:43・・・・12:23金ヶ谷山(1,164.1m)13:01・・・・13:37朝鍋鷲ヶ山(1,074m)13:42・・・・13:47国体コース分岐三叉路・・・・14:20林道出合(朝鍋鷲ヶ山登山口)・・・・14:48穴ヶ乢登山口・・・・15:13三平山登山口

〔総所要時間:6時間23分、昼食・休憩等:1時間17分、正味所要時間:5時間06分〕

 

 

 8:50 三平山登山口

  江府町江尾で国道181号線から国道482号線に右折し内海乢(うつみたわ)へ。内海乢で右折して俣野、武庫方面への県道に入って数百メートル走ると左手に林道川上2号線が分かれるのでそこに入る。1キロメートルほど林道を走ると左手に大きな「三平山周辺広域案内図」が建つ駐車場があるので、そこに車を停める。登山口は林道をなお数十メートル行った右手にある。トイレ、東屋が更に先に行った右手にある(この日トイレは給水が枯渇したとして使用禁止であった)。

 

  駐車場で身仕度を整えて出発。登山口から暫くは大きな松の疎林の中をジグザグに登って行く。登山道は広くよく整備されており公園の中のようだ。それが頂上まで続く。松林が終わるとカヤトの原っぱの脇を回りながら高度を上げてゆく。登山口から25分ほどで稜線上に出ると「土塁」の案内板が建っていた。案内板からは土塁上に付けられた登山道をひたすら登って行く。柏の樹の中を抜け、カヤトの原っぱの中を一気に登ると頂上まではそんなに時間はかからない。高度を上げるに従って登山道からは素晴らしい大山や蒜山の眺望が得られ登攀スピードが落ちるとのことであるが、この日の大山は雲の中、蒜山方面も頭を雲の中に隠していた。山上で二組の若い男女ペアに会った。ここは絶好のデートスポットでもあるようだ。

 

 

 

 

〈三平山登山口:林道川上2号線の右手に駐車場がある〉

〈出発直後は美しい松の疎林の中を登って行く〉

 

 

 

 

 

〈かつての陸軍々馬育成場の柵代わりの土塁が延びる稜線に出る〉

〈今は土塁の上に登山道が敷設されている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大山は厚い雲の覆われていた〉

 

 

 

 

 

〈三平山の頂上直下には柏の木が多い〉

〈頂上までもう少し〉

 

 

 9:37〜9:47 三平山(1,009.8m)

  三平山の頂には「豊年様」の祠があり、叢の中には三等三角点があった。祠の裏手は広い山頂広場となっており、そこには沢山の初秋の花々が咲いていた。その頂上広場からはこれから行く朝鍋鷲ヶ山〜金ヶ谷山、更に白馬山〜毛無山の稜線がきれいに見えた。反対側の大山、蒜山方面の眺望は相変わらず優れなかった。

 山頂での滞在10分ほどで先に進んだ。南面を穴ヶ乢へ下って行く道は、それまでの登りの公園内のようなそれに比べるべくもなく、被さりがちな草を踏みながら行く道であった。一旦カヤトの原っぱを下り、標高930メートル程の尾根の上に上がると蒜山三座からやっと雲が取れていた。暫し花咲くこの眺望尾根を辿って行くと、今度は標高差150メートル程の急坂を一気に下る穴ヶ乢(あながたわ)への大下りが待っていた。

 

 

 

 

〈三平山頂上の「豊年様」の祠〉

 

 

 

 

 

〈三平山頂上からの「朝鍋鷲ヶ山〜毛無山の稜線」の眺望〉

 

 

 

 

 

〈山頂の三等三角点:晴れていれば背景は大山の筈だったのに!〉

〈こちらはやや霞んだ「烏ヶ山〜蒜山」の眺望〉

 

 

 

 

 

〈この時期の三平山には「ワレモコウ」(バラ科ワレモコウ属)が多い〉

〈ヤマハギ(マメ科ハギ属)も今が盛りであった〉

 

 

 

 

 

〈これから辿る朝鍋鷲ヶ山、さらに金ヶ谷山への稜線を一望する〉

〈穴ヶ乢へのルートから三平山の頂上部を見返す〉

 

 

 

 

 

〈稜線上に咲いていた「ホツツジ」(ツツジ科ホツツジ属)〉

〈マツムシソウ咲く稜線から皆ヶ山・蒜山を眺望する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈転がり落ちそうな急坂に一輪だけ咲いていたキキョウ〉

 

 

〈穴ヶ乢への大下り〉

 

 

10:22〜10:29 穴ヶ乢(787m)

  三平山登山口から頂上まで稼いだ高低差約290メートルの殆どの約223メートルをこの穴ヶ乢への下りで失ったことになる。ここからまた287メートルの標高差のある朝鍋鷲ヶ山へ登ることになる。縦走というより、別の山への登山だと言われる所以である。

  峠にある石仏に見送られて桧林の中の登山道を登り始める。数分間は緩やかな坂道であるが、直ぐに上り返しの急坂となる。これが約20分間続く。今回のルートの中で最も苦しいところだ。この急坂を上り切ると後は緩やかな尾根道が続く。ミズナラやブナの中を行く比較的よく整備された道で、ここを歩くのは気持ちの良いことこの上ないといった感じである。緩慢な尾根道からやや斜度のあるスロープとなって暫しそこを登って行くと、左手から下りに利用する予定の国体コースの登山道が合わさってきた。この三叉路から5分程で朝鍋鷲ヶ山の頂上だ。

 

 

 

 

〈穴ヶ乢(787m)〉

〈穴ヶ乢に安置されている石仏〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈急坂を登り切ると緩やか尾根歩きが楽しめる〉

 

〈穴ヶ乢から暫し桧林の中の急坂を上り返す〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈国体コース(2005年岡山国体)が合流する〉

 

〈グリーンシャワーを浴びながら進み行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈「サラシナショウマ」(キンポウゲ科サラシナショウマ属)咲く林間を行〉

 

〈木組みの階段の直ぐ先が朝鍋鷲ヶ山の頂上だ〉

 

 

11:30〜11:43 朝鍋鷲ヶ山(1,074m)

  朝鍋鷲ヶ山の山頂には広い草付きの広場があり、そこに展望鉄塔と「感動の碑」と刻まれた石碑が置かれていた。広場の周囲はお花畑になっている。その山頂広場へ岡山県側から細いながらも林道が上って来ている感じであった。鉄塔の上に上がってみると、大山や蒜山、これから行く金ヶ谷山など周囲360度の眺望が開けていた。好天の下であれば、どんなに見事なのであろうか!

  朝鍋鷲ヶ山を後にして金ヶ谷山に向かった。幾度かのアップダウンを繰り返しながらの尾根歩きである。このルートの特色は、まだ若い樹々が多いながらも、ブナ林が美しいことである。最後の標高差160メートル程の木組みの階段を中心にした上りはやや飽きがきそうであったが、樹相の美しさには惚れぼれとした。

 

 

 

 

〈展望鉄塔の建つ朝鍋鷲ヶ山の山頂〉

〈鉄塔脇には「感動の碑」が安置されている〉

 

 

 

 

 

〈展望鉄塔上からの眺望:三平山の先に烏ヶ山、霧中の大山を望む〉

 

 

 

 

 

〈展望鉄塔上から遥か長い裾を引く大山を望む〉

〈こちらは「烏ヶ山〜皆ヶ山〜蒜山」の長いスカイラインの眺め〉

 

 

 

 

 

〈これから行く「金ヶ谷山」が大きな山体を横たえている〉

〈山頂広場に咲いていた「リンドウ」(リンドウ科リンドウ属)〉

 

 

 

 

 

〈金ヶ谷山への緑の絨毯を敷き詰めた登山道〉

〈ブナの美林の中を行く〉

 

 

 

 

 

〈「ツルニンジン」(キキョウ科ツルニンジン属)が見られた〉

〈驚くほどの「ミゾソバ」(タデ科タデ属)の群生〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ブナの美林の中の階段道を金ヶ谷山へ向かう〉

 

 

12:23〜13:01 金ヶ谷山(1,164.1m)

  金ヶ谷山は今回ルート中の最高峰である。中国地方100名山(山と渓谷社)の一つに選ばれているところからそれなりの山と期待しての登頂であった。だが、頂点は登山道がやや幅広くはなっているものの、頂上広場もなく草付きの道路に指導標が一つとその脇に二等三角点があるだけの地味なところであった。眺望も南の方向が見えるだけで視界は狭いものであった。些か期待外れの山頂であったが、周辺の綺麗なブナ林に心癒されながらブナの樹の日影で昼食を摂った。

 

 

 

 

〈登山道の中央に指導標と二等三角点があるだけの金ヶ谷山々頂〉

〈山頂から南にこの光景が広がる、中央の山は笠杖山(1,063m)か〉

 

 

 

 

 

〈南方遥か下に見える集落は岡山県新庄村の高下集落か〉

〈金ヶ谷山々頂付近のブナ林〉

 

 

13:37〜13:42 朝鍋鷲ヶ山(1,074m)

  昼食後に金ヶ谷山から引き返した。朝鍋鷲ヶ山への尾根道でヘビやマムシに遭遇した。午後の暖かい日当たりを求めて出てきていたのであろう。朝鍋鷲ヶ山の山頂広場で「感動の碑」の後側を覗いてみた。「何に感動したの?」との疑問への答えがあるかも知れないと思ってのことであった。答えは写真に見る通りで、2005年の岡山国体の山岳縦走競技のゴールとなったことを記念するものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈樹間から朝鍋鷲ヶ山の山体を仰ぎ見る〉

 

 

〈登って来た階段道を下り朝鍋鷲ヶ山に戻る〉

 

 

 

 

 

〈「感動の碑」の裏側・・・岡山国体登山競技のゴール地点であった〉

〈展望鉄塔の仰ぎ見ると、悪天ながら何とか青空があった・・・〉

 

 

14:20 林道出合

  朝鍋鷲ヶ山からの下山は予定通りに国体コースを採った。朝鍋鷲ヶ山の北東尾根を林道川上2号線まで下るルートである。しっかりとしたよく利用されているルートと思っていたが、実際は笹に埋もれかけた木組みの階段の多いルートであった。そんなにポピュラーなルートではないようだ。長い階段の道ゆえに上りに利用するのは忌避されているのかも知れない。しかし、下りに利用すれば分岐から30分間で林道に出ることが出来る。

 

 

 

 

〈笹に埋もれそうな国体コースを下って行く〉

〈今も残る国体山岳競技の案内〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈萩の花咲く朝鍋鷲ヶ岳登山口に下山〉

 

 

〈国体コースの大宗は木組みの階段道だ!〉

 

 

15:13 三平山登山口

  朝鍋鷲ヶ山登山口から穴ヶ乢登山口を経て三平山登山口まで林道川上2号線を歩いた。最初の三分の一ほどが上りでやや閉口したが、それを過ぎるとやや下り気味の道となって快調に歩いた。1時間の予定であったが50分余で歩き通せた。林道は静かなもので、通った車は我々を追い越した軽自動一台きりであった。

 

 

 

 

〈三平山登山口まで1時間弱の林道歩きだ〉

〈ツリフネソウ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属)が沿道に多い〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈林道川上2号線から三平山の頂上を仰ぎ見る〉

 

〈松が美しい三平山登山口〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈軌跡地図〉

 

 

 

〔山行所感〕

  大山や蒜山の眺望を目的とした山行であったとすれば今回の山行は失敗であったと言えよう。しかし実感としては、かなり満足度の高い山行であった。三平山からの眺望は兎も角、朝鍋鷲ヶ山への緩尾根の素晴らしさ、金ヶ谷山の稜線のブナ林の美しさ、踏破した三座それぞれの個性が醸すルート全体の多様さは、今回の山行を奥深く楽しいものにしてくれたと思う。その上に、今回は非常に体調が良く快調に全ルートを歩くことが出来たのも、山行の素晴らしさを倍加してくれた。 また訪れる機会があれば、今度は眺望の良い時を選びたいものだ。

 

 

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