好眺望の岩の尾根を辿って登る 鎌倉寺山(613m)

広島市安佐北区白木町

2008年11月30日     大黒さん+吉祥さん+月光さん+門久

 

 

 

 

 

 

〈馬の背越しに関川の谷を俯瞰する〉

 

 

 

大黒さん、吉祥さんたちといつか飲んでいて秋に鎌倉寺山に案内することを約束していた。

一度だけお互いの多忙から延期したが、いよいよその期日がやってきた。

同行するのは同じく一緒に飲んでいた月光さん。仁王さんは所用で不参加となった。

大黒さん、吉祥さんたちとは昨年10月の宮島以来の山行となった。元気で明るい人達である。

この日もよく晴れて殊の外眺望のよく効く一日となり、季節柄静かな稜線上が些か賑やかな空間となった。

 

《山行記録》

駐車場9:01・・・・9:05滝9:08・・・・9:09登山口・・・・9:34岩場コース分岐9:36・・・・9:40馬の背9:58・・・10:07馬の背の頭10:14・・・・10:22南峰(474m)10:24・・・・10:50十畳岩10:59・・・・11:21槍ヶ峰(537m)11:44・・・・12:19権兵衛山(昼食)13:09・・・・13:10鞍部13:11・・・・13:19鎌倉寺山13:29・・・・13:31鎌倉寺跡13:35・・・・13:44鞍部13:45・・・・14:31渡渉点・・・・14:32林道・・・・14:50駐車場 

〔総所要時間:5時間49分、昼食・休憩等:2時間10分、正味所要時間:3時間39分〕

 

 

  9:09 登山口

  鎌倉寺山南麓の牛岩集落へ行く林道脇の広い退避所に自動車を停めさせてもらった。今は無人の関川荘入口から歩いて数分上手である。登山口は関川荘入口のちょうど反対側の山裾にある。

  登山道は最初から急坂続きである。花崗岩の古い地質の土壌で、滑り易いので注意しながら上って行く。露岩の上を行くことも多い。登山口から25分ほどの所に岩場コースと普通コースの分岐がある。踏み具合では普通コースを利用する登山者の方が多いようだが、我々は左手の岩場コースを採った。直ぐに垂直の岩場が現れる。それを攀じ登ると、このルート上で最難関の馬の背の岩場が待っている。両面が切り落ちたナイフエッジのような岩場が続いており、とても通れたものではないが、ここは各ポイントから巻き道に出ることが出来るので心配することはない。この馬の背の岩場で暫し遊んだ。馬の背を過ぎても、まだまだ険しい岩場が馬の背の頭まで続く。馬の背の頭に着くと、その険しい岩峰に開かれた眺望の何と素晴らしいことか! ここからはこの日最初のピークである南峰までは10分もかからない距離である。

 

 

 

 

 

 

 

〈駐車場所は登山口から歩いて数分先にある退避所〉

〈関川荘入口の直ぐ前に登山口はある〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈急坂の先に岩場コースと普通コースの分岐がある〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈岩場コースに入ると直ぐに岩壁が立ちはだかる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈馬の背の岩場越しに馬の背の頭のピークを仰ぐ〉

〈「馬の背」の岩尾根から関川の谷を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈馬の背の尾根で修行を積む〉

〈馬の背の尾根と直下の関川の流れ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈馬の背の頭からの三田、白木山方面の眺望〉

〈馬の背の頭から関川を見下ろす〉

 

 

 

10:22〜10:24 南峰(474m)

  南峰の頂上は猫の額くらいの空地のあるピークで、特にこれと言う特色があるところでもない。長時間の滞在は無用なので、背後に廻り込んでロープの張られた岩場を次の鞍部に向け下って行った。行く手には、一際尖った槍ヶ峰の大きな山体が聳えていた。

 

 

 

 

 

 

 

〈南峰の頂上〉

〈南峰辺りから槍ヶ峰を見上げる〉

 

 

 

10:50〜10:59 十畳岩

  南峰を越えた鞍部から登り返したところが十畳岩である。この山域で最も広い空間である。小グループの休憩が出来る程度の広さである。岩の上からの眺望は優れており、見返せば辿ってきた南峰、馬の背の頭が望め、行く手には槍ヶ峰の先端部分を睥睨する。北方には広々とした志和口の盆地が広がり、稜線直下の南麓には牛岩集落と棚田が箱庭のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

〈十畳岩から南峰を振り返る〉

〈十畳岩からの白木町志和口方面の眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈十畳岩のちょうど南真下に牛岩の集落がある〉

〈これから登り行く槍ヶ峰の南面を仰ぐ〉

 

 

 

11:21〜11:44 槍ヶ峰(537m)

  槍ヶ峰の尖峰への登りは見るからに大変そうだが、しっかりと踏み跡を踏みしめて登って行けばさほどの危険はない。踏み跡然とした登山路を外して露岩の上を行けば、たっぷりと岩の感触も楽しめる。我々は露岩ルートを辿ってみた。

  槍ヶ峰の頂上自体は岩の峰ではなく松の木のある土の頂上である。そこからは、若干樹々越しとなるが四周の眺望が素晴らしい。特にこの日は空気の透明度が高くかなり遠くまで望めた。広島湾沿岸の山々から県北の山々、広島市北郊の山々などの山座同定にかなりの時間を割いた。行く手には権兵衛山が、その背後には鎌倉寺山がいずれも大きな山容で聳えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈槍ヶ峰山頂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈槍ヶ峰直下の岩尾根から頂を仰ぎ見る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈槍ヶ峰から見た南峰、遥かその先の安駄山方面の眺望〉

〈槍ヶ峰からは牛岩集落の全容を捉えることが出来る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ハングライダーの基地のある神ノ倉山、荒谷山は直ぐ北側だ〉

〈志和口の街の先には堂床山、可部冠山などの山容も望める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈これから登り行く権兵衛山・鎌倉寺山が一際高い〉

 

 

 

12:19〜13:09 権兵衛山

  権兵衛山へは、槍ヶ峰から一旦大きく50メートルほど下ってから、一転して80メートルほどの急坂を上り返すことになる。暑い気候の時には顎が上がるところであるが、晩秋とも初冬とも言えるこの時期は楽に歩けるのが良い。一気に岩場の多いこの急坂を上がって狭い土の広場のある権兵衛山の頂上に着いた。松の木や灌木に囲まれて、ここからの眺望は今ひとつだ。ただ辿ってきた南方向だけ眺望が開けている。ここまで実にのんびりと歩いて来たのでもう正午を過ぎており、この先は陽の当たる広場もないことからここで昼食を摂ることにした。我々が広場を占拠したような形となり、この日唯一の単独行の登山者が通りかかられたが、遠慮するように先へと進んで行かれた。

 

 

 

 

 

 

 

〈権兵衛山の頂上〉

〈権兵衛山々頂から三田方面を遠望する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈白木山の山塊をアップ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈権兵衛山からひと下りした十字路の鞍部〉

〈鞍部に設置された手書きの道標〉

 

 

 

13:19〜13:29 鎌倉寺山(613m) 

  長い昼食のあと、この日の目的地である鎌倉寺山へ向かった。権兵衛山から1分間で十字路のある鞍部に下り、そこから10分足らずで鎌倉寺山の頂まで上り返した。この間にある鞍部を境にして山容は一変する。鞍部を越えると、それまでの岩の尾根の印象が全くなくなる。ただ鞍部から上って行くに従って、山が酷く荒れてきていることが気になった。大きな倒木が放置され、倒木の上にまた倒木が重なっているようで酷い感じがした。この山へ登るのは昨年5月以来であるが、昨年の初夏はここまでの感じを持たなかったのであるが・・・?

  石楠花などの灌木類で囲まれた鎌倉寺山の山頂部は、薄暗く寒々としていた。長居は無用とその山頂直下の鎌倉寺跡に赴いてみると、事態はもっと無残であった。猪が地面を掘り繰り返し、その上に倒木累々という感じ。一畑薬師の石仏など倒木の下に倒れ込んでいたので、元の位置にお戻しした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ここにも素晴らしい筆致の山名標があった〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈鎌倉寺山の頂は、薄暗い木立の中だ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂直下にある鎌倉寺跡の五輪塔〉

〈この小さな石仏はいつも微笑んでいらっしゃる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈荒れた林間の中の踏み跡を下山する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈関川の支流を渡渉する〉

 

 

14:32 林道

  ちょっと寒々とした感じの鎌倉寺山の山頂部であったが、そこから元来た十字路のある鞍部に引き返してから、南側の牛岩集落への道を採って下山した。この下山道の沿道も昨年5月に比べれば荒れ気味で、途中一度だけ「迷ったかな?」と思う局面さえあった。倒木が道を遮っている所も数か所あり、このところあまり踏まれていないことも歴然としていた。鞍部から30分ほどで沢を渡って林道の最奥部に出る予定であったが、そこまでに45分ほどもかかってしまった。林道を辿ると、直ぐに牛岩の集落に出る。今はもう秋の取り入れを終えた棚田の石垣が美しい。

 

 

 

 

 

 

 

〈渡渉地点から直ぐに林道の最奥部に出る〉

〈林道を辿って行くと牛岩の集落に出る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈牛岩集落の棚田〉

〈林道から南峰の岩峰の見上げる〉

 

 

 

14:50 駐車場

  人の姿も少ない牛岩集落の中を抜けつつ、まだ紅葉の名残のある鎌倉寺山岩峰の南斜面の景色を愛でた。槍ヶ峰の山容が一際大きく、また南峰の南側の岩壁は圧倒されるほどの大きさだ。ここから見ても鎌倉寺山は魅力に満ちた山容だ。山上も下山後ものんびりと歩いて、午後3時間前、スタートから6時間程をかけて自動車を停めた退避所に帰り着いた。

 

〔山行所感〕

  大黒さんも吉祥さんも、鎌倉寺山は初めてであった。広島県には珍しい岩の尾根道は二人に新鮮であっただろうし、この日は空気の透明度が高くて遠くまでの眺望が得られたことがこの山の印象を良いものにしただろうと思う。先ずはお二人に満足してもらって良かったと思う。大黒さん、吉祥さん、月光さん、お疲れ様でした。楽しい山行でした。

  馬の背からの関川の谷間の大眺望、各ピークからの360度近い眺望と鎌倉寺山の岩尾根ルートは眺望に恵まれた山域である。岩場歩きも時には楽しく、そうしたことからまた登りたくなること間違いない山であると言える。標高600メートル程の山なので、盛夏の登攀は避けたいと思うが、やはり石楠花の花咲く初夏の頃が一番美しいかも知れない。タムシバの咲く春先には山が真っ白になることもあるようだ。そんな時もいいかも知れぬ。いずれにしても、また来る山であるのは間違いない。

 

 

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