井尻谷の密林を登り大峠へ下る 吾妻山(1,238.4m)

広島県庄原市比和町・島根県仁田郡奥出雲町

2009年7月11日(土)    仰天さん+仁王さん夫妻+チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈密林状態の井尻谷を遡る〉

 

 

 

梅雨の週末、雨模様の予報に山行には不適と思っていたが、直前になって予報が晴に変わった。

広島周辺以外は必ずしも好天ではないようなので、ここは広島県内の山行予定リストから井尻谷ルートからの吾妻山を選んだ。

前々からいつか行きたいルートとして候補に上げていた。

急遽であったが声を掛けてみると応えてくれる仲間もいて5人で出掛けることとした。

HPリンク先に幾人ものご先達がいらっしゃるので井尻谷ルートの情報は十分にあり、余裕を持って登れそうなので

下山は島根県側の大峠として縦走することにした。

この日事前に大峠からの林道の最奥部に自動車をデポしてから井尻谷橋詰の登山口から登り始めた。

 

《山行記録》

井尻谷橋10:22・・・・10:30最奥の民家・・・・10:38井尻谷第1橋(右岸→左岸)・・・・10:39第2橋(左岸→右岸)・・・・10:41鉄製の扉・・・・10:51第3橋(右岸→左岸)・・・・11:14第4橋(左岸→右岸)・・・・11:18古い道標・・・・11:25渡渉(右岸→左岸)・・・・11:28滝・・・・11:30古い道標・・・・11:43休憩11:47・・・・11:56車道(横断)・・・・12:01池ノ原(国民休暇村、昼食13:01・・・・13:30中間点・・・・14:05吾妻山(1,238.4m)14:20・・・・14:27大膳原方面分岐・・・・14:42南ノ原方面からの巻き道合流・・・・14:55大膳原キャンプ場15:06・・・・15:18出雲分れ・・・・15:38大峠林道最奥駐車場

〔総所要時間:5時間16分、昼食・休憩:1時間30分、正味所要時間:3時間46分〕

 

この日のルート設定に当たっては次の皆さん方のサイトのレポを参考にさせて頂きました。御礼申し上げます。

低山名山」「吾妻山(4) 井尻谷ルート」(2007年5月4日)

「山で乾杯 我ら初級中年登山隊」「吾妻山 井尻谷ルート往復」(2008年7月12日)

「髭じじーの山便り!」「吾妻山〜比婆山」(2008年10月26日)

 

 

10:22 井尻谷橋

  大峠に二台の自動車をデポしてから一台の車で登山口の井尻谷橋詰(国道432号から元ドルフィンバレースキー場へ向かう県道255号を3.7キロメートル東進した森脇集落にある橋)に帰ってきた。その車は登山口とは橋の反対側の消防ポンプ小屋敷地の空地に停めさせてもらった。車の回付等で遅い出発となったが山裾を行く舗装道を井尻谷の奥へ向かった。10分足らずで最後の民家に突き当たり、その左側の畦道に入りその裏手で草道を左に採って猪避けの電気柵を越えると後は山道を辿ることとなった。山道になると、つい先日までは笹が被っていた道であったようであるが、この日はきれいに笹が刈り払われて歩き易い道であった。

 

 

 

 

〈森脇集落の井尻橋詰が登山口だ〉

〈この井尻谷の深い谷を遡って行く〉

 

 

 

 

 

〈この民家の左手の畦道を辿って行く〉

〈猪避けの電気柵を用心して越えて山道に入る〉

 

 

 

 

 

〈地元の方々が笹をきれいに刈り払ってくれた登山道〉

〈いよいよ渓流沿いの道となる〉

 

 

10:38 井尻谷第一橋

  山道になると直ぐに渓流に沿った道となった。やや荒れ気味ながらもこの道が迷うことなく池の原まで導いてくれると事前の調べで理解していたが、この日の朝途中の比和町の休憩所「吾妻路」で地元の人からつい先日このルート全体の草刈をしたので安心して歩けると教えてもらった。なるほど道の隅々まできれいに刈り込まれている感じだ。有り難いことである。

 

 

 

 

〈第1橋で右岸から左岸に渡る〉

〈直ぐに第2橋があり右岸に渡り返す〉

 

 

 

 

 

〈牛の放牧地の跡であろうか、錆びた鉄製の扉があった〉

〈木陰の中を緩やかに上ってゆく快適な道が続く〉

 

 

  山道に入って間もなく右岸から左岸に渡る手作りの木の橋を渡った。直ぐその先に第2番目の同じ造りの橋があって右岸に戻った。その橋のすぐ上手に錆びた鉄製の扉が設けられていた。周囲に土塁跡のようなものもあったので、かつてはこの先で牛を放牧していたのであろう。気持ちの良い潅木の林を抜けて、第3番目の木の橋を渡って左岸に渡る頃にはもう随分と谷の奥へと入り込んでいた。ここから第4番目の木橋までの約30分間は、井尻谷の豊かな自然が醸す醍醐味を心行くまで感じ楽しむことが出来た最高の時間帯であった。手付かずの幽谷めいた渓流の周囲の緩やかな傾斜面は密度の濃い広葉樹林で覆われていた。将に密林に分け入る感じであった。しかし登山道だけはきれいに刈り取られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈第3橋を渡るわがメンバー〉

 

〈瀬音を聞きながら深い谷間を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈渓流もなかなかに美しい〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈二次林であろうが、今では密林状態だ!〉

 

〈密林状態の森の中を行く〉

 

 

11:14 井尻谷第四橋

  登山口から1時間足らずで第4番目の木の橋を渡った。橋を渡ると渓流とそれに沿った登山道はそれまでの真北方向からやや東に傾き始めるとともに斜度が増し始めた。もう橋が架かっていない渡渉点を越えて左岸を行くと左手の崖に滝まで懸かっていた。右側から滝を巻いて上って行くと笹の深い森となり、やや険しくなった傾斜面をジグザグを切って登って入った。かなり煩いくらいに笹が繁っていた筈のこの辺りの登山道も笹が見事に刈り払われていて難なく歩くことが出来た。車道に出ると池ノ原までもう後5分ほどであった。

 

 

 

 

〈第4橋を渡るといよいよ斜度が増し始める〉

〈古い道標に出合った、「池の原へ45分」の間違いであろう〉

 

 

 

 

 

〈険しい渓流沿いの道を上り行く〉

〈小さいながらも滝が懸かる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈きれいに笹が刈られた深い森の中の道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈いよいよ源流も近い感じ!〉

 

 

 

 

 

 

〈車道に出合うと池ノ原は近い〉

〈吾妻山国民休暇村の敷地へ入る〉

 

 

12:01〜13:01 池ノ原

  池ノ原まで登って来るともう登山は終ったような気持ちになったようだ。冬期休業となったことから、久し振りに国民休暇村に立ち寄ってトイレを借りたまでは良かったが、アイスクリームまで買ってしまった。宿舎裏側の芝の広場の栗の大木の下での昼食も極くゆっくりと摂った。食後に吾妻山へと向かったが、道中は百花繚乱に近い花のオンパレード。パチリ、パチリ写真など撮っていると時間の経過の早いこと、池ノ原から山頂まで1時間余もかけてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

〈池ノ原から吾妻山山頂部を望む〉

 

 

 

 

 

 

〈吾妻山国民休暇村の宿舎〉

〈宿舎前にはナツツバキがまだ咲いていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈睡蓮が咲き揃った池越しに吾妻山を望む〉

 

〈花菖蒲も残って池畔は色鮮やか〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈イブキトラノオの咲き揃った原を行く〉

 

 

 

 

 

 

〈ヤマアジサイ越しに池ノ原を振り返る〉

〈ゆっくりと笹原の中を吾妻山へと登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈北西方向には高野毛無山から猿政山の連山が聳える〉

 

 

 

 

 

 

〈ドクダミ(ドクダミ科)〉

〈カワラナデシコ(ナデシコ科)〉

〈ウツギ(ユキノシタ科)〉

〈オカトラノオ(サクラソウ科)〉

 

 

 

 

 

〈スイレン(スイレン科)〉

〈ウツボグサ(シソ科)〉

〈イブキトラノオ(タデ科〉

〈ヨツバヒヨドリ(キク科)〉

 

 

 

 

 

〈ハンカイソウ(キク科)〉

〈ハナショウブ(アヤメ科)〉

〈ウリハダカエデ(カエデ科〉

〈ヤマアジサイ(ユキノシタ科)〉

 

 

14:06〜14:20 吾妻山(1、238.4m)

  梅雨の中休みの好天の日であったが、いつもは大いに賑わう吾妻山にはあまり沢山の登山者の姿はなかった。悪天の予報からの急遽の変化に登山者の多くが対応出来なかったのかも知れない。遅い時刻でもあったが、山頂には他の登山者の姿はなかった。梅雨時にしては素晴らしい眺望が広がっていた。暫し山頂で眺望などを楽しんでから、大膳原へ向かって吾妻山の東面を下って行った。この東面の道の沿道がまた花畑のような花のオンパレード。飽きることない道であったが、時間はタップリと要する道程でもあった。

 

 

 

 

〈吾妻山々頂〉

〈山頂にある方位案内盤〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈シモツケ越しに猿政山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈南尾根の先には福田頭がドッシリと構えている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大膳原の向こうには烏帽子山、御陵、立烏帽子山、池ノ段の比婆の山々が連らなる〉

 

 

 

 

 

 

 

〈南方の池ノ原から比和方面を遠望する〉

〈北方の大峠から横田方面の眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈南尾根から大膳原方面への分岐〉

 

〈沿道はさながらフラワーロードだ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈南ノ原からの巻き道で大膳原へ〉

 

 

 

〈比婆の山にシシウドの花一輪〉

 

 

 

 

 

〈シモツケ(バラ科)〉

〈アカモノ(実)(ツツジ科)〉

〈キバナカワラマツバ(アカネ科〉

〈ノアザミ(キク科)〉

 

 

 

 

 

〈オオバギボウシ(ユリ科)〉

〈アカショウマ(ユキノシタ科)〉

〈ホタルブクロ(キキョウ科〉

〈ワレモコウ(バラ科)〉

 

 

 

 

 

〈イヨフウロ(フウロソウ科)〉

〈コバノフユイチゴ(バラ科)〉

〈ヤマジノホトトギス(ユリ科〉

〈ミズタピラコ(ムラサキ科)〉

 

 

14:55〜15:06 大膳原キャンプ場

  久し振りの大膳原であったが。キャンプ場のレストハウスが新しくなっていると聞いていたので立ち寄ってみた。またキャンプ場開きはしていないようで、キャンプ場は無人であったがいつもながらきれいに整理されていた。あと10日もすれば少しは賑やかになっているかも知れない。新しいレストハウスには自由に出入り出来て、館内の山野草の写真などでこの山域の草花の勉強させてもらった。時間が許せば静かで涼しいこのキャンプ場でゆっくりとしたかったところであったが、それまでの時間の浪費もあってそうはいかなkった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大膳原〉

 

 

 

 

 

〈大膳原のキャンプサイト〉

〈新しくなったキャンプ場の休憩棟〉

 

 

 

 

 

〈キャンプファイアのサイトから烏帽子山を見上げる〉

〈大膳原から見上げた吾妻山〉

 

 

15:18 出雲分れ

  大膳原キャンプ場から烏帽子山への上り口にも当たる出雲分れに下り、そこから大峠への道を採った。初めて通る道であったが、出雲分れの鞍部からずっとよく整備された広い道であったので、何の懸念もなかった。下り始めて直ぐに「うぐいす水」が湧いていた。細い湧水ながらなかなかの甘露であった。渓流はほぼ等高線に直角に流れる急流となっており、その流れに沿って登山道も付けられていたのでなかなかの急坂であった。ただ道はよく整備されて気持ちが良かった。

 

 

 

 

〈出雲分れ〉

〈出雲分れ直下に「うぐいす水」の清水が湧く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈良く整備された登山道を下り行く〉

〈石畳の道もあった・・・〉

 

 

15:38 大峠道駐車場

  出雲分れから20分で朝方に自動車をデポして林道の最奥部に到達した。この林道は離合するのが難しいほどに細いものの、全線舗装されており車高を気にせずに上がれるのは有り難い。麓の大峠から2.4kmも入れるのでここから大膳原や烏帽子山、御陵は随分と近い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈車をデポしていた林道の最奥部に到着〉

 

〈涼しげな林道脇の渓流〉

 

 

 

 

 

〈大峠〉

〈大峠から吾妻山方面を眺める〉

 

 

 

〔山行所感〕

  梅雨の中休みの晴れ間が待望の井尻谷ルートからの吾妻山へ誘ってくれた。急傾斜の殆どない緩やかな傾斜の渓流沿いの道、密林と呼んでもおかしくない豊かな森に分け入る登山道、そこを地元の皆様がきれいに整備してくれて気持ち良く歩けるルートになっていた。地元の皆様のご努力には感謝以外の何も出来ないが、本当に有り難いことである。もっと多くの登山者が利用して、このルートの素晴らしさに感動する共に、整備して頂いた登山道を安定したものにしたいものだ。

  この時期も池ノ原から吾妻山の斜面はお花畑であった。いつ来ても吾妻山は登山者を飽きさせない。井尻谷ルートを辿ってくると、またここが天上の楽園のようにもイメージ出来るのが面白い。

  島根県側の大峠ルートも初めて利用した。登山道という意味では島根県側のこのルートが最もよく整備されているのも知れない。この登山口を使うと大膳原や烏帽子山、御陵などは極めて近い。この山域に咲く季節・季節の花などと訪ねるのに利用価値は大きいかも知れない。

   今日一日は、吾妻山の山域の持つ多様性に新たに気づきくことが出来、また今後の展望を開くことに出来た楽しい日であった。山というところは、出掛けてみればどこでも必ず何か新しいことを教えてくれると思う。

 

 

 

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