伯耆大山のお花畑を訪ねる 三鈷峰(1,516m)・ユートピア・象ヶ鼻(1,550m)

鳥取県西伯郡大山町

2009年7月24日(金)     チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈ユートピアから三鈷峰を眺望する〉

 

 

 

7月下旬になっても今年は梅雨が明けそうにない。

今月から金曜も休みの勤めとなり少しの遠出が可能となったが、行けそうな所はどこもこの週末の天気が芳しくない。

何とか一日だけでも天気が持ちそうなのがこの日の伯耆大山。

それでも時間を追う毎に予報は悪化傾向を辿った。

眺望は望まず、まあ何とか雨に降られなければもうけの幸いと思いつつ出掛けてみることにした。

7月中旬から8月上旬はユートピア周辺には一大お花畑が拡がっているはず・・・・!

 

《山行記録》

大山寺橋詰(南光河原)駐車場9:30・・・・9:38大山寺門前・・・・9:47金門分岐・・・・9:49金門9:56・・・・10:05大神山神社・・・・10:10二股(下宝珠越道分岐)・・・・10:20林道(下宝珠越登山口)・・・・10:45下宝珠越10:47・・・・11:20中宝珠越・・・・11:57崩落箇所(雨具を着る)12:05・・・・12:10上宝珠越12:12・・・・12:32ユートピア分岐12:35・・・・12:52三鈷峰(1,516m)12:57・・・・13:15ユートピア分岐・・・・13:27ユートピア避難小屋(昼食)13:57・・・・14:09象ヶ鼻(1,550m)14:12・・・・14:21振子沢頭・・・・14:37勝間ケルン・・・・14:45上宝珠越・・・・14:49砂すべり・・・・15:17ケルン15:18・・・・15:28大堰堤・・・・15:35下宝珠越登山口・・・・15:42二股・・・・15:46大神山神社15:52・・・・16:05大山寺門前・・・・16:13大山寺橋詰(南光河原)駐車場

〔総所要時間:6時間43分、昼食・休憩等:1時間07分、正味所要時間:5時間36分〕

 

 

 9:30 大山寺橋詰駐車場(南河原駐車場)

  庄原ICで中国道を降りて国道183号線、180号線、181号線を辿って溝口から県道45号線で桝水高原を経由して大山環状道路(県道158号線)で登山口の大山寺の街へと上った。走行距離は約180km。大山寺橋南詰のトイレも併設された無料駐車場に自動車を停めた。平日ゆえに駐車場はかなりの余裕があった。

 

  道中ずっと曇天で、これでは大山の姿を見ることはないであろうと覚悟を決めて山麓に行き着くと、何と・・・夢かと思えるほどに完全な大山西面の円錐形の姿あった。大山寺橋の橋上からも北壁や三鈷峰を仰ぎ見ることが出来た。大山寺の参道で土産物屋、旅館街を抜け、金門を経由して大神神社奥宮へ向うこととした。金門からも大山の北壁を仰ぎ見ることが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

〈溝口IC付近から見上げた大山、悪天候の予報ながら山頂まで姿を現していた〉

 

 

 

 

 

 

〈大山寺橋詰の南光河原駐車場〉

〈大山寺橋上から三鈷峰、大山北壁を見上げる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大神山神社の石畳の参道〉

 

 

 

〈大山寺の参道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈金門と賽の河原〉

〈金門から大山北壁を見上げる〉

 

 

10:05 大神山神社

  静寂が支配する平日の大神山神社に山行の安全を祈願してから社殿を右に回り込んで後背の老杉の繁る森へと入って行った。直ぐに二股で左に下宝珠越への道を採った。ブナを中心にした林の中の苔生した谷筋の登山道をゆっくりと登って行った。登って行くほどにヤマアジサイがきれいに登山道を飾っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈老杉の林立する大神山神社後背の森〉

 

 

 

〈旧参道から大神山神社の山門を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈二股で下宝珠越への道を採る〉

 

〈広葉樹林の中を宝珠尾根へ登り行く〉

 

 

 

 

 

〈登山道はヤマアジサイの花に彩られていた〉

〈尾根近くになるとブナの古木が多くなる〉

 

 

10:45〜10:47 下宝珠越

  下宝珠越で宝珠尾根に乗った。尾根筋は見事なブナの林だ。気持ちの良い登山道が続く。ここはいつ歩いても楽しい。中宝珠越の手前の1,242mのピークからみた大山北壁は稜線部が霧で隠されていた。三鈷峰の山頂部は見えるものの、右肩のユートピア周辺はもう濃い霧の中のようであった。中宝珠越に一旦下ってから、一転険しくなる上宝珠越への道を辿った。ルンゼ状の急坂を滑らぬように注意しながら登り、元谷側の崩落地の上を足元に注意しながら越えて行った。崩落地の手前で雨がやや強くなってきたので雨具を着た。それでも、上宝珠越に近付くに連れ眺望だけが少しずつ開けて来て、稜線上のユートピア避難小屋も見え始めた。

 

 

 

 

〈下宝珠越に置かれた道標〉

〈宝珠尾根のブナの美林〉

 

 

 

 

 

〈下り坂の天気に稜線部を隠した大山北壁〉

〈三鈷峰の山頂は現れているが、ユートピア方面は霧の中だ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈上宝珠越の下部の崩落箇所〉

 

 

 

〈険路をヤマアジサイが彩る〉

 

 

 

 

 

〈霧が晴れたユートピア小屋辺りを見上げる〉

〈大山北壁も徐々に姿を現してきているようだ!〉

 

 

12:10〜12:12 上宝珠越

  小雨の上宝珠越を通過して大山東稜を左へ巻くように上って行った。小雨は相変わらず降り続いているが、不思議なるかな北方の眺望も開けて来て孝霊山もきれいに見え始めた。行く手の勝間ケルンの先のユートピアの稜線や三鈷峰のピークも段々とはっきりとしてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三鈷峰を仰ぎながら〉

 

 

 

〈上宝珠越〉

 

 

 

 

 

〈ナンゴククガイソウ咲く登山道から孝霊山を眺める〉

〈ユートピアへの上り道〉

 

 

 

 

 

 

〈ウバユリ(ユリ科)

〈ヌスビトハギ(マメ科)

〈トチバニンジン(実)(ウコギ科)

〈クサギ(クマツヅラ科)

 

 

 

 

 

〈クサアジサイ(ユキノシタ科)

〈ヤマジノホトトギス(ユリ科)

〈ヤマアジサイ(ユキノシタ科)

〈アクシバ(ツツジ科)

 

 

12:32 ユートピア分岐

  三鈷峰とユートピアを左右に指す標柱の立つ稜線上に出た。周囲は一面お花畑が拡がる別天地である。ここでは一息入れずにそのお花畑の稜線伝いに一気に三鈷峰のピークを目指した。途中で小ピークを越えて西面の崩落地の脇を上って行くが、ほぼ全ルート沿いにお花畑が展開していて美しいこと限りない感じであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈花咲く尾根道を三鈷峰へ向かう〉

 

 

 

〈ユートピア避難小屋を望むお花畑〉

 

 

 

 

 

〈開け始めた孝霊山などの北方の眺望〉

〈斜面一面を彩るお花畑〉

 

 

12:52〜12:57 三鈷峰(1,516m)

  雨が降っていなければ三鈷峰山頂で昼食と摂ろうと目算していたが、小雨の上に俄かに風まで強くなってきたのでそれは諦めて早々に引き返すこととした。とはいえ、この悪天候の中にしては周囲の眺望が良く、大山北壁、烏ヶ山、矢筈ヶ山、甲ヶ山、孝霊山などをはっきりと見ることが出来た。ユートピアへの帰り道もきれいなお花畑に囲まれて楽しい山上漫歩であった。

 

 

 

 

〈三鈷峰山頂〉

〈三鈷峰からユートピアを望む、左後方から烏ヶ山が覗く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈お花畑の斜面越しに剣ヶ峰を望む〉

〈尾根筋のお花畑からユートピアを望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈尾根筋のお花畑から大山北壁を眺望する〉

 

 

 

13:27〜13:57 ユートピア避難小屋

  ユートピアへと帰り来ると、一際お花畑が美しい。周囲の眺望をより開けて眺望に奥行きを与えてくれている。眺めていても際限がない感じであったのでひとまず避難小屋に入って遅い昼食を摂ることにした。暫く前まで小屋では10人足らずのグループが団欒しておられたようであったが、その時は象ヶ鼻方面へ上がっており小屋は無人であった。食後にコーヒーを飲みながら小屋の周囲を逍遥してみた。文字通りユートピアはかくあるかと思わせるような美しい世界の真っ只中であった。

 

 

 

 

〈ユートピア〉

〈この時期を代表するナンゴククガイソウの群生〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈シモツケソウもまだ健在だ〉

 

〈ナンゴククガイソウ咲く東谷の沢〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ナンゴククガイソウ咲く尾根から矢筈ヶ山・甲ヶ山の山塊を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈花咲く尾根の先に大山北壁を眺望する〉

 

〈花に包まれたユートピア避難小屋〉

 

 

 

 

 

 

〈ノリウツギ(ユキノシタ科)

〈ホタルブクロ(キキョウ科)

〈ヤマブキショウマ(バラ科)

〈シシウド(セリ科)

 

 

 

 

 

〈クサボタン(キンポウゲ科)

〈カラマツソウ(キンポウゲ科)

〈イワキンバイ (バラ科)

〈コオニユリ(ユリ科)

 

 

 

 

 

〈シモツケ(バラ科)

ナンゴククガイソウ(ゴマノハグサ科)

〈シモツケソウ(バラ科)

〈ミヤマホツツジ(ツツジ科)

 

 

14:09〜14:12 象ヶ鼻(1,550m)

  昼食後になお少し大山東稜線を登って象ヶ鼻から振子沢の頭近くまで行ってみた。振子沢側の急傾斜面も含めてなお花畑は広がり美しいこと限りないようであった。北方の下界の眺望もまた良くなって孝霊山の先には弓ヶ浜まで見えるようになってきていた。オオバギボウシの大群生が拡がる振子沢の頭の手前でこの日の登攀を止めて下山の途に就くことにした。

 

 

 

 

〈象ヶ鼻から大山主稜線の先に剣ヶ峰を仰ぐ〉

〈オオバギボウシの先に槍ヶ峰、大山東壁を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈一面お花畑の振子沢〉

〈霧に巻かれる烏ヶ山〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈弓ヶ浜も見え始めた北方の眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈振子沢の頭付近から北方向の眺望〉

〈象ヶ鼻の東面越しに矢筈ヶ山を望む〉

 

 

 

 

 

〈霧に隠れる烏ヶ山とナンゴククガイソウ咲く斜面〉

〈振子沢の頭のオオバギボウシ群生〉

 

 

 

 

 

 

〈ダイモンジソウ(ユキノシタ科)

〈ダイセンオトギリ(オトギリソウ科)

〈オオバギボウシ(ユリ科)

〈ホソバノヤマハハコ(キク科)

 

 

 

 

 

〈イヨフウロ(フウロソウ科)

〈コウゾリナ(キク科)

〈キュウシュウコゴメグサ(ゴマノハグサ科)

〈ヤマオダマキ(キンポウゲ科)

 

 

 

 

 

 

 

〈ソバナ(キキョウ科))

〈ホソバシュロソウ(ユリ科)

 

 

 

 

14:45 上宝珠越

  勝間ケルンを経由して上宝珠越に下山してきた。ここから砂すべりに下って元谷に下る。砂すべりはなかなかに良い状態で快調に下ることが出来た。この砂すべりがあるので、この季節のユートピアへの山行の帰りは楽である。しかし、山上の天候はまた下り坂に入ったようで、元谷から見上げる大山北壁の稜線は厚い霧の隠されており、険阻な別山や大屏風岩が不気味さを漂わせて霧の中に屹立していた。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈上宝珠越〉

 

〈砂すべり〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下ってきた元谷を見上げる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガスに巻かれた大山北壁〉

 

〈元谷のケルン〉

 

 

15:28 大堰堤

  元谷に下って大堰堤に出て行者谷ルートに合流した。ここから夏山登山道は佐陀川の河畔に一旦下ってその渓流沿いの自然林の中を通って大神神社奥宮へと出るが、この日は冬期に下山道となっている管理車道を歩いてみた。冬期には急傾斜面に一筋だけ巻き道が延びているが、雪がなければ立派で広々とした感じの舗装道であるのが新鮮であった。下宝珠越への登山道を経由して大神神社奥宮へ下り、参道を大山寺の街まで辿った。

 

 

 

 

〈大堰堤東詰から北壁を見上げる〉

〈林道を辿ってみた〉

 

 

 

 

 

〈大神神社奥宮の社殿〉

〈大神神社奥宮参道は日本一長い自然石の道〉

 

 

16:13 大山寺橋詰(南光河原)駐車場

  7時間足らずの山行を無事に終えて大山寺の街へと帰ってきた。朝は良く見えていた大山寺橋からの大山北壁や三鈷峰には霧が懸かっていた。よくぞ、一日眺望を保ってくれていたものだ。駐車場に残っている自動車も数台と少なくなっていた。

 

 

 

 

〈大山寺参道を大山寺の街へと下る〉

〈霧に閉ざされた大山北壁、三鈷峰を仰ぐ〉

 

 

 

〔山行所感〕

  天気予報は決して芳しくなかった。その天気予報より早く雨まで降り始めて、さて山上はどうなるものかと警戒はしたものの、小雨程度のものが降り続きはしたものの大雨にはならず、眺望は不思議なるかな小雨の中ながら回復してくれて、この季節にしては大満足の景観を見せてくれた。いわば高嶺のお花畑の花見日和であったと言っても良いのかも知れない。しかし、山の天気というものはやはり行ってみないと本当のところは分からぬものだ・・・!

  ユートピア周辺のお花畑はやはりこの上なく美しい。今はシモツケソウの終期、ナンゴククガイソウの始期、オオバギボウシの最盛期といったところであろうか・・・。これらが混然一体となった尾根筋や斜面のお花畑の色合いは自然の織り成す大交響楽であると言えよう。2年振りの花の時期の訪問であったが、また来年以降も可能な限り来てみたいと思う。

 

 

〔BACK〕

〔HOME〕

 

 

 

 

 

 

Ads by TOK2