初秋の花咲く 岩樋山(1,271m)・道後山(1,268.4m)

広島県庄原市西城町

2009年9月7日(月)  チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈一等三角点のある道後山頂上から最高地点を望む〉

 

 

 

秋風を折に触れて感じる頃となりました。

9月最初の週末はリンク先のランボーさん、気ままな山登りさんを始め多くのサイトで、

秋の花咲く広島県北の山々への山行レポが花盛りになりそうな雲行きです。

所用で週末の山行叶わなかったわが夫婦はこれら諸氏の動向や季節の風に誘われて

約2年振りの道後山へ出掛けることとしました。

 

《山行記録》

月見が丘駐車場10:25・・・・10:50展望所(東屋)10:52・・・・10:54巻き道分岐・・・・11:19岩樋山(1,271m)11:29・・・・11:37両国牧場(鞍部)11:38・・・・11:43大池分岐・・・・12:03大池12:05・・・・12:21持丸分岐・・・・12:26道後山(1,268.4m)(昼食)13:09・・・・13:12道後山最高点(1,271m)・・・・13:25大池分岐・・・・13:31両国牧場(鞍部)・・・・13:46岩樋山道合流・・・・13:47展望所(東屋)13:50・・・・14:08月見が丘駐車場

〔総所要時間:3時間43分、昼食・休憩等:1時間01分、正味所要時間:2時間42分〕

 

 

10:25 月見が丘

  晴れ渡った好天に恵まれた。中国道を庄原ICで降りて国道183号線で西城町三坂まで上がり、左手が道後山クロカンパークの交差点を右に採って道後山スキー場への導入路に入った。ススキの穂が出揃ったスキー場ゲレンデを左右に見ながら上って行き、山の家を通り過ごしてやや狭くなった車道を走り続けて行くと車道終点が月見が丘駐車場であった。駐車場の奥にはきれいな水洗トイレもあった。

 

  駐車場には2台の先客の車が停まっていた。2台とも登山者の車のようであった。駐車場からダートの管理道を岩樋山に向おうとすると、早速路傍の草原にマツムシソウ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、ウメバチソウ、カワラナデシコのお花畑が拡がっていた。その撮影をしていると仲々に出発出来なかった。出発すると気持ちの良い木漏れ日の道が暫し続いた。路傍にはキンミズヒキ、ママコナなどの小さな花が咲き、陽だまりにはオタカラコウやツリフネソウの群落も見られた。平坦地から岩樋山の西斜面を登って行く山道になると、花の姿が急に少なくなった。登り始めて暫くすると休憩所の東屋があり、そこから西方向に大眺望が開けていた。比婆山の山群、福田頭、井西山の連山が一望出来た。その展望所のすぐ上で右に両国牧場への巻き道を分けて岩樋山への直登ルートを採った。灌木の中の道を抜けて行くと、やがて草地に出た。そこまで登って行くと南方向の眺望も開けた。その辺りから草原はイヨフウロのお花畑で、歩いていても楽しかった。やがて稜線上に出ると、今度はタンナトリカブトの群生も加わった。

 

 

 

 

〈月見が丘駐車場から岩樋山を仰ぐ〉

〈木漏れ日の登山道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈岩樋山の中腹にある展望所から比婆山連峰を遠望する〉

 

 

 

 

 

 

〈今日は岩樋山への直登ルートを採る〉

〈南西方向の猫山が美しい〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ツリガネニンジン(キキョウ科)

〈ワレモコウ(バラ科)

〈ウメバチソウ(ユキノシタ科)

 

 

 

 

 

 

 

 

〈マツムシソウ(マツムシソウ科)〉

〈カワラナデシコ(ナデシコ科)

〈ゲンノショウコ(フウロソウ科)

 

 

 

11:19〜11:29 岩樋山(1,271m) 

  岩樋山の山頂は草地のマウンドの上に岩を積んだケルンがあるだけのところであった。しかし四周を詳細に見渡してみると、マツムシソウ、イヨフウロ、タンナトリカブト、コオニユリ、サラシナショウマなどの花々を見ることが出来た。それらの花々の観賞に10分間程を費やして、道後山との間の両国牧場と呼ばれている鞍部へと下って行った。かつてこの地は牛の放牧場として拓かれ、鳥取、広島両県の麓の農家が放牧していたという。お互いの牛が越境しないように県境に石塁の牧柵が築かれ、今でもその姿の一部を目にすることが出来る。両国牧場からは道後山南斜面にある大池を迂回するルートを採った。

 

 

 

 

 

 

 

〈岩樋山々頂にはケルンがあるだけ〉

 

 

 

 

 

 

〈岩樋山南面にはイヨフウロの群生が見られた〉

〈タンナトリカブトの群生もあった〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈岩樋山から両国牧場と呼ばれる鞍部と道後山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈石塁の牧柵と岩樋山〉

 

 

 

 

 

〈大池への道を採る〉

〈草原の石室に安置された温和な顔付きの石仏〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大池への巻き道の先はおおらかな道後山のスロープ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈キンミズヒキ(バラ科)

〈ママコナ(ゴマノハグサ科)

〈ミズヒキ(タデ科)

 

 

 

 

 

 

 

 

〈オタカラコウ(キク科)

〈ツリフネソウ(ツリフネソウ科)〉

〈キバナアキギリ(シソ科)〉

 

 

 

12:03〜12:05 大池

  道後山々頂の直下100メートル足らずのところにある湿地が大池と呼ばれている。名前と違って小さな水溜りしかなかった。ここもかつてのタタラ製鉄の跡なのであろう。この周辺は素晴らしい夏の花々のお花畑であったようであるが、今はタムラソウ、サラシナショウマの花が何とか残り、ワレモコウやアケボノソウなどが咲き誇っていた。大池を過ぎると登山道は道後山の東面を巻いて持丸からの道を併せて道後山々頂へと導いてくれた。眼下に鳥取、岡山、広島県境の三国山や遠く伯耆大山の峰が望めるようになった。

 

 

 

 

〈大池〉

〈サラシナショウマ咲く登山道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈遠く伯耆大山の峰が望める〉

 

 

 

 

 

 

〈鳥取、岡山との県境の三国山〜古頃山〜鳶ノ巣山を望む〉

〈もうすぐ道後山山頂だ!、持丸方面はやや草が被っている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈北隣の多里大山(1,224m)を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ツルリンドウ(リンドウ科)〉

〈イヨフウロ(フウロソウ科)

〈タンナトリカブト(キンポウゲ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈コオニユリ(ユリ科)〉

〈サラシナショウマ(キンポウゲ科)〉

〈ホソバノヤマハハコ(キク科)

 

 

 

12:16〜13:09 道後山(1,268.4m)

  笹原を切り開いた道後山々頂広場には立派な一等三角点が建てられており、その傍らにはこちらは貧相と言ってもよいような山名標が立てられていた。その周りはホソバノヤマハハコの群生で、まるで羊が遊んでいるようであった。山上に他に登山者の姿もなく、静かな頂きで昼食の弁当を摂ることにした。空は飽くまでも高く澄み渡り、将に秋の到来を感じさせた。陽光はなお夏のヒリヒリとさせる要素を残してはいるが、笹原を渡る風に吹かれるとその日射しさえ気にならなくなる程であった。

  昼食後は道後山の稜線を西に進んで両国牧t場へと下って行った。道後山には二つのピークがあり、昼食を摂った一等三角点のあるピーク(1,268.4m)よりその西側にあるピーク(1,271m)の方が高い。ただその西ピークは最高地点とは言え、単に登山道が一本通っているだけの散文的なところで、登山者からは残念ながら頂上として崇められてはいないようであった。

 

 

 

 

〈晴れ渡った道後山々頂〉

〈一等三角点もホソバノヤマハハコの花に包まれている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈笹原の先は道後山最高地点(1,271m)〉

 

 

 

 

 

 

〈大池の先には猫山等の小奴可の山々が望める〉

〈ホソバノヤマハハコ、マツムシソウ咲く道後山の稜線〉

 

 

 

 

 

〈道後山最高地点から三角点ピークを望む〉

〈両国牧場へ下る登山道にはケルンが並ぶ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ダイセンオトギリ〉

〈コウゾリナ(キク科)

〈タムラソウ(キク科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ゴマナ(キク科)

〈アキノキリンソウ(キク科)〉

〈キセルアザミ(キク科)〉

 

 

 

13:31 両国牧場(鞍部)

  道後山西ピークから両国牧場の鞍部への下りには多くのケルンが積まれていた。草原のここで濃い霧に巻かれると不安感に苛まれるであろうが、その時にはこのケルンが強い味方になってくれそうだ。両国牧場には今もしっかりとした石塁の牧柵が残っている。岩樋山や道後山の斜面にも点々と石塁が見られ、昔日を彷彿とさせてくれる。

  両国牧場の鞍部から岩樋山の南斜面をトラバースして月見が丘へと続くと登山道が分岐している。この道を採って行くとすぐに木陰の道となって、それまで陽光に晒されていた身には優しい空間となった。樹間からは旧東城町の小奴可方面がきれいに見えた。この道はやがて岩樋山からの道を併せて休憩所の東屋がある展望所へと下って行った。この展望所で先行して休んでおられたご婦人2人連れの登山者と暫し話をしてから、月見が丘への道を下った。

 

 

 

 

〈両国牧場から岩樋山を仰ぐ〉

〈下山時は月見が丘への巻き道を採る〉

 

 

 

 

 

〈草原から木陰の道に入るとホッとする〉

〈巻き道からは猫山、白滝山、飯山が一望出来る〉

 

 

 

 

 

〈ブナの樹も繁っている〉

〈木漏れ日の道に帰り来た〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈アケボノソウ(リンドウ科)〉

〈ヒヨドリバナ(キク科)〉

〈ツルニンジン(キキョウ科〉〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ホツツジ(ツツジ科)〉

〈???〉

〈ヤマハッカ(シソ科)〉

 

 

 

14:08 月見が丘

   昼食や休憩時間も含めても4時間に満たない山行を無事に終えて登山口の月見が丘の駐車場へ下山した。ここまで自動車で上がって来て眺望や高原の風情を楽しむ観光客の姿も見えた。

 

 

 

 

〈樹林を抜けると月見が丘の丘陵地に出る〉

〈ワレモコウにトンボ〉

 

 

 

 

〔山行所感〕

  一昨年10月に持丸登山口から登って以来の道後山であった。大きな山容に見えるのであるが、歩いてみると意外と思える程に距離がなく早く下山してしまう。しかし歩いた充実感は確かにあるからまた不思議である。深田クラブの日本300名山のひとつに数えられる由縁かも知れない。

  山上にはやや強い日射しの下で、涼風が渡り、初秋の花々が盛りと咲いていた。写真に撮った花々は30種類を超えたから、やはりすごいものだ。これだけの種類があると歩いて、見て、撮るのに忙し過ぎるくらいである。道後山と岩樋山のいずれとも頂上からは周囲360度の眺望である。この大景観と春から初夏、初秋から秋の花々とで、ここはやはり名山と言えると思う。広島からは最も遠い県内の山であるが、折に触れてまた訪ねてみたいと思う。

 

 

 

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