宮島の未踏のピークを目指して 前峠山(423m)

広島県廿日市市宮島町

2009年9月11日(金)    門久単独

 

 

 

 

 

 

〈宮島へ渡る船上から宮島の山々を仰ぐ〉

 

 

 

宮島にはまだ訪れていないが興味のある所やルートが幾つかある。

この日は平日の休日で天気はまずまずであったので

午後の空いた時間に久し振りに宮島を訪ねてそんな所のひとつを歩いてみることにした。

今回訪ねたのは宮島へ通う船上からいつも仰ぎ見ている前峠山。

今まで幾度も通うたことのある前峠から北へ延びる尾根の先にあるピークである。

遅い出発になったので、他の山には立ち寄らず前峠山だけをターゲットにすることとした。

 

《山行記録》

宮島桟橋14:25・・・・1:31御笠浜・・・・1:42大願寺・・・・1:52大元神社・・・・15:00登山口(大元園地)・・・・15:43前峠乗越・・・・15:45前峠・・・・15:47前峠乗越・・・・16:12前峠山(423m)16:25・・・・17:17登山口(大元園地)・・・・17:20大元神社・・・・17:35塔の丘隧道・・・・17:45宮島桟橋

〔総所要時間:3時間20分、休憩等:0時間13分、正味所要時間:3時間07分〕

 

14:25 宮島桟橋

  平日の午後とはいえ意外に沢山の乗客が乗った連絡船で宮島に渡った。満潮の時間帯で厳島神社は海に浮かんでいた。遅い出発となったので出来る限りに脇目を振らないで登山口のある大元公園へ急ぐこととした。大願寺までは観光客の姿が多かったが、そこを過ぎると殆ど人の姿がなかった。

 

 

 

 

〈今日は潮が満ちていて厳島神社は海に浮かぶ〉

〈厳島神社の回廊越しに前峠山を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

〈宮島水族館は長期閉館中、リニューアルオープンは2年後〉

〈歴史のドラマを秘めた大元浦〉

 

 

15:00 登山口(大元園地)

  大元公園から前峠への登山道を採る。その登山口は弥山への大元公園ルートが渓流を渡る大元橋の直ぐ手前の右手にある。園地に「宮島鳥獣保護区」の古びた立て看板があるが、前峠への登山道はこの看板の左手奥に延びている。暫くは大元川の左岸に沿った斜面を行く。最初はしっかりとした道であるが、行く程に渓流から離れて高みへと上がって行く踏み跡然とした道になる。2年ほどの間このルートを通っていなかったが、それでもその間にかつては越えるのが至難の倒木群のあった前峠乗越直下などはある程度片付けられて歩ける状態になっていた。

 

 

 

 

〈大元神社拝殿〉

〈鹿が腹這う大元公園〉

 

 

 

 

 

〈前峠への道はここから始まる(大元園地の登山口)

〈大元川に沿った登山道を遡る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈かつて越え難かった倒木群も大分片付けられていた〉

 

 

 

〈峠に近づくほどに踏み跡然としてくる〉

 

 

15:43〜15:47 前峠乗越

  大元園地の登山口から40分余の時間を費やして前峠乗越に上がった。前峠山へはここから右への尾根道を採る。その前にそこから数分のところにある前峠まで足を延ばしてみた。いつもながらの静かな空間が拡がっていた。前峠乗越に引き返して、姿がなかったかつてそこの灌木の枝に掲げられていた手書きの道標を捜してみたが発見出来なかった。この乗越も荒れ果ててしまって、木片に書かれたその道標などは倒木の間に組み伏せられてしまったのであろう。

  前峠山への尾根道は深く、粘っこい羊歯の中を行く。行くほどにきつい傾斜が待っていたが、ある程度の登山者が通るのであろうか足元には確かな空間と踏み跡が残っていた。上るに従って登山道は尾根の東側を巻くようにしながら山頂に近付いて行った。倒木の大きな根元と共に崩落した崖上から急傾斜面を喘ぐように上って行くとやっと羊歯で覆われた山頂部へと出ることが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈少し先に行ったところにある前峠〉

 

 

 

〈前峠乗越:前峠山へはここを右に採る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈今はなくなっていた前峠乗越にあった手書き道標(2007年3月26日撮影)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈なかなかに粘っこい羊歯の道が延々と続く〉

 

 

 

〈羊歯で覆われた急傾斜地を上って行く〉

 

 

 

 

 

〈稜線部の樹間から大聖院奥院の上の503m峰を仰ぐ〉

〈振りければ焼山西面の岩壁が迫っていた〉

 

 

 

 

 

〈荒れ果てた山頂部直下の稜線部〉

〈崩落地の空間から宮島の街が望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂直下の岩場から駒ヶ林、焼山の岩壁を仰ぎみる〉

 

 

16:12〜16:25 前峠山(423m)

  前峠乗越から25分間で前峠山へ登ったことになるが、なかなかにきついルートで実感ではそれよりもっと長い時間を要したようだった。山頂とて灌木に囲まれた狭い空き地があるだけであった。ただその直ぐ西側には大きな露岩が横たわっており、休憩をとるには絶好のところであったが、だた眺望はなかった。山頂部の南側の深い羊歯の先にも大きな露岩があり、そこからは南方向に大眺望が開かれていた。岩船岳、先峠山、大野瀬戸、経小屋山などが見事であった。

  下山は西側の露岩の下を北側に廻り込んで、やや危うい取り付き口ではあったがそこから北へ延びる尾根に下ってそこから尾根上の踏み跡を辿った。その踏み跡然とした尾根道は駒ヶ林への多宝塔ルートをもっとワイルドにした感じで、羊歯の中を抜け、時に滑り落ちそうな急坂となって大元園地まで続いていた。この尾根の位置からしてこのルートは駒ヶ林と焼山の岩壁の絶好の眺望地であった。何箇所かの展望所となる露出した岩場があり、その上に乗ればこの岩壁や厳島神社、宮島の街、大野瀬戸などの眺望も楽しめた。

 

 

 

 

 

 

 

〈灌木類に囲まれた前峠山の山頂〉

 

 

 

 

 

 

〈山頂部の南側にある岩越しに大野瀬戸を望む〉

〈山頂部西側にある岩上は休憩に適地、ただ眺望はない〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈前峠山からの岩船岳、先峠山、大野瀬戸方面の一大眺望〉

 

 

 

 

 

 

〈正面が岩船岳〉

〈大野瀬戸と経小屋山〉

 

 

 

 

 

〈前峠山頂部の巨岩、山頂はこの岩の上である〉

〈下山は山頂から北に延びる尾根を下って行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈北尾根は駒ヶ林、焼山の岩壁の好眺望地でもある〉

 

 

 

17:17 登山口(大元園地)

  標高差400メートル余の急な尾根道を50分程で一気に下って大元園地に出た。下って来るまで、実際にはどの場所に出て来るのか知らなかった。出て来てみて驚いたことには、前峠への上りの登山口の「宮島鳥獣保護区」の立て看板の反対側の右側に出たのであった。つまりは、この園地の分岐で左に行けば前峠から岩船岳登山口へ、右に採れば前峠山へ行けるというわけだ。下山したのはもう午後5時過ぎ、大分日も短くなってきたので近くにあった陶晴賢敗退の地に建つ「血仏」を見てから宮島桟橋へと急ぐことにした。

 

 

 

 

〈北尾根ルートも羊歯の中の踏み跡を辿る〉

〈249m峰の先には宮島口付近の街が望める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下山路沿いの展望岩から厳島神社、宮島の街を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大元園地近くまで下り登山道に出た〉

 

 

 

〈もう間もなく大元公園のようだ!〉

 

 

 

 

 

〈大元園地内の登山口:左側から入山し、右側に下山した〉

〈樅の木の美しい大元公園〉

 

 

17:45 宮島桟橋

  登り始めた午後2時過ぎには晴れていた空も下山した頃には曇空となり雨が降ってもおかしくない曇行きになっていた。満潮であった海面も大分退いていて厳島神社の回廊も砂浜の上となっていた。午後6時前になって、もう夜の帳が下りるまで間がないので、急ぎ連絡船に乗り家路を急ぐこととした。

 

 

 

 

〈潮の引いた夕刻の厳島神社〉

〈有之浦から歩いてきた前峠山を振り返る〉

 

 

 

 

〔山行所感〕

  いつでも行けると思いつつ行っていなかった前峠山へ思い付いて登ってきた。宮島らしい粘っこい羊歯に覆われたピークであったが、ややワイルドながらもそれなりに踏まれた道が前峠乗越からも大元園地からも続いており、こんな山をそれなりに愛する登山者がいることが分かり嬉しい気持ちになった。

  焼山から前峠に下りて来てから、この道を採るのも楽しいかもしれない。多々良林道からの山越えでもこの経路を採ると眺望が楽しめる。いつか、どこかと組み合わせることで、この山に登るチャンスがあるように思う。  単独でも、駒ヶ林や焼山の岩壁の展望所としては一流であるし、山頂南側の岩場から見る岩船岳方面の眺望も秀逸である。これらを見ることだけを目的に登ることも価値あることと思う。新しく知ることが出来た世界は、今後また多様な山行を楽しむ力になってくれること間違いないと思う。

 

 

 

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