秀峰・豊後富士に登る 由布岳(1,583.3m)

大分県由布市

2009年9月13日(日)   チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈早秋の由布岳〉

 

 

 

前日一日中降り続いた雨も上がって晴天の日曜日となった。

中でも九州は朝から良い天気になる見込みということから未明に広島を出て由布岳に向かった。

いつでも登れると思いつつ今まで未踏のまま置いてきた山であった。

こんな山も早く登っておきたいと最近思うようになっている。

とは言え積年の夢の山である、行くとなると心が踊った。

 

《山行記録》

由布岳登山口10:08・・・・10:21日向岳自然観察路分岐・・・・10:48合野越(ごうやごし)10:49・・・・12:13マタエ(昼食)12:38・・・・13:05由布岳(西峰)(1,583.3m)13:08・・・・14:03東登山道取付・・・・14:15由布岳東峰14:21・・・・14:37マタエ14:39・・・・15:41合野越15:48・・・・16:09日向岳自然観察路分岐16:13・・・・16:27由布岳登山口(駐車場)

〔総所要時間:6時間19分、昼食・休憩等:0時間48分、正味所要時間:5時間31分〕

 

 

10:08 由布岳登山口

  大分自動車道を湯布院ICで降りて、国道270号線から県道10号線(やまなみハイウェイ)に乗って別府方向に向かった。湯布院の街を抜けて挟霧台の展望所のある峠を越えてひと下りすると由布岳登山口であった。道の両脇に駐車場があるので直ぐに分かる。左手が有料駐車場(一日500円)、右側がトイレもある無料駐車場である。我々が着いた時にはもう遅い時刻であったので無料駐車場は満車状態であった。

 

  駐車場の北には秀麗な由布岳が聳えていた。入口にある箱に入山届を出してから牧場の草地を抜けて由布岳へと向かった。夏や初秋の花々の時期は終わり牧草地はカヤ原に変わろうとしていた。牧場を抜けると自然休養林に入って行った。右手へは日向岳自然観察路が分岐していた。自然休養林はミズナラ、リョウブ、カエデなどの樹々が多い。谷奥に入って行くと杉の植林地もあった。歩き行く程にミズナラの林が美しくなっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈登山口の牧場から飯盛ヶ城、由布岳を仰ぐ〉

 

 

 

〈由布岳正面登山口〉

 

 

 

 

 

〈火成岩の転がる道を行く〉

〈麓にはミズナラなどの美しい森が広がっている〉

 

 

10:48 合野越(ごうやごし)

  湯布院の街に近い西登山口からの登山道が合野越で合流した。飯盛ヶ城(いもりがじょう)の草山が眺望出来た。ここまでは傾斜のあまりない登山道であったが、この先は地形図を見れば驚くことに、数えきれない程に曲折を繰り返してジグザグ道が由布岳の南斜面を這い上っている。想像しただけで登りたくない雰囲気である。だがやはり現地へ行って見聞してみるもので、実際は最初は樹林の中を、上る程に草地の中を斜度の低い道が斜面を巻くようにしてジグザグを刻んでいた。距離は長くなるものの心臓へはあまり負担のかからないルート設定と言える。草地に出ると山頂付近も仰げ、また湯布院の街や城島高原の眺望も得られた。ただ九重方面の山々は靄の中であった。

 

 

 

 

〈合野越は飯盛ヶ城を望む絶好の休憩地だ〉

〈合野越から標高差550m余を登るジグザグの道が始まる〉

 

 

 

 

 

〈樹間にジグザグを切る登山道〉

〈飯盛ヶ城の向こうには城島高原のゴルフ場が広がる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈秋の風情の登山道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈西麓には湯布院の街が広がる〉

 

 

 

 

 

 

〈草地に出た登山道から山頂付近を仰ぎ見る〉

〈西峰と東峰の間の鞍部(マタエ)はもうすぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈イヨフウロ(フウロソウ科)〉

〈ワレモコウ(バラ科)〉

〈ツクシアザミ(キク科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈サンヨウシャジン(キキョウ科)〉

〈コウゾリナ(キク科)〉

〈ノコンギク(キク科)〉

 

 

 

12:13〜12:38 マタエ

  合野越から1時間25分を要して西峰と東峰の間の鞍部に到達した。この鞍部を「マタエ」と呼ぶようだ。内側の火口跡は「ウバガウジ」と呼ぶとのこと。(いずれも由来も含めてよく分からない言葉である。) この先が大変そうでもう正午過ぎであったので、ここで昼食を摂って態勢の立て直しを図ることにした。これから行こうとしている西峰の厳しさがよく見て取れた。食後にその西峰への尾根道を辿った。足元に注意しながら慎重に登って行けば、そんなに危険を感じることはなかった。ただ障子戸の鎖場に2〜3歩程は確実な三点確保が望まれる所があった。特に下りには特段の注意が必要だろう。

 

 

 

 

〈マタエに到着、ヤレヤレである!〉

〈マタエから険しい西峰を仰ぎ見る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈障子戸の鎖場のある険しい西峰の尾根筋〉

 

〈この険しい鎖場を登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈足の置き場を確保して登り行く〉

 

〈東峰のお鉢へ落ちる急斜面を背に・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈急傾斜面を登り切った西峰の肩〉

 

 

 

〈最後の岩場の急坂を登る〉

 

 

 

 

 

〈西峰への登山道から見た東峰のピークと北へ延びる岩尾根〉

〈西峰山頂直下から湯布院の街を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ママコナ(ゴマノハグサ科)〉

〈イタドリ(タデ科)〉

〈フクオウソウ(キク科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤハズヒゴダイ(キク科)〉

〈ノリウツギ(ユキノシタ科)〉

〈アキノキリンソウ(キク科)〉

 

 

 

13:05〜13:08 由布岳(西峰)(1,583.3m

  途中の上り下りの交換の渋滞もあって25分程の時間を費やしてマタエからも西峰のピークに到達した。険阻な尾根の上は天国のようなテラス状のところで、眺望が良ければいつまでもいたくなるような所であった。ただ我々がこのピークへ辿り着こうとする頃に、俄かに北面からガスが立ち昇ってきて瞬く間にお鉢(火口跡)の中や稜線部を包んでしまった。それでも折角の機会であるので霧の中ながらお鉢巡りをして東峰へ向かうことにした。ナイフエッジの岩尾根、剣ヶ峰と呼ばれる岩場や反面みごとなお花畑もあったりして、トロイデ型火山を登る単調さとは全く正反対の変化に富んだ道程とその醍醐味を楽しむことが出来た。

 

 

 

 

〈西峰の山頂部〉

〈西峰山頂からの湯布院方面の眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈西峰からお鉢越えに望む東峰〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧に覆われ始めたお鉢〉

 

〈お鉢と東峰山頂部〉

 

 

 

 

 

〈お鉢巡りは仲々に厳しい修行であった〉

〈霧に覆われた西峰の北尾根を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈東峰の岩尾根と霧に包まれた東峰山頂〉

 

 

 

〈霧の東峰の岩尾根を登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈テンニンソウ(シソ科)〉

〈サワヒヨドリ(キク科〉〉

〈オタカラコウ(キク科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈タンナトリカブト(キンポウゲ科)〉

〈ホソバノヤマハハコ(キク科)〉

〈シオガマギク(ゴマノハグサ科)〉

 

 

 

 

14:15〜14:21 由布岳(東峰)

  西峰から1時間余かかって東峰に到着した。その北側の岩尾根を合わせれば東峰も大きな山だ。午後2時を回っても山頂には幾組かの登山者の姿があった。巻いていた霧も幾分かは薄くなってきたようだった。マタエへの急峻な坂道を下っていると、霧が晴れて西岳の全容が姿を現した。やはり険しい表情の峰であった。マタエではもう午後2時半を過ぎていた。十分に山頂部での数時間を楽しんだので下山を急ぐことにした。登ってきたのと同じ南面の正面登山道を辿った。南面まで霧が押し寄せてくることはなく、午前中と同じく晴れ渡った中を少々汗など掻きながら下山して行った。

 

 

 

 

〈東登山道取り付き点辺りから東峰を望む〉

〈東峰山頂〉

 

 

 

 

 

〈東峰から西峰を望む〉

〈険しい西峰への尾根筋〉

 

 

 

 

 

〈下山途中に西峰(左)・東峰(右)を仰ぐ〉

〈再度湯布院の街の方向を望む、九重の山々は靄の中のまま・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマシロギク(キク科)〉

〈コオニユリ(ユリ科)〉

〈ホタルブクロ(キキョウ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマラッキョウ(ユリ科)〉

〈マルバハギ(マメ科)〉

〈カシワ(実)(ブナ科)〉

 

 

 

16:27 由布岳登山口

  東峰の山頂から2時間かかって登山口へ下山した。登るときに満杯であった無料駐車場にも有料駐車場にも残っている車は数えることが出来る程であった。皆さん早々に登られて早々に下山されたようだ。休日にはここの駐車場は混むので案内地図にも記しているように、ここは「早朝発が原則」の山であるようだ。下山後ランボーさん達が8月に入られた「彩岳館」の温泉に行きたかったが、午後4時までの入場時間を過ぎていたので「由布岳温泉」に行った。面白い仕組みの温泉で、家族風呂は大いに賑わっていたが大浴場は借り切り状態で、ゆっくりと由布岳を眺めながら汗を流した。

 

 

 

 

 

 

 

〈正面登山口に下山して西日を浴びた由布岳を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈飯盛ヶ城の緩斜面もこの山域らしい光景である〉

 

 

 

〔山行所感〕

  由布岳は名立たる名山であるが、それは湯布院温泉の直近にあるという立地とその秀麗な姿、また山頂部に双耳のピークがある特異な姿を評価してのことであると思っていた。しかしトロイデ型の火山は、富士山然りであるが登ってみるとそんなに面白いものではない。マタエまでの由布岳も同様の印象であったが、マタエから上の山頂部のお鉢巡りが変化に富み、面白く、火山に登ったという醍醐味を存分に味あわせてくれた。 立地や容姿だけでなく、この山自体の持つ個性が、登ってみて楽しい山としていたのであった。

  人気の山ゆえにミヤマキリシマなどの花期などのハイシーズンは混みあうのではあろうが、花の時期や、晴れ渡った眺望抜群の日などにまた訪れることが出来れば幸いと思う。

 

 

 

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