秋の兆しを探して 臥龍山(1,223.4m)

広島県山県郡北広島町

2009年9月18日(金)     門久単独

 

 

 

 

 

 

〈色づき始めた樹はまだ疎らな臥龍山の森〉

 

 

 

“シルバーウィーク”と呼ばれる秋の5連休が始まる前日に静かな臥龍山を歩いてきた。

もう山上では秋の兆しが見付かるのでは・・・・とのちょっと気の早い想いも抱いての山行であった。

慣れ親しんでいる臥龍山ではあるが、この日は無雪期にはここ何年も歩いていない聖湖側からの登山道を採ってみた。

緩やかに上る南斜面に広がるミズナラ、ブナを中心にした森はやはり深く豊かで、歩いていても楽しい道であった。

さすがに標高1,000メートル少々の山上故に、秋の兆しにははまだ時期尚早であったが、

自然林の深い森は自ずと軟らかい色調へと季節の移ろいを刻んでいるようであった。

 

《山行記録》

聖湖キャンプ場入口駐車場10:43・・・・10:47臥龍山登山口・・・・11:13菅原林道・・・・11:16登山道分岐11:19・・・・12:01展望岩12:07・・・・12:17臥龍山(1,223.4m) 12:41・・・・12:51菅原林道終点(雪霊水)12:53・・・・13:35聖湖キャンプ場方面分岐・・・・13:54臥龍山登山口・・・・13:59聖湖キャンプ場入口駐車場

〔総所要時間:3時間16分、昼食・休憩等:0時間35分、正味所要時間:2時間41分〕

 

10:43 聖湖キャンプ場入口駐車場

  中国自動車道を戸河内ICで降りて国道191号線を益田方面へと採った。途中深入山の南麓のグリーンシャワーに立ち寄ってトイレを借りた。この日の登山口となる聖湖キャンプ場入口の対面にある駐車場周辺にはトイレはない。駐車場は10台前後の車が停められる程の広さがある。

 

  臥龍山の南登山口はその駐車場から国道191号線を戸河内方面へ数百メートル戻ったところにある。マルバハギの咲く路傍に指導標がありそこから森の中に登山道が延びている。 良く整備され、良く踏まれた道で歩き易い。こんなに見事な森であったかと驚くばかりのミズナラの森の中を緩やかに上って行った。登山口から25分程で一度菅原林道に出て、鋭角に曲がるカーブで左折して直ぐに右手の森の中に入って行く臥龍山々頂への主稜線を行く登山道へ入った。1053メートルのピークの東側の鞍部へ一度下ってから頂上への主稜線を緩やかに登って行った。この登山道の沿道も素晴らしいブナを中心にした森である。道もきれいに整備されている。登り行く程に徐々に傾斜がきつくなって行くが、それも長い距離ではなく程なく展望岩に着いた。

 

 

 

 

〈国道191号線と聖湖キャンプ場入口の駐車場〉

〈臥龍山南登山口〉

 

 

 

 

 

〈見事なミズナラの森が広がる〉

〈これまた見事なブナの樹も見られる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈登山口から25分程で菅原林道に出合う〉

 

〈直ぐに縦走路に入る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ブナ、ミズナラなどの豊かな森の中を登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈見事なブナの樹林だ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈色付き始めた枝も見られた〉

 

〈枯れた樹の根元を覆う蔓植物〉

 

 

12:01〜12:07 展望岩

  いつもは必ずと言って良い程に先客のある展望岩であるが、平日のこの日はさすがに誰の姿もなかった。切り開かれた眺望ながら樹々の葉が繁っていて冬に比べると見える聖湖の面積が狭いように感じた。左手の深入山から、正面に十方山や恐羅漢山、右手に聖山までの眺望が得られた。秋の広い空の下で気持ちの良い眺望であった。

  臥龍山は南北に二つのピークが並ぶ双耳峰である。展望岩はそのうちの南のピークの外れにある。そこから三角点のある北のピークへの頂上部の稜線歩きとなったが、その辺りには色付いた樹々や蔦類などがあるのではと期待していたが時期尚早であったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

〈展望岩から秋の西中国山地の核心部を眺める〉

 

 

 

 

 

 

〈聖湖の先に十方山、恐羅漢山、砥石郷山の山並を望む〉

〈こちら側には深入山が覗いていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈恐羅漢山が一際高い、その左肩に遠く覗くのは吉和冠、寂地の山塊か〉

 

 

 

 

 

 

〈秋の空なれども、山々が色付き始めるのはまだ先のようだ・・・〉

〈臥龍山の稜線に季節の移ろいを探してみた〉

 

 

12:17〜12:41 臥龍山(1,223.4m)

  休日にはほぼ必ずと言って良い程に登山者の姿がある臥龍山の山頂にもこの日は誰の姿もなかった。山頂の周辺でも秋の兆しは殆ど見出すことは出来なかった。この静かな山頂で昼食を摂った。耳に聞こえるのは鳥の囀りくらいであった。食後にやや気持ちだけ色付き始めたような千町原方面への登山道を下り始めた。色付いているのは山頂部の一画だけで直ぐにグリーンシャワーのブナの樹林の中の道となった。10分程で菅原林道の終点部に出るが、その辺りから子供達の賑やかな声が木霊するように聞こえて来たが、やがてそれが野外活動でこの山にやってきた地元小学生たちであることが分かった。この小学生達と引率の先生方が唯一この日この山中で会った登山者であった。

 

 

 

 

〈静かな臥龍山々頂〉

〈山頂近くの色付き始めた樹〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈森全体はゆっくりと季節のステップを歩んでいるようだ!〉

 

 

 

〈やや色付いた千町原側の登山路脇の灌木〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈野外活動中の地元の小学生に出会った〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈アカツメクサ(マメ科)〉

〈マルバハギ(マメ科)〉

〈マユミ()(ニシキギ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈アキチョウジ(シソ科)〉

〈ママコナ(ゴマノハグサ科)〉

〈ヤマボクチ(キク科)〉

 

 

 

12:51〜12:53 雪霊水

  雪霊水の湧く菅原林道の終点部には小学生達を乗せて来たと思われる二台の自動車が停められていた。雪霊水の左側にやや離れて新しい祠が祀られていた。新たに水の霊あるいは雪の霊でも祀ったのであろうか。ここからの下りは、久し振りに菅原林道を歩くことにした。秋の風情にはなお遠いものの、この林道沿道の森も自然豊かで、山野逍遥を存分に楽しめると踏んでいた。何よりも林道歩きは、この時期の山道に多いマムシや蛇を気にする必要がないのが良い。 雪霊水から10分程のところにあるこの山域随一のブナの巨樹に挨拶をし、予期した通りの気持ちの良い木漏れ日の射す林道歩きを楽しんだ。

 

 

 

 

〈雪霊水の湧く菅原林道の終点部〉

〈雪霊水〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈菅原林道の沿道にあるブナの巨木に会ってきた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                           〈水汲みの車の通行も疎らな菅原林道を歩いて下った〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈菅原林道の沿道も素晴らしいブナの森だ〉

 

 

 

 

 

 

〈路傍に咲くアキチョウジ〉

〈木漏れ日射す菅原林道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ミヤマシキミ(ミカン科)〉

〈キンミズヒキ(バラ科)〉

〈シシウド(セリ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈イヌタデ(タデ科)〉

〈モミジガサ(キク科)〉

〈モリアザミ(キク科)〉

 

 

 

13:35 聖湖キャンプ場方面分岐

  のんびり、ゆったりと40分間ほどの林道歩きを楽しみ、聖湖キャンプ場方面への分岐からは午前中に辿ってきた登山道に入って登山口へと下って行った。ミズナラの重層的で濃い森が実に美しい。全山紅葉するこの山域である。久し振りにこの臥龍山の南面を歩いてみて、また紅葉の時期にでも来てこの辺りだけでも気軽に歩いてみても良いように思った。

 

 

 

 

〈色付いたハゼノキ〉

〈菅原林道から聖湖キャンプ場への登山道に分け入る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈美しいブナ、ミズナラの森を下って行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈キバナアキギリ(シソ科)〉

〈ゲンノショウコ(フウロソウ科)〉

〈ヒヨドリバナ(キク科)〉

 

 

 

13:59 聖湖キャンプ場入口駐車場

  ミズナラの森から国道191号線の登山口に飛び出るのは些か散文的である。夏であれば旧戸河内町が沿道に整備した紫陽花の花が迎えてくれるのであろうが、今はもう季節外れである。それでも歩道を駐車場へと向かっていると道路傍の灌木の中にはまだマルバハギの花が比較的元気に咲いており、まだ初秋の趣であった。紅葉の季節まではなお1カ月半は待たねばならないようである。

 

 

 

 

〈国道191号線に飛び出る〉

〈登山口の指導標には「山頂まで2.3q」と記されている〉

 

 

 

〔山行所感〕

  色々と屁理屈を付けてはみたが、臥龍山の南面を歩いてみたくなって散歩がてら出掛けてみた。聖湖側()登山口から菅原林道の間のミズナラの森、南面中腹どころのブナの森、これらの美しさ見事さに改めて感服した。登山道もよく整備されておいて、北面の千町原側よりもこちらサイドの方が歩くのが楽しいかも知れない。ここなら気軽に山に立ち入ることが出来るので、また散歩がてら来てみても良いなぁ! 久し振りに無雪期の臥龍山南面を歩いてみてそんなことを考えた。

 

 

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