ちょっと早いツツジの紅葉を求めて 竜王山(1,255.8m)・立烏帽子山(1,299m)・池ノ段(1,279.5m)

広島県庄原市西城町

2009年10月12日(月)・体育の日      門久単独

 

 

 

 

 

 

〈ツツジ類が紅葉した立烏帽子山と池ノ段の間の鞍部〉

 

 

 

広島県北の山々の紅葉の時期にはいささか早すぎる時期である。

四国の高嶺に行けばもう見頃であろうと思うものの、そこまでの時間的な余裕もなく、

また行くべく段取りも出来ていない。

近場では比婆山々系の池ノ段、立烏帽子山のツツジの紅葉がひと足早く始まっているかも知れない・・・・!

そう考えて出掛けてみることにした。

出掛ける以上は少しでも多く歩きたいと、久方ぶりに熊野神社から竜王山経由でピストンすることにした。

 

 

《山行記録》

熊野神社駐車場9:15・・・・9:24熊野神社本殿・・・・9:46那智の滝9:49・・・・10:15天狗の相撲場・・・・10:38竜王・・・・10:52竜王山(1,255.8m)11:06・・・・11:15車道横断・・・・11:34立烏帽子駐車場・・・・11:57立烏帽子山(1,299m)・・・・12:20池ノ段の肩・・・・12:25池ノ段(1,279.5)13:03・・・・13:08池ノ段の肩13:17・・・・13:37立烏帽子駐車場13:41・・・・14:01車道横断・・・・14:08竜王山(1,255.8m)14:11・・・・14:24竜王(休憩)14:28・・・・14:44天狗の相撲場・・・・15:03那智の滝・・・・15:25熊野神社本殿・・・・15:32熊野神社駐車場

〔総所要時間:6時間17分、昼食・休憩等:1時間11分、正味所要時間:5時間06分〕

 

 

 9:15 熊野神社駐車場

  中国道を庄原ICで降りて国道183号線で道後山方面へ向かう。JR芸備線比婆山駅を過ぎてすぐ先の別所で「比婆山」の大きな道標に従って左折して県道254号線に入った。往復2車線の道路は下尺田で広域農道を右に分けると急に狭まるが、そのまま直進した。右手に小さな熊野小学校の校舎を見送り進んで行くと、右に往復2車線の道路が分岐する。右折してその広い道路に入って700メートルほど進むと大きな熊野神社の鳥居に出会った。その大鳥居の左側に駐車場とトイレのある広場があり、右手には茶屋の建物があった。この駐車場に自動車を停めたが、もう午前9時だというのに先客はゼロ。土曜日曜祭日に営業すると看板の出ている茶屋も開く様子がなく、天狗が出て来てもおかしくないくらいに静かな山中であった。

 

 大鳥居をくぐると左手に熊野神社への草生した石段があった。その石段の参道を上って行くと、その参道脇に多くの杉の巨木が繁っていた。広島県下で第2位という巨木は「天狗の休み木」と呼ばれるという。その直ぐ先には県下第4位の巨木もあった。やや粗末な山門を潜ると、一段高いところに熊野神社の本殿があった。参拝を済ませて本殿の左手から谷の奥へと延びている登山道に入った。暫し杉の巨木の繁る神域を抜けて行く。三宮神社の祠を過ぎるとミズナラやブナ、リョウブの繁る自然林の中の道となる。神社から約20分で谷の奥の岩壁に突き当たる。そこに那智の滝が懸っていた。高さ30メートルを超えるという美しい滝である。滝を暫し見物してから、谷の左岸の急傾斜地にジグザグに付けられた登山道を上って行き、頭上に屹立する岩壁の右手巻いてから滝の上に出た。一旦渓流を右岸に渡ると暫し杉林の中を行った。再度左岸に渡り返すと登山道は渓流を離れて「天狗の相撲場」と呼ばれる尾根上の小空間に出た。ここから竜王山の山頂の南東面にあるキャンプ場まで小尾根上の登山道を辿って行った。概して長い間に雨水などで深くえぐられた道筋であった。キャンプ場近くまで上って行くと、樹々が早くも紅葉を始めていた。青空に新鮮な紅や黄の枝がよく映えた。

 

 

 

 

〈熊野神社の大鳥居〉

〈広島県下第2位の杉の巨木(胸高周囲8.1m)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈熊野神社本殿〉

 

〈老杉の繁る谷あいを登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈那智の滝(別名:鳥尾の滝)〉

 

 

 

 

 

〈美しい森の中をジグザグに登って行く〉

〈頂点部が紅葉を始めたブナに時折遭った〉

 

 

 

 

 

〈キャンプ場周辺の森は紅葉を始めていた〉

〈竜王駐車場周辺も紅葉を開始していた〉

 

 

10:52〜11:06 竜王山(1,255.8m)

  今は荒れたレストハウスを過ぎ、林道終点の駐車場を横切って登山道を辿って行くとススキの原っぱに囲まれた竜王山の山頂に出た。東方には遥か伯耆大山、道後山、猫山等、北方にはこれから行く比婆山の山群が、西方には福田頭、井西山などが望めた。周囲360度好眺望の別天地であった。このままずっといたい願望も芽生えたが、遥かに池ノ段の肩が紅く染まっているのが窺え、これは行かねばなるまいと先を急ぐことにした。竜王山から立烏帽子山に続く緩やかな稜線はちょうど樹々が色付き始めたところで、彩色された樹や枝を見る度に季節の移ろいの摩訶不思議さに心を動かされた。気持ちは季節の旅人であった。

 

 

 

 

〈竜王山々頂:周囲360度の大眺望〉

〈遥かに大山が望めた〉

 

 

 

 

 

〈これから行く立烏帽子山、池ノ段を眺望する〉

〈西隣には福田頭が横たわる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈池ノ段の山上はツツジで紅く染まっているようだ!〉

 

 

 

 

 

 

〈色付き始めた立烏帽子山への稜線部〉

〈稜線部から立烏帽子山(左)と比婆山々頂部(右)を望む〉

 

 

 

 

 

〈稜線部の森も少しだけ色付き始めたようだ〉

〈いつ歩いても気持ちの良い道である〉

 

 

11:34 立烏帽子駐車場

  熊野神社を出てからここまでに遭った人は竜王林道終点の駐車場で三晩過ごしたという男性3人組だけの静かな山旅であったが、立烏帽子駐車場まで来ると雰囲気は急転した。ここには20台余りの駐車スペースとバイオトイレ、給水所、それに休憩舎がある。その駐車スペースがほぼ満杯で、多くの人達が池ノ段へ紅葉見物に登っているようであった。駐車場から池ノ段へは巻き道の遊歩道があるが、ここは順路に従って立烏帽子山を越えて行くことした。駐車場から直ぐに立烏帽子山東面を登る急坂となるが、その周りのブナ林は色付き始めていた。まだ黄緑色の初々しい紅葉であったが、それらを見上げながら秋の訪れを実感した。比婆山々系最高峰の立烏帽子山のピークを越えると、南側に辿って来た竜王山やその西方の福田頭などの大きな眺望が開けた。山頂部を西に行けば今度は池ノ段とその手前の鞍部が望めた。そこは期待通りにツツジを中心とした灌木類がほぼ紅く紅葉してくれていた。

 

 

 

 

〈周囲の林が色付き始めた立烏帽子駐車場と立烏帽子山〉

〈立烏帽子山の登山道〉

 

 

 

 

 

〈立烏帽子山のブナは色付き始め〉

〈カエデの黄色はより鮮やかであった〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈色付き始めた樹林越しに毛無山方面を望む〉

 

 

 

 

 

 

〈立烏帽子山々頂〉

〈立烏帽子山から歩いて来た竜王山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ツツジ類が紅葉した池ノ段とその手前の鞍部を見下ろす〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈鞍部から池ノ段の肩への斜面を見上げる〉

 

 

 

〈ひと足早く紅葉したツツジの斜面〉

 

 

12:25〜13:03 池ノ段(1,279.5m)

  ツツジを中心にした灌木の紅葉で紅く染まった鞍部を越えて池ノ段に登ってみると、その肩からちょっと離れた最高点までの間の平らかな稜線部には沢山の登山者の姿があり、皆さんそれぞれのスタイルで寛いでおられた。私も暫し最高点近くの平地に席を占めて昼食を摂ることにした。晴れた空であったが、時折大きな雲がやって来て大眺望にデッカイ影を作ったりした。陽の射した池ノ段と立烏帽子の紅い稜線の美しかったこと! また、その池ノ段から見た吾妻山や県民の森方面の秋めいた大眺望も素晴らしいものであった。昼食後は来た道を帰ることにして、立烏帽子山を巻く遊歩道を採ってから竜王山への稜線上の気持ちの良い登山道を歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

〈池ノ段の肩で寛ぐ家族連れの登山者〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈池ノ段山頂付近から池ノ段の肩から立烏帽子山を眺める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈池ノ段の肩から比婆山(御陵)と吾妻山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈池ノ段の肩から立烏帽子山とその先の県民の森、伊良谷山・牛曳山方面を望む〉

 

 

 

 

 

 

〈鞍部から立烏帽子山を見上げる〉

〈鞍部から再度池ノ段の肩を見上げる〉

 

 

 

 

 

20台ほどの車が停まった立烏帽子駐車場〉

〈立烏帽子駐車場周辺の紅葉

 

 

14:08〜14:11 竜王山(1,255.8m)

  竜王山々頂で暫し360度の眺望を再度楽しんでから駐車場へ下り、そこからキャンプ場の中を迂回して下山道に出た。キャンプ場の周辺はきれいに紅葉を始めていた。キャンプ場の状況を見るに、きれいに草刈りなどはされていたが、水廻りなどを見るに果たして夏場に利用客を確保出来ていたのかちょっと疑問も感じた。キャンプ場を過ぎれば、熊野神社までの長い道が待っていた。ブナやミズナラの森の中を辿る美しい道である。

 

 

 

 

〈尾根上を走る竜王山林道〉

〈竜王山々頂付近〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈竜王山々頂から福田頭を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈色付き始めた竜王駐車場周辺の林〉

 

〈駐車場からキャンプ場への道〉

 

 

 

 

 

〈紅葉したキャンプ場周辺の林〉

〈今は静かな竜王キャンプ場〉

 

 

15:32 熊野神社駐車場

  竜王山からの下山道も静かな道であった。多分この日この道をフルに辿ったのは私だけであったようだ。熊野神社の神域に下って来てやっと人の声が聞こえてきた。神社へ参拝しに来た家族連れの姿があった。杉の巨木が林立する森閑とした神域を抜けて、6時間余の山行を無事に終えて駐車場へ帰り着いた。

 

 

 

 

〈紅葉にはまだ遠い那智の滝付近の森を下って行く〉

〈森閑とした熊野神社の境内へと下って行く〉

 

 

 

 

 

〈二宮神社前にある磐境(いわさか)、古代に祭祀が行われた所〉

〈杉の巨木の繁る熊野神社の神域〉

 

 

 

《出合った花々》

 

 

 

 

 

 

〈アキノキリンソウ(キク科)〉

〈ツルリンドウ(実)(リンドウ科)〉

〈コウゾリナ(キク科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈アキノタムラソウ(シソ科)〉

〈ゲンノショウコ(フウロソウ科)〉

〈ウツボグサ(シソ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマラッキョウ(ユリ科)〉

〈コマユミ(実)(ニシキギ科)〉

〈サワフタギ(実)(ハイノキ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマシロギク(キク科)〉

〈ウメバチソウ(ユキノシタ科)〉

〈ユキザサ(ユリ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマボウシ(ミズキ科)〉

〈リンドウ(リンドウ科)〉

〈タンナトリカブト(キンポウゲ科)〉

 

 

 

〔山行所感〕

  広島の県北の山々の中で最初に紅葉を見せてくれるのが、池ノ段と立烏帽子山のツツジを中心にした灌木であろうと思っている。秋が訪れる度に、この紅葉を見てみたいと思うのであるが、時宜を得るのが仲々に難しかった。今年は思い切って行ってみて、何とか見ることが出来て幸運であった。このツツジの紅葉以外にも色付き始めたブナ林などが、まだ浅い秋の風情を醸しており心楽しい山行となった。

  久し振りの熊野神社から竜王山へのルートもまたよく整備された美しい登山道で、大変に気持ち良く歩けた。あの森閑とした熊野神社の神域の空気は独特のものがある。その神々しさ、これも比婆山の魅力の一つであると思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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