深山の雰囲気漂う三田・志和境の里山 安駄山(735.3m)

広島市安佐北区三田・東広島市志和町

2009年11月27日(金)      門久単独

 

 

 

 

 

 

〈中三田付近から安駄山(右側の高いピーク)を見上げる〉

 

 

 

休日の一日、好天に誘われて昼から広島市北郊の安駄山へ出掛けた。

谷深い静かな山と聞いていたがまだ登ったことがなかった。

麓の県道を通るたびにいつか登ってみようと思い続けてきた山であった。

中国新聞社の「続・ふるさとの山歩き」(1997年)や「山歩きと山野草のページ」さんのレポなどを参考にして登山計画を作った。

遅い出発は自らのことながら感心はしないが、データから十分に山行を楽しむことが出来ると考えての出発であった。

 

《山行記録》

安駄山登山口12:21・・・・12:40林道屈曲部(谷奥への直行路を行く)・・・・12:50支流の沢筋・・・・12:56登山道出合13:02・・・・13:12王子製紙の「山火事注意」の看板・・・・13:47乗越点13:54・・・・14:21安駄山(735.3m)14:32・・・・14:41乗越点・・・・14:59前安駄山との鞍部15:03・・・・15:13乗越点15:19・・・・15:44王子製紙の「山火事注意」看板・・・・16:03林道屈曲部・・・・16:21登山口

〔総所要時間:4時間00分、休憩等:0時間34分、正味所要時間:3時間26分〕

 

12:21 登山口

  登山口は県道37号線(白木街道)の鳥井原から入った車道と山裾を走る大椿林道の交差点にある。鳥井原からの車道は極めて狭いので、「山歩きと山野草」さんの助言に従って県道を少し先に行った三日市の集落から大椿林道に上って少し引き返した。大椿林道の膨らみに愛車を停めた。産業廃棄物を運ぶ大型車の通行が多いので、車を停める位置には十分注意したい。  

  登山口の四差路から南の深い谷に入って行くダートの林道を辿って行く。榎谷川の渓流に沿った道である。5分程上ったところに資材置き場があったが、ここまでは日々車の出入りがあるようであった。そこを過ぎると、道の上を樹々が覆ったり道幅も徐々に狭くなっていった。約20分で林道の屈曲部に着いた。順路はここを右に曲がり、直ぐの林道終点から登山道へと入って行くことになる。

 

 

 

 

〈大椿林道脇の安駄山登山口〉

〈暫くは整備されたダートの道だ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈榎谷川の渓流に沿って遡る〉

 

〈林道は狭くなり荒れてくる〉

 

 

12:40 林道屈曲部

  「続・ふるさとの山歩き」の安駄山のガイドには、ここの屈曲部を直行する谷筋に入らないようにと記している。しかしそこにはテープの目印もあり踏まれた跡もあったのであるいは近道の間道かも知れないと考えてちょっと入ってみることにした。山道は直ぐに右岸へと渡渉して先に延びていたが、段々と目に見えて荒れてきた。倒木を越えてなお進んで行くと支流の沢筋に突き当たり、そこで山道は流されて消えていた。沢筋の歩き易い所を越えて急傾斜の斜面を巻いて行くと何とか薄い踏み跡に出合った。約15分間の彷徨で本流を越えて本来の登山道に出た。ガイドブックに記載の通り、林道屈曲部では順路通りに林道を採り、決して直進する山道に入らないことが肝要である。

  登山道とて落ち葉が積もった荒れた道であった。足元に注意しながら10分も上って行くと製紙会社が立てた注意書きに出合った。この日は誰にも出会うことはないだろうと思っていたが、ここで山頂から下りて来られた単独行の目上の男性に出会った。ここからは苔生す岩や倒木が続く滑り易い谷間を暫らく上って行き、やがて乗越部へと続く急傾斜地に取りついた。

 

 

 

 

〈林道の屈曲点〉

〈谷筋を遡って行くと道は直ぐに荒れてきた〉

 

 

 

 

 

〈沢筋のカエデがまだ綺麗であった〉

〈枝沢との合流点で山道は一時消滅していた〉

 

 

 

 

 

〈急傾斜面を巻いて本来の登山道に出た!〉

〈製紙会社の看板〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈苔生す谷間の道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈乗越直下は暫く胸突きの急坂だ!〉

〈この松の倒木の先が乗越点だ〉

 

 

13:47〜13:54 乗越点

  乗越部への急坂は20分以上も続いただろうか。枯葉に埋もれた踏み跡は見失いがちであったが、テープに導かれて何とか上って行った。乗越部には尾根筋によく踏まれた山道が通じていたが、南の志和へと下る明白な道はなかった。ここで右に道を採って尾根筋の急坂を安駄山の山頂へ向かって登って行った。松葉や広葉樹の落葉が積もった乗越部直下の急坂と同様の険しい道であった。乗越から20分程かかって平らな山頂部に上がった。三角点のある安駄山の頂は山頂部の北へ寄った端っこにあり、そこまで灌木のトンネルを潜るようにして進んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三田と志和を結ぶ乗越点〉

 

〈乗越からは稜線部の急坂が続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂部の灌木のトンネル〉

 

 

 

〈松林の中を行く登山道〉

 

 

14:21〜14:32 安駄山(735.3m)

  安駄山の山頂は灌木に囲まれて眺望は一切なく、灌木を切り開いた広場の中央には枯葉に埋もれようとする三等三角点があるだけであった。この頃になって、好天であった空には厚い雲がかかってきたようで山頂とは言え薄暗くなってきた。長居する気もなくなって、持参した菓子パンを食してから早々に下山の途に就いた。下山路は上って来た道を折り返すだけである。山頂部を外れると滑り易い急坂であるが、意外なるかな厚く積もった枯葉が滑り止めになってくれて順調に下って行くことが出来た。

 

 

 

 

〈灌木に囲まれた安駄山々頂〉

〈灌木に結び付けられた数多の登山記念標〉

 

 

 

 

 

〈高鉢山へと続く尾根道が続く〉

〈樹間から霞む白木も街が俯瞰出来た〉

 

 

 

 

 

〈フワフワの落葉の絨毯の道だ〉

〈滑らぬように急坂を下る〉

 

 

14:59〜15:03 前安駄山との鞍部

  乗越部まで戻ってそのまま下山するのも芸はないと、「山歩きと山野草」さん達が眺望を楽しんだという前安駄山との間の鞍部まで下ってみることした。植林地となっている鞍部からは西陽を浴びて霞む志和の里がよく見えた。時間があれば前安駄山まで足を延ばせば良かったのであろうが、そこまでの時間はなかった。暫し鞍部に佇んだのち、乗越部へと登り返した。

 

 

 

 

〈前安駄山との鞍部の植林地〉

〈鞍部から志和の盆地を俯瞰する〉

 

 

15:13〜15:19 乗越点

  乗越に戻って暫く志和へと下る取り付き点はないのか捜してみた。乗越部の灌木にテープが巻かれており、その足元から南の灌木の繁る斜面に踏み跡が続いていた。志和方面へはここを辿って、直ぐ下まで延びてきている林道に出るのが最短距離のようであった。乗越から上ってきた急坂を下り、苔生す谷間から荒れ果てた渓流沿いの登山道を往路で谷筋の巻き道から出た所まで下って行った。その先は危うい二本の木の骨が残っただけの橋があったりはしたが、渓流を離れて比較的しっかりした道となり林道の屈曲部の直ぐ上で林道に出た。

 

 

 

 

 

 

 

〈乗越の紅葉〉

 

 

 

 

 

 

〈杉林の中の急坂を下る〉

〈苔生す谷間に下ってきた!〉

 

 

 

 

 

〈荒れ果てた渓流沿いの登山道〉

〈渓流を離れるとしっかりした道となる〉

 

 

 

 

 

〈二本の板だけが残った危なげな橋〉

〈林道終点部の道標:「安駄山 健脚向 約1時間」とある〉

 

 

 

 

 

〈林道屈曲点に帰ってきた〉

〈林道を下って行く〉

 

 

16:21 登山口 

  林道歩き20分弱で登山口の椿山林道との交差点に帰ってきた。人里に近いところにありながら、深い谷の奥の静謐な山に登ったのだという何か不思議な重い想いを胸に感じながら帰宅の途に就いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈登山口付近の立て看板〉

 

 

 

〈紅葉した大椿林道〉

 

 

〔山行所感〕

  登ってみようと思っていながら仲々にそれが叶わない山というのが幾つかあるものである。安駄山もそんな山の一つであった。今まで何度麓の県道を走り、また白木山など周囲の山に登って眺める度にいつか登ろうと思ったものか・・・!眺望もなく、急登が続く、静謐さだけがセールスポイントの山―――それが安駄山のイメージであった。言い換えれば殆ど魅力なく、あまり人が行かない山ということであろう。行ってみての所感は、それとそんなに変わりがなかった。ただこの山の静謐さは本物で、これは思った以上に大きなセールスポイントになると心底思った。何か思索に耽りながら歩きたい時などには、是非この山に登ってみては如何であろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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