霧氷・樹氷の樹下を歩く 烏帽子山(1,225.1m)・比婆山(1,264m)

広島県庄原市西城町

2010年2月13日(土)      チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈出雲峠までは晴天下のウォークを楽しめた!〉

 

 

 

西中国山地の山々も素晴らしいが、雪の比婆山も一度は歩いておきたいと毎年思う。

「曇時々晴、雪や雨の心配はなかろう」という天気予報に背中を押されるように今冬も比婆山へ向かった。

行く以上は比婆山周辺を周回してみたいと思うもの。

六ノ原の県民の森公園センターから出雲峠までは上々の天気で幸先良しと思ったものの、

烏帽子山に登頂してみると天気予報に反して雪の世界へと急展開していた!

そんな変化の激しい比婆山での半日間の山行レポートです。

 

《山行記録》

広島県民の森駐車場(六ノ原)9:50・・・・9:55登山口(管理道入口)10:04・・・・10:06毛無山登山口・・・・10:08山荘・・・・10:12第3キャンプ場・・・・10:20(衣類調整)10:22・・・・10:57出雲峠11:08・・・・11:18老ブナ11:20・・・・11:22直登ルート取り付き・・・・12:07烏帽子山(1,225.1)(昼食)13:00・・・・13:07鞍部・・・・13:30比婆山(御陵)(1,264m)13:37・・・・13:40門栂13:41・・・・13:42管理センター方面分岐・・・・14:41管理道出合・・・・15:09県民の森スキー場・・・・15:15登山口(管理道入口)・・・・15:20広島県民の森駐車場 (六ノ原)

〔総所要時間:5時間30分、昼食・休憩等:1時間25分、正味所要時間:4時間05分〕

 

 9:50 広島県民の森(六ノ原)

   午前9時半に県民の森駐車場へ着いた。前日の県民の森スキー場の積雪量は35センチメートルと意外に少なかった。国道314号線から県民の森への導入道路にも雪は殆どなく、四ノ原辺りまで入ってやっと積雪を見るといった状況であった。積雪量は少なかったものの、六ノ原ではしっかりと締まった雪の上をサラサラの雪が覆っていた。県民の森の広場に立ってみると、周囲の山は山上まで霧氷で真っ白、周りの樹林も枝を霧氷で覆われ、青い空以外は真っ白の氷の世界であった。出雲峠への登山道へ繋がる管理道は壺足でも歩ける硬さであったが、スノーシューを履いて入山した。 出発早々から青空の下管理道や登山道を覆う樹木は白い霧氷で覆われて、気持ちの良いスノーシューイングを楽しめた。先行するのは山スキーの一人のみのようで、前日までの消えかけたトレースの上に二本のスキーの軌跡があった。出雲峠への最後の上りの雪原やそこから見る毛無山などは、雪の季節には殊の外美しいが、この日も好天下で見事な景観を現出してくれた。

 

 

 

 

〈県民の森公園センター〉

〈見上げれば伊良谷山は霧氷で真っ白〉

 

 

 

 

 

〈県民の森広場から比婆山、烏帽子山を仰ぎ見る〉

〈霧氷に包まれた出雲峠への登山道へと続く管理道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈烏帽子山を仰いで登山道をスノーシューで行く!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈青空の下、出雲峠へと登り行く〉

 

 

 

〈枝垂れた霧氷の道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈出雲峠直下から毛無山を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈出雲峠直下の雪原〉

 

 

 

 

 

 

〈出雲峠の避難小屋〉

〈自然の織りなす妙〉

 

 

10:57〜11:08 出雲峠

  出雲峠で六ノ原を出た直後に追い抜いたご夫妻が追いついてきて暫し交歓した。霧氷で覆われた樹林越しに見る毛無山やききょうが丘は美しかった。出雲峠から桧林に入るともうその先にはトレースはなかった。山スキーの先行者は出雲峠で反転して下山された。桧林を抜けて、積雪期の直登尾根への取り付き直下にあるこの山域随一の老ブナに今冬もご挨拶した。樹の後ろ半分部分だけに拡がった高い枝に霧氷がびっしりと着いて、あたかも若々しい樹のように見えた。直登尾根は、この前の雨で融けた雪面がアイスバーン状態になり、その上に新雪が積もっていた。時折、そのアイスバーン面にスノーシューのクランボンが滑った。この雪ならアイゼンが最も歩き易い感じであった。とはいえ、スノーシューでも難渋することなく急斜面を快調に登れた。兎に角、山頂まで霧氷の下で、将に氷の世界であった。

 

 

 

 

〈出雲峠〉

〈出雲峠から毛無山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈高い枝に霧氷を湛えた烏帽子山登山道の老ブナ〉

 

 

 

 

 

 

〈冬道の直登コースを採る〉

〈尾根筋も霧氷のトンネルのようだ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈一際白い枝振りのブナの巨樹〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈上る程に白さが増してくる!〉

 

 

 

 

 

 

〈白き迷宮に入り行くような錯覚も覚えた!〉

〈山頂直下の登山道の佇まい〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈見返すと毛無山、伊良谷山が降雪に霞む〉

 

 

 

12:07〜13:00 烏帽子山(1,225.1m)

  烏帽子山の山頂に到着して、驚いたことが二つあった。ひとつは、霧氷の樹林の中を抜けて来ている間に天気が急変して、比婆山や毛無山、伊良谷山などがガスで隠され、六ノ原方面も霧で霞んでいたことであった。もう一つは、積雪量が少ないせいで烏帽子山山頂周辺の灌木類が雪に埋もれずに霧氷を纏って背を伸ばしていることであった。雪の季節にはほぼ何処でも歩ける烏帽子山山頂周辺であるが、今年は夏山登山道しか歩けなかった。山頂の一角の比婆山を望む懸崖の上で昼食を摂った。時間が経過するに従って天気は悪化して、最後はかなり強い雪となった。山頂には、わが夫婦の他に、出雲峠で歓談したご夫妻が遅れて到着し、立烏帽子山方面から周回して来られた単独行の男性が加わって3人が一緒であった。天気の悪化に伴って眺望もまるでなくなってきたので、比婆山々域の周回は諦めて、比婆山御陵だけには参拝してから下山することに方針を変更した。 

 

 

 

 

〈烏帽子山々頂〉

〈烏帽子岩〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈吾妻山の眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雪のマウンドの先に福田頭を遠望する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧に巻かれた比婆山〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧に閉ざされた六ノ原方面〉

 

 

 

 

 

 

〈霧氷に覆われた比婆山を目指す!〉

〈烏帽子山と比婆山の鞍部〉

 

 

 

 

 

〈氷の造形!〉

〈氷の森!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈あくまでも白く!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈比婆山の稜線のブナ純林は霧氷のトンネルのようだ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈厳しい冬に耐えるブナの古木〉

 

〈もう直ぐ御陵〉

 

 

13:30〜13:37 比婆山御陵(1,264m)

  兎に角、頭上を覆う真っ白な氷の世界を抜けて御陵にたどり着いた。足元の灌木から頭上遙か上の樹の先まで氷で覆われた比婆山の樹林を見たのは初めてのような気がする。そんな中で御陵の一角をなす樹林はいつもと違う神々しい輝きをしているかのように感じられた。 御陵で単独行の男性とお会いした。ここも積雪は少なく、冬季は雪に半分は埋もれていることの多い門栂がきちんと雪の上に姿を現していた。比婆山から越原越を経由して池ノ段、立烏帽子山へ周回することを断念したので、比婆山からその東斜面を下る道で六ノ原へ下山することにした。この夏山登山道は今では雪に覆われて姿を消しているが、何とかコンパスと地形を見て行けば辿れるだろうと思っていた。稜線部から下り始めて暫くはこの登山道ルートの通る尾根筋に乗ろうと努力したが、折角の雪の中で細かい地形の読みをするのも面白くないので、大胆に東側を通る管理道へ直接下るべく道なき小尾根に乗って行くことに方向転換した。小尾根に乗ると、直ぐにブナ林は終わって桧の植林帯に入った。積雪が多ければ快調に下れたと思うものの、この日は笹や灌木が時折姿を現し、特に下って行くほどそれが顕著になって結構難渋することとなった。それでも、稜線上から約1時間で六ノ原から越原越へと向かう管理道に出ることが出来た。

 

 

 

 

〈御陵〉

〈御陵前の雪原〉

 

 

 

 

 

〈積雪は少なく門栂がほぼ全姿を現せていた〉

〈悪天に比婆山から直接下山することに・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈比婆山東斜面のブナ林を下る!〉

 

〈東斜面の密なブナ林〉

 

 

 

 

 

〈立烏帽子山を望む小尾根に乗って下り行く〉

〈雪が少なく笹や灌木が出て楽しくはないルートであった〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下る程に降雪に霞む立烏帽子山が高くなって行く〉

 

 

 

14:41 管理道出合

  管理道に出れば、あとは六ノ原までよく整備されたこの道を辿るだけである。管理道にはトレースはなかった。比婆山への冬季の登山者の入り込みは意外に少ない。今朝方も、六ノ原から毛無山への登山道にトレースはなかったし、烏帽子山へ登ったのは我々が最初であった。いつも雪の季節に来る度に、同じ山域にあるスキー場とは反対に山上の静かさを不思議に思っている。 管理道を下って行くに従って、降る雪が強くなってきた。今日も天気予報は比婆山の天気を読むことが出来なかったようだ。

 

 

 

 

〈県民の森から越原越へと続く管理道に出た〉

〈管理道を楽々と六ノ原へと下り行く〉

 

 

 

 

 

〈管理道脇の樹木の枝にも凍てついた霧氷が付着していた!〉

〈雪で覆われた六ノ原川の渓流〉

 

 

15:20 広島県民の森

  強い雪で景色の霞む県民の森に帰り着いた。午前中の晴天下の県民の森とは別の所のような感じであった。あの朝のうちの好天は一体何であったのだろうか?でも、昨年2月にも同じこの山域で天気の急変に出遭ったのであった。山の天気は・・・・なのであろう。

 

 

 

 

〈雪の降る県民の森〉

〈六ノ原も降雪で霞む〉

 

 

 

〔山行所感〕

  この冬も比婆山に登ることが出来た。一度は登っておかないと落ち着かぬものだ。しかし、この一週間ほど続いた暖かい日々に、雪は融けて積雪は意外にも少なかった。しかし、そんな中で六ノ原から山頂まで、また足元から梢の先まで、霧氷、樹氷で覆われた比婆山に出遭えるとは想像もしていなかった。全くもって初めて見るような素晴らしい氷の世界であった。この世界は、その時その時の気象条件によって発現するもので、復元は不能であろう。もう同じ景色を見ることはないとは思うが、こんなことがあるから、やはり労は惜しまず訪ねてみないといけないと実感した。

 

 

 

 

 

 

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