今年は殊の外真白き中国地方最高峰 伯耆大山・弥山(1,709.4m)

鳥取県西伯郡大山町

2010年2月21日(日)    仰天さん+門久

 

 

 

 

 

 

〈真白き大山〉

 

 

 

年一回の冬の大山々行には情報収集は欠かせない。

先ずは天気予報。昨年のように山上で嵐の試練を受けては堪らない。

次いで雪の量と質だが、まだ残雪期ではないので今は冬の雪であろう。

天気予報は「晴れ時々曇り」、アメダスの大山の積雪量は当日午前3時で102センチメートル。

午前中の予報は曇り勝ちで山上ではより崩れるリスクはあったが、決定的な悪天は予想し難いところであった。

雪は数日前には新雪が積もっており、まだまだ新鮮な雪が楽しめる状況と判断した。

かくして、仰天さんと未明に広島を発って大山寺へと向かった。

 

《山行記録》

大山寺第4駐車場8:19・・・・8:31南光河原駐車場(入山届)・・・・8:32僧兵コース入口・・・・8:35夏山登山道出合・・・・8:43阿弥陀堂入口(衣類調整)8:46・・・・8:50一合目・・・・9:05二合目・・・・9:16三合目・・・・9:29四合目・・・・9:45五合目9:49・・・・10:12六合目避難小屋10:20・・・・10:46草鳴社碑柱・・・・11:00八合目・・・・11:27弥山山頂11:30・・・・11:33弥山三角点(1,709.4m)11:40・・・・11:43弥山山頂・・・・11:45大山山頂小屋(昼食)12:27・・・・12:29弥山山頂12:36・・・・12:58八合目・・・・13:22六合目避難小屋13:29・・・・13:55別山沢出合・・・・14:13元谷小屋・・・・14:21元谷大堰堤14:23・・・・14:31下宝珠越登山口・・・・14:36下宝珠越道分岐・・・・14:39大神山神社14:45・・・・14:56大山寺山門・・・・15:10大山館

〔総所要時間:6時間51分、昼食・休憩等:1時間25分、正味所要時間:5時間26分〕

 

 8:19 大山寺第4駐車場

  午前8時の大山寺はスキー客と登山者が続々と駆けつけていた。便利な南光河原駐車場は早々に満車になったようで、その周辺の路傍に不法駐車を企てる不芳な者の姿も多く見られた。我々は大山寺の街の先にある第4駐車場に暫し並んで何とか車を停めることが出来た。だが問題は山の天気の方で、駐車場への到着時には何とか稜線が姿を現していた大山であったが、いよいよ山に向けて出立という時間になって山頂部がガスに巻かれてしまった。それでも天気が好転することを期待して、駐車場周辺から凍てついていたので最初からアイゼンを履いて出発した。

 

 

 

 

〈大山寺の街から朝の大山北壁を見上げる〉

〈ほぼ満車となった大山寺第4駐車場〉

 

 

 8:32 僧兵コース入口(南光河原駐車場前)

  南光河原駐車場のポストに入山届を投入してから、すぐ先にある僧兵コース入口から入山し、直ぐに夏山登山道に合流した。よく踏まれたトレースが十分な量の新鮮な雪の上に刻まれていて歩き易かった。前後を行く登山者も多かった。3合目のポストまでは樹々に霧氷は見られなかったが、3合目を過ぎると景色は一変した。素晴らしい霧氷が頭上を覆い始めて、4合目を過ぎるともう真白き氷の世界とあいなった。特に登山道の通る尾根筋から左側の常行谷筋によく発達していた。三鈷峰方向の眺望が開ける五合目辺りまで上がるともう最高潮という感じであった。しかし五合目を過ぎると森林限界に達して、その先には素晴らしい大山北壁の眺望が待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈南光原駐車場近くの僧兵ルート登山口〉

 

〈夏山登山道に出合う〉

 

 

 

 

 

〈一合目を過ぎると直ぐに標高900m地点に到達する〉

〈朝日が差し込む二合目付近の緩斜面を登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三合目を過ぎると霧氷のブナ林となる〉

 

〈陽光を浴びて霧氷も輝く!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈真白き氷の森を行く(四合目の上)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧氷の窓から三鈷峰を望む(五合目の下)〉

 

 

 

 

 

 

〈五合目〉

〈霧氷の林の先に三鈷峰、甲ヶ山を仰ぐ(五合目)

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三鈷峰、甲ヶ山をアップ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈森林限界を抜けて大山々頂部を仰ぐ(六合目直下)

 

 

 

10:12〜10:20 六合目避難小屋

  六合目の避難小屋は雪の中から完全に姿を現していた。それを見ると雪が多いのか少ないのか分からなくなってしまった。登山道や山の斜面にはたっぷりの雪がある感じなのであるが・・・?六合目からは八合目の先まで急傾斜面が続く。決して広くはない細尾根上なので、雪の状態次第では緊張することもあるが、この日は十分な柔らかい雪でステップも効いて、また登山者の数も多く心身とも楽に登ることが出来た。ただ登るに従って、米子の平野の上空を覆っていたガスが大山に押し寄せて来るようになって、一時は西面が完全にガスに包まれてしまった。それが晴れて安堵した途端に、今度は到達直前の弥山山頂や剣ヶ峰周辺の稜線部が濃いガスに包まれてしまい、眺望が殆ど効かなくなってしまった。

 

 

 

 

〈完全に姿を現していた六合目避難小屋〉

〈登ってきた尾根筋を見返す〉

 

 

 

 

 

〈六合目から最高峰の剣ヶ峰を見上げる〉

〈六合目から見下ろした元谷〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈六合目から弥山々頂部へは険しい上りが続く!〉

 

〈別山の岩壁と八合尾根登る登山者〉

 

 

 

 

 

〈急坂の登山道から弥山から剣ヶ峰の稜線を仰ぐ(七合目辺り)

〈剣ヶ峰から三鈷峰への稜線と北壁の核心部〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈俄かに夏山登山道の通る尾根から西側がガスに包まれた!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三鈷峰西壁と甲ヶ山〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈八合尾根、別山、弥山北壁にアタックする登山者〉

 

 

 

 

 

〈真白き大山北壁(8合目上)

〈登山道の杭とロープを彩るエビの尻尾〉

 

 

11:33〜11:40 弥山三角点(1,709.4m)

  完全にガスに巻かれてしまった山頂部に立つと、心中は泣きべそ状態であった。しかしながら、心の片隅では「今日の天気は晴れる」という確信めいたものが拮抗していた。ガスの中を三角点ピークまで行って暫しガスが開いてくれるのを待った。一時随分とガス薄くなって剣ヶ峰が姿を現してくれたが、それも直ぐにまた隠れてしまった。ここは、昼食を摂りながら天気の回復を待つのがベストと、弥山山頂へ戻り山頂小屋に入ってランチタイムとした.

 

 

 

 

〈山頂に到達する直前に山頂部は濃いガス包まれた!〉

〈弥山々頂から三角点ピークも見えない!〉

 

 

 

 

 

〈ただ三鈷峰方面だけは眺望が開けていた!〉

〈三角点ピークで10分程待つ間に微かに剣ヶ峰が見えた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈弥山の北壁を登りくる登山者〉

 

 

 

 

 

 

〈三角点ピークから弥山へ返る〉

〈弥山山頂〉

 

 

11:45〜12:27 大山山頂小屋(昼食)

  大勢の登山者の姿があったので小屋は満員かと危惧していたが、空いた桟敷もあるという意外な状態であった。外は殆ど風もなく、寒さをそれほど感じなかったので、屋外で食事をしている人の方が多かったのであろう。ゆっくりと食事をして、外に出てみると、ついその直前までガスに閉ざされていたという山頂の上に俄かに青空が覗き始め、瞬く間に周囲の霧を払ってくれた。何というラッキーなことであろうか!!再度山頂に戻って大眺望を楽しんだのは言うまでもない。

 

 

 

〈ガスに巻かれた避難小屋でランチタイム!〉

〈ランチタイム終了後に小屋から出ると晴れ始めた!!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈手前:三角点ピーク(,709.4m)、奥:剣ヶ峰(1,729m)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈剣ヶ峰の先は、天狗ヶ峰から続く槍尾根〉

 

 

 

 

 

 

〈槍尾根の先には模糊としていたが烏ヶ山が望めた〉

〈弥山々頂から見た山頂小屋〉

 

 

12:29〜12:36 弥山山頂

  山頂で十分に眺望を楽しんだ後は、下山に掛かった。今度は見事に晴れ渡った中を気持ち良く歩き、輝くような周囲の眺望を再度楽しむことが出来た。午後まだ早い日射しが北壁を照らして、北側も真白き世界となっていた。八合目上から六合目までの狭い急傾斜の尾根筋も、心地良い天気にサポートされて一歩一歩確実に下ることが出来た。

 

 

 

 

〈大山山頂小屋〉

〈弥山の山頂の台地越しに弓ヶ浜を望む〉

 

 

 

 

 

〈山頂部のダイセンキャラボクのモンスターたち〉

〈指導標に着いたエビの尻尾〉

 

 

 

 

 

 

 

 

(晴れた午後の大山山頂部の稜線〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈剣ヶ峰から三鈷峰、甲ヶ山の稜線と、大山北壁核心部〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈トレースの残る八合尾根の先は元谷、宝珠尾根、三鈷峰、勝田ヶ山までの大眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈夏山登山道の通る険しい尾根の先に大山寺の街を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

〈エビに尻尾に包まれた草鳴社ケルン〉

〈まだまだ登り行く登山者も多い〉

 

 

13:22〜13:29 六合目避難小屋

  六合目避難小屋で暫し休憩の後、小屋前の斜面を行者谷の下ることとした。急傾斜地ではあるが、灌木もあり、また雪崩れを心配する状況でもないのでまず安全と考えて下り始めた。うまく行くようであれば尻セードで時間とスタミナの節約を・・・と考えていたが、雪が柔らかく太ももから腰まで潜る状態で、とてもセードは無理であった。深く潜る雪ではあったが傾斜が急なことから、脚が雪の中でうまく回転してドンドンと快調に下りことが出来た。急傾斜の終わる別山沢との出合まで30分もかからぬ速さであった。下りながら、いつもとは違うアングルから見る北壁などの景観を楽しんだ。急傾斜地が終わると深い雪のラッセルが待っているかと危惧したが、この週末数多の登山者や8合目辺りから降りて来た勇気あるボーダーがこの谷間を通ったようで、固く締まった幅広なトレースが延びていて助かった。

 

 

 

 

〈六合目避難小屋〉

〈霧氷に覆われた夏山登山道の通る尾根を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈六合目から行者谷の急斜面を下る!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈柔らかい雪質に尻セードは不能、腰近くまで埋もれながら斜面を駆け下った〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大山北壁を見上げながら行者谷を下る〉

 

 

 

 

 

 

〈行者谷の下り行く先に三鈷峰が聳える〉

〈このアングルから見上げる北壁は新鮮だった!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈眼前に迫り来る感じの別山のバッドレスと遙か弥山山頂を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下ってきた行者谷を見上げる〉

 

 

 

 

 

 

〈行者谷と別山沢との合流点〉

〈行者谷は元谷大堰堤へのなおも下り行く〉

 

 

 

 

 

〈元谷小屋〉

〈元谷から大山北壁を見上げる〉

 

 

14:21〜14:23 元谷大堰堤

  元谷大堰堤まで下ってくると今回の山行も旧知の大山寺の街までのエピローグを残すのみとなった。ここでお会いしたグループはお隣の韓国から来られた団体であった。山上でも、沢山の韓国人登山者を目にした。彼らは実に精力的に歩いていた。もう電気街やテーマパークだけでなく、日本の山々も彼らに席巻されてしまうのであろうか…!? 冬の季節は、大堰堤から管理道を通って、下宝珠越登山口から大神山神社の裏手の森へと下って行く。

 

 

 

 

〈大堰堤から下ってきたたに筋を振り返る〉

〈迫る大山北壁、いつまでも眺めていたい景観である!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈夏場は薄暗い感じの行者コースの通る森も今はとても明るい!〉

 

 

 

〈下宝珠越登山口〉

 

 

14:39〜14:45 大神山神社

  大神山神社の境内や参道はいつもながらに綺麗に除雪されていた。その除雪面の深さや雪に埋もれた石地蔵の様子などを見ると、まだまだ残雪が多いと言えた。いつもは歩き難い石畳の道であるが、除雪面にもまだ分厚い雪が残っており、アイゼンを履いたままで街まで下って行った。

 

 

 

 

〈大神山神社〉

〈除雪された大神山神社の参道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈行地蔵様も雪の中で寒そう!!〉

 

 

 

〈やっと雪の上に頭を出したボンボリ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大山寺山門〉

〈北壁を背にする大山寺参道の石地蔵〉

 

 

15:24 大山寺第4駐車場

  7時間弱の時間を要して無事に下山した。朝方の空や山とは違って、雨やガスの心配もなく、気持ち良く晴れ上がった空の下大山北壁が真っ白に輝いていた。出来るのであれば、もう一度登りたいような心境にもなった。

 

 

 

 

〈大山寺参道〉

〈大山寺第4駐車場から大山北壁を仰ぐ!〉

 

 

 

〔山行所感〕

  今冬の大山は、一昨年のように一日中ピーカンの青空という訳には行かなかったものの、ガスに巻かれた登頂前後と昼食時を除いて程良い好天に恵まれて、真っ白の冬の大山を、また多様な姿を呈する大山を満喫させてもらった。まだまだこの先も雪が降るであろう降雪期ゆえに、3月の残雪期とは違って白くて新鮮な雪の峰々を拝み、その雪で遊ばせてもらった。気持ちの良いものだった! また、今回は六合目から行者谷を初めて下ってみた。柔らかく深い雪の急斜面の下りラッセルの軽やかさ、そのテンポは決して厭なものではなかった。いつもあの斜面は同じ状態ではないと思うが、今回は今回で良い経験であったと思う。

  行き帰りに車の運転をお願いした仰天さん、それ以外にも山行中に多々お世話になり大変に有難うございました。

 

 

 

 

 

 

 

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