ワウチワ咲く雄大な眺望の秀峰 那岐山(1,255m)・滝山(1,196.5m)

鳥取県八頭郡智頭町・岡山県勝田郡奈義町・同県津山市

2010年4月25日(日)      チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈イワウチワの蜜を求めて蜂が飛来〉

 

 

 

岡山・鳥取県境に那岐山という名峰があり、

そこにイワウチワという珍しい花が咲くという。

この両者を一遍に楽しむには今の季節をおいて他にはないと、

1ヵ月余にわたる桜行脚を前日に切り上げて出掛けることにした。

とは言え、那岐山は広島から遠い。

日帰りをしようと思えば早出するに限ると、

未明に自宅を発って山陽道、岡山道、中国道を走り、

津山ICから国道53号線で登山口のある鳥取県の那岐へと向かった。

 

《山行記録》

那岐登山口8:02・・・・8:19ゴーロ橋分岐・・・・8:21尾根コース・渓流コース分岐・・・・8:53シャクナゲの峰・・・・9:05那岐山馬の背小屋9:09・・・・9:21標高1,000m地点・・・・9:57那岐の家(展望台)9:59・・・・10:01那岐山(二等三角点1,240.3m)10:07・・・・10:30東屋のあるピーク10:32・・・・11:16滝山(一等三角点1,196.5m)12:02・・・・12:44東屋のあるピーク・・・・13:15那岐山(1,240.3m)13:16・・・・13:21山頂避難小屋13:22・・・・13:26那岐山最高峰(1,255m)13:32・・・・13:47 Bコース分岐・・・・13:49東仙コース・Aコース分岐・・・・14:13標高1,000m地点・・・・14:19国有林林道合流・・・・14:27奥本コース分岐・・・・14:39標高800m地点14:43・・・・14:49渓流・・・・(イワウチワ群生)・・・・15:14下山林道合流・・・・15:29那岐登山口

〔総所要時間:7時間27分、昼食・休憩等:1時間12分、正味所要時間:6時間15分〕

 

 8:02 那岐登山口

  国道53号線の岡山・鳥取県境の黒尾トンネルを抜けて鳥取県に入り、険しい峠道を下って行くとJR因美線の那岐駅入口に「那岐山登山口」の大きな道標があったので、そこを左折した。道は土師川、JR因美線に沿って川の上流に向かっていた。迷いそうな所ところには必ず「登山道」と記した道標があった。川が河津原川と名を変え、最奥の河津原の集落を過ぎると杉林の中を行く林道となった。舗装され良く手入れされた道であった。国道53号線の分岐からちょうど7キロメートル遡ったところで林道が左右に分かれるが、ここが那岐登山口であった。その行き止まりを右折して大畑橋を渡った直ぐ左手に車6〜7台駐車可能な駐車場があったので、そこに愛車を停めた。我々はこの日2番目にこの登山口へ着いたようだった。登山仕度をしていると、次から次へと車がやって来て忽ち駐車場は満杯になってしまった。混雑時には、この周辺の林道の膨らみに駐車することが常態化しているようだ。

 

 河津原川右岸の「国定公園那岐山登山口」と記された標柱が立つ地点が登山口である。その直ぐ上手で左に「東仙コース」、右に「西仙コース」の道が分かれていたので、ここは「西仙コース」を採った。道は渓流に沿ったダートの林道で15分程遡って行くとゴーロ橋があり、登山道はその手前の橋詰から左手に山中に分け入っていた。

 

 

 

 

〈那岐登山口の駐車場は狭い〉

〈那岐登山口〉

 

 

 

 

 

〈登山口のすぐ先で西仙と東仙のコースが分岐する〉

〈西仙コースの渓流を飾るミツマタの花〉

 

 

8:19 ゴーロ橋分岐

  渓流右岸沿いの山道に入って直ぐに尾根コースと渓流コースの分岐にがあった。ここは右手の尾根ルートを採り、渓流の対岸に渡ってから尾根筋に上って行った。尾根筋に取り掛かると直ぐにイワウチワの群生が現れた。待望の花との呆気ない出逢いであった。イワウメ科の常緑多年草で、同じ科のイワカガミに似た葉や花であった。険しい尾根筋であるが、イワウチワを眺めたり、写真を撮ったりしながら登って行くとさほど気にならなかった。途中の鎖場のある急坂を登り切ると「シャクナゲの峰」であったが、シャクナゲの花を見るにはまだ早すぎた。その先の急坂の尾根にもなおイワウチワが咲いていた。

 

 

 

 

〈ゴーロ橋の手前で左折して山道に入る〉

〈尾根コースに乗ると早速にイワウチワの群生に出逢った〉

 

 

 

 

 

〈ちょっと白っぽい二輪〉

〈イワウチワはやや俯いて咲く〉

 

 

 

 

 

〈朝日を浴びて輝くイワウチワ〉

〈間もなく開きそうな蕾〉

 

 

 

 

 

〈険しい尾根道を辿りシャクナゲの峰へ〉

〈シャクナゲの花期はまだまだのよう!〉

 

 

 9:05〜9:09 那岐山馬の背小屋

  渓流コースの道と合流すると目の前に新しい「那岐山馬の背小屋」が現れた。入ってみるとまだ木の香がしていた。元の津山高校の小屋はここにあったのだろうか?水場も近い良い立地にある小屋である。小屋からもなお険しい傾斜の尾根筋を山頂に向かった。標高1,000mの標識の直前までイワウチワの姿を認めることが出来たが、そこを過ぎると完全に姿を消してしまった。ミズナラやブナの林を抜けて、山頂直下のドウダンツツジの灌木帯に入り、なお上って行くと笹原の稜線に出た。稜線に出た所に「那岐の家」を呼ばれるトイレを併設した展望台があり、そこからひと歩きで那岐山の二等三角点のあるピークに到達した。

 

 

 

 

〈新築なった那岐山馬の背小屋〉

〈新しい木の香のする小屋の中〉

 

 

 

 

 

〈まだ蕾のタムシバ〉

〈標高1000m地点近くまでイワウチワが咲く〉

 

 

 

 

 

〈ミズナラの林が拡がる〉

〈西仙コースでは最上部にあったイワウチワの蕾〉

 

 

 

 

 

〈稜線近くになってブナの樹が現れる〉

〈ミズナラやブナの樹林を登り行く〉

 

 

 

 

 

〈季節外れの寒さに霜柱も見られた〉

〈稜線直下の大眺望の中を登る〉

 

 

10:01〜10:07 那岐山(三角点)(1,240.3m)

  稜線に出ると素晴らしい眺望が開けた。岡山県側は日本原高原の大平原である。西へは滝山に続く笹原の尾根が延びていた。二等三角点の建つピークで小休止の後、その滝山までの尾根道をピストンすることにした。まだ午前10時過ぎであったので、ゆっくりと山稜歩きを楽しめそうであった。滝山までの1時間余のハイキイングの間に3つのはっきりとしたピークを踏んだ。2番目のピークには東屋もあって良き那岐山の展望台となっていた。このたおやかな笹の稜線を行く道は、この山域ならではの山歩きの醍醐味を感じさせてくれる所であった。かなりの数の那岐山登山信奉者がいると聞くが、この人達もこの滝山ルートにきっと魅力を感じているのだろうなぁ・・・などと思ったりした。

 

 

 

 

〈那岐の家からの南西方向の展望〉

〈稜線の南側の岡山県側の大眺望〉

 

 

 

 

 

〈那岐山・二等三角点〉

〈三角点ピークから那岐山最高点ピークを仰ぐ〉

 

 

 

 

 

〈三角点ピークから一旦滝山を目指す〉

〈遙か笹の尾根道の先が滝山のピーク〉

 

 

 

 

 

〈途中の東屋のあるピークから那岐山を見返す〉

〈笹原の先には広大な日本原高原が拡がる〉

 

 

 

 

 

〈滝山近くから随分遠くなった那岐山を望む〉

〈滝山々頂直下で滝神社、日本原側の登山口からの道が合流〉

 

 

11:16〜12:02 滝山(1,196.5m)

  滝山の山頂には木組みの展望台があった。灌木に囲まれた山頂なので、やや眺望に難があるところと聞いていたが、展望台があればその課題も解消といったところか。その展望台の上り口に立派な一等三角点の標石が建てられてあった。展望台上は地元の3人の登山者のモノポリー状態であった。そこに何とか入り込んでベンチ席を一つ確保して昼食を摂った。素晴らしい眺望を楽しみながらのランチタイムであった。食後は来た道を那岐山までのんびりと引き返すこととした。たおやかな稜線歩きを再度存分に楽しむことが出来た。

 

 

 

 

〈展望台のある滝山々頂〉

〈滝山の一等三角点〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈展望台にあった方位案内板〉

 

 

 

 

 

 

〈展望台から那岐山を望む、遙か後方は後山か?〉

〈山麓は陸上自衛隊日本原演習場である〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この長い尾根ルートを那岐山まで返って行く!〉

 

 

 

 

 

 

〈麓の谷間に満開の山桜が俯瞰出来た〉

〈尾根筋は間もなくドウダンツツジで彩られると聞く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈日本原高原の水田地帯を俯瞰する〉

 

 

 

〈那岐山三角点ピークへの急坂〉

 

 

13:15〜13:16 那岐山(三角点)(1,240.3m)

  再び那岐山三角点ピークに戻って来た。縦走路の途中からご一緒させて頂いた岡山市からの単独行の男性からいろいろ貴重な話を聞くことが出来た。なかでも、イワウチワはこの山では鳥取県側にあるだけで、岡山県側には皆無という! ここまで戻ると、あとは最高峰を越えてその先の東仙コースを下山するだけであった。

 

 

 

 

〈那岐山三角点と那岐の家(展望台)〉

〈三角点ピークから最高点ピークへ向かう〉

 

 

 

 

 

〈山頂直下の避難小屋〉

〈避難小屋内部〉

 

 

13:26〜13:32 那岐山(最高峰)(1,255m)

   那岐山最高峰の頂上は40名程の団体もいたこともあって大変な人だかりであった。団体さんは直ぐにCコースで下山の途に就かれたが、なお山頂にいる登山者の数は多かった。ただ、良く観察していると、皆さんが全員イワウチワを見に来ている訳ではなく、岡山県側から登って来て、同じく岡山側に下山する人達もかなりいるようであった。言わば純に那岐山そのものの魅力に引かれて来られた方々のようであった。賑々しい山頂に長居は無用と東仙コースに回って下山することとした。山頂から東へ延びる稜線上を15分余行くと、東仙コースの分岐があった。そこから北に延びる尾根筋を下って行ったが、殆ど横木の階段状の下りで、下る程に些か嫌気が差して来たのは仕方がないことであった。

 

 

 

 

〈那岐山最高峰山頂〉

〈山頂の賑わい〉

 

 

 

 

 

〈那岐山最高峰(右)と三角点ピーク(左)を望む〉

〈遠く後山、三室山、氷ノ山方面を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈東仙コース(中央)とAコース(右)の分岐〉

 

 

〈東仙コースは横木の階段道が続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ブナの美林の中を下って行く〉

 

 

 

 

 

〈ブナ林の尾根〉

〈国有林々道の終点部に出る〉

 

 

14:39〜14:43 標高800m地点

   標高800メートルの標識のある階段道で暫し休憩を取った。前を見ても、後を振り返っても横木の階段道であった。それは階段に圧倒されるというか、もう結構と言う感じであった。休憩後はその階段道を一旦谷間まで下ってから隣の小尾根に取り掛かった。その小尾根にイワウチワの群生があり、階段歩きに飽きてきていた身がまたしても元気を回復できたようであった。実際この東仙コースのイワウチワは、その群生の規模、その元気良さといい、申し分なかった。イワウチワの群生地を過ぎると、直ぐに最後の長い階段道を下って林道に出た。その林道歩き15分程で、那岐登山口に帰り着くことが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈標高800m地点の階段で暫し休憩〉

〈見上げると圧倒されそうな階段道だ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈東仙コースの下部にあったイワウチワの群生〉

 

 

 

 

 

 

〈午後の日差しを浴びて輝くばかりのイワウチワ〉

〈こちらは姉妹花か?〉

 

 

 

 

 

〈四輪の揃い踏み〉

〈東仙コースのイワイチワは盛りの頃であった〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下山林道合流点から来し方を仰ぐ!〉

〈暫し林道歩きで駐車場へ〉

 

 

 

 

 

〈キケマン(ケシ科)〉

〈萌黄色の空気の中に咲く〉

 

 

15:29 那岐登山口

  7時間半程の山行を無事に終えた。朝方にもう混み合っていた登山口の駐車場事情であったが、大方の方々は早々に下山されたようで、我が愛車はシンガリまであと数台といったタイミングでの下山であったようだ。

 

 

 

 

〈那岐登山口へ下山〉

〈登山口の大畑橋〉

 

 

〔山行所感〕

   天気に恵まれて初めての那岐山とイワウチワの花を存分に楽しむことが出来た。イワウチワはここ岡山県北部の山地が自生する南限の地で、広島県や四国などこれより西や南の地では見ることが出来ない。その花も良いタイミングで見ることが出来たようである。笹原のたおやかな山稜を持つこの山域は気持ちの良いウォークを楽しめるところでもあった。歩いていても、その大眺望に心広くなるようで楽しいことこの上なかった。岡山県随一の人気を誇る山であること当然と思った。

  今回の山行はリンク先の「気ままな山登り」さんの昨年4月29日の軌跡をほぼコピーしたような形になった。参考にさせて頂き、気ままさんには厚く御礼を申し上げる次第です。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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