聖湖湖畔の縦走路を行く 聖山(1,113.2m)・高岳(1,054.3m)

広島県山県郡北広島町・島根県益田市匹見町

2010年9月18日(土)   チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈高岳から聖湖越しに臥龍山、深入山を望む〉

 

 

 

敬老の日を月曜日に控えての三連休初日の週末、

やっと秋風も吹き始めたようで、紅葉前ではあるが少し長い尾根道を歩いてみたくなった。

そこで思い至ったのが西中国山地の聖山と高岳を結ぶ縦走尾根であった。

高岳にはここ数年幾度も登っているが、聖山とそこからの縦走路には随分とご無沙汰していた。

久し振りに訪ねるとなるとまた新鮮な感覚であった。

 

《山行記録》

樽床ダムサイト駐車場(気温18)10:17・・・・10:23聖山登山口・・・・10:56十文字峠10:59・・・・11:24展望岩(眺望なし)・・・・11:28高岳縦走路分岐11:29・・・・11:33聖山(1,113.2m)11:35・・・・11:36広場(眺望なし)11:38・・・・11:39聖山・・・・11:43高岳縦走路分岐・・・・12:09 998m地点・・・・12:34 1,011.4mピーク12:36・・・・12:44県境尾根出合(聖山分岐)(昼食)13:20・・・・13:55高岳(1,054.3m)14:11・・・・15:49ひらきばし・・・・14:54作業小屋・・・・14:57樽床橋(高岳登山口)・・・・15:30樽床ダムサイト駐車場

〔総所要時間:5時間13分、昼食・休憩等:1時間02分、正味所要時間:4時間11分、歩行距離:107q、累積標高差:±773m

 

10:17 樽床ダムサイト駐車場

  道中の産直市で野菜を買い、深入山麓では深命水を汲んでいたりしていたので、朝早く自宅を出た積りであったが樽床ダムサイトの駐車場を出発したのはもう午前10時を大きく回っていた。聖湖右岸の車道を上流に向けて5分程行くと左へ中ノ甲林道が分れていた。その分岐点に「聖山登山口」の標識があった。ここからはこの林道を歩く。林道の奥地から木材の搬出が行われているようで、駐車場で身支度を整えている間に数台の大型車両が入山して行ったのを目撃していた。そのお陰でいつもは荒れ気味の林道はよく整備されていた。ミズナラの美しい林の中を縫うように上って行くその林道を十文字峠まで約30分気持ち良く歩いて上がった。

 

 

 

 

〈樽床ダムサイトの駐車場〉

                  〈聖湖右岸ダムサイトから臥龍山を望む〉

 

 

 

 

 

〈ダムサイトに咲くノリウツギ(ユキノシタ科)〉

                  〈左:聖山登山口(右は湖畔周回道路)〉

 

 

 

 

 

〈十文字峠までは中ノ甲林道を上り行く〉

                 〈木材搬出のために道路整備をした機材〉

 

 

10:56〜10:59 十文字峠

  十文字峠にある「聖山山頂入口」と記した大きな道標に従って中ノ甲林道から右手に分れて山道に入った。林道はここから赤川出合に一旦下ってから更に台所原平まで入っている。入口で単独行の若い男性が抜いて行った。聖山登山道は良く踏まれており、今では多くの登山者を受け入れていることがよく分かった。概して山頂まで緩やかな上りが続いた。十文字峠のすぐ上辺りの赤松の林は特に美しかった。また中程にある落葉松の林も珍しい。峠から30分弱の所の右手に展望岩があり、かつてはその上から聖湖などを望むことが出来たというが、今は周囲の樹木が大きくなって眺望は全くなかった。その直ぐ先で右手に高岳への縦走路が分岐していたが、そのまま真っ直ぐに進んで行くと数分で聖山の山頂広場に出た。

 

 

 

 

〈十文字峠〉

                          〈赤松の美しい聖山登山道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈よく踏まれた登山道である〉

 

 

 

〈登山道を彩る落葉松の林〉

 

 

11:36〜11:39 聖山(1,113.2m)

  初めて聖山に登った10数年前には、三角点が何処にあるのか分かり難いくらいの荒れた草原の山頂であったような記憶があるが、今では笹原を切り開いた広場の真ん中に三等三角点が建つ落ち着いた雰囲気のところに変わっていた。樹林の中で眺望はなかった。先に広場があって幾分か眺望があったという記憶を頼りにそこに行ってみたが、茫々とした草原の中の露岩上に上がってみたものの、ここでも樹木に視界を遮られて何の眺望も得ることが出来なかった。何の眺望もない上に虫も多かったので早々に聖山々頂から退散することにして、高岳への縦走路に転身した。

 

 

 

 

〈聖山々頂広場〉

                   〈今は草茫々の山頂の先の展望広場〉

 

 

 

 

 

〈笹と樹林に覆われた山頂部、かつては草茫々であったが・・・〉

                  〈聖山々頂に引き返して高岳へと向かう〉

 

 

11:43 高岳縦走路分岐

  高岳への縦走路に入ると、一旦聖山北尾根のミズナラやブナの美林を大きく下った。その後は小さなアップダウンを幾度か繰り返しながら県境尾根との出合に向けて北上して行った。かつて眺望が得られていた尾根筋も杉の木や灌木が随分と成長して、聖山や高岳を含めて眺望は殆ど得られなかった。それゆえかこのルートが淡泊なものに感じられたのは些か残念であった。県境尾根に出合う直前にそれまでの牧歌的なアップダウンから豹変したような1,011.4mピークへの大登りの難行の場が待っていた。1,011.4mの三角点は登山道から外れた笹藪の中にあるようであったが、その頂き近くからやっと聖山の姿を見ることが出来た。そこから県境尾根までは至近の距離であった。途中で若いカップルの登山者と擦れ違った。

 

 

 

 

〈高岳への縦走路分岐〉

                    〈ミズナラやブナの美林を抜けて行く〉

 

 

 

 

 

〈伸びた樹林の先に辛うじて高岳の山頂部だけが望める〉

                〈縦走路はツキノワグマの棲む山域である〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈県境尾根近くになってやっと聖山が望めた〉

 

 

 

12:44〜13:20 県境尾根出合(聖山分れ)

  県境尾根との出合い地点で日本山岳会100周年記念の分水嶺登山道復元の標識に再会した。2年前の9月に奥匹見峡からここまで辿ってきたが、その時にはもうかなり笹に覆われた道筋となっていた。ここでちょっと遅い昼食を摂った後で高岳へと向かった。高岳までの登山道はいつもながらにきれいに整備されていた。ブナの古木も見られる尾根筋ではあるが、灌木に包まれた樹木のトンネル状の道で、ここからも眺望が殆ど得られないのがまた残念である。1〜2度の軽いアップダウンの後、緩やかな高岳の稜線に取り付いて登ること暫し、眺望がパッと開けて高岳の山頂に出た。

 

 

 

 

〈県境尾根出合〉

                                   〈ブナの古木〉

 

 

 

 

 

〈よく整備された登山道を行く〉

                 〈長い緩やかな上り坂の先に山頂が待つ〉

 

 

 

 

 

〈センブリ(リンドウ科)〉

                             〈キンミズヒキ(バラ科)〉

 

 

13:55〜14:11 高岳(1,054.3m)

  高岳からの眺望は流石に超一流であった。眼下に聖湖が横たわり、その先に鷹ノ巣山、大佐山から砥石郷山までの山並を眺めることが出来た。中でも臥龍山と深入山の存在感が大きい。山頂広場の草原には、それまでに殆どなかった秋の花々が咲いているのが見られた。この開放感と豊かな生命感が高岳の魅力の一つかも知れないと思ったりした。山頂に佇んでいると若い夫婦らしきカップルが樽床橋の登山口方面から上がって来られた。この日会った3組目(合計5名)の登山者であった。15分間ほどの山頂での滞在を終えて樽床橋登山口へ下山することとした。これまた眺望のないルートであるが、通い慣れた道ゆえにただ淡々と下って行った。尾根筋を下って、沢筋のひらき橋を渡ると登山口は近い。

 

 

 

 

〈高岳山頂〉

                        〈旧芸北町の八幡を遠望する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂から聖湖を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

〈サワヒヨドリ(キク科)〉

                               〈シロヨメナ(キク科)

 

 

 

 

 

〈オミナエシ(オミナエシ科)〉

                           〈アキノタムラソウ(シソ科)

 

 

 

 

 

〈ノアザミ(キク科)〉

                       〈ツリガネニンジン(キキョウ科)〉

 

 

 

 

 

〈臥龍山〉

                                     〈深入山〉

 

 

 

 

 

〈良く整備された登山道を聖湖畔に向けて下る〉

                            〈沢に架かる「ひらき橋」〉

 

 

 

 

 

〈キセルアザミ(キク科)

                               〈ミゾソバ(タデ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈登山口近くにある作業小屋〉

 

 

 

 

 

 

〈アキチョウジ(シソ科〉

                                〈イタドリ(タデ科)

 

 

15:57 樽床橋(高岳登山口)

  樽床橋詰の登山口まで下ると、あとはダムサイトの駐車場まで車道を歩くだけであった。好天の一日で、まだまだ残暑が残り舗装道は照り返しもあってやや暑く感じられた。ただ聖湖の湖水は飽くまでも碧く、入江の橋の上から見見上げれば聖山の山頂部も姿を見せてくれた。流石は秋の好日、湖畔周回道路を走る自動車はいつもより格段に多く感じられた。

 

 

 

 

〈樽床橋詰の高岳登山口〉

                                 〈登山口の道標〉

 

 

 

 

 

〈アケボノソウ(リンドウ科)

                               〈ヤマハギ(マメ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈聖湖から聖山を仰ぎ見る〉

 

 

 

 

 

 

〈聖湖の入江〉

                            〈湖畔右岸の車道を行く〉

 

 

15:30 樽床ダムサイト駐車場

  5時間余の山行を無事に終えて愛車の待つダムサイトの駐車場に帰り着いた。駐車場には三ツ滝見物の人達の車が2台停められていた。三段峡の紅葉まであと1か月余である。

 

 

 

 

〈樽床ダムの堰堤〉

                             〈堰堤から高岳を望む〉

 

 

(この朝立寄った「太田川産直市」は、戸河内IC前のJA広島市戸河内支店の敷地内にあります。

今年4月にオープンしました。毎週火・木・土・日曜日に営業しているということです。)

 

 

 

〈戸河内IC前に出来た「太田川産直市」〉

                  〈深入山々麓にある「深命水」の汲み場〉

 

 

〔山行所感〕

  このところ何かと毎年登っている高岳でしたが、聖山には随分とご無沙汰していました。この両峰を結ぶ縦走後も従って随分と久し振りに歩きました。10年を超える間隔が空いていたと思いますが、その間にこのルートは随分と多くの登山者の方々に愛される存在となったようです。よく踏まれている道筋や整備状況を見ればそれがよく分かりました。大変に喜ばしいことです。ただ、聖山登山口から高岳までの間は、長い距離ながら殆ど眺望が得られないのは甚だ残念な気がします。それだけに高岳の眺望の良さが際立つこととなります。まあこの両者が補い合って、良い山行ルートとなっているのかも知れません。西中国山地にあって、ちょっと長い周回ルートを取れるこのルートは大変魅力的であると思っています。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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