春を待つ石鎚山系東温アルプスの名峰 皿ヶ嶺(1,278m)
愛媛県東温市・上浮穴郡久万高原町
2011年3月20日(日) 門久単独
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〈菜の花畑の先に聳える皿ヶ嶺(3月18日撮影)〉 |
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寒波の襲来の後の春めいた日であった。
昼からは雨になるという予報であったが、連休中の諸事の中でちょうど時間の空いたこの日、
午前中が勝負と、昨年12月以来の皿ヶ嶺を歩いてみた。
あるいは芸北の山と同様に新雪が積もっているかなと思いながら登山口の風穴に赴いてみると、
それらしきものはなく、此の地ではこの度は雪にならなかったようであった。
かくして、雪のない登山口から登り始めたが・・・・、果たして山上は?
《山行記録》
上林森林公園駐車場9:01・・・・9:05風穴9:07・・・・9:21十字峠道分岐・・・・9:54ベンチのある休憩所・・・・10:03上林峠道分岐・・・・10:06竜神平10:09・・・・10:11畑野川道分岐・・・・10:44皿ヶ嶺山頂(1,278m)10:53・・・・10:58皿ヶ峰二等三角点(1,270.5m)・・・・11:07十字峠・・・・11:20竜神平11:23・・・・11:26上林峠道分岐・・・・11:35ベンチのある休憩所・・・・12:00十字峠道分岐・・・・12:13風穴・・・・12:18上林森林公園駐車場 〔総所要時間:3時間17分、休憩等:0時間17分、正味所要時間:3時間00分、歩行距離:6.4q、累積標高差±595m〕 |
9:01 上林森林公園駐車場
雨の予報が出ているせいか、いつも賑わっている上林森林公園の駐車場には一台の車もなく、風穴に近い路上に2台の先客の車が停められているだけであった。登山口に雪はなかったが山上の積雪状況がよく分からず、またこの度は4本爪の軽アイゼンしか持ってきていなかったので、一般的な順路で登ることとした。周辺に雪の残った風穴に寄ってから、ジグザグの登山道で春にはお花畑となる北面の急傾斜を登って行った。二曲がり目から道の上に雪が現れ、登り行く程に雪が厚くなって行った。不思議にも雪が残るのは殆ど道の上だけと言った感じであった。ザラメ雪で、アイゼンを履くほどのことはなかった。それでも、急峻な沢を横切る所ではやや緊張を強いられた。竜神平に近付くと、日当たりも比較的良いのか、路上の雪の量も減ってきて心地良く歩けた。
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〈青空が出た朝方に皿ヶ嶺へと向かう〉 |
〈周囲にまだ雪の残る風穴〉 |
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〈雪が融け春のお花畑の出現を待つばかりの斜面〉 |
〈登るほどに登山道に雪が残るようになってきた〉 |
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〈曇天の下、松山平野が辛うじて見える〉 |
〈登山道の雪の厚さが増して来る〉 |
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〈ベンチの並ぶ展望休憩所〉 |
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〈ブナの並木のような道を行く〉 |
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〈モグラは春の訪れを感じたようだ!〉 |
〈竜神平入口のブナ〉 |
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10:06〜10:09 竜神平
竜神平も無人であった。愛媛大学の山小屋の前辺りに少し雪が残るだけで、草原部にはもう雪がなかった。長居をせずに山頂への道を採った。雨になる前であれば、樹間から石鎚山が望めるかなと期待をしたが、直ぐのビューポイントでそれ叶わぬことと分かった。山頂までの間、ブナやミズナラ、それに杉林の中を抜けて行くが、林床に積もった雪はもうかなり融けており、笹原の面積が拡がっている様は春の訪れが近いことを感じさせてくれて、美しくまた嬉しくもあった。登山路に残った雪にステップを切りつつ快調に登って行った。
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〈愛媛大学の小屋が建つ竜神平〉 |
〈雪の融けた竜神平の草原〉 |
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〈竜神平から山頂への道に入る〉 |
〈暫し杉林の中を行く〉 |
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〈笹原が徐々に面積を広げている!〉 |
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〈春を待つ山の斜面〉 |
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〈ブナ林の林床も雪融け!〉 |
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〈雨の予報の曇天の空に石鎚山は隠れ、東温アルプスの尾根だけが望めた〉 |
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10:44〜10:53 皿ヶ嶺山頂(1,278m)
山頂に着く直前に単独行の男性と行き違った。北面を登っている時に同じく1名の下山者に会ったので、ここまで2名の登山者に会ったことになったが、山頂には誰の姿もなく、またそこからの眺望も久万高原町の町並みや後背の峰々も雲や霞の中に姿を隠していた。唯一三坂峠の直ぐ上の黒森山の山稜だけが見えていた。ここにも長居はせず、十字峠経由で竜神平へ下ることとした。緩やかな尾根筋を辿って二等三角点にタッチしてからザラメの雪道を下って十字峠に着いた。ここからは浅い谷筋を竜神平まで下って行ったが、やや残雪が軟弱な所もあり足元に注意を要した。杉林の中に入るとその雪も安定した。
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〈皿ヶ嶺の山頂〉 |
〈周囲の峰々は雲に隠れ、唯一黒森山だけが望めた!〉 |
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〈山頂から引地山への尾根筋を下り行く〉 |
〈山頂から外れた所に建つ皿ヶ嶺二等三角点〉 |
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〈尾根筋を十字峠へと下り行く〉 |
〈十字峠〉 |
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〈雪融けの沢筋を竜神平へと下り行く〉 |
〈杉林の中を下り行く〉 |
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11:20〜11:23 竜神平
竜神平に下る谷筋で一時細い雨が降っていた。風も俄かに強くなってきて、寒さを感じるようになった。竜神平で一枚着てから下山の途に就くこととした。天気に恵まれておれば、上林峠を経由してみたかったのだが、雨の中はご免であった。ここからの下山路は、登って来た道を引き返す形となった。北面の懸崖下になるとまた雪の道となったが、朝に比べてザラメ雪が柔らかくなっておりステップもよく切れて、急傾斜の沢筋では注意を要したがほぼ快調に下って行けた。途中で、女性の単独行者と擦れ違い、お互いの安全山行の言葉を交わした。
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〈パッと景色が明けると竜神平である!〉 |
〈竜神平を後に下山の途に・・・〉 |
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〈ベンチのある展望休憩所に戻ってきた〉 |
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〈登山道の脇に立つ老ブナ〉 |
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〈ザラメの雪が残った登山道〉 |
〈小雨模様となったのか、引地山が霞む〉 |
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〈杉林まで下ると間もなく風穴である〉 |
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〈巨木立つ急斜面を下り行く〉 |
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12:18 上林森林公園駐車場
本降りの雨に遭うことなく、森林公園駐車場まで無事に下れた。駐車場で車を風避けにして昼食を摂り、それが終わった頃に細い雨が降り始めた。林道を下り、麓から山を見上げると、稜線部は完全に雲の中に隠されていた。
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〈畔に東屋の建つ風穴〉 |
〈車を停めた上林森林公園駐車場まで下ってきた〉 |
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〔山行所感〕
彼岸の連休で諸事が続き、後半は天気が悪化するとの予報に山行は諦めていたが、この日午前中だけ雨が持ってくれて馴染みの所ではあったが山を歩くことが出来た。四季折々によく歩いた皿ヶ嶺であるが、この山も何回歩いても飽きることがないようだ。今回も、春がもうすぐそこに来ていることが感じられる山の装いの変化に心を和ませてもらった。この山は「花の山」でもある。本格的な春にまた訪ねてみたいものだ。
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〈この日の軌跡〉 |
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