残雪の春の山をひと歩き 台所原・恐羅漢山(1,346.4m)

広島県山県郡安芸太田町

2011年4月1日(金)     門久単独

 

 

 

 

 

 

〈ブナの巨樹の繁る恐羅漢山西斜面〉

 

 

 

4月になっても北広島町八幡では1メートル近い積雪という。

西中国山地の山々では、今年は残雪の春の山を楽しめるようだ。

好天に恵まれたこの日、それではと冬季に訪ねることの出来なかった台所原へ行ってみることとした。

豊かな残雪量ゆえに、登攀ルートは自由に描けそうであった。

先ずは台所原へ、そして恐羅漢山の山頂標識の様子を見てから下山することとした。

 

《山行記録》

牛小屋高原10:00・・・・10:03スノーシュー装着10:06・・・・10:18百本杉・・・・10:55主稜線出合10:58・・・・11:12管理林道出合・・・・12:01台原平(昼食)12:40・・・・12:51台所原・・・・14:17恐羅漢山(1,346.4m)14:31・・・・14:42立山尾根下山取付き・・・・14:55スキー場上端・・・・15:17牛小屋高原

〔総所要時間:5時間17分、昼食・休憩等:0時間59分、正味所要時間:4時間18分、歩行距離:7.6q、累積標高差:±758m〕

 

10:00 牛小屋高原

  平日の牛小屋高原駐車場には山口ナンバーの車が1台停められているだけで閑散としていた。スキー場も滑れるがリフトが停止状態でスキーヤーの姿はなかった。雪がすっかり少なくなった夏焼けのキビレへの登山口から入山して、すぐにスノーシューを履いた。壺足でも歩けそうな位にしっかりと締まった雪であったが、スノーシューの方が足元が安定すると考えた。15分余で百本杉、この日もここから主稜線へと延びる支尾根を辿って行くこととした。良く踏まれた古いトレースが残っており、この支尾根が一般的なルートとなってきたことが感じられた。

 

 

 

〈牛小屋高原の夏焼峠コース登山口〉

〈かやばたゲレンデ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈百本杉からの支尾根に乗る〉

 

 

 

〈まだまだ厚い積雪〉

 

 

 

 

〈緩やかな支尾根を登り行く〉

〈樹林越しにスキー場を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈砥石郷山の肩に深入山を望む〉

 

 

 

10:55 主稜線出合

  砥石郷山や深入山などの大きな眺望を最後あたりに楽しんでから夏焼けのキビレルートの通る主稜線上に出た。この日はここから西側の下方を通る管理林道に下ることとした。登山道はないが、1メートルを超える積雪ゆえに歩き易い尾根筋を辿れば簡単に下れると読んでいた。選んだのは夏焼けのキビレ方向へ少し下ったところから西に延びる支尾根であった。地形図に見事な尾根筋が読み取れていた。自然林から杉林へと樹相は変わって行ったが読み通りに気持ち良く下って行ける尾根筋であった。

 

 

 

〈夏焼峠ルートの主稜線から天杉山のある県境尾根を望む〉

〈西面の細い支尾根を管理林道へと下る〉

 

 

 

 

〈支尾根から夏焼けの丘を見上げる〉

〈支尾根は杉林となる〉

 

 

11:12 管理林道出合

  管理林道は真っ白な雪原のような様相で先へと延びて行っていた。一週間以上前のものと思われるスキーとその上にスノーシューの古いトレースがあった。雪崩痕やその危険のある所はないかと注意していたが、台所平に近付くと幾カ所か道路を斜めに塞ぐデブリを越えざるを得ない所があったが、大して危険なところもなく、概ね気持ちの良い管理林道歩きが楽しめた。中ノ甲の谷を挟んだ県境尾根の天杉山や中川山なども綺麗に見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈管理林道に出合う〉

 

 

〈背丈の低い管理林道のカーブミラー〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈天杉山を仰ぎながら白い管理林道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈中川山〜天杉山の稜線を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

〈こんな形状の道路も・・・!〉

〈こんな所も通り抜ける・・・!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈中ノ甲の谷間の先に聖山、その左右に高岳、臥龍山を望む〉

 

 

 

 

 

〈デブリの上を越えて行く〉

〈例年のように瓦礫が崩れ始めていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈デブリの壁〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈天杉山を仰ぎ見る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈自転車競走のバンクのような道筋〉

 

 

 

12:01〜12:40 台所原平

  台所平に着いたのはちょうど正午であったので、ここで昼食を摂ることにした。誰一人ほかにはいない真っ白く広い雪原は、風もなく静寂そのもので、葉を落とした周囲の樹林とよく調和した素晴らしい景観を呈していた。40分程の昼食時間が瞬く間に過ぎ去った感じであった。この広場でそれまであったスキーとスノーシューのトレースは消えていた。昼食後に台所原に向かったが、そちらにもトレースはなかった。ただ、そこには早くも冬眠から目覚めたらしい熊の足跡らしきものが続いていた。そんなこともあろうかと台所原平で熊鈴を取り出し、ザックには熊スプレーも入れてきていた。

 

 

 

〈台所平の広場〉

〈標識もまだこんな具合に埋まっていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈静寂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈台所原へと続く森〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈しっかりとした爪があるな・・・、早くも起きてきたか・・・!!〉

 

 

 

〈アレ・・・、見たくない足跡のようだ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈季節は春へと向かう〉

 

 

 

 

12:51台所原

  台所原は見事な雪原となり、雪の中に古木、巨木の林が拡がっていた。夏山登山道は雪に完全に覆われてその道筋は判然としなかった。台所原の銀座4丁目ともいうべき老ミズナラの樹に大体の見当で到達してからは、あとは恐羅漢山の山頂を目指して自由気儘に歩くこととした。雪上の何処でも歩けるので、夏山登山道とは別の筋を歩いて、平生見られない古木達にも挨拶してみたいと考えた。選んだのは亀井谷に沿った小尾根で、恐羅漢山々頂に西側から直接アプローチするルート採りであった。山頂直下で暫し急傾斜登りを強いられたが、結構楽しいルートであった。

 

 

 

 

 

 

 

〈台所原の老ミズナラ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈どこでも歩ける台所原の雪原〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈複雑に絡み合うブナ巨木の枝振り〉

 

 

 

〈平生とは違う巨木とのカイゴウ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈存在感のあるブナ古木、溜め息が出る!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈飛行機雲を引いてジェット機が西に飛ぶ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ミズナラの老樹〉

 

 

 

 

 

〈気持ち良い老樹の森を登り行く〉

〈県境尾根が眼下に見えてくるようになってきた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈積雪は2m程度か!山頂はもう直ぐ!!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈亀井谷の先に春日山が望めた〉

 

 

 

14:17〜14:31 恐羅漢山(1,346.4m)

  台所原から1時間半弱の時間を費やして恐羅漢山に到達した。西面からの直接のアプローチというのは新鮮な感覚であった。無人の山頂を想像していたが、山頂には1家族3人の姿があり、ちょうど昼食を終える頃合であった。話では、国設スキー場を直登してここまで来られてとのことで、夏場には家族で亀井谷の沢登りもされるとのことであった。単独行の方が夏焼けのキビレから登ってこられていたとの話もあった。この日のこの山域への登山者はこれでが全てで、3組5名ということになるのであろう。家族連れが先に下山の途に就いてから暫くして、立山尾根ルートで下山することにした。夏山登山道は雪に埋もれているので、主稜線から直接立山尾根に入った。暫し旧知の急傾斜面が続いた。スキー場に出れば、あとはゲレンデの端を牛小屋高原まで下るだけであった。

 

 

 

 

 

 

 

〈恐羅漢山へ西面からアプローチ〉

 

 

 

 

 

〈山頂標はまだここまで埋まっていた〉

〈十方山を遠望する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈臥龍山、深入山、砥石郷山を望みながら下山して行く家族連れ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈臥龍山、砥石郷山の左手に聖山、高岳を望む〉

 

 

 

 

 

〈立山尾根を下り始める〉

〈スキー場の最上部に出る〉

 

 

 

 

〈休業状態のゲレンデを下る〉

〈牛小屋谷の先に深入山を望む〉

 

 

15:17 牛小屋高原

  下る程に雪の柔らかが増して来て、急斜面ながらスノーシューで雪面が捉えることが出来るようになり楽になった。駐車場には我が愛車の他には朝と同じ車が1台停まっているだけであった。道具を片付け、車中でメールをしていると、この登山者が戻って来られた。砥石郷山と恐羅漢山を歩いて来たとのことであった。恐羅漢山頂でお会いした家族連れが仰っていた夏焼けのキビレ経由の登山者とは彼のことであったようだ。

 

 

 

〈牛小屋高原へ下山〉

〈駐車場の壁〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈内黒峠から望む恐羅漢山〉

 

 

 

〔山行所感〕

  西中国山地で春4月に潤沢な残雪の上を歩けるというのは仲々に得難いことであろうかと思う。好天に恵まれて、この日何の難もなくそれを楽しむことが出来たというのは贅沢この上ないことのように思える。素晴らしい山行であった。この雪の饗宴は、雪の状況からまだ暫らく楽しめそうである。下界で花に酔うことに未練のない方向けの春の残雪行である。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

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