春の雪山を満喫 伯耆大山(1,709.4m)
鳥取県西伯郡大山町
2011年5月4日(水)・みどりの日 門久単独
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〈大山山頂避難小屋と雪原〉 |
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殊の外雪の多かったこの冬、
それ故に5月の大型連休中にも潤沢な残雪が楽しめると期待して大山に出掛けてみた。
前日までの酷い黄砂も山陰では大分薄らいで来て
まずまずの登山日和に、
ズック姿のハイカーからアイゼン、ピッケル装備の登山者まで
夏山登山道は大袈裟に言えば数多の人達で溢れていた。
《山行記録》
第4駐車場9:20・・・・9:28僧兵コース登山口・・・・9:38阿弥陀堂9:41・・・・10:48五合目10:53・・・・11:13六合目避難小屋(アイゼン装着)11:21・・・・12:09八合目12:15・・・・12:40弥山山頂(昼食)13:24・・・・13:27弥山三角点ピーク(1,709.4m)13:31・・・・13:35弥山山頂13:36・・・・14:32六合目避難小屋・・・・15:21元谷小屋・・・・15:24元谷大堰堤15:35・・・・15:56二俣・・・・15:59大神山神社16:02・・・・16:30第4駐車場 〔総所要時間:7時間10分、昼食・休憩等:1時間25分、正味所要時間:5時間45分、歩行距離:8.9q、累積標高差:±1,071m〕 |
9:02 大山寺第4駐車場
朝の山麓から仰ぎ見る大山は、まだ黄砂に煙って模糊としていた。予報では山陰地方は時間を追って薄らいでくるとのことで、それに期待して登ることとした。折からの大型連休に、南光河原や下山キャンプ場の駐車場は満杯で、大山寺集落北方の第4駐車場に愛車を停めた。この日は南光河原駐車場に近い僧兵コース登山口から入山した。夏山登山道に合流すると、子供を含んだ家族連れやグループ登山者など数多の人達であった。一合目、二合目と夏山登山道に雪はなく、ズック姿の登山者にも違和感はなかったが、三合目直下から始まる急坂から残雪が出て来て、非常に滑り易い状況となってきた。それでも六合目まで壺足のまま登って行った。
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〈大山寺の駐車場からすっきりしない大山北壁を仰ぎ見る〉 |
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〈黄砂に煙る朝の大山を仰ぐ〉 |
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〈ミヤマカタバミ〉 |
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〈僧兵コース登山口〉 |
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〈阿弥陀堂に参拝〉 |
〈常行谷は一合目付近でもまだ雪が残る〉 |
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〈三合目辺りから雪の急坂登りとなる〉 |
〈滑り易い急坂に時に渋滞する〉 |
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〈五合目で休憩中の登山者〉 |
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〈樹林帯を抜けると一際残雪が多い〉 |
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11:13〜11:21 六合目避難小屋
六合目直下で樹林帯を抜けると一際残雪が多くなってきた。この冬には完全の雪に埋没していた六合目避難小屋も姿を現していた。この小屋を借りてアイゼンを装着した。六合目からは八合目に掛けての急傾斜地は、特に下りにはやはりアイゼンを履いた方が滑らなくて安心であった。それでもザラメ雪の急坂は歩き辛かった。八合目を過ぎると登山道に雪は程んどなくなってアイゼンを外した。冬の間雪に埋もれていたダイセンキャラボクも姿を現して、頂上台地は残雪も相俟って春の装いとなっていた。木道の上を気持ち良く歩いて山頂へと急いだ。
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〈六合目付近から弥山々頂を仰ぐ〉 |
〈六合目避難小屋〉 |
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〈六合目からザラメ雪の急坂が始まる〉 |
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〈北壁を左に見て急坂を登る〉 |
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〈登って来た北尾根を俯瞰する〉 |
〈日当たりの良いところは雪融けの道〉 |
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〈八合目から見た北壁〉 |
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〈ダイセンキャラボクの頂上台地を行く〉 |
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12:40〜13:24 弥山山頂
弥山々頂の木道の上には沢山の登山者が憩うておられた。そこから見る大山主稜の南壁は残雪と岩のゼブラ模様であった。時折湧くガスが眺望に変化をつけていた、大勢の人達に交じってその山頂で昼食を摂り、食後にまだ雪の残る尾根伝いに三角点ピークに往復してから下山に掛かった。六合目避難小屋までは登って来た道を下った。草鳴社ケルン下からの急坂を前にアイゼンを装着した。
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〈山頂避難小屋〉 |
〈弥山々頂は登山者で満杯〉 |
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〈弥山々頂きから大山主稜を望む〉 |
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〈大山南壁下のニの沢、三の沢を俯瞰する〉 |
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〈三角点ピークから最高点・剣ヶ峰を眺める〉 |
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〈山頂避難小屋脇の雪渓を渡って下山の途に〉 |
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〈雪のずり落ちる稜線部〉 |
〈残雪の北尾根を下り行く〉 |
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〈八合目辺りから剣ヶ峰を仰ぐ〉 |
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14:32 六合目避難小屋
六合目避難小屋からは行者谷を下ることとした。夏山登山道には沢山の登山者の姿があったが、トレースの状態からこの日行者谷ルートを採った登山者は皆無のようであった。水分の多いザラメの雪は滑り易く、特に中程の特に急な所は注意深く下らねばならなかった。ピッケルを深く雪に差し込んで支柱として慎重に下った。斜度が緩くなるとお楽しみもあった。スノークローを尻に敷いての尻セードで快調に下った。ただ不気味なこともあった。谷を下って行くと、時に元谷の上部の奥から乾いたカランカランという音が響いてきた。融雪期に頻発する落石(落岩)の音であった。行者谷は大丈夫だろうと思っていたが、谷を下ってみると、大きな岩が雪原上の幾つも転がっており、決して安全地帯でないことが分かった。急ぎ元谷まで下って行った。
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〈六合目避難小屋を仰ぎ見る〉 |
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〈六合目から行者谷を下る!〉 |
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〈雪に塗れたレンズ越しに北壁を仰ぐ〉 |
〈ザラメ雪の急傾斜面ではピッケルが強い味方!〉 |
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〈下り来た行者谷の急傾斜面を仰ぎながら休憩中!〉 |
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〈午後も大分回って黄砂も随分と薄くなってきたようだ・・・〉 |
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〈行者谷も安全圏ではないことを物語る大きな落石〉 |
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〈残雪期、合間に落石の乾いた音が響く〉 |
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〈行者谷から元谷方面を見下ろす〉 |
〈下って来た行者谷を見上げる〉 |
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15:24〜15:35 元谷大堰堤
元谷の大堰堤には数組の登山者が憩うておられた。夏山登山道五合目すぐ上の分岐から行者谷コース登山道を下って来られた人達のようであった。私もここで大休憩を取ってアイゼンを外した。堰堤から見る周辺は今将に若葉も萌え始める頃であった。大山北壁を仰ぐと、先程まで不気味な音を立てていた崩壊、崩落個所が数多く見て取れた。残雪期にこの山域に入るのは、自殺行為であることを改めて認識した。大堰堤からは、大神山神社を経由して、大山寺集落へのいつもの道を下った。
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〈芽吹きの季節を迎えた元谷から三鈷峰を仰ぐ〉 |
〈元谷から北壁を仰ぎ見る〉 |
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〈元谷小屋越しに北壁を仰ぎ見る〉 |
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〈天狗ヶ峰直下の大規模な崩落地は痛々しい!〉 |
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〈弥山沢にも崩落跡が見られる〉 |
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〈元谷の叢林越しに北壁を仰ぐ〉 |
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〈残雪の登山道を下り行く〉 |
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16:30 大山寺第4駐車場
大山寺参道には流石に大型連休中で沢山の観光客や参拝者の姿があった。朝にはまだ黄砂で煙っていた大山北壁であった、午後遅いこの時間には見上げれば大変にクリアーな眺望に変わっていた。山の上から下って来た身には、大山寺の観光客の出で立ちや所作は、もうリゾート地のそれらに感じられた。
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〈大神山神社〉 |
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〈大神山神社参道〉 |
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〈参拝者が行き交う大山寺参道〉 |
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〈大神山神社参道にある吉持地蔵〉 |
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〈大山寺参道から三鈷峰を仰ぐ〉 |
〈大山寺第4駐車場から北壁を仰ぐ〉 |
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〔山行所感〕
春の雪山の大山に登ることは小さな夢の一つであった。それが大型連休中に出来たのであるから夢のようであった。今冬に雪が多かったお蔭である。例年通りの夏山登山道を思って来た人達にとってはちょっと過酷な登山となったことであろう。家族連れなどの多くは、六合目を前に多くの人達が下山の已むなきに至っていた。
春の雪山の大山は多様で多彩であった。装備面では冬装備も必要で、重くて着けたり外したりで面倒でもあったが、それもお楽しみの代償と思えば何ともなかった。むしろ寒くないところで、雪と遊べるのが贅沢なことと思った。冬と春を一緒に楽しむ、何と楽しいことか!!
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〈この日の軌跡〉 |
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