初夏の花々と緑深まる森を求めて 恐羅漢山(1,346.4m)・旧羅漢山(1,334m)・台所原

広島県山県郡安芸太田町

2011年6月13日(月)    門久単独

 

 

 

 

 

 

                               〈恐羅漢山の稜線に咲くサラサドウダン〉

 

 

 

2週連続して雨になった週末が明けたこの月曜日、サラリーマンには意地悪くも雨が上がった。

その月曜日が休みの身は、何としても出掛けねば・・・と、暫しご無沙汰している西中国山地を目指すこととした。

この時期に見たいものの第1は鈴なりのサラサドウダンの花、

第2は花期にはちょっと早いと思うものの、やがて天女の舞が拝見出来るオオヤマレンゲの蕾の膨らみ具合。

これらを手軽に見るには恐羅漢山と旧羅漢山の間の稜線上が打って付けである。

それらに加えてグリーンシャワーの台所原も歩いてみたいと、勇躍中国自動車道を西へ愛車を走らせた。

 

《山行記録》

牛小屋高原(17)9:57・・・・10:28恐羅漢スキー場(テレビアンテナ)・・・・10:59主稜線出合・・・・11:07恐羅漢山(1,346.4m)11:12・・・・11:37平太小屋平・・・・11:53旧羅漢山(1,334m)12:09・・・・12:14平太小屋平・・・・12:42恐羅漢山(1,346.4m)12:59・・・・13:01台所原分れ・・・・13:56台所原13:57・・・・14:05台所原平14:07・・・・14:48管理林道出合・・・・15:03早手のキビレ15:08・・・・15:18 1,131.8mピーク・・・・15:27夏焼けのキビレ・・・・16:00牛小屋高原(18)  (17,330)

〔総所要時間:6時間03分、昼食・休憩等:0時間46分、正味所要時間:5時間17分、歩行距離:10.0q、累積標高差:±860m〕

 

 9:57 牛小屋高原

  戸河内から内黒峠越えの県道は平日通行止めとのことで、国道191号線の小坂に大回してり緑公団の大規模林道で二軒小屋に入り、更に牛小屋高原の駐車場まで上がった。駐車場は先客の車が2台停められているだけの静かな世界であった。今回の目的の第1・第2の花々は恐羅漢山の先の稜線上にあるので、恐羅漢山々頂への最短ルートの立山尾根ルートを採ることとした。広島山岳会の小屋前から入山して、恐羅漢山スキー場の急坂のゲレンデを一気に登り、ゲレンデトップからは林間を行く巻き道をグリーンシャワーを浴びながら辿って行った。約1時間で夏焼けのキビレと山頂を結ぶ主稜線上に出ると、山頂はもう目と鼻の先であった。

 

 

 

〈牛小屋高原登山口:立山コースへ〉

〈ハナニガナの咲く恐羅漢スキー場のゲレンデを登り行く〉

 

 

 

 

〈恐羅漢スキー場を俯瞰する〉

〈遠く霞む砥石郷山、深入山を望む〉

 

 

 

 

〈立山尾根ルートのブナ〉

〈ナナカマド〉

 

 

 

 

〈主稜線出合〉

〈ホウチャクソウ〉

 

 

11:07〜11:12 恐羅漢山(1,346.4m)

  主稜線に上がる手前で山頂部を覆うガスの中に突入した。恐羅漢山々頂に着くと俄かに小雨模様となった。山頂には男女5人組のグループが先に着いていたが、食事は下山後にして直ぐに引き返そうかと相談中であった。暫しこのグループと会話を交わしてから、「熊に注意して!」との激励を頂いて、私の主目的の花々が待つ先へと進むこととした。雨は直ぐに止んでいたが、旧羅漢山への稜線部もガスに巻かれており眺望はなかった。平太小屋平への緩やかな下り道を辿って行くと、やがて路傍を飾る第1目的のサラサドウダンの群落に出逢うことが出来た。花は満開で鈴なりとなっており、絢爛かと言えば否で、霧の中ではその霧の中に溶け込んでしまいそうな地味な味わいであった。幾つかの群落が続いたが、群落毎に花の縞模様の色合いが違うのが不思議であった。平太小屋平へ下って老杉の繁る湿地帯を横断して行った。モリアオガエルの泡状の卵やコバイケイソウの花などが珍しかった。湿地帯を抜けると登山道は緩やかな上りとなり、登り切ると旧羅漢山の山頂であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈サラサドウダンに出合う〉

 

 

 

〈霧に巻かれた恐羅漢山々頂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧に溶け込みそうなサラサドウダン〉

 

 

〈稜線上に群落を形成するサラサドウダン〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                    〈鈴なりのサラサドウダンの花〉

 

 

 

 

 

〈老杉繁る湿原、独特の雰囲気が漂う平太小屋平〉

〈バイケイソウ咲く湿原〉

 

 

 

 

〈今年も出逢えたモリアオガエルの卵〉

〈旧羅漢山への登山道〉

 

 

11:53〜12:09 旧羅漢山(1,334m)

  旧羅漢山の山頂には角張った大きな岩石が鎮座していた。いつもならその上に登るのであるが、単独行で小雨に岩が滑り易いこの日は安全策を取って登るのを諦めた。登ったところでガスに巻かれた山頂からの眺望は期待できなかったが・・・。ここでは、山頂部の一角にあるオオヤマレンゲの蕾の状況を確認する作業が待っていた。滑り易い岩を辿っていくと、小さな卵の大きさまで育った蕾が見えてきた。今年は例年になく沢山の蕾が確認出来た。もう1週間でかなりの数の花が咲くのではなかろうか。1〜2週間後が楽しみである。このオオヤマレンゲの樹々の周りにもサラサドウダンの群落があり、こちらは霧に巻かれながらも、今が盛りと咲き誇っていた。オオヤマレンゲの蕾を確認してから、来た道を恐羅漢山まで引き返して、山頂で昼食を摂った。

 

 

 

〈旧羅漢山々頂〉

〈霧に巻かれた山頂の岩場〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                               〈ここのサラサドウダンはひと際紅い!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 〈もう直ぐ咲きそうなオオヤマレンゲ〉

 

 

 

 

 

〈今年のオオヤマレンゲは花の付きが良好のようだ!〉

〈豊かなサラサドウダンの群落〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                               〈平太小屋平〉

 

 

 

 

 

〈サラサドウダンの花の下を行く〉

〈十方山方面は霧の中〉

 

 

 

 

〈恐羅漢山々頂で暫しランチタイム〉

〈緑豊かな山頂からの眺望はこの日はなし!〉

 

 

13:01 台所原分れ

  天気も優れないので、昼食後のルート設定を如何にしようか迷うところもあったが、やはり初志を貫徹して台所原を経由することにした。恐羅漢山の山頂から直ぐの「台所原分れ」で主稜線を左に外れて恐羅漢山西面を台所原へと下って行った。ここ数日降り続く雨に登山道はよく滑った。この日特に感じたのは、登山道に大きな折れ枝や倒木が多いことであった。これは、どうも冬の間の豪雪の影響ではないかと思えた。豪雪と分厚い積雪で樹々がかなり痛みつけられたようだ。樹々だけでなく、この山域の道標の多くも落下していた。これも豪雪のなしたところのようであった。西斜面をやや難渋しながら下って行くと、あの安堵感を抱ける台所原の豊穣の森に出逢うことが出来た。若葉の季節はもう過ぎてしまっていたが、徐々に色濃くなっていくグリーンシャワーの森が拡がっていた。時折、その森に霧が流れ込んできて、これまた幻想的な景観を演出してくれた。

 

 

 

〈台所原分れ〉

〈ユキザサ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈エイレンソウ〉

 

 

〈ホウノキの花〉

 

 

 

 

〈折れた枝が登山道を塞ぐ〉

〈もっと太い折れ枝も転がる・・・!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈お馴染みブナとトチのコラボ〉

 

 

〈ブナの美林を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                   〈グルーンシャワー注ぐ・・・・!!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧に巻かれて幻想的な台所原!〉

 

 

〈より一層幻想的に・・・!!〉

 

 

13:56〜13:57 台所原

  台所原のど真ん中に陣取る老ミズナラに挨拶してから、台所原平へと向かった。途中にあれは栃の老木であったろうか、いつもこの豊穣の森を見守ってくれていた古木が切られて、その株と倒された幹にビニールが巻かれているのが目撃出来た。あの樹はついに臨終を迎えて、倒されたその幹はどこかに展示でもされるのであろうか?そうであれば安心するのであるが・・・。台所原平の広場も無人であった。この台所原の山域では、誰にも会っていなかった。台所原平からは管理林道を辿って、早手のキビレまで登って行った。この区間では登山者に逢うことを期待するよりも、熊に遭うことを避けるべく努力することの方が肝要と言えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈豊穣の森〉

 

 

 

〈台所原の老ミズナラ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                   〈この佇まいに魅了されてしまう〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 〈空気までもが緑に染まりそう・・・!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈台所原平〉

 

 

 

〈ツルアジサイに巻かれた古木〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈中川山もガスに隠されていた〉

 

 

 

〈管理林道〉

 

 

 

 

〈今年4月1日に雪の支尾根伝いに主稜線から下りてきた辺り〉

〈管理林道出合〉

 

 

15:03〜15:08 早手のキビレ

  恐羅漢山の主稜線上にある早手のキビレに上がると安心感に浸ることが出来た。ここは台所原の山域に比べて登山者の行き来の多いところで、熊の影が随分薄く感じられるからである。とは言えその稜線上は濃いガスで包まれていた。ここからはもう夏焼けのキビレを経由して、ひたすら牛小屋高原まで下るだけであった。夏焼けのキビレまで下ると霧も晴れており、牛小屋高原までのよく整備された登山道には、グリーンシャワーが気持ち良く注いでいた。 

 

 

 

〈早手のキビレ〉

〈ガスに巻かれた主稜線上〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ギンリョウソウ〉

 

 

1,131.8mピーク上のノッポブナ〉

 

 

 

 

〈夏焼けのキビレ〉

〈ミズナラを中心にした緑の回廊〉

 

 

16:00 牛小屋高原

  牛小屋高原から見上げた恐羅漢山はゲレンデトップ辺りから上がガスに包まれており、入山した頃より確実に天気は悪化しているようであった。駐車場にはわが愛車が1台だけであった。この日恐羅漢山に登ったのは、昼前に山頂で出逢った男女5人組と私の2組だけであったようだ!

 

 

 

〈カヤバタゲレンデから霧に覆われた恐羅漢山を見上げる〉

〈牛小屋高原へ無事下山!〉

 

 

〔山行所感〕

  梅雨がひと休みしている間に、久し振りに西中国山地の山を歩いてきた。今年もここ恐羅漢山で、サラサドウダンとオオヤマレンゲをセットで見ることが叶った。この二つの花は花期の最盛期がずれており、両方共に満開といった状態に出逢うことは先ずないと言える。とは言え、ちょっと早めに満開のサラサドウダンの花を見ると共に、それを追っ掛けるオオヤマレンゲの蕾の具合からその見頃の頃合を推測することが例年の楽しい行事のようになっている。今年もあと1週間後辺りから暫しオオヤマレンゲの開花=天女の舞を見ることが出来そうな感じがする。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

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