新春の稜線ウォーク  広島アルプス縦走2012

広島市佐伯区・西区・安佐南区

2012年1月7日(土)    門久単独

 

 

 

 

 

 

                             〈火山山頂からこれから辿る尾根筋を望む〉

 

 

 

昨秋から久し振りに歩いてみたいと思い続けていた広島(南)アルプスの縦走路。

正月の明けた週末のこの日、おせち・お屠蘇で膨れ気味の身体を絞ることも兼ねて挙行することにした。

スタートはアストラムラインの安東(やすひがし)駅。北の端のガガラ山から南の端の鈴ケ峰西峰までの完全縦走を狙うこととした。

ただこの時節は日の出も午前7時前後と遅く、明るくなってから家を出ようとすれば山に取り付くのはつい遅くなり勝ちである。

長距離のこのルート故に、日没までにゴール出来るかどうかが最大の課題であった。

 

《山行記録》

安東駅8:13・・・・8:17安川橋・・・・8:21『ソフトバンク』・・・・8:30登山口・・・・8:44尾根上・・・・8:57ガガラ山(212)9:12・・・・9:15大町コース合流・・・・9:17ツツジの丘・・・・9:19吹き通し9:20・・・・9:50廓跡・・・・10:02武田山(410.9)10:10・・・・10:16弓場跡・・・・10:28水越峠・・・・11:15火山(488.3)11:17・・・・11:25展望岩11:28・・・・11:38伴峠・・・・11:51権現峠・・・・12:06岩尾根の肩12:07・・・・12:25大塚峠・・・・12:39丸山(457.6)12:41・・・・13:08畑峠・・・・13:28大茶臼山(413.2)・・・・13:32ガードレール越え・・・・13:37展望岩(立石城跡)(昼食)14:07・・・・14:23大茶臼山登山口(己斐峠)・・・・14:28柚木城山登山口(己斐峠)・・・・14:58柚木城山(339.6)14:59・・・・15:21見越山(315)・・・・15:41柚木城山登山口(草津沼田道路口)・・・・15:47鬼ケ城山登山口(草津沼田道路口)・・・・16:23鬼ケ城山(282.5)・・・・16:27八畳岩16:28・・・・16:36道行地蔵尊・・・・16:59鈴ケ峰東峰(312)17:01・・・・17:15鈴ケ峰西峰(320.6)17:17・・・・17:34美鈴が丘南登山口・・・・17:48鈴ケ峰登山口・・・・17:55美鈴モール

〔総所要時間:9時間42分、昼食・休憩等:1時間08分、正味所要時間:8時間34分、歩行距離:21.0q、累積標高差:+1,876m、-1,736m〕

 

 8:13 安東駅

  アストラムラインの安東駅を出て、「安東駅(西)」交差点を左折した。数分で安川に突き当たり、上流部直ぐに架かる「安川橋」を渡った。道なりにまた数分行くと「安川通り」の大通りに出た。交差点のちょうど対面に「ソフトバンク」の携帯電話ショップがあり、この日最初に登るガガラ山への登山口はこのショップの左手から山側へと入っていく小路を10分弱上って行ったところである。登山口には道標もなく分か難いが、用心深く山に入る踏み跡を捜していると、小路から鋭角気味に左に曲がるよく踏まれた路が山中へと入って行っていた。入山して数分で尾根上に出た。ガガラ山へは緩急を繰り返しながらひたすらこの尾根道を辿った。途中に電力会社の送電線鉄塔があり、そこからは眺望も開けた。快調に登り行き左手の樹間の眼下に山陽高速道を見下ろすと、もう目の前に裸山のガガラ山があった。

 

 

 

〈出発はアストラムライン・安東駅〉

〈安川橋を渡る〉

 

 

 

 

〈この小路を登山口に向かう〉

〈ガガラ山への登山口はこの左手〉

 

 

 

 

〈尾根筋から相田の団地群を展望する〉

〈権現山、阿武山、白木山方面の眺望〉

 

 

 8:57〜9:12 ガガラ山(212m)

  ガガラ山は武田山から北に流れる山稜上の標高212メートルの小山である。平成19年11月に不審火により火災が発生して全焼し、現在でも山頂部は裸山のままである。そのため山頂部からは360度の眺望が得られた。衣類調整と友人知人への連絡で15分もの時間を山頂で費やした。ガガラ山を出ると数分で大町コースの登山道が合わさり、ツツジの丘の小丘を越えてから「吹通し」と呼ばれる休憩所のある目薬峠へと下った。ここから武田山への急坂が始まった。ガガラ山から見上げた長く急峻な山稜部を山頂直下まで登って行った。20分程の辛抱で山頂部に達すると、廓跡、空堀跡、見張台、犬通しなど戦国時代の安芸守護武田氏の銀山城の遺構が次々に現れた。この遺構群を抜けて行くと、大きな露岩群に覆われた武田山の山頂に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガガラ山山頂から武田山、火山を望む〉

 

 

 

〈山陽道広島IC付近〉

 

 

 

 

〈大町コースの合流点〉

〈武田山の支尾根越しに広島市街地を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈目薬峠:通称「吹通し」と呼ばれる〉

 

 

〈武田山への急峻な道〉

 

 

 

 

〈廓跡〉

〈見張台跡〉

 

 

10:02〜10:10 武田山(410.9m)

  安東駅を出た時には曇っていた空も武田山に着いた頃には青空が拡がり、三等三角点のある無人の山頂からは陽光に照らされた阿武山、白木山から広島湾までの大眺望を我が物にすることが出来た。遠くに小さく見える峰々まで同定したくなるような好眺望であった。長いルートに長居は無用と山頂を発って火山に向かった。暫しは銀山城の遺構の中を行った。5分ばかり行ったところの「弓場跡」は灌木が刈り払われて、そこに弓と矢、それに的が設置されていた。一矢射てみ折ると、見事に白い布の的に命中した。弓場跡を後にすると、登山道は一気に下りとなった。下り切った鞍部が水越峠で、東山本や相田からの登山道が通じていた。水越峠からは火山への登り返しとなる。一気には上がらず堀切への下山路が分岐する小ピークを越えてから本格的な登りとなった。今回の縦走路の中で、最もきつい登りであろうと思う。ここを登り切れば縦走路の6〜7割は辿ったも同然と思いながら登って行った。

 

 

 

〈露岩の多い武田山々頂部〉

〈武田山々頂からの眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                          〈山陽道広島IC付近〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                            〈広島市街地方面〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈弓場跡:一矢放ってみると見事に命中!〉

 

 

〈水越峠への下りから火山を見上げる〉

 

 

 

 

〈水越峠〉

〈堀切への分岐付を登り行く〉

 

 

11:15〜11:17 火山(488.3m)

  かつては狼煙台であったという火山(ひやま)は、この縦走路の中の最高点である。それだけ各所から良く見える山ということであろうか。山上からの眺望もまた良い。特にこの山からは伴から東郷山、岳山、向山方面の眺望も開かれている。県北の山々に連なるこれらの山地はこの日も雪模様で霞んでいた。火山にも長居は無用と早々に先を急ぐこととした。先ずは山頂直下の急傾斜面の途中にある春日野団地を見下ろす展望岩に立ち寄り、暫し広島市街地や広島湾の眺望を楽しんだ。火山からの急坂を下り切ったところが伴峠、それから399メートルの小ピークを越えると権現さんを祀る祠の建つ権現峠であった。権現峠からは露岩に覆われた尾根の肩への上りが待っていた。肩の岩の上に立てば、辿ってきた武田山からの尾根筋が一望の下であった。露岩帯を抜けると途中で送電線鉄塔の建つ小ピークを越えて灌木の中を行く平らかで牧歌的な道となった。この山中で最も好きな所でもある。次のピークの丸山に着く前に大塚峠に一旦下った。登り返せば反射板の建つ丸山であった。

 

 

 

〈火山々頂〉

〈火山から武田山を振り返る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈火山々頂から西風新都、向山、岳山方面を望む〉

 

 

 

 

 

〈春日野団地と丸山への尾根筋〉

〈展望岩からの眺望〉

 

 

 

 

〈権現峠〉

〈岩尾根の肩から火山、武田山を望む〉

 

 

 

 

〈西風新都の背後に向山が聳える〉

〈牧歌的な尾根筋〉

 

 

12:39〜12:41 丸山(457.6m)

  丸山の山頂の登山道脇には二等三角点建ち、その南面には鉄条網に囲まれてJR西日本の無線用の反射板が建てられている。反射板の足元に休憩の出来る日溜まりの空き地があり、そこでランチタイムをと考えていたが、賑やかな先客のお喋りが聞こえてきたので先に進むこととした。丸山から先にも右手に市立大学のキャンパスを見ながら灌木の中を行く平らかな登山道が続いていた。とても平安な道であった。その道も畑峠への緩やかな下りとなると、サンフレッチェ広島のホームグランドのビッグアーチが右手に望めた。畑峠には己斐や山本方面と大塚方面を繋ぐ車道が通じており、往年の峠らしい雰囲気を漂わせていた。その車道を渡って南側の堀切の斜面に取り付くと数多の無線中継塔やアンテナが林立する大茶臼山の山頂部へと繋がる登山道が灌木の中に延びていた。

 

 

 

〈丸山々頂の反射板〉

〈丸山から宗箇山を俯瞰する〉

 

 

 

 

〈もう直ぐ畑峠〉

〈市立大学の先の向山、窓ケ山を仰ぐ〉

 

 

 

 

〈畑峠〉

〈大茶臼山への登山道〉

 

 

13:28 大茶臼山(413.2m)

  大茶臼山の山頂は山頂部への車道の最奥から手前2番目の無線中継塔の丁度裏側に当たる。畑峠からの登山道を辿って行くとその中継塔の陰に四等三角点が寂しく建っていた。その三角点にタッチしてから中継塔を巻いて車道に出た。縦走路は車道のガードレールを跨いでその先に続いている。かつてはここで迷うところであったが、今ではガードレールを跨ぐ地点に「カードレール越え」との表示がしてあった。その先で己斐峠と五月が丘団地との分岐点があったが、ここは前者への道を採った。最奥の中継塔を左に巻いて行くと、直ぐに展望岩に出た。広島市街地から宮島方面の瀬戸内海の眺望が素晴らしかった。案内板があり、ここは立石城跡でもあるという。この好展望地でちょっと遅めのランチタイムとした。ランチが終わる頃には、時計も午後2時を回ってしまい、日没までに鈴ケ峰に到達するにはかなりの努力を要することが理解出来るようになった。出発の身支度を整えた頃に、後続の登山者が到着されたが、挨拶や情報交換もそこそこに己斐峠へ向けて駆け下って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大茶臼山々頂〉

 

 

〈この中継塔の裏手が大茶臼山の山頂〉

 

 

 

 

〈縦走路はこのガードレールを跨ぐ!〉

〈展望岩(立石城跡)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈展望岩からこれから辿る柚木城山〜鬼ケ城山〜鈴ケ峰のルートを俯瞰する〉

 

 

 

 

 

〈己斐峠への大下り〉

〈己斐峠にある国泰寺〉

 

 

14:25 己斐峠

  国泰寺の大きな伽藍が目立つ己斐峠の己斐側には大茶臼山登山口があり、五月が丘団地側には柚木城山への登山口がある。その中間点の峠のピークには地蔵尊が鎮座されていた。柚木城山登山口からは暫し急坂を登らねばならなかった。それは数分間のことで余り苦になることでもなかった。尾根上に上がると、緩やかな上り勾配が暫くの間続いた。この尾根筋には送電線の鉄塔が多く、さながら鉄塔巡りの感がなきにしも・・・・であった。灌木に包まれた登山道を歩くこと己斐峠から30分程で柚木城山の山頂に到達した。

 

 

 

〈己斐峠のお地蔵さま〉

〈柚木城山への登山口〉

 

 

 

 

〈柚木城山へは送電線が続く〉

〈柚木城山への尾根筋から宗箇山を望む〉

 

 

14:58〜14:59 柚木城山(339.6m)

  柚木城山々頂は縦走路からちょっと外れたマウンドの上で、東側に開いた広場があって三等三角点と山頂標識が建てられていた。東側には太田川放水路越しに広島市街地が間近に望めた。既に午後3時寸前になっており冬の短日故に気も焦り、早々に先に向けて発った。登山道は緩やかな下りになりながら長い尾根筋に延びていた。その登山道が次の315mピーク(見越山)への上りにかかると、右に巻き道が分岐している。従来はこの巻き道を利用してきたが、この日は気が急くものの気合も入っており尾根筋の道を採った。見越山のピークに立って広島市街地の眺望を目にすると、やはり尾根筋の道を採ったことが正解であったと思った。見越山からは標高差200メートル弱を一気に草津沼田道路まで下った。一昨年の3月に無料化されるまで下山口近くに料金所があったが、今はきれいに取り払われていた。その道路を五月が丘団地寄りにある横断歩道で渡り広島西バイパスへ下る車道の側道を暫く下って行くと右手に鬼ケ城への登山口があった。そこから入山して綺麗な竹林の中の道を登って行くと、山田団地の後背の尾根の上に出た。尾根上は遊歩道として整備されており、コンクリート舗装の道が続いていた。尾根筋の勾配がきつくなってくると山道となって、やがて道はパノラマコースと急坂コースに分かれた。急坂コースは元来の登山道で、パノラマコースは新しく拓かれたそれである。暫く旧道を行ってから新道に移って登って行った。その険しい道がピークアウトするところが鬼ケ城山のピークであった、

 

 

 

〈柚木城山々頂〉

〈柚木城山から広島市街地を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈見越山(315m峰)山頂〉

 

 

 

〈柚木城山から見越山への登山道〉

 

 

 

 

〈草津沼田道路へ急降下〉

〈鬼ケ城山への登山口〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈綺麗な竹林の中を登り行く〉

 

 

16:23 鬼ケ城山(282.5m)

  本来鬼ケ城山も眺望に優れており出来ればゆっくりとしたいところであるが、この日はもうそこまでの余裕もなく、数枚の写真を撮っただけで直ぐに先へと進んだ。鬼ケ城山々頂のすぐ先にある八畳岩の展望所も同様に好眺望が得られるが、極く短時間の滞在で鈴ケ峰や美鈴が丘団地、窓ケ山などの眺望を一瞥しただけで、道行地蔵尊が鎮座する峠へと下って行った。午後4時頃に道行地蔵尊前を通過出来ればその先が楽であったのだが、35分余のビハインドであった。美鈴が丘団地に居住する友人たちが鈴ケ峰に先回りして迎えてくれるという連絡が入ったので、鈴ケ峰への最後の急坂を勢いをつけて登って行った。

 

 

 

〈鬼ケ城山々頂〉

〈八畳岩から鈴ケ峰を望む〉

 

 

 

 

〈八畳岩から美鈴が丘団地を望む〉

〈道行地蔵尊〉

 

 

 

 

〈鈴ケ峰への最後の上りが始まる〉

〈鈴ケ峰へのよく整備されて登山道〉

 

 

16:59〜17:01 鈴ケ峰東峰

  南面の鈴ケ峰住宅からの登山道との合流地点近くで12月の忘年登山でご一緒したご婦人方3人の歓迎を受けた。嬉しい限りであった。そこから鈴ケ峰東峰までは数分の距離であった。午後5時になる直前に到達出来た。この日の太陽はまだ西の山の端の上に残っていた。暫し南北の眺望を確かめた。この日は瀬戸内海の遙か先の石鎚山系の山並みもはっきり見て取れた。とは言え、目指すゴールはまだこの先の西峰であった。ご婦人方も同行頂けるというのでその西峰に向かった。小刻みなアップダウンのある尾根筋を進みこと10分余でゴールの鈴ケ峰西峰に到達した。

 

 

 

〈鈴ケ峰東峰から美鈴が丘団地を望む〉

〈鈴ヶ峰東峰から西峰を望む〉

 

 

 

 

〈遠く四国石鎚連山が望めた〉

〈鈴ケ峰西峰:この日のゴール〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                     〈鈴ヶ峰西峰から宮島を望む〉

 

 

 

17:34 美鈴が丘南登山口

  日没時間も過ぎて薄暮の中を鈴ケ峰西峰から美鈴が丘団地に下った。所要時間は僅か20分弱であったが、下り行く程に明るさが失せてゆき暗さが増していった。それでも、美鈴が丘南1丁目の登山口に下った時にはまだ西の空に仄かな明るさが残っていた。この登山口は住宅団地の南西端にあったが、道標などは一切なかった。住宅団地の住人専用の登山口といった佇まいであった。下山後、団地からの他の鈴ケ峰登山口の案内をしてもらいながら美鈴モールまで歩いた。

 

 

 

〈鈴ケ峰で出迎えてくれたメンバーと一緒に下山!〉

〈美鈴が丘南登山口までもう少し〉

 

 

 

 

〈薄暮の中を登山口に下山〉

〈登山口近くの住居表示〉

 

 

〔山行所感〕

   10時間程の時間を費やして広島アルプスの縦走を成就出来た。自分の思い描いていた以上の時間を要してしまったが、何とか明るいうちに下山出来てホッとした。冬の短日と自分の年齢を考慮すれば、もう1時間程早く出発すれば良かったと思う。 

   この縦走路は歩く度に一年に一度は歩いてみたいと思うロングトレイルである。眺望も山容も徐々に変化して行き面白いコースである。次はまたいつチャレンジ出来るであろうか。今後は自分に残った体力の検証をする縦走行になるような気もするが・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡(1)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡(2)〉

 

 

 

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