深入山の弟分の山 向真入山(996.2m)

広島県山県郡安芸太田町

2012年2月26日()   仁王さん夫妻+チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

                                〈向真入山方面から見上げる深入山〉

 

 

 

深入山の林間コースの展望岩から眼前に見える向真入山。

名前の通りに深入山の弟分のような存在の山で、国道191号線の先峠(さきだお)を挟んで兄貴分と対峙している。

いつかこの山に登ろうと思いながら長い年月が経ってしまっていた。

登山道などなく、熊の巣のような所なので登る期間も雪の季節に限ると考えてきたが故のことであった。

その山へ登る機会がやってきた。

広島県北の天気予報の芳しくない前夜に、或いはこの山ならではと仁王さんと計って、

決行に備えてGPSに先峠から向真入山を経て餅ノ木までのルートを読み込んで、翌朝の天気の推移を見守ることとした。

 

《山行記録》

三段峡・深入山口10:12・・・・10:35先峠10:47・・・・11:17稜線上・・・・11:29 994mピーク・・・・11:39小ピーク・・・・12:01向真入山(996.2)12:45・・・・13:06 994mピーク・・・・13:28先峠・・・・13:58三段峡・深入山口

〔総所要時間:3時間46分、昼食・休憩等:0時間56分、正味所要時間:2時間50分、歩行距離:5.5q、累積標高差:±320m〕

 

10:12 三段峡・深入山口

  この日の朝方まで県北は雪のようであった。午前6時の芸北・八幡の積雪は108センチメートルで前夜からは少しではあったが増えていた。それでも午前6時以降は雪も止んでいる模様で、降雪(水)確率も低めであったので山行の決行を決めた。戸河内ICで中国道を降りて道の駅「来夢とごうち」で仁王さん夫妻と合流し、国道191号線で山中に入る行く程に弱いながらも雪模様となってきたものの、車を停めておく予定の三段峡への水梨林道と深入山グリーンシャワーへの導入路が分岐する交差点(三段峡・深入山口)まで上がり、登山支度をしている間に雪もすっかりと止んで空も幾分明るくなってきたので迷うことなく入山することとした。この駐車場所から先峠までは、ちょっと遠い感じもするが、雪の先峠付近に駐車適地を見付けることが出来ないので仕方がなかった。除雪車が行き交う中で登山支度を整え、1メートル以上も雪の壁が出来た国道191号線を歩いて先峠へと向かった。

 

 

 

〈三段峡・深入山口のスペースに車を停める、背後は深入山〉

〈除雪中の国道191号線〉

 

 

 

 

〈1メートルを超える雪の壁の中を先峠へと歩く〉

〈雪に埋もれた深入山西登山口を通過〉

 

 

10:47〜10:47 先峠

  雪道の国道191号線を通る車の数は少なく、あまり怖い想いをすることもなく30分余で先峠まで上った。峠の頂の雪の中に「先峠」(標高820m)の道標があり、そこでスノーシューを履いて左手の山の中に入ることにした。入った辺りの地形はやや複雑で見定め難く歩き易い尾根筋に乗ると、予定していた尾根の一つ左側の尾根であった。稜線部で合流すれば良いのでそのまま登って行った。急傾斜地では雪も深くラッセルはなかなかに大変であった。登る程に谷筋の霧氷が美しくなって行った。30分程で稜線部に上がった。赤松の樹が多い馬の背の稜線部を暫し辿ると広々とした尾根筋となって994メートルのピーク辺りに到達した。

 

 

 

〈先峠〉

〈先峠から樹林の中へと入る〉

 

 

 

 

〈登り易そうな尾根筋をラッセルして稜線部を目指す〉

〈赤松の美しい稜線部に上がる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈樹林の先に山頂部が雪雲に隠れた臥龍山を望む〉

 

 

〈振り返れば深入山がデカイ!〉

 

 

11:29 994メートルピーク

  標高994メートルのピークから先の稜線部にはさながら頂稜部の雪原と言った感じの広々とした林の台地が拡がっていた。その雪原の最も高い所が辿るべき尾根筋という訳で、何とかルートファインディングしながら進んで行ったが、尾根筋の分岐点や広すぎる雪原となるとなかなかにそれが難しかった。こんな時には、GPSに読み込んでいたルートが頗る役に立った。その都度GPSに進むべき方向を教えてもらった。最大の難所は、この頂稜台地から向真入山との間の鞍部に下る地点であった。左手へ三段峡へと下っていく大きな支尾根が分岐する広々とした台地で、全体に高低差がなく主尾根はやや右に曲折しており、もしGPSがなければかなり迷ったに違いないと思えた。その浅い鞍部に下れば、あとは向真入山の山頂までひと上りであった。その上りの尾根の左手の水梨川側には雪庇が張り出していた。

 

 

 

〈広々とした994mピーク付近〉

〈左右の緩斜面には霧氷の林が拡がる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                〈霧氷の林越しに仰ぐ深入山々頂辺りも雪雲に閉ざされていた〉

 

 

 

 

 

〈霧氷の林の中を行く〉

〈赤松の老木にご対面!〉

 

 

 

 

〈広々とした稜線部のルートファインディングは難しい〉

〈雪庇が張り出した向真入山への最後の登り〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                            〈雪庇の下には真っ白な霧氷の林が拡がる〉

 

 

 

12:01〜12:45 向真入山(996.2m)

  向真入山の山頂部も広々とした雪原状の所であった。1メートル近い積雪で、三角点の建つ場所を見付けることは出来なったが、これもGPSの力を借りてその地点まで足を進めた。その広い山頂部の雪原の中でランチタイムを取ることとした。雲間から薄日が射すようになって気温は2℃程であったが、風もなく寒さをさほど感じることもなかった。この山頂は樹林の中で、眺望は残念ながら開けていなかった。それでも、水梨川側の谷の先には、樹間にサバの頭や内黒山、深入山の山影を望むことが出来た。何よりも霧氷の林が美しかった。食後は、来たルートを引き返すこととした。GPSには餅ノ木へのルートを入れていたが、出発時に天気が芳しくなかったことやその他の要因もあって縦走を諦めてピストン登山と決めていた。登って来たトレースを辿り返すのは、随分と気楽な道中であった。

 

 

 

 

 

 

 

                              〈広々とした向真入山々頂でランチタイム〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     〈樹林の先にはサバの頭が望める、その下は三段峡だ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                               〈深入山東面の白い雪原が樹間に覗く〉

 

 

 

 

 

〈雪庇の出来た尾根伝いに下山開始!〉

〈登り来たトレースを辿っての気楽な下山路〉

 

 

 

 

〈ブナ、ミズナラの繁る広々とした稜線部〉

〈赤松が多いのもこの山域の特色だ!〉

 

13:06 994メートルピーク

  広々とした頂稜部の雪原を抜けて994メートルピークまで戻り、北面に樹間が広い所と見付けて兄貴分の深入山を仰ぎ見た。160メートルほどの標高差があるが、その差が頗る大きく感じられた。やはり、兄貴分だけに風格が違う。それでも、深入山の山頂部の雪は殆ど融けて草原が出ているように見受けられた。日当たりの良さや、雨の影響で雪が融けたのであろうか。馬の背の稜線部を抜けると、先峠への最後の下りの尾根だけとなった。上りには隣の尾根筋を辿ったので、下りは本来の尾根筋を採った。隣の尾根に比べて険しい尾根であった。上りに隣の尾根を採ったのは正解であったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

                                           〈994mピーク付近〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                               〈樹間から兄貴分の深入山を仰ぎ見る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                          〈深入山のミズナラ林〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈眼下に国道191号線が見えてきた〉

 

 

 

〈先峠への下り〉

 

 

13:28 先峠

  3時間振りに先峠に下ってきた。その3時間の間に除雪車が路面の雪を吹き飛ばしたのであろうか、或いは融けてしまったのか、路上の雪は姿を消してアスファルトの路面が黒く光っていた。こうなっては車のスピードが速くなっているので道路を歩くのは危険に思えた。そこで、本来の歩道側に1メートル以上も積み上がっている雪の壁の上を歩くこととした。ズボズボと足の潜る雪であったがスノーシューを履いておればスムースに歩けた。それに、幸いなことにこの雪の壁は三段峡・深入山口まで続いていた。通常よりも1メートルも高いところを歩いていると、平生では見られない眺望も目にすることが出来て楽しくもあった。

 

 

 

〈先峠へ下る〉

〈先峠からは雪壁の上を歩く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

              〈サバの頭〜内黒山を望みながら国道191号線の雪壁の上を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 〈向真入山は霧氷の林の遙か上!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雪壁の高みから恐羅漢山、十方山方面を遠望する〉

 

 

 

13:58 三段峡・深入山口

  4時間足らずの山行を無事に終えて三段峡・深入山口の駐車地へと戻ることが出来た。我々が停めていた所と反対側の三段峡方面への分岐点のスペースに一台の車が停められていた。このスペースからのトレースは、我々がつけたものを除くと、深入山方面へのものだけであった。この日は天気予報が芳しくなく山に入った人達は少なかったと思えるが、さすがに登山者やボーダーに人気の深入山である。我々は帰り仕度を整えてから、「いこいの村ひろしま」に立ち寄って暫し休憩タイムとした。

 

 

 

〈駐車した三段峡・深入山口に帰着〉

〈雪に埋もれている深入山南登山口〉

 

 

〔山行所感〕

  向真入山を踏破!長年の課題を一つ消化出来て満足である。思い付けば2時間ほどで往復出来る山であるが、こうした所を長い間残してしまうのも自分のことながらだらしがなかった。登ってみて、改めて深入山の展望岩で撮った写真を見てみると、そこにはあの頂稜部の広々とした雪原を連想させる景観が写っていた。写真だけではあの広やかさを想像出来なかったのは残念であったが、やはり行って見てきたことは強いものである。やはり、この山は三段峡の葭ヶ原や餅ノ木へ抜けるのが楽しいようだ。次に行く機会があれば、狙ってみたいものである。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

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