佐木島・塔の峰千本桜から「さぎしまアルペンルート」を歩く 太平山(267.5m)・狗山(250.6m)

広島県三原市鷺浦町

2012年4月13日(金)    チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

                      〈千本桜の塔の峰から佐木島の最高峰太平山を仰ぐ〉

 

 

 

広島県三原市の沖に浮かぶ佐木島の塔の峰千本桜もそろそろ満開の頃となった。

長い間温めていた桜の季節の島の最高峰・太平山登山の計画を実現させる時がきた。

佐木島の脊梁をなす尾根筋には「さぎしまアルペンルート」と名付けられた登山道が通じているようだ。

ここは千本桜を観てから、この縦走路を歩くこととして早朝に広島の自宅を発った。

 

《山行記録》

(三原港840〜〜〜915)向田港9:16・・・・9:18六地蔵9:19・・・・9:20磨崖和霊石地蔵9:22・・・9:45塔の峰千本桜10:17・・・・10:24向田登山口10:25・・・・10:28さぎしまふるさと館10:29・・・・11:02二本松・・・・11:11観音さん11:24・・・・11:30二本松・・・・11:53太平山(267.5m)12:37・・・・11:43千畳敷・・・・13:18狗山(250.6m)13:21・・・・13:39三古志峠・・・・14:06明神山・・・・14:26皿松・・・・14:37行者山・・・・14:50狗山登山口・・・・15:01映画「裸の島」記念碑・・・・15:07鷺港(1521〜〜〜1534三原港)

〔総所要時間:5時間51分、昼食・休憩等:1時間37分、正味所要時間:4時間14分、歩行距離:8.7q累積標高差:±616m

 

 8:40 三原港

  塔の峰のある島の南側の向田(むこうた)に行くフェリーの朝の第1便は午前840分に三原港を出る。その次が午前11時発なので、やはり早起きをして第1便に乗らざるを得ない。フェリーは深く湾入した三原港の外に出ると右手に筆影山、葉田竜王山を、左手に小佐木島などを眺めながら進行方向を南に採った。小佐木島の先には、この日辿る予定の「さぎしまアルペンルート」のスカイラインが見て取れた。狗山(いぬやま)、太平山が一際抜け出している。向田港に近付いて行くと、港の背後に塔の峰の千本桜のピンクの帯が見えてきた。

 

 

 

〈三原港に待機する去O原海陸運輸のフェリー“幸運丸”〉

〈三原港を後に佐木島向田港へ向かう〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                              〈三原港外から佐木島、小佐木島を望む〉

 

 

 

 

 

〈航路の右手に筆影山、葉田竜王山〉

〈佐木島の脊梁尾根を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                          〈向田港に近付くと塔の峰千本桜が見えてきた〉

 

 

 

9:15〜9:16 向田港

 35分間の航海で向田港に到着した。10名ばかりの花見のご婦人方のグループと共に上陸した。 桟橋横の磯に祀られている「磨崖和霊石地蔵」尊が早速に迎えてくれた。満潮になると胸の辺りまで潮に浸かるという正安2年(1300年)建立という古いお地蔵さまである。この島はこれらの史跡巡りをしても楽しい所であろう。塔の峰に登る前に、向田の集落から千本桜の全貌を観てみたいと向田湾に沿って歩いてみた。全容を得られるスポットはなかったが、何とか南に下る桜の園のメイン部分を望むことが出来た。湾に沿って迂回して車道に出ると、ちょっと引き返したところに塔の峰へ登り口があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈塔の峰を背後に仰ぐ向田港〉

 

 

〈花見客と共に上陸〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                       〈磨崖和霊石地蔵:向田港の桟橋脇に祀られている〉

 

 

 

 

 

〈満潮時には胸まで没するという磨崖和霊石地蔵

〈六地蔵〉

 

 

 

 

〈向田湾〉

〈向田の集落から塔の峰を仰ぐ〉

 

 

 

 

〈塔の峰への登り口〉

〈みかん畑を抜けて塔の峰を目指す〉

 

 

9:45〜10:17 塔の峰千本桜

 みかん畑の中の舗道を登って行くと桜の園の下部に出た。千本桜の帯は塔の峰のピークを境に、南と北に延びる二つに分けられるようであった。南に延びる帯の方が規模は大きかった。登ってきた舗道は右折して桜の園の中を巻き気味に上って行っていたが、真っ直ぐに尾根筋の踏み跡を辿ってピークへと上がってみた。山頂には多宝塔と刻された石塔と島四国第46番の薬師如来像が安置されていた。地域の人達が荒れたミカン畑に1991年以降一本一本手植えして育てて来たという桜は今や立派な樹々となって、この日は満開の咲きっぷりであった。園内の隅々まで地域の方々の手が入って綺麗に整備されていた。暫し、園内を歩きながら至福の時を過ごした。

 

 

 

〈満開の桜越しに葉田竜王山、筆影山を望む〉

〈生口島の瀬戸田は目と鼻の距離〉

 

 

 

 

〈塔の峰のピーク〉

〈笑い声の絶えない花見の宴〉

 

 

 

 

〈地域の人々が一本ずつ植えた桜が今では千本を超える〉

〈今、将に満開!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 〈向田湾、割石半島、高根島を望む〉

 

 

 

 

 

〈桜のトンネルを歩く〉

〈園内の舗道は緩やかな絶好の散策路〉

 

 

 

 

〈塔の峰の東側の集落へと下った〉

〈東側から塔の峰を見上げる〉

 

 

10:24 向田登山口

  30分余りの間塔の峰千本桜を楽しんだ後、東側の集落へ下った。ここに太平山への向田登山口があり、正面に太平山のピークが望めた。登山口から北側の山へと向かった。途中にあった元の小学校校舎を利用した「さぎしまふるさと館」は地域情報の宝庫のようであるが土日曜だけ開館とのことで、この日は入館叶わなかった。登山道は民家の中からみかん畑の中を抜けて、やがて山道へと入って行った。島の暖かい気候を受けて照葉樹の林が美しかった。二本松と呼ばれる鞍部に出て、左に道を採れば太平山への道であるが、一旦ここは右に道を採り「観音さん」と呼ばれる石像群のある小ピークに立ち寄ることとした。この小ピークへの尾根筋にはコバノミツバツツジが咲き、その花越しに島内やその周辺の素晴らしい眺望が得られた。

 

 

 

〈太平山への向田登山口〉

〈島四国第31番には文殊菩薩が祀られていた〉

 

 

 

 

〈向田八幡神社〉

〈元向田小学校校舎の「さぎしまふるさと館」(土日開館)

 

 

 

 

〈向田の集落を抜けて行く〉

〈みかん畑が尽きると山道となる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                            〈登山道から塔の峰を望む、背後は高根島〉

 

 

 

 

 

〈島の明るい照葉樹林の道〉

〈二本松と呼ばれる鞍部に出る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                 〈「観音さん」への稜線から塔の峰千本桜と向田湾を俯瞰する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   〈コバノミツバツツジ咲く稜線から狗山、明神山方面を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                       〈因島の重井方面の眺望〉

 

 

 

11:11〜11:24 観音さん

  馬の背のような細い尾根筋に30数体の石仏が祀られていた。その先の小ピークにはもうかなり散ってはいたが桜の樹も植えられていた。昭和3年に建立されたというこの石仏群は西国三十三観音を模したものという。ここも綺麗に整備されて気持ちが良かった。島の東側の須ノ上地区から近いが、途中でお会いした登山者の話では、そこからの道はとても険しい急坂であったとのこと。「観音さん」への参拝後、来た道を二本松まで引き返して、今度は太平山への道を採った。ここも下から見上げて想像した通りの急坂続きであった。各所に鎖が敷設されていた。二本松から登ること20分程で最高峰の太平山の山頂に到達した。

 

 

 

 

 

 

 

                〈馬の背の尾根に「観音さん」と呼ばれる石仏群が祀られている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  〈西国三十三観音を模したもので昭和3年に造られたという〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     〈観音さんの尾根筋から塔の峰千本桜と高根島を望む〉

 

 

 

 

 

〈これから行く太平山(手前)、狗山(後方)を望む〉

                         〈太平山への上りは急坂続き〉

 

 

11:53〜12:37 太平山(267.5m)

  太平山の山頂は疎林で覆われた広々とした平らかな台地状の所であった。東西南北に眺望が開けており、小さな島ゆえに各方向に素晴らしい多島美の眺望を得ることが出来た。天気が下り坂で、その眺望がかなり霞んできていたのが残念ではあった。塔の峰千本桜や遠くしまなみ海道の多々羅大橋、大三島を望む一角でランチタイムとした。食後は縦走を続けて次の狗山に向かった。北側の山頂直下の急坂を下ると千畳敷と呼ばれる平らかな尾根筋に出た。そこからは幸神社(さいのかみ)へ下る道が分岐していた。縦走路はその先まだまだ下っていた。最低鞍部まで120メートル程下り、そこから狗山へ90メートル程上り返すというこの縦走路中最大の難所であった。古い花崗岩質の足元は滑り易かった。コバノミツバツツジの紅の花に元気をもらいながらこの難所を乗り切った。

 

 

 

〈太平山々頂〉

〈山頂広場にあった案内図〉

 

 

 

 

〈高根大橋を遠望〉

〈しまなみ海道生口橋を遠望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

              〈太平山から望む塔の峰、割石半島、瀬戸田方面、背後は大三島〉

 

 

 

 

 

〈太平山から狗山を望む〉

〈千畳敷〉

 

 

 

 

〈これから行く狗山〜明神山方面〉

〈鞍部にすみれの群生があった〉

 

 

 

 

〈狗山への急坂から太平山を振り返る〉

〈眼下に第五北川丸遭難者慰霊碑のある半島、遙かに幸崎を望む〉

 

 

13:18〜13:21 狗山(250.6m)

  狗山には三等三角点が建てられていた。狭い山頂からは周囲360度の眺望が一望出来た。中でも下山する予定の佐木地区が俯瞰出来たのは嬉しかった。さて狗山から先の道についての情報はあまりなかった。まだまだ1時間半程の時間を要することは理解出来た。急坂を20分弱下って行くと三古志峠と記された大きな道標のある深い鞍部に出た。地形図によれば、佐木地区と須ノ上地区を結ぶ破線の山道が通っている。この道を辿れば鷺港までは近いと思われたが、峠のその方向には「未整備」とわざわざ記した札が掛けられていた。初めての土地での冒険は避けることとして、遠回りではあるが道標に従って明神山、行者山を経由して佐木地区に下ることとした。この道も「さぎしまアルペンルート」を形成する道で、峠から上り返してから高低差の少ない尾根筋を辿って行く道であった。歩く人は少ないと見えて、灌木の中を行く道ははしかいものであった。途中で雨が降り出して傘を差して歩こうとしたが、灌木が邪魔をして度々傘を畳んだ。

 

 

 

〈狗山々頂〉

〈狗山から筆影山は手の届きそうな距離〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                           〈狗山から鷺港のある佐木地区が俯瞰できた〉

 

 

 

 

 

〈明神山の先に細島、小細島の島影を望む〉

〈狗山から三古志峠へ一旦下った〉

 

 

 

 

〈春の山菜の雄タラノメ〉

                      〈タケノコは猪の好餌となっていた〉

 

 

 

 

〈明神山のピークを通過〉

〈明神山からの眺望、細島などが望めた〉

 

 

 

 

〈皿松と名付けられた尾根筋を通過〉

〈壊れたポンプ小屋のある行者山を通過〉

 

 

 

 

〈佐木地区の高台にある狗山登山口に下山〉

〈町中の民家の庭にあった映画「裸の島」の記念碑〉

 

 

 

 

〈港の丘公園の桜も満開であった〉

〈鷺港近くの水路を彩る桜並木〉

 

 

15:07 鷺港

  明神山、行者山と特色のないピークを越えてから佐木地区の最奥部の狗山登山口に下山した。そこから集落の中を下って鷺港へと向かっている間に雨が本格的になってきた。この佐木地区もゆっくり歩いてみれば見るべきものが沢山ありそうであったが、天気と時間はそれはまたの機会にするようにと諭しているようであった。桟橋で三原港までの切符を買ってから、三原市内に住んでいるという佐木島出身の男性と暫し話を交わしながら船の到着を待った。定刻からやや遅れて、因島の重井港からやって来た高速艇の上の人となった。 

 

 

 

〈鷺港〉

〈三原港〜鷺港〜重井港(因島)を結ぶ高速艇〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                             〈高速艇から佐木島、小佐木島を振り返る〉

 

 

 

〔山行所感〕

  長い間温めていた山行計画をひとつ成就することが出来た。最後に天気が完全に崩れて雨となってしまったが、それは最終盤になってのことであったので、このルートの印象を弱めるものではなかった。塔の峰の三本桜には何の文句もつけるものはない。ただただ立派な桜の園がずっと人々を楽しませてくれることを願うものである。「さぎしまアルペンルート」は、これからも多くの人々に歩いて欲しいところである。後半の三古志峠から狗山登山口の間はやや単調さが気になった。天気が良ければ違った印象になったかも知れない。太平山の周辺はルート採りもいろいろあって面白い山域であると思う。狗山は今の段階では縦走以外にはなかなか取っ掛かり辛い所かと思う。願わくば三古志峠から谷沿いの古道などが整備されて多様な登山ルートの選択が可能になれば、また一段と良い山域になるのではないかと期待したい。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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