サンカヨウにご挨拶 大万木山(1,218.0m)

島根県飯石郡飯南町・広島県庄原市高野町

2012年5月11日()     門久単独

 

 

 

 

 

 

                               〈冷たい天候の下健気に咲くサンカヨウ〉

 

 

 

今年はサンカヨウの花に逢いたいと思っていた。

情報収集してみると、大万木山のサンカヨウは一週間先では遅きに失するようなので、

週末の予定も考慮して、この日大万木山へサンカヨウの花へのご挨拶だけを目的として出掛けることとした。

登山口は山頂に近い新生坊峠のエコノミールートを計画した。

天気予報は晴れから曇りに変わったものの、雨の心配はなさそうであったが、

口和から高野に入ると雨模様となり、新生坊峠に掛かるとそれに霧が加わって最悪の展開に・・・!

 

《山行記録》

林道登山口(気温4)11:08・・・・11:09等検境ルート合流・・・・11:11滝見コース合流・・・・11:22毛無コース合流・・・・11:23門坂峠(地蔵尊展望台・・・・11:50水飲み場11:51・・・・11:52サンカヨウお花畑11:57・・・・11:5912:02・・・・12:13山頂避難小屋12:16・・・・12:18大万木山(1,218.0m)12:20・・・・12:22山頂大ブナ12:27・・・・12:29大万木山(1,218.0m)12:30・・・・12:32山頂避難小屋13:12・・・・13:23水飲み場・・・・13:48門坂峠(地蔵尊展望台)13:49・・・・13:56等検境ルート分岐・・・・14:01「林道0.1q」ポスト・・・・14:02林道登山口

〔総所要時間:2時間54分、昼食・休憩等:1時間01分、正味所要時間:1時間53分、歩行距離:4.2q、累積標高差:±357m〕

 

11:08 林道登山口

  辿り着いた雨の新生坊峠は霧に閉ざされて視界数十メートルと言ったところ。直ぐに雨具を着て出発という気分にもならず、峠から分岐しているかつて歩いたことのある権現滝の上で滝見コースと合流する林道に車を乗り入れてみた。途中で等検境ルートと交差する筈で、そこまで行けば登攀距離はすこぶる短くなると踏んでのことであった。落石や樹々の繁茂で通れるかどうか不安であったが、通行止めの柵(壊れてはいるが)まで何とか行くことが出来、その途中で山頂まで至近距離となる登山口も見当を付けることが出来た(新生坊峠から1.8q地点)。狭い林道ではあるが、登山口となる地点には広い車の退避所と広々とした駐車場にも使える芝草の広場があった。平坦地で落石の心配も全くなかった。

  この林道の登山口に着いた頃には、運良く雨が上がってくれて雨具を着込む必要がなくなった。それでも気温は4℃とまるで冬に戻ったような冷たさであった。身支度を整えて出発すると、100メートル程で等検境ルートの登山道に合流しそこから2分程で滝見コース登山道に合流した。門坂峠の地蔵堂に登山口から僅か15分間で到達することが出来た。

 

 

 

〈林道に面した登山口〉

〈登山口から直ぐに等検境ルートに出る〉

 

 

 

 

〈滝見コース()に合流する〉

〈新緑の中を登り行く〉

 

 

 

 

〈路傍に多いトキワイカリソウ〉

〈チゴユリも今が盛り〉

 

 

 

 

〈キランソウ〉

〈毛無コースに合流すると地蔵堂は直ぐだ!〉

 

 

11:23 門坂峠(地蔵尊展望台)

  芽吹きの季節を迎えた門坂峠には人影もなく、人声さえも聞こえなかった。いつもならひと休憩入りるところであるが、登山口を出てまだ僅か15分程である、そのままガスの巻く登山ルートを先に進むこととした。暫くはジグザクを描く登山道をやや脚に負荷をかけながら登って行くこととなった。登山道沿いのブナの樹を見上げると、新芽が芽吹いた直後でこれから若葉がその身を広げようとしていた。ジグザグの道が終わると延び延びとした平らかなブナ林を抜けて行く道となった。大万木山で最も落ち着ける場所である。ブナ林の美しさも良く分る。その平らかな登山道も頂上が近づいてくるとやがて緩やかな上りに変わっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ブナは芽吹いたばかり〉

 

 

 

〈門坂峠にある地蔵堂〉

 

 

 

 

〈ユキザサはまだ蕾〉

〈気持ちの良いブナ林を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガスが濃くなるブナ林〉

 

 

〈頂上に向け緩やかに登り行く〉

 

 

11:50〜11:51 水飲み場

  山頂直下の登山道脇に「水飲場」がある。出雲市で日本海に流れ込む神戸川の水源地で、この山上での貴重な水場である。山頂まで400メートルの地点であるが、この水場の直ぐ上手からサンカヨウの自生地となる。いつも最初にサンカヨウにお目に掛かれる登山道を挟んで水場と反対側の灌木の中に入ってみると、真っ白なサンカヨウの花が幾つか見えた。株は多いが、花を付けているものは1割以下で、まだ咲き始めと言った感じであった。それでもやはりお目当ての花に出逢えるというのは嬉しいものであった。この先は避難小屋まで登山道沿いはずっとサンカヨウの自生地で、花の咲き具合を見ながらのんびりゆっくりと登って行った。避難小屋に着くと3人の登山者が休憩中であった。雨の中を登って来られたようで、小屋の中に雨具を干しておられた。小屋の中に招じて頂いたが、先ずは山頂を踏んで、大ブナに挨拶してからと無礼をお詫びして山頂へと向かった。

 

 

 

〈水飲み場は神戸川の源流〉

〈水飲み場辺りから上がサンカヨウの自生地〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈霧と雨に濡れて咲く若々しいサンカヨウ〉

 

 

〈全般的にはまだ咲き始め!〉

 

 

 

 

〈上品な感じのする花でもある〉

〈高貴な佇まいの花でもある〉

 

 

 

 

〈上るに従ってまだ小さな蕾の株が多い〉

〈エンレイソウも咲く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈凛々しさを感じる咲き振り〉

 

 

 

〈霧に巻かれた登山道〉

 

 

 

 

〈まだ幼い蕾が多いが、今年は花芽も多く豊年となりそう!〉

〈やっと開いたばかりか!〉

 

 

12:18〜12:20 大万木山(1,218.0m)

  大万木山の山頂広場にはきれいに刈り込まれていた。広場には「まむし注意」の大きな注意書きが立てられてあって、草叢があるといつも緊張するが、この週末の「サンカヨウ祭り」に備えて整備されたのであろうか?いつも賑やかな山頂ではあるが、平日の雨と霧の山頂とあってこの日は誰の姿もなかった。早々にもうひとつの目的である山頂からやや外れた山頂台地上にある山頂大ブナへと赴いた。霧が一気に濃くなって来たようで、巨大はタコブナが霧に霞むようにして立っていた。眺望もないので、近くの展望地には寄らず、山頂広場へ引き返し、再び雨が降り始めたので急ぎ避難小屋へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大万木山々頂広場〉

 

 

〈二等三角点の建つ山頂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂大ブナ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂大ブナの根元〉

 

 

〈力強い山頂大ブナの幹〉

 

 

 

 

〈霧が濃くなった山頂〉

〈山頂を後に避難小屋へと急ぐ〉

 

 

12:32〜13:12 山頂避難小屋

  山頂避難小屋に戻ると先客の3人は下山された後で、小屋は無人であった。扉を開けて炉の切ってある小屋の中に入って、昼食を摂ることとした。小屋の角には木炭が積まれており、自由に使えるようになっていた。小屋内の温度計は2.5℃程度で火があれば暖かそうに思えたが、短時間の滞在でもあり、ガスコンロを持っていたので自重した。小屋の北側から西側周辺はサンカヨウの自生地で、食後に観察してみると幾つか花開いている株が散見出来た。今年の大万木山のサンカヨウは概して株、花芽も多く豊作となりそうである。あと2〜3日好天が続けばそれらがたちまち満開近くとなるであろう。昼食後、登山道の両側に広がるサンカヨウの自生地を眺めながら下山の途に就いた。

 

 

 

〈暫し山頂避難小屋でランチタイム〉

〈避難小屋の周りにもサンカヨウ自生地が拡がる〉

 

 

 

 

〈避難小屋裏に花を付けた株を見付けた〉

〈避難小屋裏で花開いた一株〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                    〈水を吸った花弁は透明となる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                          〈登りに見た時よりも艶やかさが増したようだ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                       〈これだけ賑やかに咲いてくれると見る者も嬉しい!〉

 

 

 

 

 

〈登山道の両サイドはサンカヨウのお花畑〉

〈好天が続けばあと2〜3日で満開近くになるのでは・・・!〉

 

 

13:23 水飲み場

  水飲み場から先の路傍には不思議なるかなサンカヨウを見ることが出来ない。ただ平らかで、延び延びとしたブナ林が拡がり心癒される空間となる。この日は、その空間に霧が発ちこめて幻想的であった。重ねての幸運か、避難小屋を出る直前に雨が止んでくれて、またしても雨具を着る必要がなかった。よく整備され、広々とした登山道を足取りも軽く気持ち良く下って行った。

 

 

 

〈水飲み場にある標識〉

〈サンカヨウの自生地も尽きて霧に巻かれたブナ林を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガスの漂うブナ林〉

 

 

 

〈雨に濡れたブナの樹〉

 

 

 

 

〈ブナの根元に密集したチゴユリ〉

〈ミヤマシキミの花〉

 

 

13:48 門坂峠(地蔵尊展望台)

  門坂峠まで下ってくるとこの日はゴールまでもう遠くなかった。相変わらず濃い霧に巻かれており、ここは展望台でもあるものの宍道湖も三瓶山も一切見ることは叶わなかった。この門坂峠から尾根筋を直行するのが毛無コースであるが、その尾根筋には虎ロープが張られて通行止めという風情であった。往路には途中から滝見コースの道に入って門坂峠まで登って来たが、本来の等検境ルートはそのロープの直ぐ先で左に分岐する筈であったので、ロープを越えてそのルートを辿ってみた。直ぐに等検境ルートは左折していたが、真っ直ぐに先に続く尾根筋の道は草がよく伸びていた。何らかの事情で毛無コースは利用出来ないようだ。等検境ルートを採って下って行くと、直ぐに昼前には利用させてもらった滝見ルートと合流したが、その直ぐ先でまた右へと分岐して行った。林道登山口はもう直ぐその先であった。

 

 

 

〈下りの門坂峠も霧の中〉

〈オオカメノキの花〉

 

 

 

 

〈ダイセンミツバツツジ〉

〈滝見コースと並行する等検境ルート(右)〉

 

 

14:02 林道登山口

  3時間足らずの霧の中の山行を終えて無事に林道登山口に下山した。わが愛車が停まっているだけの静かな世界であった。私のほかには、この日は誰もこのルートを採った登山者はなかったようだ。下山すると同時に、俄かに霧が濃くなってきてまた雨が降り出したようであった。結果論ではあるが、不思議なるかな私が歩いている間だけ、天の神、山の神は天空から雨が落ちて来るのを食い止めてくれていたようだ。

 

 

 

〈林道登山口〉

〈登山口には林道退避所と駐車場を兼ねて緑地がある〉

 

 

 

 

〈島根・広島県境の新生坊峠〉

〈新生坊峠の林道入口〉

 

 

〔山行所感〕

  想定外の悪天から、想定外の登山口から大万木山へ登ることとなったが、「サンカヨウに逢いたい」との願望を叶えることが出来た。この林道登山口からだと大万木山々頂まで、門坂駐車場からの距離に比べれば、半分程度であろうか。随分と大万木山が身近な山になったような気もする。このところの冷たい天候に花の開花もスピードダウンして、この日はまだ少し早や過ぎたとも言えるタイミングであった。今年の春の後半は、暖かい日が続き概して花を見に行くとやや遅きに失したことが多かったので、花はやはりやや早過ぎても良いから元気に咲いた頃合に見るに限ると思うようになった。そうしたことから、幻想的な霧の世界を通して見たこの日のサンカヨウは満足のいくものであった。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

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