夏から秋への過渡期の山を歩く 皿ヶ嶺(1,278m)

愛媛県東温市・同県上浮穴郡久万高原町

2012年9月16日(日)     門久単独

 

 

 

 

 

 

                       〈ハガクレツリフネソウ:葉の裏側から花柄が伸びる〉

 

 

 

超大型の台風16号が沖縄、奄美に襲来し、東シナ海を北上中のこの日、

好天を望むことは無理であったが、一ヶ月余振りに皿ヶ嶺を歩いてみた。

お目当ては中国地方では見ることの出来ないハガクレツリフネソウや

その他の夏から秋への季節の変わり目に咲く花々であった。

時折雨が降る山中は登山者の姿も少なく、静かな山旅を楽しむことが出来た。

 

《山行記録》

上林森林公園駐車場(19)10:10・・・・10:17風穴10:18・・・・10:32十字峠直登道分岐・・・・10:51引地山分れ・・・・11:10竜神平分岐・・・・11:11十字峠・・・・11:23皿ヶ嶺三角点(1,270.5m)・・・・11:29皿ヶ嶺(1,278m)11:31・・・・11:57竜神平12:10・・・・12:14上林峠分れ・・・・12:24ベンチのある休憩所12:28・・・13:21上林森林公園駐車場 

〔総所要時間:3時間11分、休憩等:0時間20分、正味所要時間:2時間51分、歩行距離:57q、累積標高差:±475m〕

 

10:10 上林森林公園駐車場

  敬老の日の祝日を含めて3連休の中日のせいか、上林森林公園の駐車場や広場には悪天にも拘わらず意外に沢山の車が停められていた。皆さんが登山目的という訳ではなく、風穴や園内の散策目的の方々の方が多いようであった。雨が降ったり止んだりの天気が予想されたので、雨具を着て入山することとした。風穴を立ち寄るとその周りで山野草を鑑賞しているグループの姿があった。登山道に入ると早速にハガクレツリフネソウの群生が姿を現してくれた。急傾斜地にジグザグを描く登山道を登り行くと、モミジガサ、オタカラコウ、レイジンソウなどの花々が多かった。引地山分れを経由して十字峠、皿ヶ嶺山頂への直登道に入るとハガクレツリフネソウの群落が更に多くなった。稜線部近くの台地まで上がると、登山道の笹が綺麗に刈り払われていた。

 

 

〈麓から見上げたこの日の皿ヶ嶺〉

〈上林森林公園〉

 

 

 

〈風穴〉

〈皿ヶ嶺登山口〉

 

 

 

〈さっそくにハガクレツリフネソウ(ツリフネソウ科)が登場〉

ハガクレツリフネソウの群生

 

 

 

〈モミジガサ(キク科)〉

〈レイジンソウ(キンポウゲ科)〉

 

 

 

〈オタカラコウ(キク科)〉

〈マムシグサ(サトイモ科)の実〉

 

 

 

〈オオバショウマ(キンポウゲ科)〉

〈アキチョウジ(シソ科)

 

 

 

 

 

 

 

 

                  〈葉裏からハガクレツリフネソウの群生を覗いてみれば・・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                     〈綺麗に刈り払われた登山道〉

 

 

 

10:51 引地山分れ

  直登道で稜線部に出た所が引地山分れである。右へ道を採れば引地山への縦走路である。ここは左に採って十字峠へと向かった。この頃になって、この山域を雨域が通過し始めたようで、稜線部が濃いガスに包まれて薄暗くなった。稜線部の古ブナの林もガスに巻かれて幻想的であった。十字峠へ一端下ってから山頂への緩やかな上り道を辿っていると雨が上がってやや明るくはなってきたもののなお周りの森林はガスに巻かれていた。

 

〈引地山分れ〉

〈稜線部に設置されたベンチで小休止〉

 

 

 

〈摩訶不思議な色合いのキノコ!〉

〈こちらも不思議な形状のキノコ!!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 〈ガスに巻かれた尾根筋のブナ古木〉

 

 

 

 

〈十字峠〉

〈ウマノアシガタ(キンポウゲ科)の実〉

 

 

 

〈アキノキリソウ(キク科)〉

〈アキノタムラソウ(シソ科)〉

 

 

 

〈皿ヶ嶺二等三角点〉

〈皿ヶ嶺山頂直下の登山道〉

 

 

11:29〜11:31 皿ヶ嶺(1,278m)

  いつも賑わっている皿ヶ嶺山頂は悪天とて幾人かの姿はあるだろうと思っていたもののこの日は無人であった。山の頂はガスに巻かれていて眺望は全くなかった。山頂標に取り付けられた寒暖計は17.5℃を指していた。つい先日までの酷暑を想えば別世界のような気温であった。早々に山頂を後に竜神平へと下ることとした。途中で2組4人の登山者と行き違った。

 

 

〈ガスの覆われた皿ヶ嶺山頂〉

〈皿ヶ嶺の山頂標(気温は17.5℃であった)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ブナ林の中を下る〉

 

 

〈ブナの古木〉

 

 

 

〈登山道脇にはこんな樹も・・・〉

〈秋の足音が聞こえそう・・・・!〉

 

 

11:57〜12:10 竜神平

竜神平に下ると愛大小屋から幾人かの登山者の声が聞こえていた。湿原の中の踏み跡を辿って湿原の花々の観察をしている間に、10人程の私の後を追ってきていたグループも下って来て愛大小屋に先着していたグループの別動隊と一緒になったようであった。湿原の花は、端境期を迎えて少し寂しかった。天気が芳しくないので下山を急ぐこととした。登山道の通る上林峠から延びてきている尾根筋のブナも美林も濃いガスに包まれていた。

 

 

〈ブナの樹越しに竜神平を望む〉

〈愛大小屋の建つ竜神平〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                       〈ミゾソバ(タデ科)の群生〉

 

 

 

 

〈ツリガネニンジン(キキョウ科)

〈湿地に咲くアキノキリンソウ(キク科)〉

 

 

 

〈オトギリソウ(オトギリソウ科)〉

〈ヌマトラノオ(サクラソウ科)

 

 

 

 

 

 

 

 

                            〈ガスに巻かれたミゾソバの群生咲く竜神平〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                             〈愛大小屋周辺にはオタカラコウの群生が〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ブナの美林が続く〉

 

 

 

〈竜神平からの下山道〉

 

 

12:24〜12:28 ベンチのある休憩所

  今にも雨が降り出しそうなベンチのある休憩所で小休止しながら行動食を取った。休憩所からはよく整備された正面登山道を辿って上林森林公園へと下って行った。3組6人の登山者と行き違った。道路脇にはハガクレツリフネソウやレイジンソウなどの花々の群生が見事であった。北面の急傾斜面のお花畑は、春先のハシリドコロ、夏のギンバイソウに替わってハガクレツリフネソウが主役の座に就いていた。一年間に3種類もの主役が交替する大お花畑というのも驚きである。

 

 

〈ベンチのある休憩所〉

〈休憩所の背後にある涸れた古木〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                     〈切り株の芽生え新しい命!〉

 

 

 

 

〈レイジンソウの群落〉

〈樹間に松山平野を望む〉

 

 

 

〈キバナアサギリ(シソ科)〉

〈ギンバイソウからハガクレツリグネソウに主役交替したお花畑〉

 

 

13:21 上林森林公園駐車場

  風穴の直ぐ上のジグザグ道の途中から林道上林河之内線へ直接下る遊歩道に入り、またその途中からの間道を採って車を停めていた上林森林公園の駐車場へと下った。立派に育っている杉の植林地の林床に今は見事なオタカラコウの群生があった。駐車場に着く直前から雨が降り始めて、やがてこの日初めての本格的な雨となった。

 

 

〈杉林の林床を飾るオタカラコウの群生〉

〈雨の上林森林公園駐車場へ下山〉

 

 

〔山行所感〕

  夏の山は終わった。秋の山が始まっている。山はその端境期、夏から秋への移行期にあった。台風の接近に皿ヶ嶺は極めて不安定な天気の下にあった。悪天ではあったが、今この時期にこの山に咲く花々は美しくも移行期の儚げなそれらと感じられた。ただハガクレツリフネソウだけは、その輪郭凛として実に健気に咲き広がっていた。やはりこの時節に広いお花畑の主役となる花だけのことはある。今またこの山は美しい!

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

〔BACK〕

〔HOME〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Ads by TOK2