水ヶ峠から東尾根ルートを歩く 北三方ヶ森(977.6m)

愛媛県松山市米野町、今治市木地

2012年11月30日(金)   チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

                          〈下山時に尾根筋の二百余段の階段を下り行く〉

 

 

 

四国の今治から松山へ高縄半島の山中を抜けて国道317号線が通じている。

この所この道を通ることが多く、最高点の水ヶ峠トンネルを通過する時にその上の山に一度登ってみようという話をしていた。

紅葉の季節も終わって雪の山になる前の端境期を迎え、それを実現させる気持ちになった。

車の荷物室に登山道具を載せて広島を朝発って、しまなみ海道で今治へ。

水ヶ峠トンネル今治側の入口の手前で左折して狭隘な木地奥林道に入って約10分で登山口に着いた。

 

《山行記録》

木地奥林道登山口10:35・・・・11:13水ヶ峠11:17・・・・11:27二百余段の階段下・・・・11:34同上・・・・11:48標高844mピーク・・・・12:03石楠花の多いピーク・・・・12:10水ヶ峠トンネル真上・・・・12:39標高910mピーク・・・・13:06北三方ヶ森(977.6m)(昼食)13:37・・・・13:59標高910mピーク・・・・14:36石楠花の多いピーク14:39・・・・14:56標高844mピーク・・・・15:10二百余段の階段上・・・・15:18二百余段の階段下・・・・15:23水ヶ峠15:29・・・・16:03木地奥林道登山口

〔所要時間:5時間28分、昼食・休憩等:0時間41分、正味所要時間:4時間47分、歩行距離:101q、累積標高差:±914m〕

 

10:35 木地奥林道登山口

  北三方ヶ森への登山道は麓の各所から通じており、選ぶのに困る程であった。中には林道を山頂直下まで車で上がり、最後に30分余歩けば到達出来るルート(嵯峨子林道ルート)もあるという。この日は、半日程の山歩きが楽しめて、この山域をよく観察理解出来そうだと考えて木地奥林道沿いの登山口から水ヶ峠に上がり、東尾根からアプローチするこのルートを選んだ。ただ木地奥林道は木材運搬車が通ることが多いようであるが車同士が離合するのが難しい狭隘険阻な道で、また登山口に適当な駐車場所がなく、気持ち良く登山開始という気持ちにはさせてもらえなかった。車は登山口のヘアピンカーブの膨らみの石垣下に崖にくっ付く様にして何とか通行車両の邪魔にならないように停めた。

  登山口に立つ標識には水ヶ峠まで1.2キロという表示があった。登山口からの坂道を登ると直ぐに砂防堰堤の上に出て沢を右岸から左岸に渡った。杉林の急斜面の下部の沢沿いに登山道が延びていた。登山道は古い峠道の跡のようで各所に石畳の道が残っていた。松山と今治を結ぶ古い街道を今は登山道として使っているのではないかと思えた。道は沢を幾度か渡渉を繰り返しながら数多の砂防堰堤を越えて上へ上へと登って行っていたが、最後の峠直下の急坂を除いて傾斜はそんなにきつくはなかった。

 

 

〈登山口〉

〈水ヶ峠まで沢沿いに登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈石畳の登山道〉

〈渓流に沿う登山道〉

 

 

 

 

〈幾つもの砂防堰堤を越えて行く〉

〈峠下の最後の急坂〉

 

 

11:13〜11:17 水ヶ峠

  登山口から30分余りで水ヶ峠に出た。小さな石仏と「四国の道」の指導標が立つだけの鞍部であった。峠の松山側には直ぐ下まで林道(峠ヶ谷林道)が上ってきており、駐車場であろうか広い空地が見えた。峠で右折して北三方ヶ森への尾根筋を辿ることとなるが、反対側には伊之子山(872.4m)が至近の距離で聳えているようであったが、峠からの踏み跡は薄かった。峠から直ぐに100段余の階段の急坂に取り付いた。峠から最初のピークである844mピークまでは、急坂の階段登りの試練の場であった。暫く落ち葉の積もった平坦は尾根道を辿って行き、右側の谷に落ちる急傾斜の崩落個所を「路肩注意」の杭に注意喚起されながら通り過ぎると、今度は200段余りの階段が続く急傾斜面が待っていた。数えながら登って行くと216段もあった。通過に7分間を要したが、よくもこれだけの階段を作ったものと感心した。その先は暫し平坦な落ち葉の絨毯の道が続いたが、844mピークへの最後の上りにはまた横木の階段道が待っていた。

 

 

 

〈水ヶ峠〉

〈松山側には峠の直ぐ下まで林道が上がって来ていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈暫し平坦な尾根筋を行く〉

 

 

 

〈峠から直ぐに百段余の階段に取り付く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈二百段余りの階段で一気に高度を稼ぐ〉

 

 

 

 

〈尾根筋は柔らかい落ち葉の絨毯〉

〈辛うじて残っていたモミジ〉

 

 

11:48 標高844mピーク

  標高844mピークは東尾根ルートのまだ四分の一程度の所ゆえ先を急ぐことにした。馬の背のような狭く切り立った尾根筋へと下り直ぐに小ピークを越えてから広々とした杉と桧の植林地の鞍部へと下った。その鞍部から登り返す斜面には横木の階段が設けられていたが、その沿道の斜面一帯とその先の小ピークの周辺には石楠花の樹が群生していた。夏の花の季節に訪ねればきっと美しい花の森となっていることであろう。石楠花の群生するピークから先は、杉や桧の植林地の中をアップダウンを繰り返しながら進んで行った。GPSで水ヶ峠トンネルの真上の地点も確認できた。そこも小ピークの上であった。地形図にある910メートルのピークは、同じくらいの高さのピークが連続する所で、どのピークが最も高いか判然としなかった。そこから一端古い送電線の鉄塔が建っていた広々とした杉林の中に下ると、その先には北三方ヶ森の山頂への最後の長い上り勾配の尾根道が待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈馬の背の尾根筋〉

 

 

 

〈標高844mのピーク〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈石楠花の群生:夏には美しい花が咲くのであろう!〉

 

 

〈のびやかな杉の植林地の中を下る〉

 

 

 

 

〈標高910mピーク付近〉

〈密生した杉林を抜けて行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈電柱の下に大きな碍子が残されたいた〉

 

 

 

〈杉林に残っていた古い送電線鉄塔〉

 

 

 

 

〈北三方ヶ森山頂直下の杉林〉

〈山頂付近はガスに巻かれていた〉

 

 

13:06〜13:37 北三方ヶ森(977.6m)

  登山口から予定通りに2時間30分かかって北三方ヶ森の山頂に到着した。尾根上の三等三角点の建つマウンドがあり、その北側の一段低いところに休憩用のベンチと一体となったテーブルが二つ置かれた小広場があった。小広場の北側だけ眺望が開けており、そこから玉川や今治、さらにしまなみ海道方面の素晴らしい眺望が得られるとのことであるが、この日の山頂周辺は完全にガスに巻かれており何も見ることは出来なかった。山頂背後の杉林の中でランチタイムとしたが、山頂には冷たい風が吹きぬけており、気温も6〜7℃と言ったところで甚だ寒かった。早々に下山の途に就くこととして、来た道と引き返すこととした。

 

 

 

〈北三方ヶ森の山頂〉

〈北三方ヶ森の三等三角点〉

 

 

 

 

〈唯一開けた今治方面の眺望は霧に閉ざされていた〉

〈山頂に立つ説明板〉

 

 

13:59 標高910mピーク 

  下りは思いの外快調に歩けた。アップダウンのある尾根筋の上り部分もさほど苦にはならなかった。昼前より北三方ヶ森の山域の天気は悪化しており、植林地の中まで霧が巻くようになっていた。それでも東尾根を徐々に下って水ヶ峠に近づくにつれて天気は良くなって行った。石楠花の樹の多いピークの樹間から南方向の眺望が得られたが、明神ヶ森と福見山が雲の中から姿を現そうとしていた。下りでも長い階段道が一番の難所と言えた。200余段の階段は、こんなに長かったかと改めて思う程であった。水ヶ峠の直ぐ上の100段余の階段は、その段数を数えながら下りた。128段を数えることが出来た。

 

 

 

〈標高910mピーク付近〉

〈猪の仕事跡〉

 

 

 

 

〈霧に巻かれた杉林〉

〈尾根筋の登山道に「四国の道」の立つ〉

 

 

 

 

〈平坦な尾根筋の道を下り行く!〉

〈石楠花のトンネルの坂道を下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

             〈尾根の樹間から明神ヶ森(1216.9m)、福見山(1053m)を望む〉

 

 

 

 

 

〈こちらは高縄山のようだ!〉

〈登山道の沿って立派な杉が林立する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈200段余の階段を下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈紅いモミジが残っていた〉

 

 

〈水ヶ峠へ下り100段余の急坂〉

 

 

15:23〜15:29 水ヶ峠

  水ヶ峠まで下ると、あとは30分程の沢沿いの峠道を下るだけとなった。改めて下りルートを歩いてみると、谷間の岩や倒木などの諸々の物に苔が生しており、全体の黄緑色がかった色合いをしているのに気付いた。ガレ場の岩は苔も塗れており、石畳の道が滑り易くなっていたのも苔のためであったようだ。それだけ、この沢筋は湿気が多いということであろうか。周辺の草木は、雨が降った後ではないかと思える程にいつも湿っていた。四国の道の登山道を滑らないように注意しながら登山口へと下って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈水ヶ峠に戻ってきた〉

 

 

〈峠の石仏〉

 

 

 

 

〈登山道に面してこんな杉もあった〉

〈古い花崗岩が転がる渓流〉

 

 

 

 

〈道路脇のガレ場は苔に覆われていた〉

〈石畳の道〉

 

 

16:03 木地奥林道登山口

  最初は快調であった下山路も、後半になってややスローペースとなったようで、下山したのは予定通りの午後4時となった。ヘアピンカーブに辛うじて停めていた愛車も無事であった。特に変わったこともない季節の平日であり、山中で人に逢うことはなかった。生き物としては鹿とイタチ(の類)を見た程度であった。身支度を整えて国道317号線へと戻ったが、木地奥林道で対向車に遭うこともなかったのには安心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈木地奥林道登山口に無事に下山〉

 

 

〈登山口に立つ「四国のみち」の石碑」〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈登山口に建てられた「四国のみち」の案内板〉

 

 

 

〔山行所感〕

  北三方ヶ森とは面白い名前である。 「三方」とは、この山が合併前の松山市、北条市、越智郡玉川町の三市町の境界線上にあり、それら三地域を流れる石手川、立岩川、蒼社川の各河川の水源の山であることから名付けられたようである。「北」とは、この山の他にも近くに三方ヶ森があるので、所在する方角を山名に取り入れたもののようである。

  地味なこの山域に立派な「四国の道」が貫通しているのには驚いた。「四国の道」とは遍路道とばかり思っていたが、お遍路さんは先ず通らないこんな山の上にもあるのは何故?答えは、「四国の道」には国土交通省ルートと環境省ルートの二種類があって、こちらは自然志向の環境省が指定したルートとのこと。遍路道は歴史・文化志向の国土交通省指定の別のルートである。こんなところにも、縦割り行政の摩訶不思議が!!

  ともあれ、地味な山域ながら立派な遊歩道を安心して歩いて探索が出来、よく車で通る山域の様子が随分と分かってきたのは大きな収穫であった。高縄半島には、この日見た明神ヶ森の他にも数座の標高1000〜1300メートルの登山出来る山が数座あるようである。いつかチャレンジして、この山域ももう少し知ってみたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

 

 

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