氷結した石鎚山の名瀑を再訪 高瀑(たかたる)

愛媛県西条市

2013年1月12日(土)  N川さん+O村さん+T橋さん+門久

 

 

 

 

 

 

                                     〈氷結した高瀑(高さ132m)〉

 

 

 

昨年に続いてN川さんから「高瀑へ行きませんか?」とお誘いを戴いた。

昨年2月の感動的な滝とのご対面を思い出して、是非もなくご一緒させて戴くこととした。

所用があって四国へ先に渡っていたので、当日の早暁に高瀑渓谷の入口の諏訪神社前で落ち合い、

そこからN川さんの車に同乗させて戴き、険しい林道折掛石鎚線を走って標高約1000メートルの登山口へ。

昨年と同じ4人のメンバーで勇躍名瀑への険しい山道へ踏み入った。

 

《山行記録》

高瀑登山口7:49・・・・8:03赤ノベラ8:06・・・・8:45のぞきの滝8:47・・・・9:04丸渕9:09・・・・9:27渡渉点・・・・9:34無名滝9:37・・・・9:44天狗の子育て岩・・・・9:51高瀑10:46・・・・10:53天狗の子育て岩・・・・10:57無名滝・・・・11:02渡渉点・・・・11:13丸渕・・・・11:27のぞきの滝・・・・11:57赤ノベラ・・・・12:08高瀑登山口

〔総所要時間:4時間19分、休憩等:1時間08分、正味所要時間:3時間11分、歩行距離3.4q、累積標高差:±約520m〕

 

 7:48 高瀑登山口

  麓の平地から見上げた石鎚連山には雪が少なかった。昨年は落石と積雪、それにアイスバーン化した路面に苦労した林道折石鎚線にも殆ど雪がなく、昨年よりも30分も早い1時間程で登山口まで上がることが出来た。登山口にある休憩舎で身支度を整えて出発することした。アイゼンを必要とする程の積雪でもなかったが、これから続く難路に備えて最初からアイゼンを装着することとした。二度の渡渉の後で赤ノベラと呼ばれる滑の河床の右岸に出た。そこから徐々に傾斜がきつくなって行き、四国特有の険しいV字形の谷間の急斜面へと上がって行った。ここの難路で昨年滑落事故があり一人のご婦人の命が失われた。その遭難事故を受けて、早速に難所を高巻きする登山道が付け替えられており、今回はその新道を辿った。高巻きの新道でちょっとしたゴルジュ帯へと下って行くと再び元の登山道に合流した。渓流の高みの懸崖の上の道を行くと、直ぐに右下にのぞきの滝が見えてきた。ゴルジュ帯の岩壁のあちこちには大きな氷柱が懸かっていた。行く道筋の雪は少ないものの、冷え込みは十分で高瀑の氷結も大丈夫であろうという確信めいたものを感じることが出来た。

 

 

 

〈登山口〉

〈幾度もの渡渉が続く〉

 

 

 

 

〈赤ノベラ〉

〈雪の少ない谷間を登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈のぞきの滝〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈渓谷の底を行く〉

〈氷結した渓谷の岩壁〉

 

 

 9:04〜9:09 丸渕

  ゴルジュ帯の先に幾つかの沢が複雑に合流する丸渕を呼ばれる広い谷間があり、本流には大きな滝壺を持つ滝が懸かっていた。ここで小休止を取った。丸渕の背後は険しい懸崖となっており、登山道はこの懸崖の中程を右へと巻いて、より高い河床へと上っていっていた。高瀑への登山道中の随一の難所と言えようか。その先では二つの沢が合流しており、高瀑へは向かって左側の沢筋を採ることとなる。合流点の広い河床を横切って左側の沢筋の右岸へと渡ると、本流に凍てついた立派な滝が懸かっていた。高瀑の前衛のような滝であるが、本家の比ではないので名前がないという。その先の天狗の子育て岩の上の急峻な難所を用心して越えると、平穏な杉林となって、そこを抜けて行くと眼前に真っ白な巨人が現れるかのように高瀑が姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

                                                   〈丸渕〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈丸渕から懸崖を登る〉

〈懸崖を越えると渓谷の合流点に出た〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈氷結した無名滝〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈天狗の子育て岩前の急坂を登る〉

 

 

〈高瀑直下の急坂の難所〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈眼前に高瀑が現れる・・・、感動の瞬間!

 

 

 9:51〜10:46 高瀑

  高さ132メートルあるという高瀑はほぼ完全氷結していた。昨年来た時には周囲の灌木にも霧氷が付着して谷間全体が白い世界と化していたが、今回は雪も少なく、また冷え込みも弱いのか褐色の世界に真っ白で巨大な氷体が懸かるだけであった。その氷体もやや小振りであるように思えた。とは言え、昨年はもう融け始めていたが、今年はまだ新鮮な氷の造形と言えた。滝の真下や、左岸などに渡って滝を観察した。何処から見ても圧倒され、「これは凄い」と叫びたい衝動を感じた。こうしてこの滝の虜になって行っているようだ。ただ氷体を眺め、シャッターを切りながら、小一時間を滝の下で過ごした。そろそろ下山しようかと思っていた頃に、それまで厚い雲に覆われていた滝の上空に束の間青空が覗いてくれた。山の神の贈り物であったのかも知れない。下山を始めたとこで高知から来られたご夫妻と、徳島からの単独の男性の2組の登山者にお逢いした。登って来た時よりも険しく感じられる道を注意しながら下って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ほぼ結氷した高瀑の全貌〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                    〈高瀑の真下から滝を見上げる〉

 

 

 

 

 

〈クラゲ状に氷結した滝〉

〈より大きく立派に育ったクラゲ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                  〈基部の氷壁越しに滝を見上げる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈側面から見た滝の基部〉

 

 

 

 

〈青く輝く滝口直下〉

〈青い滝を拡大してみました〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈青空が覗いた瞬間!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈丸渕の上の懸崖を下る〉

 

 

 

〈天狗の子育て岩の上の難所を下る〉

 

 

11:13 丸渕

  天狗の子育て岩、丸渕の上の懸崖という二つの難所を抜けて丸渕まで下った。やはりこれらの難所は気が抜けないところであった。雪と氷に包まれた丸渕の滝が平和な世界に見えた。ここから下流部のコルジュ帯も緊張を強いられる所であったと記憶するが、往路で記したように昨年の遭難事故を受けて付け替えの新道が敷設されており、難度はかなり緩和されていた。とは言え、高巻きのその道は高度差も増し、傾斜はなかりきついので滑り止めの装備などを完備しないと踏み入ってはいけないのは当然である。その道を赤ナメラまで下って来ると一区切りのように思えた。そこから渡渉を重ねて下って行くと、それまで曇っていた空が開いて、狭い谷間の空から一条の陽光が眩しく降り注いできた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈横から見た丸渕〉

 

 

〈深い渓谷を下り行く〉

 

 

 

 

〈のぞきの滝〉

〈登山道の各所に立つ道標〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雪の沢筋を幾度も渡渉する〉

 

 

〈下山する頃に晴れてきたようだ!〉

 

 

12:08 高瀑登山口

  早朝の出発したゆえに、下山したのはまだ正午を少しだけ回った時間であった。この広場にある休憩舎で昼食を摂ることとした。風もなく、寒くはなかったのでゆっくりとしたランチタイムとなった。登山口には我らが車と徳島ナンバーの車の2台が停められていた。高知からのご夫妻は下のトンネル前に停めていると言われていた。午後になって手元の寒暖計では気温も7℃となっていた。この暖かさに薄っすらと積もっていた林道折掛石鎚線の雪も殆ど融けかかっていた。とは言えその林道は悪路、食後に登山口から諏訪神社前まで下るのに、やはり約1時間の時間を要した。

 

 

 

〈登山口へ下山〉

〈登山口までの林道にも雪が少なく〉

 

 

〔山行所感〕

  昨年は融け始めの高瀑であったが、今年は完全氷結に近い姿を見ることが出来た。氷結した規模はやや小ブリに感じたが、130メートル余りの高さで屹立するその姿はやはり圧倒的で、出逢いの瞬間の感動は2度目とは言え大きなものであった。2度の出逢いはその姿、感動の内容など違ったもので、なお新鮮なものであった。この規模の自然の創造物は、一度や二度の逢瀬で全てが判るというものではないようである。ちょっとだけ、現地で青空を見せてくれた山の神が、「また、おいで!」と言っているようだ。多分、また来年も来るような気がして仕方がない。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡(手書)〉

 

 

 

 

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