高鉢山塊と呉娑々宇山塊を繋ぐ縦走行 長者山(571m)・高鉢山(726m)

広島市安佐北区、同市安芸区、東広島市志和町

2013年3月3日(日)     門久単独

 

 

 

 

 

 

〈縦走路途中の536.6mピークの先に高鉢山が覗く〉

 

 

 

雛祭の日、雪山がまだ気になるところであるが、暑くなる前に歩いておきたい里山ルートもあった。

この日はその里山ルートの一つを単騎で歩いてみることとした。

呉娑々宇山塊の長者山以北の尾根ルートをまだ歩いたことがなく、長い間課題として残したままであった。

このルートを北端の湯坂峠まで歩き、更にそこから高鉢山へ登り返せば、

従来の実績を合わせて、白木町の上三田から府中町の水分峡までの

高鉢山塊と呉娑々宇山塊の二つの山塊を通貫する軌跡を描けることとなる。

この小さな夢の実現を目指して、JR芸備線狩留家駅からちょっと長い周回コースの踏破にチャレンジした。

 

《山行記録》

狩留家駅8:58・・・・9:07「湯坂口」交差点・・・・9:41鍋土峠方面分岐・・・・9:53湯坂峠方面からの車道と合流・・・・10:07変形十字路・・・・10:10衣類調整10:14・・・・10:42林道終点(山道入口)・・・・10:58湿地・・・・11:02鞍部11:04・・・・11:14長者山(571m)11:23・・・・11:28休憩(地図チェック等)11:33・・・・12:15標高612.7mピーク(昼食)12:46・・・・12:52長者屋敷跡・・・・13:12狩留家方面への分岐13:13・・・・13:16送電線鉄塔13:17・・・・13:40山陽道(志和トンネル)標識・・・・13:45標高536.6m四等三角点・・・・13:57コル・・・・13:02コブ14:08・・・・14:22湯坂峠14:33・・・・15:03虎ロープの掛かる急坂・・・・15:38高鉢山南峰(726m)15:46・・・・15:55高鉢山北峰(705.8m)・・・・15:58高鉢槍方面分岐・・・・16:57河内神社の祠・・・・17:01林道横断・・・・17:06林道横断・・・・17:17「狩留家駅口」交差点・・・・17:22狩留家駅

〔総所要時間:8時間24分、昼食・休憩等:1時間18分、正味所要時間:7時間06分、歩行距離:15.6q、累積標高差:±1,326m

 

 

 8:58 狩留家駅

  午前8時56分にJR芸備線狩留家駅終着の列車を降りた。休日にこの駅まで乗って来た乗客はただ一人だけであったようだ。駅前へ出て直ぐに狩留家の街を抜ける旧道に左折した。広島駅方向へ6〜7分引き返すと2つのカーブミラーが合わさったポールが立つ交差点があった。ここを左折すると、直ぐに湯坂踏切があり、そのまた直ぐ先で県道の「湯坂口」交差点を渡った。この交差点から南に広く深い谷間の斜面が緩やかに上っていた。谷間の中央を湯坂川が流れ、その川に沿って細い車道が南の山裾に向かって延びていた。この道を長々と辿って谷間に拓けた湯坂の集落を抜け行った。狩留家駅から約3キロメートルで最奥の民家に達し、その先で湯坂峠方面から下って来た車道に合流すると、道幅が俄かに広くなってなお山の奥へと延びっていた。林道「麻下山線」の名が付せられてあった。

 

 

 

〈狩留家駅〉

〈「湯坂口」交差点〉

 

 

 

〈湯坂川に沿って集落を登り行く〉

〈棚田の石垣〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山神宮〉

 

 

 

〈振り返れば鬼ヶ城山が聳える〉

 

 

 

 

〈湯坂集落の最上部から白木山〜鬼ヶ城山の長大な尾根を望む〉

〈湯坂集落の背後に聳える高鉢山〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈やや広い林道「麻下山線」を暫し行く〉

 

 

 

〈山陽自動車道の下を潜る〉

 

 

10:07 変形十字路

  林道「麻下山線」はやがて谷の奥まった所で変形十字路に到達した。車道はここで右へ鍵形に曲り小河原方面へと延びていた。左へは直ぐに行き止まりとなる車道があり、真っ直ぐの方向には通行止めの柵のあるダートの林道が延びていた。長者山へはこのダートの林道を辿って行く。このルートは2010年12月に下って来たことがあった。往時と同様にあまり使われていない荒れた道であった。遡ること35分程で林道は尽きて、そこから桧林の中に迷う心配のないはっきりとした踏み跡が延びていた。この踏み跡が谷の奥の湿地に出ると、道は右手の支尾根に上がる筈であったが、湿地の左側にも赤テープが付けらた踏み跡が続いていた。こちらの方が長者山への近道である筈と、それを採ると左手の支尾根に上がり、そのまま辿って行くと長者山直下の鞍部に出た。そこで藤ヶ丸山方面から来た縦走路に出合った。その鞍部から長者山の山頂に向かって直ぐに急坂が上って行っていた。

 

 

 

〈変形十字路交差点〉

〈変形十字路が長者山への登山口〉

 

 

 

 

〈ダートの林道を登り行く〉

〈かつてのゴミ不法投棄の戒めの「森の信号」も朽ちていた〉

 

 

 

 

〈林道が尽きて山道へと入る〉

〈杉林の中に確かな踏み跡が続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈長者山手前の鞍部に飛び出した〉

 

 

〈長者山へは厳しい急坂が続く〉

 

 

11:14〜11:23 長者山(571m)

  長者山の山頂は無人であった。ここまで、山中に出会ったのは、猟犬の訓練にきた猟師1人だけであった。暫し眺望を楽しんでから先に進むこととした。初めて通る道には心躍ると共にやや急く気持ちもあった。電力会社の送電線の補修路を兼ねる尾根筋の道は見事なまでに手入れされており、何の憂いもなく気持ち良く歩けた。大したアップダウンのない尾根筋が続いた。標高560メートルの小ピークを越えてからやや登り甲斐のある斜面を登り返すと三等三角点のある標高612.7メートルのピークに辿り着いた。

 

 

 

〈長者山々頂〉

〈山頂の松林越しに曽場ヶ城山〜水ヶ丸山の山並を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂から南側の眺望〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈北方には白木の山塊が構える〉

 

 

 

〈山頂に建つノッポの反射板〉

 

 

 

 

〈北に向かって気持ちの良い尾根道が延びる〉

〈尾根筋に何本かあった、この下向きの矢印は何を意味する?〉

 

 

12:15〜12:46 標高612.7mピーク

  ちょっとした広場のある標高612.7メートルのピークであったが、その周囲は樹林に囲まれており眺望は殆ど得られなかった。昼過ぎの時間となっていたので、日当たりの良い広場でランチタイムを取ることにした。樹林の先に覗いている高鉢山はまだ遠かった。食後、更に先に進んだ。なお歩き易い道が続いていた。5分程の「長者屋敷跡」の看板のある小ピークを過ぎ、更にその先の小ピークを越えると、尾根筋は俄かに下りとなって標高差百数十メートル程を一気に下った。その下りの途中に、狩留家方面に下る道が左に分岐していた。下った鞍部には送電線の鉄塔が建っており、東西に見事な眺望が得られた。鞍部からは標高536.6メートルの四等三角点のあるピークへの上りとなった。長い下りに慣れた脚には厳しい急坂であった。頂きの手前に山陽道を示す標識があった。直下を志和トンネルが通っているということであろう。その先のなだらかにピークアウトした後の尾根上に三角点が建っていた。このピークを越えると下り勾配の尾根道が続いた。ここまで来ても、道は良く手入れされていて気持ち良く歩けた。最後のコブのような小ピークを越えると、尾根筋はやや左に折れていよいよ湯坂峠への下りとなった。滑り易い急坂を下って行くと、峠の車道の堀切の上に出た。

 

 

 

〈612.7mピークの三等三角点〉

〈樹間に水ヶ丸山を望む〉

 

 

 

 

〈山頂の樹林の先に高鉢山の山頂部を望む〉

くよく手入れされた尾根道がなお続く!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈「長者屋敷跡」の案内があった小ピーク上〉

〈送電線鉄塔のあるコルへ一気に下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈送電線鉄塔下からの志和方面の眺望〉

 

 

 

〈コルに建つ送電線鉄塔〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈縦走路のピークの先に高鉢山の山頂部が覗く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山陽道上を示す標識〉

 

 

〈536.6mの四等三角点〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈湯坂峠の車道上に出た〉

 

 

 

〈湯坂峠に向けて急降下〉

 

 

14:22〜14:33 湯坂峠

  狩留家駅を出てから既に5時間半程、やっと湯坂峠に到着した感じであった。春3月になって、日も随分と長くなっていたので、午後2時半ではあったが予定通りに高鉢山へ登ることとした。峠の頂点に高鉢山への取り付き口があったと思っていたが、今は崩落した崖で、とても簡単に登れるような状態ではなかった。峠から志和寄りに下ると、青テープの付いた灌木があり、その奥の樹林に目を凝らすと、赤テープと踏み跡が見て取れた。森の中に踏み入ると、しっかりとした踏み跡が灌木の中に続いていた。薮漕ぎを覚悟していただけに、意外なことであった。この状態が稜線上まで続けば楽勝であったのだが、やがてその踏み跡は、急傾斜面を真っ直ぐに登る道筋となった。よく滑る道筋が長々と続き、登る速度は極端に落ちた。どうしようもない所には虎ロープが張られており、そのロープを頼って何とか登った。更に登って行くと、段々に踏み跡が不鮮明となってきた。先人達もそれぞれ思い思いの所を歩かれたようであった。下生えのない杉林の中であったので、こちらも歩き易いところを自在に歩くこととした。もう山頂部も近くなっていたので、GPSで行く手を定めて一気に登って行った。

 

 

 

〈湯坂峠の高鉢山登山口〉

〈高鉢山々頂に向けこの樹林の中に入る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈暫ししっかりとした踏み跡が続く〉

 

 

〈山頂まではまだ高く、遠い〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ここはロープに助けられてヤットコサ登った〉

 

 

 

〈滑り落ちそうな急傾斜地を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈露岩帯を抜けて行く〉

〈下生えのない斜面を自在に登る〉

 

 

15:38〜15:46 高鉢山南峰(726m)

  杉林の中の急斜面を登って行くと、高鉢山南峰にピッタリと出ることが出来た。湯坂峠から1時間程で登ることが出来たようであった。かつては灌木に覆われていた高鉢山の最高点であったが、今や柴も刈り払われて如何にも山頂といった佇まいに変わっていた。山頂の南側にある2基の反射板のある切り明けに行って南方向の眺望を楽しんだ。遠く光る宮島の周囲の海を見ることも出来た。既に午後3時半を回った時間であったので、三等三角点のある北峰を回って早々に下山することとした。かつては、倒木累々とした山頂部であったが、今は大分落ち着いてきていた。山頂直下の尾根筋を離れると、狩留家へ下る登山道も灌木に掴まりながら何とか下れるような急坂続きとなった。名にし負う高鉢山の急坂であった。灌木から杉林へと変わった傾斜面を下って渓流の瀬音が聞こえてくるようになると、何とか足元も落ち着いて狩留家の集落が近くなったことが感じられた。

 

 

 

〈高鉢山南峰山頂〉

〈山頂標識〉

 

 

 

 

〈南峰の南端に2基の反射板が建つ〉

〈呉娑々宇山〉

 

 

 

 

〈手前は長者山、藤ヶ丸山、遙かに絵下山を望む〉

〈広島のデルタの先に宮島の島影を望む〉

 

 

 

 

〈高鉢山北峰の三等三角点、右手奥に南峰が覗く〉

〈稜線上の分岐、安駄山への縦走路もここから分岐する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈灌木掴んでやっと下れる急坂〉

〈杉林になってもなお急坂が続く〉

 

 

 

 

〈良く手入れされた杉林を下る〉

〈河内神社の祠〉

 

 

 

 

〈林道を2回横断する〉

〈狩留家の北部集落に下って来た〉

 

 

17:22 狩留家駅

  午後5時を回って太陽も大分西に傾いた頃に、狩留家の街に下った。列車の時間が分っていたので、焦ることも急くこともなく下ってきた。無人の狩留家駅の駅舎で荷物の整理をして、午後5時36分発の広島駅行の気動車の車上の人となった。

 

 

 

〈「狩留家駅口交差点で県道を渡る〉〉

〈満開の花梅(紅花)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈狩留家駅に戻って来た〉

 

 

 

〈狩留家駅構内〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈狩留家駅から下って来た高鉢山を見上げる〉

 

 

 

〔山行所感〕

  今回の縦走行、周回行で長者山と高鉢山を無事に結べて、長い間の課題であった呉娑々宇山塊と高鉢山塊を繋ぐ一筋の軌跡を描くことが出来て嬉しい限りであった。長者山から湯坂峠までの縦走路が、見事に手入れされた道筋で実に気持ち良く歩けたことも望外のことであった。そして、高鉢山の名に負う急坂!ここは、里山にあってもかくも厳粛な峰があるのか・・・と感嘆せずにはおられない所であった。かくて、今回も面白い山行を楽しむことが出来た。山の神に感謝!!

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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