大山ユートピアのお花畑を訪ねて 三鈷峰(1,516m)・ユートピア・象ヶ鼻(1,550m)

鳥取県西伯郡大山町

2013年7月21日(日)   チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈ユートピアに咲くナンゴククガイソウとオオバギボウシ〉

 

 

 

この時期になると気になるのが大山のユートピア。

ナンゴククガイソウやオオバギボウシ、シモツケソウなどの花々が咲き乱れている筈である。

今年は梅雨明けが早かったので、雨の心配をあまりしなくても良いが、

汗だくで歩くことを覚悟してそのお花畑見物に出掛けることした。

ただ下山時に使う砂すべりが豪雨で土砂が流出して大変な荒れ様とのこと。

こちらも気になるところであったが、現地判断で対応することとして例年通りに宝珠尾根経由でユートピアに向かった。

 

《山行記録》

大山寺第4駐車場8:12・・・・8:14大山情報館8:20・・・・8:30大山寺山門前・・・・8:41金門8:43・・・・8:53大神山神社8:56・・・・9:01二俣・・・・9:11管理道(下宝珠越・ユートピア登山口入口)9:13・・・・9:35下宝珠越・・・・10:03展望所10:05・・・・10:13中宝珠越・・・・10:57崩落地10:58・・・・11:04上宝珠越11:05・・・・11:32ユートピア分岐・・・・11:54三鈷峰(1,516m)(昼食)12:30・・・・13:04ユートピア避難小屋13:07・・・・13:20象ヶ鼻(1,550m)13:22・・・・13:35振子沢源頭13:37・・・・14:06勝間ケルン・・・・14:17上宝珠越14:18・・・・14:25砂すべり・・・・14:40(断崖)14:44・・・・15:18元谷ケルン15:23・・・・15:43元谷大堰堤15:44・・・・16:08大神山神社16:11・・・・16:24大山寺山門前・・・・16:36大山寺第4駐車場

〔総所要時間:8時間24分、昼食・休憩等:1時間13分、正味所要時間:7時間11分、歩行距離:10.1q、累積標高差:±1,107m

 

 8:12 大山寺第4駐車場

  未明に広島の自宅を出て三次〜庄原間だけ中国道、その他は下道を走って、溝口から県道45号線で桝水高原を経由して登山口の大山寺の街へと赴いた。午前8時の南光河原駐車場は満杯、下山キャンプ場の駐車場は若干空きスぺースがあるようであったが、登山コースを考慮していつもながらに大山寺の街の先にある第4駐車場へと愛車を回した。

  朝の大山寺の街は雲空ながら、雨の心配はなさそうであった。気温23℃。大山情報館で身支度を整えてから、土産物屋や旅館の並ぶ大山寺参道を抜け、山門前で左折して大神山神社への石畳の参道に入った。参道の中ほどで金門への道を採って河畔から大山北壁を仰いでから大神山神社への旧参道を採った。

 

 

〈大山寺第4駐車場から大山北壁を仰ぎ見る〉

〈三鈷峰を仰ぎながら大山寺参道を登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大山寺山門前〉

 

 

〈大神山神社の石畳の参道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈金門から大山北壁を見上げる〉

 

 

 

 

〈ヌスビトハギ(マメ科)〉

〈ウバユリ(ユリ科)〉

 

 

 8:53〜8:56 大神山神社

  権現造りの立派な大神山神社で山行の安全を祈願してから、神殿の右側に回り込んで神社の後背地にある老杉やブナの繁る森に入った。森に入って程ない二俣で道を左に採り下宝珠越へと続く谷間に入った。二俣から5分程で管理林道に出た。「下宝珠越・ユートピア登山口入口」の道標が出ていた。ここで20人程のガイド付きの若人のグループに逢い、暫し休憩の後そのグループを追ってブナを中心にした老木の繁る森の中の急坂を登って行った。道筋には盛りの頃は過ぎたヤマアジサイの花が多かったが、上る程に新鮮な花が多くなっていった。

 

 

〈大神山神社の社殿に続く石段〉

〈大神山神社の社殿〉

 

 

 

〈二俣:ここから下宝珠越への道を採った〉

〈下宝珠越への谷筋を登る〉

 

 

 

〈管理道出合の登山口入口で20名程のグループに出逢った〉

〈ヤマアジサイ(ユキノシタ科)がまだ美しく咲く谷間を行く〉

 

 

 9:35 下宝珠越

  下宝珠越で宝珠尾根に乗った。ここで先行のグループを抜き尾根筋の美しいブナの森の中を歩いて行った。また紅葉頃にも来てみたい、いつもながら気持ちの良い道であった。中宝珠越の手前の標高1,242メートルのピークから大山北壁や三鈷峰西壁を見上げると、大山の山中に来たことを実感出来た。一旦中宝珠越に下ってから、一転して険しくなる上宝珠への道に入った。ルンゼ状の長い急坂を抜けて行くと、今度は元谷側への大規模崩落地が待っていた。足元に注意をして宝珠尾根名物のこの難所を越えると上宝珠越はもう直ぐであった。

 

 

〈下宝珠越〉

〈ブナの繁る下宝珠越〉

 

 

 

〈ブナの美林が拡がる宝珠尾根を登り行く〉

〈アクシバ(ツツジ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ノリウツギ(ユキノシタ科)〉

 

 

〈三鈷峰西壁を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ホソバヤマハハコ(キク科)〉

 

 

 

〈ホタルブクロ(キキョウ科)〉

 

 

 

〈中宝珠越を通過〉

〈ヤマジノホトトギス(ユリ科)〉

 

 

 

〈宝珠尾根の難所のひとつの崩落地を越える〉

〈大山北壁を俯瞰する〉

 

 

11:04〜11:05 上宝珠越

  上宝珠越の狭い広場にはいつもながらに人だかりが出来ていた。ここまでの道で気になったことは、いつになく宝珠尾根を下ってくる早出組の登山者が多いことであった。上宝珠越に砂すべりは土砂の流出で危険との趣旨の掲示が出ていたので、沢山の人たちが来た尾根筋の道も帰路も採っているようであった。上宝珠越からユートピアへの巻き道に入って直ぐのところについ最近の崩落箇所があり、登山道が埋もれていた。登山者の多い時節であるので、倒木をも踏みしだいて新しい踏み跡が拓かれてはいたが、ここも7月15日の225ミリの豪雨の被害の一端であるようであった。下って来る人達と道を譲り合いながら巻き道を辿って、三鈷峰とユートピアを左右に指す標柱の立つ稜線上に出た。この辺りから一面お花畑が拡がる別天地であった。ここでは一息入れずにそのまま花の咲く稜線伝いに一気に三鈷峰のピークを目指すこととした。三鈷峰の山頂までのほぼ全ルート沿いにお花畑が展開する雲上ルートで、大山北壁などの眺望も開けて気宇壮大な別天地であった。

 

 

〈上宝珠越からはユートピアへの巻き道を行く〉

〈勝間ケルン〉

 

 

 

〈ヤマツツジ(ツツジ科)〉

〈シシウド(セリ科)〉

 

 

 

〈剣谷に咲くナンゴクキガイソウ(ゴマノハグサ科)〉

〈シモツケ(バラ科)〉

 

 

 

〈クサボタン(キンポウゲ科)〉

〈カラマツソウ(キンポウゲ科)〉

 

 

 

〈上宝珠越からの巻き道がユートピアの尾根に乗る〉

〈花々で彩られた三鈷峰への尾根筋を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈彩り鮮やかな三鈷峰への稜線のお花畑〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大山北壁をバックにして咲くシモツケ(バラ科)の群生〉

 

 

 

11:54〜12:30 三鈷峰(1,516m)

  この日の三鈷峰の山頂は登山者の姿が少なく、意外にも静かな世界であった。この日はグループや団体の登山者が多く、その殆どはユートピアへ直行して、三鈷峰まで足を延ばすグループが少なかったのかも知れない。静かで広々とした山頂でランチタイムを取った。最初の内は曇空ながら周囲360℃の大眺望が拡がってはいたが、食事を摂っている間に俄かに大山北壁やユートピアの尾根にガスが掛かり始めた。やはり山の天気は午後になると急変し易くなるようであった。 三鈷峰からの復路も稜線上の花々を楽しんだ。ユートピア分岐から尾根伝いにユートピア避難小屋を目指して登って行くといよいよお花畑のクライマックスとなった。お目当てのナンゴククガイソウは東谷の沢への斜面一面に青い穂状の花を立てていた。その青に対抗するのがピンクのシモツケソウも綺麗に咲き始めていた。避難小屋に近付いていくとそれらに加えてオオバギボウシの群生が拡がっていた。シモツケを除いた夏の花々は咲き始めてまだ間がない感じで、盛りまであと1週間ほどの咲き具合であった。避難小屋から象ヶ鼻に登って行く途中にも同じような花々の群生があった。振子山への支尾根や振子沢の斜面も殊の外美しかった。兎に角、ここは夏の花の楽園であった。

 

 

〈三鈷峰山頂〉

〈三鈷峰から望む大山北壁〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三鈷峰から見上げたユートピアの尾根〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈地獄谷から吹き上げる霧の柱〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈俄かにガスの巻かれ始めたユートピア〉

 

 

 

 

〈シモツケソウ(バラ科)〉

〈イワキンバイ(バラ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガスに巻かれ始めた北壁を背にお花畑が拡がる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマブキショウマ(バラ科)〉

 

 

 

〈ホソバシュロソウ(ユリ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ユートピアに咲くコオニユリ〈ユリ科〉〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ユートピアの斜面を彩るナンゴククガイソウの紫とシモツケソウのピンク〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈花々で彩られたユートピアを登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈一面のナンゴククガイソウ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈オオバギボウシの群生〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈矢筈ヶ山、甲ヶ山を背にして咲くナンゴククガイソウ〉

 

 

 

 

〈ユートピア小屋〉

〈イワアカバナ(アカバナ科)〉

 

 

 

〈イヨフウロ(フウロソウ科)〉

〈ユートピア小屋越しに三鈷峰を望む〉

 

 

 

〈ミヤマホツツジ(ツツジ科)〉

〈ダイモンジソウ(ユキノシタ科)〉

 

 

 

〈象ヶ鼻から大山主稜線を仰ぎ見る〉

〈ダイセンオトギリ(オトギリソウ科)〉

 

 

13:35〜13:37 振子沢源頭

  象ヶ鼻を越えて振子沢の源頭部の頭上に槍ヶ峰、天狗ヶ峰、剣ヶ峰などを望める小ピークまで登って行った。周囲はここでもオオバギボウシやヤマブキショウマ、それに加えてダイセンオトギリなどの花畑となっていた。山上の天気は下り坂のようで、稜線部に霧が立ち始めていた。下山はここからショートカットをすることとして、小砂すべりのルートを採って勝間ケルンから上宝珠越へと下った。 小砂すべりも荒れ気味であった。上宝珠越からは尾根伝いに下山するか、通行が危険という砂すべりを採るかの選択肢があった。尾根コースを採る登山者も多かったが、必ずしも砂すべりコースは通行禁止ではないようであったので、砂すべりコースを採って下ることとした。砂すべりコースを覆っていた土砂が流出してしまって、上から俯瞰した砂すべりの斜面は穴ぼこまみれで荒れ果てた感じであった。例年であれば、土砂の下に埋もれている積雪の塊が露出して不気味な感じであった。頭上の尾根筋からの落石があるようで身構えなくてはならない雰囲気であった。落石に注意しながら何とか荒れた砂すべりを滑って下っていったが、途中断崖状にえぐれた箇所があり、その先は荒れ果てた谷筋で驚くこと頻りであった。河原も大きな岩や土砂で埋もれており、かつての踏み跡も殆ど消えていた。河原の歩き易いところを選んで下流へと下って行った。

 

 

〈ガス湧く大山主稜線、槍尾根を望む〉

〈振子沢の源頭からユートピア、三鈷峰を振り返る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈砂礫地に咲くヤマオダマキ(キンポウゲ科)〉

 

 

 

〈上宝珠越から砂すべりへの道を採る〉

〈上宝珠越にあった注意書〉

 

 

 

〈土砂が流出して荒れた砂すべりを俯瞰する〉

〈土砂に埋まっている筈の積雪の塊が露出していた!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈陥没して断崖状になった砂すべり〉

 

 

〈砂すべり最下部は完全に荒れ果て状況〉

 

 

 

〈ガスに巻かれた大屏風岩、大山北壁を見上げる〉

〈元谷も岩や土砂に埋もれて荒廃していた〉

 

 

15:18〜15:23 元谷ケルン

  歩き辛い河原を下る途中の元谷ケルンで大休憩を取った。振り返ると大山北壁は完全に霧の中に隠されていた。元谷ケルンから下流部もかつての踏み跡は元も子もなくなっており、荒れた河原に出て歩き易いところをひたすら辿って行った。大堰堤の一つ上の堰堤では絶壁の上に出てしまったが、堰堤の上を左岸方向に辿って行くと何とか大堰堤に出る通路を見付けることが出来た。大堰堤で行者谷ルートを合わせて、夏山登山道で佐陀川の河畔に一旦下ってその渓流沿いの森の中を抜けて大神山神社へと歩いた。大神山神社からはひたすら参道を歩いて大山寺の街へと下って行った。

 

 

 

 

 

 

 

〈元谷ケルンからガスに巻かれた大山北壁を仰ぐ〉

 

 

 

 

〈岩や瓦礫に埋もれて踏み跡もはっきりしない元谷〉

〈元谷大堰堤沿いの登山道も荒れていた〉

 

 

 

〈元谷右岸の森を抜けて大神山神社へと向かう〉

〈大神山神社社殿から階段を下って山門へ〉

 

 

16:36 大山寺第4駐車場

  8時間半に近い山行を無事に終えて大山寺の駐車場に戻った。この日は体調が悪いなどということもなかったのに、平生比で1時間半ほども余分な時間を費やしていた。やはり、荒れた砂すべりやその下流部の河原歩きに余分な時間を費やしたせいであろう。身の安全、より早い下山の為なら、砂すべりを通過することは回避するのが妥当であるようであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大山寺第4駐車場か霧に隠れてしまった北壁方向を望む〉

 

 

 

〈大山寺集落へ下る大山寺参道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下山後は岸元温泉で汗を流した〉

 

 

 

〔山行所感〕

  大山ユートピアの夏のお花畑は期待通りに素晴らしいものであった。ナンゴククガイソウやシモツケソウは概して盛りまで1週間程早かった感はあったが、お花畑の規模、彩りとも文句の付けようがないものであった。今回の大山で初めて見た花はイワアカバナであった。地味な花で今までにも見ていたが、あまり意識しなかったのかも知れない。7月〜8月に咲く夏の花とのことである。この出合いは良い収穫であったと思う。砂すべりが予想以上に大変な状況になっていたのには驚いた。本文にも書いたが、今年のここの通行はお奨めしない。一方で、来年には見事に復活してくれることを願うばかりだ。

  

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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