馴染みの山を紅葉前線が通過中 皿ヶ嶺(1,278m)

愛媛県東温市

2013年11月1日(金)    門久単独

 

 

 

 

 

 

〈すっかり葉を落とした皿ヶ嶺山頂直下のツインのブナ〉

 

 

 

“秋の日は釣瓶落とし”とか!

朝広島を発って四国に渡った午後、天気も悪くなかったので半日を確保して皿ヶ嶺に向かった。

山域を紅葉前線が通過中で、既に稜線付近は葉を落としていると言う。

ならば北面の森を楽しもうと水の元から天狗の庭を経由して上林峠への道を採った。

午後の遅い出発に、果たして山域を周回出来るかどうかと気に懸けながらの山行となった。

 

《山行記録》

水の元13:38・・・・〈天狗の庭〉・・・・14:25林道跡出合・・・・14:48上林峠14:50・・・・15:14竜神平分岐・・・・15:28竜神平15:31・・・・15:57皿ヶ嶺(1,278m)16:04・・・・16:08皿ヶ嶺2等三角点・・・・16:17十字峠・・・・16:32引地山分れ16:34・・・・16:35丸太ベンチのテラス・・・・16:44直登道分岐・・・・16:55風穴16:57・・・・17:00上林森林公園広場17:03・・・・17:16水の元

〔総所要時間:3時間38分、休憩等:0時間19分、正味所要時間:3時間19分、歩行距離:7.2q、累積標高差:±745m〕  

 

 

13:38 水の元

  平日午後の水の元は一台分の駐車スペースをやっと確保出来たが、意外にもほぼ満杯の状態であった。身支度を整えている間にも、水汲みの車が2台やって来たほか、上林峠方面からグループの登山者が下山して来て俄かに賑やかになった。上林峠への道の入口付近はちょうど森林の伐採現場への道として使われておりキャタピラー痕が痛々しく路面を傷めていたが、10分も登って行くと山道となって安心して歩ける道となった。杉の植林地を抜けると天狗の庭と呼ばれている皿ヶ嶺北面断崖下のテラス状の森に入った。多様な樹々が繁茂した重厚な森が拡がり、静謐で濃い大気が支配するところである。雰囲気としては天上山の引き明けの森に似ているように思う。錦の森を期待していたが、紅葉前線はまだ断崖の途中を降下中のようで、森はまだ浅黄色を呈している程度であった。とは言えこの重厚な森の佇まいは居心地の良いところであった。この森を抜けてからは上林峠へと急いだ。断崖下の樹林は色付いてはいたが、鮮明な秋色を呈するほどではなかった。四国の標高1000メートル程度の地で、つい先日まで暑いくらいの天候であったことを思えば、過大な紅葉の期待は禁物と自らを説得した。

 

 

〈靄に霞むこの日の皿ヶ嶺〉

〈紅葉した水の元、水汲みと下山してきた人達で賑わう〉

 

 

 

〈名残りのハガクレツリフネ(ツリフネソウ科)

〈天狗の庭の入口のツチアケビ(ラン科)はまだ健在〉

 

 

 

〈午後の斜光の射す天狗の庭〉

〈背の高い多様な樹々が林立するのも魅力のひとつ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈森が錦色に染まるのはもう少し後か!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈重厚で静謐な森に濃い空気が漂う〉

 

 

 

 

〈ここは上林峠への道を採る〉

〈色付く北面断崖下の森〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈沢筋も秋色に染まり始めていた〉

 

 

 

14:48 上林峠

  上林峠まで登って来るとブナやミズナラなどに樹々は殆ど葉を落としてしまっていた。ここから引き返す手もあったが、まだ午後3時になっていなかったので更に竜神平まで脚を延ばすこととした。峠から長い階段道を昇って断崖上の尾根道に取り付いた。樹林の中にまだ西日が射し込む優しい道であった。丁字の三差路で尾根筋を離れて竜神平への道に入った。過半の葉が落ちた森を抜けて竜神平の平原に出ると、まだ西日は皿ヶ嶺の山頂部の上にあった。斜光に原っぱの枯れ尾花が白く輝いていた。

 

 

〈上林峠〉

〈上林峠で来し方を振り返る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈階段道の途中から東側の陣ヶ森(1,206.9m)を望む〉

 

 

 

〈上林峠からは長い階段道を登る〉

 

 

 

〈ベンチが設けられた尾根筋の登山道〉

〈尾根筋を離れて竜神平への道を採る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈良く手入れされた登山道を気持ち良く歩く〉

 

 

 

〈大半の葉を落とした森を抜ける〉

 

 

 

〈西に傾いた陽が眩しい竜神平〉

〈まだ花が残っていたリンドウ(リンドウ科)

 

 

15:28〜15:31 竜神平

  竜神平の山の根にある愛媛大学の竜神小屋はもう日陰になっていたが、原っぱはまだ陽光に照らされていた。これならまだ山頂に立ち寄る時間が辛うじてながらもあると判断してそちらに向かった。これが正解だったようで、畑野川ルートを左に見送ってから植林帯を抜けて山頂部直下の自然林に入ると、下生えを中心にまだ紅葉がかなり残っており山頂まで実に気持ち良く歩けた。樹間から石鎚山が見えればもっと良かったのかも知れないが、こちらは濃い靄の中に姿を隠していた。

 

 

〈愛媛大学の竜神小屋〉

〈すっかり葉を落としたブナの樹越しに竜神平を俯瞰する〉

 

 

 

〈秋色を残こした皿ヶ嶺東面の森〉

〈山頂近くになると森の樹々はすっかり葉を落としていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下生えの灌木が優しく登山者を迎えてくれたようである!〉

 

 

 

15:57〜16:04 皿ヶ嶺(1,278m)

  11月の午後4時の皿ヶ嶺の山頂には人影はなかった。それでも竜神平からここに来る間にズックを履いた単独行の男性と行き違った。山頂の気温は13℃ではあったが、まだ陽光の下で寒さを感じることはなかった。山頂からの眺望は、濃い靄に閉ざされて殆ど得ることが出来なった。日没時刻まであと1時間ほどであったので、猶予なく下山の途に就くこととした。下り行く程に植林地に射す日射しの角度は浅くなり、峠から小ピーク上へと歩を進めると低くなった陽光がピークの先から鋭く眼を射した。

 

 

〈午後遅い皿ヶ嶺山頂に登山者の姿はなかった〉

〈こんな新しい標識が立てられていた!〉

 

 

 

〈大川嶺も、天狗高原も、中津明神山も全て靄に隠されていた〉

〈下山の途に就く〉

 

 

 

〈秋の陽は随分と西に傾いたようだ!〉

〈十字峠〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈お気に入りのブナの古木もすっかり葉を落としていた〉

 

 

 

16:32〜16:34 引地山分れ

  引地山への分岐から北面の急坂に踏み入ると、陽は稜線の先となり日陰に突入することとなった。紅葉前線はこの北面の急斜面を降下中であったが、日射しを失うと斜面の色合いも急に沈んだものに変わってしまった。これからここ数日この辺りは美しく変化するのは間違いないであろう。無人の風穴を経由して上林森林公園の広場に出てみると車が一台停まっていた。車内に人の姿がなかったので、あるいは竜神平と山頂の間で行き違った方の車かも知れない。午後5時を過ぎて、水の元へと下る植林地の中は薄暗さを感じる程となった。

 

 

〈引地山分れ:風穴への道を採る〉

〈北面の急坂から樹林越しに引地山を望む〉

 

 

 

〈色付き始めた上林森林公園を俯瞰する〉

〈竜神平への正面道に合流〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈西日に染まる登山道沿いの自然林〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈風穴〉

 

 

〈風穴に咲くオタカラコウ(キク科)〉

 

 

 

〈上林森林公園広場〉

〈タカネハンショウズル(キンポウゲ科)はこんな姿に変化!〉

 

 

17:16 水の元

  ほぼ日没の時間に水の元の駐車場へと無事に下山した。駐車場に残っているのはわが愛車だけであった。身の回りを整理してから林道を上林集落に向け車で下っている間に、周りは足早に暗闇へと変わって行った。将に“秋の日は釣瓶落とし”であった。

 

 

〈夕陽に染まる稜線を仰ぎながら下山を急ぐ〉

〈日没の頃、水の元に無事下山!〉

 

 

〔山行所感〕

 1か月余振りの皿ヶ嶺であった。この日は、今までなかなかに果たせなかった紅葉の時節にこの山を訪ねることが出来てラッキーであった。南の温暖な地であるので目の覚めるような紅葉を期待はしていなかったが、急ぎ足で山域を周回して来ての想いは「まあ、こんなものか」と言ったところであった。今年は紅葉にとって当たり年ではないので、今回をもって皿ヶ嶺の紅葉の評価を固めようとは思わない。自然にも長いお付き合いが必要と思う次第。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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