西中国山地、雪の春山 恐羅漢山(1,346.4m)・台所原

広島県山県郡安芸太田町・島根県益田匹見町

2014年3月23日(日)    チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈雪崩のデブリで埋まった管理林道から夏焼けの丘を見上げる〉

 

 

 

今冬、雪の西中国山地を訪ねることが出来ないままであった。

春の足音が直ぐそこに聞こえ始めたこの段になって、やっと訪ねることとなった。

思えばスノシューを履くのも今シーズン初めてであった。

西中国山地は謂わば我々には本拠地の山域である。

そこを暫し離れていたことを反省しつつの山行でもあった。

 

《山行記録》

 牛小屋高原駐車場10:36・・・・10:38登山口・・・・10:41カヤバタゲレンデ・・・・10:51百本杉(スノーシュー装着)11:01・・・・11:28主稜線上11:32・・・・12:15恐羅漢山(1,346.4)(昼食)12:52・・・・13:30台所原平13:32・・・・14:30管理林道終点・・・・14:45早手のキビレ14:47・・・・15:02百本杉・・・・15:11カヤバタゲレンデ15:13・・・・15:16登山口15:17・・・・15:19牛小屋高原駐車場

〔総所要時間:4時間43分、昼食・休憩等:0時間58分、正味所要時間:3時間45分、歩行距離:7.5q、累積標高差:±702m

 

 

10:36 牛小屋高原駐車場

  この日は恐羅漢スキー場の最終営業日で牛小屋高原の駐車場は大混雑ではと危惧していたが、旧国設側のレストハウスだけで営業とのことで牛小屋高原側は数台の車が停まっているだけであった。朝方、自宅を出るのが遅くなって登山口を午前10時半過ぎのスタートとなった。カヤバタゲレンデまではスキーヤーの通行も多くよく踏まれたトレースがあった。カヤバタゲレンデを過ぎても、やや薄くはなったがはっきりしたトレースが続いており壺足で歩けた。百本杉から例年の通りに支尾根に乗ろうと考えて、その分岐でスノーシューを装着した。それまで辿って来たトレースは百本杉の先まで続いていたが、我々が乗った支尾根にはトレースはなかった。真新しいヴァージンスノーの尾根は、春らしく湿った雪がよく締まっていてラッセルの必要もなく楽に歩けた。支尾根の左右の山々などを眺めながら、百本杉から30分を要せずに主稜線上に上がることが出来た。新雪をラッセルしてここで1時間半を費やしたことがあったが、それとは全く別の世界であった。

 

 

〈牛小屋高原の恐羅漢山登山口〉

〈百本杉への雪原を行く〉

 

 

 

〈百本杉でスノーシューを装着した〉

〈百本杉からの支尾根は踏み跡なきヴァージンスノー〉

 

 

 

〈百本杉からの支尾根から砥石郷山を望む〉

〈恐羅漢スキー場のある立山尾根を望む〉

 

 

11:28〜11:32 主稜線上

  絶好の好天で、主稜線上からは中ノ甲の谷を挟んで中川山から天杉山へと延びる県境尾根がきれいに見えた。厳冬期には霧氷が美しい主稜線沿いのブナ林は、もうこの季節ゆえにそれらはなく広々とした雪の斜面となって拡がっていた。この広々とした感じが春らしくてまた良かった。主稜線上には前日のものと思われるトレースがあった。百本杉を越して延びていたトレースの延長部分であろうが、さて皆さんどこを通ってここまで来られたのか興味津々となった。登る程に厳冬期にはスノーモンスターとなる杉の巨木も、今は黒々とした並木といった感じであった。立山尾根分岐辺りまで上がって来ると、広々とした雪原となり、その先に恐羅漢山の山頂部が覗いていた。

 

 

〈主稜線から中川山〜天杉山の尾根筋を眺望する〉

〈広い稜線上はまだたっぷりの積雪〉

 

 

 

〈主稜線上には前日来のトレースが残っていた〉

〈内黒峠から十方山へと繋がる尾根を左手に眺める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈振り返れば聖山、砥石郷山を望む眺望が拡がる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈豊かなブナの森を登り行く〉

 

 

 

 

〈黒々とした春の杉の並木〉

〈春の足音が聞こえる・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈恐羅漢山々頂直下の雪原〉

 

 

 

12:15〜12:52 恐羅漢山(1,346.4m)

  恐羅漢山の山頂には8人の若きボーダーが揃って滑降の準備していたほか、2組4名の登山者の姿があったが、皆さん我々が昼食を摂っている間に早々に下って行かれた。大した風もなく、春らしい絶好の好天で、気持ち良くランチタイムを過ごした。食後は、台所原に向けて下ることとした。この西側斜面には一切のトレースがなかった。この日はGPSはザックの中に入れて、下りは地形図と磁石だけで下ってみた。どこでも自由に歩ける斜面であるが、この方がより真剣に地形の変化や周囲の景色などの確認出来たように思えた。事後にGPS軌跡を見ると、思っていたより西に寄ったところを歩いていたようであった。これまた楽し・・・・!といったところ。

 

 

〈恐羅漢山々頂〉

〈山頂で遭遇した若きボーダーのグループ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂からの北方の眺望〉

 

 

 

 

〈丸子の頭〜三ツ倉〜十方山と続く尾根筋〉

〈旧羅漢山〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈恐羅漢山から台所原へと下った〉

 

 

           〈素晴らしいブナの森を下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下る程に広々とした緩斜面が拡がる〉

 

 

〈ブナの高みに熊棚を見付けた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈深い雪ながらも根明けが始まっていた〉

 

 

 

13:30〜13:32 台所原平

  最後は強引に台所原の緩斜面を回り込んで台所原平へ直接出た。広い広場には登山者のトレースはなかった。その代わりという訳ではなかろうが、見たくないトレースが一筋広場の新雪の上に延びていた。ほぼ毎年この季節に目にする熊の足跡に今年も会えたようであった。ここでの長居は無用であったので、早々に管理林道に入って早手のキビレ経由で帰路に就くこととした。長い管理林道にもトレースはなかった。ここの雪もよく締まっていたのでラッセルの必要はなかったが、ただ雪崩のデブリで埋まってしまった箇所が多く、デブリの中を巻いて通り過ぎるのに時間を要したようであった。例年はせいぜい2〜3箇所が埋まっているだけであるが、今回はいたる所が埋まっており驚いた。管理林道終点から早手のキビレへの上りもトレースはなく、テープを追いながらダイレクトに峠へと登ったが、締まった雪面を楽々と歩けた。その途中で、スッパリと切られた蔓があったが、その切り口が痛々しかった。かつて信州の山で、広島の山岳関係者が来ると蔓が切られてしまうという苦言を頂いたことがあった。蔓も自然界の一員、大切にしてやるのが肝要ということであった。

 

 

〈台所原平の広場に出た!〉

〈この緩斜面を下って来た!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈爪の痕も生々しい新鮮な足跡であった〉

 

 

 

〈台所原平に延びていた熊の足跡〉

 

 

 

〈管理林道を早手のキビレへと向かう〉

〈雪崩のデブリで埋まった管理林道〉

 

 

 

〈ヴァージンスノーに覆われた管理林道〉

〈天杉山から聖山へと続く尾根〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈春の雪山〉

 

 

 

 

〈積雪の多い今冬は多くの所に雪崩痕が残っていた〉

〈管理林道終点から早手のキビレへの上り口〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈早手のキビレ直下を登り行く〉

 

 

 

〈切断された蔓の切り口が痛々しい〉

 

 

14:45〜14:47 早手のキビレ

  早手のキビレからは昨年下った百本杉近くに下る支尾根を下ることとした。この支尾根には主稜線から続くトレースがあった。支尾根を下り始めると直ぐにそのトレースは東側の浅い谷筋に下って行っていた。このトレースが多くの登山者が牛小屋高原から恐羅漢山まで辿ったものであった。我々は、トレースのなくなった支尾根を更に下って行った。この支尾根は下部に行く程に尾根筋が曖昧となって、百本杉に直接下るには適当なところで右側から下ってくる別の支尾根に乗り直さねばならないが、この日は急峻になった細い尾根筋を真っ直ぐに下っていってみた。大した難儀に会うこともなく、百本松のやや先の登山道に出ることが出来た。登山道のトレースに出れば、もう淡々と登山口に向けてそこを歩くのみであった。

 

 

〈早手のキビレの道標〉

〈早手のキビレから百本杉方向へと下る小尾根を下った〉

 

 

 

〈根明けする雪原を下る〉

〈緩斜面となると百本杉はもう直ぐ〉

 

 

 

〈百本杉〉

〈分厚い雪で覆われた橋で渓流を渡る〉

 

 

15:19 牛小屋高原駐車場

  午後のカヤバタゲレンデには大勢のスキーヤーの姿があった。次から次へとリフトに乗客がある場面などあまり見たことがなかった。最終営業日に名残を残すかのように滑るスキーヤーが多いということであろうか。そこから指呼の間にある牛小屋高原駐車に戻ってみると、残る車は我が愛車を含めて2台だけであった。そのうちの1台が早々に帰って行ったので、残った我々が最後の一台になってしまった。

 

 

〈最終営業日で賑わうカヤバタゲレンデ〉

〈牛小屋高原へ下山〉

 

 

〔山行所感〕

  やっと今年も歩くことが出来た冬の西中国山地の盟主であった。恐羅漢山はやはり台所原と一緒でないと醍醐味がない。遅きには失したものの、今年のこの山域での驚きは、管理林道が雪崩のデブリに埋められた所が多かったこと。それだけ、雪が多かったということであろう。雪がよく締まっていて、歩いていて新鮮で楽しい道でもあった。やはり冬にもこの山域を忘れてはいけないということを肝に銘じた一日でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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