雪解けの大山の沢を歩く  伯耆大山一ノ沢・二ノ沢

鳥取県西伯郡大山町

2014年5月16日(金)   チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈二ノ沢から大山南壁を仰ぐ〉

 

 

 

昨年5月25日に伯耆大山南壁下に深く刻まれた沢を歩いて

雪解け後の景観の美しさと美しい花々に感動した。

今年もその季節が戻ってきたので、花々を見るにはちょっと早めの方が良かろうと

昨年より9日早いこの日に一ノ沢と二ノ沢を歩いてきた。

 

《山行記録》

一ノ沢駐車場7:20・・・・7:24通行止め鎖・・・・7:29一ノ沢出合・・・・7:30治山用道路に復帰・・・・8:11道路が崩落した沢8:15・・・・8:21一ノ沢源頭部・・・・8:33砂防堰堤右岸を巻く8:56・・・・一ノ沢枝沢源頭部・・・・10:03乗越・・・・10:13二ノ沢左俣源頭・・・・10:28乗越・・・・10:38二俣・・・・11:05二ノ沢右俣ゴルジュ11:30・・・・11:48二俣・・・・11:58治山用道路出合・・・・12:01昼食12:34・・・・13:03大山環状道路出合・・・・13:17一ノ沢駐車場  (8,135)

〔総所要時間:5時間57分、昼食・休憩等:1時間49分、正味所要時間:4時間08分、歩行距離:6.7q、累積標高差:±825m

 

 7:20 一ノ沢駐車場

  前夜下山キャンプ場まで車で来て車中泊。夜明けと共に起きて、朝食・身支度を済ませてから大山環状道路の一ノ沢駐車場へと車を走らせ、治山用の道路を辿って山上へと向かった。大工事中であった一ノ沢であるが、今はその工事も完成したのか工事用の車両も人影もなかった。ちょっと覗いた一ノ沢は綺麗に整備されて輝いているかのようであった。新緑で包まれた治山用道路を花々を眺めながら快調に登って行った。約40分で森林限界を越えて、崩落が激しい稜線下の急傾斜地に出た。たけのこ岩の直下の崩落を続ける沢が治山用道路を押し流していた。ここは上流部の瓦礫の中を恐々と渡った。なお続く灌木で覆わた治山用道路を辿ると程なく一ノ沢の源頭部へと飛び出した。

 

 

〈一ノ沢治山用道路入口〉

〈群れて咲くタチツボスミレ〉

 

 

 

〈工事も完成したような一ノ沢〉

〈一ノ沢右岸沿いの治山用道路を登る〉

 

 

 

〈ミヤマキケマン〉

〈ダイセンミツバツツジ〉

 

 

 

〈オオカメノキ(別名:ムシカリ)〉

〈路傍に林立するフキノトウ〉

 

 

 

〈森林限界を過ぎると南壁の険しい顔が見え始めた〉

〈険しい斜面を巻いて治山用道路が続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガレ場で半分だけ花開いたダイセンキスミレ〉

 

 

 

〈この崩落地では道路が寸断されていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈まだ雪渓の残る一ノ沢の上流部〉

 

 

 

 8:21 一ノ沢源頭部

  たけのこ岩の下に拡がる一ノ沢の源頭部は広大なザレ場で無機質な灰色の世界でもあった。崩落の激しい南壁の直下であるので、今回はヘルメットを被っての山行とした。この沢の左岸の下部から枝沢が東側の上流部へと延びており、先に進むにはその沢を遡って行かねばならない。とは言え枝沢の入口には雪渓が残り、高い砂防堰堤が設置されていた。ここは堰堤下を右岸の灌木帯に這い上がって越えることとした。灌木帯に入ると、林床はミニ花園といった感じで、サンカヨウやエンレイソウが咲いていた。花を追って灌木帯の奥まで入って行ったので、抜け出すのに苦労することとなった。枝沢の上部に出ると、草付きの斜面とザレの沢が拡がっており、背後は崩落が激しい南壁がたけのこ岩の東側に続いていた。この枝沢の左岸はブッシュで覆われた小尾根となっており、次の二ノ沢に行くにはここを越えなければならなかった。

 

 

〈一ノ沢の源頭部を望む地点に出た〉

〈ザレた一ノ沢左岸から枝沢が上に延びている〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈無機質な一ノ沢源頭部を見上げる〉

 

 

 

 

〈砂防堰堤が築かれた枝沢は右岸を巻いて登った〉

〈枝沢の雪渓が下流の急傾斜面へと下っていた〉

 

 

 

〈枝沢右岸はミニ花園で、サンカヨウが咲き始めていた〉

〈エンレイソウ〉

 

 

 

〈枝沢の源頭部を見上げる〉

〈崩落続く源頭部〉

 

 

 

〈新緑に彩られた沢には雪渓が残る〉

〈イワカガミ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈一ノ沢枝沢の源頭〉

 

 

 

〈崩落の爪痕が痛々しい〉

 

 

 

〈一ノ沢を後にしてこのブッシュを乗り越す〉

〈一ノ沢左岸のブッシュを乗り越して二ノ沢へと下る〉

 

 

10:13 二ノ沢左俣源頭

  一ノ沢枝沢からの小尾根は踏み跡が見付かって意外に楽に越えることが出来た。出たところは二ノ沢左俣の源頭部で、驚いたことには全面雪渓に覆われていた。緩やかに下る沢で、雪が柔らかくなっていたのでアイゼンを履く必要はなかった。この時期にこれほど残雪が残っているということは、今冬の雪が多かったということであろう。昨年は山菜が繁り、枝沢にはサンカヨウの大花園が拡がっていたが、今年はそこもまだ雪の下であった。左俣から二俣へ乗り越してから二ノ沢右俣を遡ってこの日の見所のひとつの右俣ゴルジュを目指した。

 

 

〈二ノ沢左俣の源頭部に出た〉

〈二ノ沢源頭部の下流側を俯瞰する〉

 

 

 

〈昨年サンカヨウの大群落が見られた枝沢は厚い雪の中〉

〈雪渓の縁に咲くフキノトウ〉

 

 

 

〈二ノ沢左俣から右俣に乗り越す登山道にイワカガミが咲く〉

〈砂防堰堤が幾重にも築かれた右俣に出た〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈アイゼンを履いて二ノ沢右俣を登って行く〉

 

 

 

11:05〜11:30 二ノ沢右俣ゴルジュ

  二ノ沢右俣の上部には幾重にも砂防堰堤が築かれているので、それを巻きながら遡行して行った。斜面の斜度が増し、残雪が多くなって行った。最後の堰堤を越えると目の先に右俣ゴルジュが姿を現した。岩の門の間には氷の小山が出来ており、その上を土砂が覆っているようであった。ゴルジュまで雪渓が続いておりその上を歩いて行けるようであったので、斜度も厳しくなってきていたこともあってアイゼンを履いて進むこととした。氷の小山を越えてゴルジュの中まで行こうと思っていたが、中に入ろうとすると最高峰の剣が峰の方向から氷の交じった土砂が崩落し続けており、乾いた音が響き渡っていたので、それは止めて早々にゴルジュを離れることとした。

 

 

 

 

 

 

 

〈最後の堰堤を回り込むと頭上に右俣ゴルジュが姿を現した〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ゴルジュ内部へのアプローチ開始!〉

 

 

 

 

〈右岸の岩壁の下を抜けてゴルジュの中へ入れそう!〉

〈左岸の剣ケ峰方面から乾いた音を立てて落石が続いていた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ゴルジュの奥にも雪渓が続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ゴルジュから撤退して暫し振り返る〉

 

 

 

11:48 二俣

  迫力のある右俣ゴルジュを後に左俣との分岐の二俣まで下った。二俣からの下流部も暫く砂防堰堤が連続する難所であるので、左岸の灌木帯に入った。ここには薄いながらも踏み跡があり、さほどの苦労もなく下って行けた。二俣から約10分で治山用の管理道に出合った。後はその管理道を下るだけなので、木陰を探してランチタイムとした。気持ちの良い風に吹かれながら昼食を楽しんだ。二ノ沢の改修工事も無事に終わったようで、沢の土砂も綺麗に整備され、管理道路も気持ち良く歩けた。

 

 

〈二俣への下山途中に二ノ沢右俣を振り返る〉

〈二俣から二ノ沢左俣を仰ぎ見〉

 

 

 

〈二ノ沢沿いのブッシュの中に咲くヤマザクラ〉

〈タムシバも花も満開〉

 

 

 

〈二ノ沢治山用道路に出て南壁を振り返る〉

〈新緑のブナの緑陰でランチタイム〉

 

 

 

〈長い工事が終わった二ノ沢〉

〈好天の下、快調に治山用道路を下る〉

 

 

13:17 一ノ沢駐車場

  二ノ沢の治山用道路を歩くこと約30分で大山環状道路に出て、そこから車道沿いに15分足らずの歩行で出発点の一ノ沢駐車場へと戻った。環状道路の一ノ沢口から見上げたたけのこ岩へと続く尾根は登攀意欲を刺激するものであった。広島への帰路に就く前に鍵掛峠と御机の集落に寄って大山の南壁を眺めた。

 

 

〈大山環状道路を一ノ沢駐車場へと歩く〉

〈環状道路の一ノ沢からたけのこ岩へと続く尾根を見上げる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈下山後に鍵掛峠から大山南壁を眺める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈御机集落から大山南壁を遠望する〉

 

 

 

〔山行所感〕

  景観と花々を求めての初夏の伯耆大山の南壁下を巡る山行は、まだ冬と春との季節の狭間を彷徨うようで緊張と興奮に満ちたものであった。この圧倒的な自然の中では人間は健気に自然の摂理に則った行動をとって楽しむこととなる。そしてその自然が差し出す甘露は季節の移ろいの中でまた人間を酔わせるのだ。楽しい大自然の中での一日であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

 

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