シロヤシオ咲く四国の高嶺へ  手箱山(1,806.2m)・筒上山(1,859.3m)

高知県吾川郡いの町・愛媛県上浮穴郡久万高原町

2014年5月29日(木)   N川さん+門久

 

 

 

 

 

 

〈筒上山のシロヤシオの白き森〉

 

 

 

「シロヤシオが大爆発していますよ、行ってみませんか」とのお誘いに、

N川さんと四国・石鎚山系の手箱山・筒上山を周回してきました。

一週間前にも名野川登山口からの同ルートを歩いているN川さん、

アケボノツツジ、石楠花、シロヤシオと数あるこの季節の花木の中でも

今回は完全にシロヤシオに照準を当てておられるご様子。

四国の高嶺の花々との出会いに心躍らせての山行でした。

 

《山行記録》

名野川登山口7:30・・・・7:34渡渉・・・・7:46渡渉・・・・8:37大杉(ハグ樹)8:47・・・・9:32石楠花9:42・・・・9:43同左9:48・・・・10:04同左10:08・・・・10:14崖上10:22・・・・11:18登山道出合・・・・11:52手箱山(1,806.2)12:32・・・・13:19手箱越13:21・・・・13:48筒上山(1,859.3)13:50・・・・14:05ヒカゲツツジ14:13・・・・14:35シロヤシオ14:43・・・・14:46同左14:53・・・・14:56同左15:07・・・・15:08同左15:10・・・・15:12巻き道出合・・・・15:29名野川分岐・・・・15:34シロヤシオ15:37・・・・15:40同左15:54・・・・16:52渡渉・・・・16:57朽ちた木橋・・・・16:59名野川登山口

〔総所要時間:9時間29分、昼食・休憩等:2時間14分、正味所要時間::7時間15分、歩行距離:10.5q、累積標高差:±1,378m〕

 

 7:30 名野川登山口

  登山口は高知県いの町の名野川。国道194号線の長沢から県道40号線で約50分、長沢ダムを越えてよさこい峠へ向かう山深いところである。カーブミラーのあるヘアピンカーブの路側の膨らみに車を停めて登山支度をしていると、一台の車がやってきて一段高い上段に車を停めて単独の男性登山者が早々と筒上山東尾根ルートの登山口から入山して行った。上段にはもう一台先客の車も見えた。我々が登るのは別ルートの手箱山北尾根ルートで、登山地図には「熟達者コース」と記されている。

 

車を停めたヘアピンカーブから10メートルほど下流側に下ったところから名野川の渓流に下って行き、直ぐにその流れを渡った。直ぐ上流側には落ちた吊り橋の残骸が架かっていた。渡って直ぐに左手の渓流に沿った踏み跡に入った。深い崖に架けられた木道が朽ちて今にも雪崩れ落ちそうであったが、恐々そこを通過した。それから2度の渡渉を重ねて、やっと手箱山北尾根の入口に取り付くことが出来た。最後の渡渉点から踏み跡が山中に続いているが、直ぐに二又の分岐があった。左手の道の方がよく踏まれている感じであったが、ここは右の道を採るのが正解で、分岐にある切株の上にケルンが積まれていたのでそれが目印となろう。そこから北尾根への本格的な上りが始まった。樹木に包まれた急な尾根筋にジグザグを切りながらやや荒れた登山道が続いていた。

 

 

〈名野川登山口〉

〈落ちた吊り橋の下を渡渉する〉

 

 

 

〈朽ちて落ちそうな木道を行く〉

〈二つ目の渡渉点〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈三度目の渡渉の後で手箱山北尾根に乗る

 

 

         〈北尾根に乗ってひたすら登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈人跡薄い荒れ気味の道である

 

 

         〈葉をたっぷりと付けたブナの樹〉

 

 

 8:37〜8:47 大杉(合体木)

  登山口から1時間程登ったところに一本の大きな杉の樹があった。特色は根元付近で落葉樹と合体していることであった。ここで大休憩を取った。その周りは見事な石楠花の群生地であったが、つい一週間前には残っていたという花は姿を消していた。そこから上の沿道には石楠花の樹が続いた。登る程に登山道が散った花弁でピンクに染まり始めた。満開時にはさぞ見事であったことであろうと想像出来た。登り続けて標高が1400メートルを超えてくると、見事に咲いた石楠花の花を見ることが出来るようになってきた。それと共に、地形も険しさを増してきて断崖の上を行く所が多くなっていた。断崖の壁に架けられた木橋が各所で朽ちかけておりスリリングが登攀となっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈大杉の周囲は花の終わった石楠花の群生地〉

 

 

 

〈名物の大杉の合併樹〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈盛りを過ぎて花を落とした石楠花

 

 

      〈登山道には落ちた花弁が散らばる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

標高1400mを超えるとまだ石楠花の花が残っていた

 

 

 

〈手箱山の奥深くに咲く石楠花〉

 

 

 

〈まだ十分に観賞に耐え得る咲きっぷりだ!〉

〈ミツバツツジの花越しにまだ遠い稜線部を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈岩黒山をバックに咲く石楠花〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈稜線部を埋めるように咲く石楠花〉

 

 

 

10:14 崖上

  大杉から1時間半で、谷筋の湿っぽい崖の左岸を登っていた。そこを登り切ると涸れた渓流があり、その傍には小さいながらもお花畑がありエンレンソウやミヤマカタバミの花が咲き、バイケイソウの葉が繁っていた。崖の上の岩場には見事な石楠花の花が見えた。お花畑を過ぎると俄かに笹原となり、そこまで続いていた踏み跡が消えていた。この先は地図読みをしながらトラバース気味に薮を漕いで行って大瀧から上がってくる登山道に出るという。この日は現在地の標高をやや高めに読んで、想定ルートより高い地点を進んだことから、1時間近いササ漕ぎの末にやっと登山道に出合うことが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈谷筋の湿っぽい崖の脇を登る〉

〈乾いた谷筋の周りに狭いお花畑があった〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈標高1500mの険しい環境に見事に咲く!〉

 

 

 

〈崖の周囲の岩場を飾る石楠花〉

 

 

 

〈ミヤマカタバミ〉

〈エンレイソウ〉

 

 

 

〈踏み跡も消えて、ササを漕いで進む〉

〈長いササ漕ぎのトラバースが続く〉

 

 

11:18 登山道出合

  本来登山道に出合うのは氷室跡という標高1600メートル程の地点であったのだが、我々は高めにトラバースしてそれよりも70メートルも高い地点に出たようであった。出合い地点に見事なミツバツツジが咲き、西方向を見るともう手箱山の山頂付近を仰ぎ見ることが出来る地点であった。四国の山らしい笹で覆われた尾根を眺めながら手箱山に向けて登って行った。稜線上に聳える岩のゲートを抜けると稜線部に出て、ひと歩きすると山頂であった。その山頂直下で、我々と反対方向で周回する単独行の男性登山者にお会いした。山中で出会ったこの日最初の登山者であった。

 

 

〈登山道に出合った所に見事なミツバツツジが咲いていた〉

〈手箱山の山頂を仰ぎながら登り行く〉

 

 

 

〈路傍に咲くシコクスミレ〉

〈手箱山々頂は岩ゲートの直ぐ先〉

 

 

 

〈手箱山北尾根の最上部〉

〈南側の深い谷〉

 

 

11:52〜12:32 手箱山(1,806.2m)

  名野川登山口から4時間半弱を要して手箱山の山頂に到達した。北尾根の後半に咲いていた石楠花の撮影に長い時間を取ったことが響いたのであろう。思っていたより沢山の花がまだ咲いており楽しい限りであった。手箱山々頂には3人グループの登山者の姿があった。昼食を終えたばかりのようで、記念撮影をして正午過ぎには土小屋に向けて去って行かれた。我々もゆっくりと昼食を摂ってから、次の目標の筒上山に向けて出発した。手箱越までの稜線上の登山道沿いには、雪解け直後の春に咲く花々やアケボノツツジの姿も多く、斜面のあちこちに咲く石楠花の姿と共に華やかな世界を垣間見させてもらった。手箱越から修験道場の脇を通りぬけて筒上山への懸崖を登った。修験者たちが登る道であるが、不思議なるかないつ歩いてもこの道は険しいけれども楽しい。この日は眠気を感じながらの登攀であったのだが・・・・。

 

 

〈手箱山々頂〉

〈山頂広場に咲いていたシロヤシオとミツバツツジ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈手箱山南面の懸崖に咲くシロヤシオとミツバツツジ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈手箱山の稜線に咲くアケボノツツジ

 

 

   〈筒上山を望む懸崖に咲くアケボノツツジ〉

 

 

 

〈手箱乗越へと下る巻き道を行く〉

〈シロバナエンレイソウ〉

 

 

 

〈コヨウラクツツジ〉

〈ワチガイソウ

 

 

 

 

 

 

 

 

〈筒上山、右肩に黄砂に霞む石鎚山が覗く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈手箱乗越から筒上山を仰ぐ〉

〈筒上山への鎖場を登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈手箱山を振り返る〉

 

 

 

13:48〜13:50 筒上山(1,859.3m)

  筒上山の山頂で大山祇神社に参拝し、稜線ルートを北へと進んだ。稜線上からは石鎚山を始め周囲360度の大眺望であった。稜線上の各所にまだ綺麗なアケボノツツジが咲いており、石鎚山や岩黒山を借景にして写真を撮った。稜線を辿る登山道が土小屋・岩黒山方面からやって来るトラバース道に合流する少し手前から俄かにシロヤシオが現れた。進む程に劇的にその数が増えて行って、稜線上は完全に白き花に包まれていた。口から出るのは感嘆詞だけ。もう一切前に進めない程の興奮の中で写真を撮っていた。圧倒的な白の世界、ピンクのミツバツツジや新緑とのコラボにまた感嘆詞を捧げることになった。何とかトラバース道との合流点まで下ったが、そのトラバース道にもシロヤシオが待っていた。

 

 

〈筒上山々頂にある大山祇神社の祠〉

〈祠の直ぐ背後に三角点が建つ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈筒上山々頂付近から石鎚山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈岩黒山を背景にして咲くアケボノツツジ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈石鎚山を望む斜面で満開のアケボノツツジ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈筒上山尾根ルートから望む岩黒山〉

 

 

 

〈アケボノツツジとヒカゲツツジのコラボ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈筒上山尾根ルートにシロヤシオが出現〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈シロヤシオの花弁をアップしてみた!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈シロヤシオ、ミツバツツジ、新緑のコラボ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈シロヤシオと樅のコラボ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈尾根筋をあくまでも白く染める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈石鎚山も見てござるかな!?〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈白い森の迫力に言葉も出ない!〉

 

 

 

 

〈土小屋からのトラバース道に合流する〉

〈トラバース道の頭上もシロヤシオが覆う〉

 

 

15:29 名野川分岐

  トラーバス道を少し手箱越方面に引き返していると名野川登山口へと下る登山道が分岐している。登山道は筒上山の東尾根を辿って下っている。このルート上部のシロヤシオがまた圧巻であった。白き世界のクライマックスがそこにあった。森のどこまでもが白色で貫かれている世界。白い迷宮に迷い込んだような世界。感嘆詞、我を忘れてカメラのシャッターを切る音。メインのカメラが電池切れで撮影不能に陥り、慣れないスマホのカメラで撮ってみたが、雰囲気の一端は掴めている感じか!?自然とは不思議なもので、この筒上山東尾根ルートを更に下って行くと、もう一本もシロヤシオの樹は現れてこなかった。代わって、ここにも石楠花の群落が続いていた。

 

 

 

 

 

 

 

〈名野川分岐からの筒上山東尾根を覆うシロヤシオ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈白き迷宮に迷い込んだかのような幻想を感じる瞬間!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈筒上山東尾根の上部のシロヤシオが何よりも圧巻!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈どこまでも白い森が続いている・・・〉

 

 

 

16:59 名野川登山口

  筒上山東尾根ルートの最終盤は渡渉と危うい木橋を渡って名野川登山口へ出ることが出来た。険しいルートではあったが、9時間半にも及ぶ山行の殆どは花々との戯れの時間であったような気もする山旅であった。下山後、国道194線沿いの道の駅の木の香温泉で一日の汗を流した。

 

 

 

 

 

 

 

筒上山東尾根の樹間から瓶ヶ森、西黒森を仰ぐ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈こんな特徴ある樹もあった

 

 

          〈名野川登山口にゴール・イン〉

 

 

〔山行所感〕

  四国の山は高く、谷は深い。今回はその谷底から山頂まで標高差900余メートルの周回ルートを辿る初夏の花々を訪ねての山旅であった。石楠花、アケボノツツジ、シロヤシオ。どれを採っても、それぞれに夢中になれる花である。それらが矢継ぎ早に現れた山域ゆえに、常時興奮状態にあったとも言えようか。とは言え、クライマックスはやはり時期に合ったシロヤシオであったろうか。あの圧倒的に白い世界は忘れることはないであろう。またそれぞれの花は、きっとまた会いたくなる花であることは間違いないと思う。お誘い頂き、案内して頂いたN川さん、大変有難うございました。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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