| なんとなく読書週間か? 2004年1月10日(土) |
 |
橋本紡「バトルシップガール」 銀河連邦の最新鋭艦ナツミは慣熟航行中見習いクルーを乗せたまま連邦と対立する帝国のど真ん中にワープしてしまう。 さらに人格付与艦であるナツミは偶然乗り合わせた高校生の主人公に恋してしまい、彼の言うことしか聞かなくなってしまう。クルーは緊急措置として彼を艦長とし、帝国領からの脱出を目指す。 ってな話。この設定、ナデシコやヴァンドレッドにかなり近いモノがある。ダイジェストでそれを見ているような感じになる小説です。 主人公の行動が激しく訳がわからない。いいやつなのか、いい加減なのか、場面ごとに変わりすぎ。突然命を賭けたりする、読者を置いてきぼり。後はまあ、普通かな。
谷川流「学校を出よう!」 超能力者ばかりが押し込まれた山奥の学校、第三EMP学園、主人公は超能力をもっているわけでも無いが、この学校に通っている。 彼には幼い頃に死んだ妹の幽霊が取り憑いていた。 そんな彼が学園で巻き込まれる騒ぎを書いた小説。 って書くとどたばたコメディーを想像するが全然違う。 超能力者の存在意義や、幽霊となった妹の秘密、選択を迫られる主人公。 って感じで結構まじめな内容になっている。文体も硬く情景描写や設定解説、登場人物の語りなどが大量に挿入され、中盤あたり退屈になる。 終盤は急展開だが、結局は登場人物達の討論が繰り広げられて終わる。全体的に文章は多いのだがストーリーと関係ないことが多く。無駄な文章を読まされている様な気分になる。そんな感じ。
榊一郎「まじしゃんず・あかでみい」 主人公は世界から隠れて密かに存在している魔法使い、その候補生の1人。 彼が魔術学園の試験で呼び出してしまったのは、神か悪魔かと言うほど超強力な魔力を持った美少女だった。 彼女は召還者である主人公になつき、従姉の鈴穂と大バトル。 ってな話。 伏線を張りまくって次巻に続くって感じ。とがった耳の褐色の肌の少女が、眼鏡で人見知りが激しく声を失ってる少女と主人公を巡ってバトル、って展開が好きなら読むがいい。 それ以外の要素はないに等しいぞ。伏線のこれからの展開次第ではどうなるか全然予想できないけど、キャラクター重視の小説なんで読み手を激しく選ぶだろう。ストーリーはキャラクター説明や世界観の説明にかなりページを取られてるんで、あんまり展開しないね。
新井輝「ルーンウルフは逃がさない!」 世界を司る13の紋章。その紋章に守護された13の国。その代償として紋章を失った国は文字通り世界から消滅することとなる。 強力であるが故、制御が難しく時に紋章は神殿を抜け出してしまう。 それを回収するのが「ルーンチェイサー」。 さまよい出た紋章は女性の体に取り憑き、隠れてしまう。そのために彼らには「脱がしのライセンス」が与えられる。 ってな感じのお色気ファンタジー小説。 ただのお色気小説かと思いきや、主人公がまじめで純情好青年なため、はちゃめちゃな展開にならず、ちゃんとしたストーリーになっている。 紋章回収に向かったチェイサーが3人も行方不明となり、最強であるが騒動も最大な「ルーンウルフ」こと主人公に回収命令が下る。 ところが、目星をつけた人物達に紋章は存在せず、彼は罠にかかることになる。 ってなストーリー。まあ先が読める展開だし、目新しい所はあまりない。世界観や展開には途中戸惑うことも多いが主人公がいいやつなんで結構許せてしまう。 世界や紋章の謎なんかの伏線は張られたんで続きが気になるんなら読めば?
高橋弥七郎「灼眼のシャナ」 新学期が始まったばかりの高校生の主人公。その彼の日常は突然終焉を迎える。 突然赤く染まる世界。そしておぞましい異形の存在の登場。 自分以外の人間は時が静止し、胸に宿る炎を怪物達に奪われていく。そして彼もまた怪物達によって命を奪われる…。 しかし、次の瞬間怪物達を葬りさる少女。彼女こそ、人々の「存在」のエネルギーを糧とする「紅世の徒」と呼ばれる存在を狩る「フレイムヘイズ」だった。 「紅世の徒」に存在のエネルギーを食われたモノは文字通り存在そのものを失ってしまう。「もともといなかった」ことになってしまう。 ただし、食われた人は彼らにより「トーチ」と呼ばれる代わりの炎を渡されそのわずかな炎が消えるまでは存在することを許される。 「トーチ」となってしまった主人公。赤く染まった世界で動くことができた力「ミステス」が偶然宿っていたため、知ることとなった世界。 彼は自分が世界から存在自体が消えてしまうことを知り、絶望とともに自分のすべきことを探す…。 そんなストーリー。 これはかなり自分のツボに入った小説だ。主人公がシャナと呼ぶフレイムヘイズの少女と心の交流。主人公の苦悩。敵の策略、思い。そして王道の展開へ。 読んでいて気持ちがいい。かなり満足度の高い小説だ。ただ、アクションシーンが読んでいて分かりにくいのが難点だ。 久しぶりに続きが激しく読みたくなる小説に出会いましたよ。
そんな感じ。
|
|