読書感想 (第6冊) (2004年4月)
南條範夫 「孤高の剣鬼」 徳間文庫
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南條氏は世界で一番好きな作家だが、作品の出来不出来があるのが残念。
本書は戦国初期から明治までの8人の剣士の短編集だが、作品の質が凸凹。
塚原卜伝、香月勝之進、松倉左次郎、伊藤一刀斎、戸田清玄、沖田総司、
山岡鉄舟、欅三十郎の8名。
卜伝は2編に登場するので、全9編の中・短編集。
卜伝、一刀斎、総司、鉄舟は有名ですが、他の4人についての物語は始めて。
本書が不出来だと申したのは、最初の一遍「塚原卜伝」(108項)が
中篇ながらつまらなかった為。
しかしその後の8編は短編で面白かった。
この中短編集は南條氏初期の作品集で、どんな偉大な作家も初期(といっても四・五十代)
作品は試行錯誤なんだなぁ、と思わせる。
また、この短編を氏はのちに、長編化させている。
伊藤一刀斎は「剣の舞」、江戸っ子旗本(山岡鉄舟)は「山岡鉄舟」(全3巻)となっている。
欅三十郎は欅一十郎と名を変えて?「一十郎とお蘭さま」(文春文庫)として、
昨年文庫化されたので、現在も書店で入手可能です。
最後に。
南條氏は残酷物で鳴らした作品も有名。
本書では「不肖の弟子」「霞の太刀」や「剣獣」がそれに充たろう。
また、最後の「欅三十郎」も被虐物で、なんでここまで堪えるんだろう、と面白い。
「牡丹と薔薇」みたいに、昼メロでドラマ化したらウケルこと間違いない。
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