読書感想 (第240冊) (2007年10月)
渡邊學而 『大作曲家の知られざる横顔』 丸善ライブラリー
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私の読書感想をご覧の皆さん、私の感想度合いを、どのように
測ってらっしゃるでしょうか?
「この本はメッチャ面白い」
「この作品は駄目だ」
いろんな表現をしてきましたが、正直、私が心底面白いと思った時は、
迷わずその著者の本を探しまくります。
ある意味、これはもう趣味です。
現時点、そうですねぇ、我が家には読んでいない本「読まれ待ち本」が
千冊以上あるんですが、その内の何割かは、1冊読んで大いに気に入った
作家の別の本を集めてしまった結果です。
南條範夫、海音寺潮五郎、山田風太郎、宮部みゆきの四大作家は
私の「全作品読破対象」の作家ですし、変わった所では、みうらじゅん、
荒俣宏、唐沢俊一なんかも入手可能な限り集めています。
そんなカミング・アウトをしたところで、今回の渡邊學而。
今年72歳の音楽評論家。
本書は平成3年に発刊されてますので、本書が初版された時は
56歳だったのでしょう。
そんなに古めかしい文章ではありません。
とても、いいです。
ヴィヴァルディ、ラモー、バッハ、ヘンデル、ハイドン、モーツァルト、
ベートーヴェン、パガニーニ、ウェーバー、ロッシーニ、シューベルト、
ベルリオーズ、メンデルスゾーン、シューマン、ショパンを収録。
私的には、まったくイケてない時代の作曲家たちで、大した興味も無く
読み始めたんですが、この著者の着眼点が素晴らしく、ほとんどが
知らないエピソードばかり。
たとえば、モーツァルト。
どうせ悪妻コンスタンツェやサリエリの事を書いてんでしょ、と思いきや。
確かに彼の謎の死因について探ってゆくのですが、意外な「不倫説」が登場。
しかもその推理は見事なほどで、「きっとそうに違いない!」と
思ってしまう面白さ。
ベートーヴェンの奇人ぶりは有名ですが、ロマンティストも有名。
丘の上の5階建てアパートメントの屋根裏部屋に、住んでいた時期もあった。
健脚な彼は、毎日5階までの自室へ苦も無く上り下りしていたそうである
が、5階の自室を「天上の家」、みずからを「星の番人」と言っていたそうだ。
あの気難しい顔で、「僕は星の番人さ...」。
...可笑しすぎる。
当時の作曲家は今で言うゲイジュツカみたいな人ばっかり。
真面目に人生を計画的に生きていこうと思ってたら、
作曲家なんて大冒険みたいなもの。
相当変人でなきゃ務まらん。
読み終わった私、早速ネットで検索。
「リストからの招待状 大作曲家の知られざる横顔2」を発見。
即、購入(古本じゃないよ)。
ここまで反応した作家は、久しぶり。
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