秋はなんだか苦手、無邪気だった頃の昔を思い出すから・・・・。

いつからか、素直に笑うことができなくなった。

好きなことを好きって言うことができなくなった。

後悔ばっかりして、自分が嫌になってそれでも毎日をなんとなく生きていたあの頃・・・。

――そうあなたに会うまでは。

 

なびきが九能をはじめて見たのは、15歳の春。

風林館高校の入学式で入学生代表の挨拶をしたのが九能だった。

1年の当初、その容姿上にかなりもてた九能だったが、さすがに1年の後半にもなると変人ぶりで有名になっていた、

幸か不幸か、2年になって九能となびきはたまたま同じクラスになった。

 

「天道なびき。」

「なあ〜に??九能ちゃん」

「一年の天道あかねが妹というのは本当か??」

「ええそうよ。惚れちゃった??」

「いや、惚れたというか・・・なんというか・・・・」

「だから惚れたんでしょう??」

「うんまあ。そーいうことになるんだろうな。」

「そう。がんばれば」

照れてる九能を冷たくあしらいながら教室から立ち去るなびき。

(嫌だわ。どーしてあたしはいっつもあのこに勝てないのかしら・・・・。)

なびきは九能が好きだった。

だけど、素直じゃないなびきが気持ちを打ち明けているわけが無い。

(可愛いあかねにそうじゃないあたし。勝てるわけ無いじゃないっ)

 

そして学校帰り。

「おねーちゃん。一緒に帰ろ」

校門を過ぎたところであかねがなびきに走り寄る。

なびきはあかねが東風に惚れていることぐらいとっくに知っていた。

そしてそれが望みの無い恋だということも・・・・。

なびきの頭にふと浮かんだのは、‘あかねが九能ちゃんと付き合うはずが無い・・・’

(あたしってほんっとサイテ―ね。九能ちゃんの不幸を喜ぶなんて・・・・)

「どーしたのお姉ちゃん??」

先ほどから浮かない顔をしているなびきをきずかっている妹

(やさしいあかね・・・。やっぱりあたしはこの子に勝つことなんてできない・・・。だったらいっそ・・・)

 

翌日

「九能ちゃ―ん」

上機嫌に九能のところへ行くなびき。

手には写真が握られている。

「何だ。」

「これ!」

なびきはそういうと写真を机の上に写真を広げる。

「おおーこれは・・・」

九能は手にとって嬉しそうに見ている。

どうやら写真はあかねをとったもののようだ。

「一枚1000円!!」

「では五枚とも買おう!!」

「売った!」

 

九能ちゃんがあかねを好きならそれでいい。

もちろん2人がうまくいって欲しいなんて思っちゃいない。

だけど、あたしは九能ちゃんが悲しむ姿も見たくないから。

これでいいの。

これがあたしの出した答えだから、後悔なんてしないわ。

 

 

END

コメント:ここまで読んで頂いてありがとうございました。いかがだったでしょうか??

皆様のなびきのイメージを崩してしまったならごめんなさいm(_ _)m


   

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