鎖
己の血を呪わない日はなかった。
血を血で拭う我が一族の血を――――――…。
誇りになど思えるわけがなかった。
朱点童子のかけた呪いによって、我が一族は短命と決して人と交わることができなくなった。
『短命の呪い』・・・・・。
私達は、この世に生を受けてから2年・・・いや1年と6ヶ月くらいしか生きる事ができない。
中には1年10ヶ月生きる奴もいるが・・・。
だったこれだけっ。
これぽっちしか生きれないんだよ??
生まれてすぐに、自分の一族のこと、朱点のこと、全てを理解しないといけない気持ちがわかる??
会って、5ヶ月しかたってない母が亡くなっても泣いてはいけない気持ちがあなた達に分かる??
普通の人間のあなたに。
悲しむ暇もなく、次の当主として他のもの達に弱みを見せてはいけないあたしの気持ちが・・・。
当主になるということは大変名誉なことだと分かっているわ。
なりたくてもなれない人がいることも。
だけど、私は・・・・。
母が先代の当主で、そのまた前の当主は、私の祖母。
だから、あたしは生まれる前から次期当主だった。
当主だった母は、立派だった。
歴代の当主様達だって。
でも、私は駄目!
駄目なのよぉっ。
そんな器じゃないの。
当主は全てを司る。
一族の、交神の相手も子供の名前も職業も、すべて。
それだけ、当主の肩にかかる『責任』という文字は重い。
そんなのあたしに、つとまるわけないじゃない。
家出しようかとも思ったこともあった。
はっきり言って母は厳しい人だったから。
それでも私が家を出て行かなかったのは、あの方がいたから・・・・。
朱点の呪いのせいで、私達が交神をせざる終えないことは理解しているわ。
好きになってはいけない人だということも・・・。
でも、駄目だった。
どうしてもこの気持ちはとめられなかった。
それなのに、あの人は先月逝ってしまった・・・・。
思わず取り乱して泣きわめく私に母は言った。
『人は必ず死ぬもの。だから悲しむことはないのよ。あの方は呪いから解放されたのだから』
確かにそうかもしれない。
いつ死ぬかと脅かさせながら、毎日戦いに明け暮れるよりはいっそ、そっちのほうがラクかもしれない。
「母も今日解放されたのね・・・」
ポツリとつぶやく。
「当主さまー」
イツ花が呼ぶ。
「今行くわ」
と答える私がいる。
そして今でもあたしは呪いという重い鎖につながれたままもがいている。
END
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
コメント:いかがでしょうか。俺の屍を超えていけのパロディです。久しぶりに小説書いた気が・・・・(汗)えっと、この当主は多分実在していないです。モデルなしで書きました。今度はモデルありで書きたいと思います。
![]()
|
|||
|
|